人修羅×まどマギ まどマギにメガテン足して世界再構築   作:チャーシュー麺愉悦部

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239話 夢を諦めない心

ほとんどの人が自分の人生を誰かのフリをして生きている。

 

まるで自分の夢や大望が特に存在していないかのように。

 

心の中では叶えたいと願っている。

 

まるで人生を夢遊状態で歩いているかのように。

 

まるで自分の夢を取り消す方法を探しているかのように。

 

本当にやりたいことを、本当に行きたい場所に、本当に体験してみたいことがあるはずだ。

 

それでも、人々は()()という言葉を使って諦めてしまう。

 

でもは恐怖から逃げるために使われたり色んな言い訳を作り、それを正当化するために使われる。

 

ただ、夢に対してはでもという言葉は使えない。

 

でもは夢を殺す。

 

性格とは思考の習慣であり、思考は言葉によって作られていた。

 

……………。

 

「ん……んん……?」

 

眠りにつかされていた鶴乃の意識が戻り、目を開けていく。

 

朧げな視界に映った世界とはトラックコンテナの中であり走行している振動も感じる。

 

それと同時に酷い獣臭さと荒い息の感触まで感じてしまう。

 

思考が定まった彼女は恐怖心に支配されてしまい、体を動かそうとするが身動きがとれない。

 

腕は後ろに回され特殊金属で作られた手錠を嵌められ、両足も高速具で繋がれていたのだ。

 

「ハァ!ハァ!ハァ!目ヲ覚マシタカ、カワイコチャン?」

 

鶴乃を見下ろすようにして腰を下ろしていたのは獣人タイプの雄の悪魔。

 

雄であると一目で分かるモノとは、尻尾のように見えるが尻から伸びているのは男性器だった。

 

「キャァァァァーーーーッッ!!?」

 

乙女の悲鳴を上げてしまうのは剛直した男性器の如き尻尾が目に入ってしまったためだろう。

 

ゴリラのような黒い毛で覆われ、黒い長髪をした猿の頭部をもつ獣人は明らかに欲情している。

 

この悪魔は美少女を孕ませる事しか頭にない強姦魔であったのだ。

 

【カクエン】

 

獲猿と呼ばれる中国の妖怪猿であり、雄のみの単性種族である。

 

子孫を残す為に人里に現れ人間の女性をさらい、さらわれた女性は繁殖道具にされてしまう。

 

子を産むまでは帰される事はないとされ、生まれた子を育てなければ女を殺す悪魔であった。

 

「ヤダ!!ヤダァ!!私に近寄らないでったらァァァーーーーッッ!!!」

 

「ヤカマシイ女ダナ!モウ一度眠ラセテカラ犯シテモイイガ、暴レルグライガ興奮スル!!」

 

制服姿の鶴乃の両足を掴み、剛直した男性器の如き尻尾の先端を股の膨らみに近づけようとする。

 

「ダメェェェェーーーーッッ!!!」

 

泣き叫びながら助けを乞う魔法少女をレイプする興奮を楽しむカクエン。

 

しかし、彼のお楽しみを邪魔するかのようにしたギターサウンドが鳴り響く。

 

「どうせそいつは逃げられねーよ。こんなしみったれた場所で始めるより、いい場所があるぜ」

 

鶴乃の両足を放したカクエンが後ろに振り向き、召喚者に苛立ちをぶつけてくる。

 

「グゥゥゥッッ!!邪魔スルナ、キャロルJ!!我慢デキンホド、イキリ立ッテイルノダゾ!!」

 

「子供のレイプパーティがしたいのなら、バアル様のお膝元でやればいい。バアル様も喜ばれる」

 

「ムゥゥゥ……バアル様ノオ膝元トハ、ドコダ?」

 

「米国ネバダ州、ブラックロックでバーニングマンを燃やすアートとロック祭りがあるんだよ」

 

「バーニングマントイエバウィッカーマンカ!?ドルイド教ノ悪魔崇拝祭リトハオモシロイ!」

 

「俺様はコイツを含めた子供連中をバーニングマンの前でレイプショーをした後、燃やしたい」

 

「ヌゥゥゥ……ソレデハ我ノ子供ガ育テラレナイゾ!」

 

「お前は美少女をレイプ出来たらそれでいい奴だろ?魔王バアル様への忠誠心を忘れるなよ」

 

バアルの名を出されては逆らえないカクエンは大人しくなり、コンテナの前に歩いていく。

 

すれ違うように歩いてきたキャロルJが鶴乃の前で膝を屈めながら邪悪な笑みを浮かべてくる。

 

もう少しで乙女の純潔を奪われかけた鶴乃は涙目で赤面しながら叫んできたようだ。

 

「私の家を壊して私をさらった目的は何!?私のソウルジェムを返しなさいよ!!」

 

「それは出来ない相談だな」

 

革ジャンポケットから奪ったソウルジェムを取り出した男が不気味な笑みを返してくる。

 

「お前がさらわれた理由なら、さらわれたお前が一番よく知っていると思うんだけどなぁ?」

 

「ま……まさか……私がザイオンの秘密を仲間達に喋ったから…?」

 

「お前の一家はディープステートのブラックリストに入ってる。常に監視されてたんだよ」

 

「ディープステート……?」

 

「国家内国家と呼ばれる連中さ。各国政府を裏側から操る連中だと言えば分かるか?」

 

「ディープステートが……日本にも存在していたわけ?」

 

「お前はおかしいと思わなかったか?どの政党も日本人を守る法律を作らない現象をな」

 

「なら貴方は……ディープステート政府から差し向けられた暗殺者なの!?」

 

「違うな。俺様は各国ディープステートを操る金融マフィアから送られた刺客なのさ」

 

「もしかして……令ちゃんを襲った啓明結社から差し向けられた刺客なの!?」

 

「テメェはあの小娘の仲間ってわけか?あの小娘もいずれ後を追わせてやるからな」

 

「やめて!!私の仲間を傷つけないで!!殺すなら私だけにしてよ!!」

 

「駄目だ。既に事態はテメェが考えてる以上に重いんだ。あの街の魔法少女共は全員始末する」

 

「そ……そんな……どうしてさ!?秘密を守れなかった私だけを口封じすればいいよ!!」

 

「人の口に戸は立てられねぇのは魔法少女も同じだ。馬鹿な時女一族と同じ末路を辿るんだな」

 

「静香ちゃん達まで襲ったの!?やめて……やめてよ……お願いだから……みんなを助けて!!」

 

彼女の体が恐怖心で震えだし、キャロルJがもつソウルジェムが絶望の穢れを纏っていく。

 

その光景を満足そうに見つめる男がこんな質問を持ち出してきたようだ。

 

「どうして秘密を喋る気になったんだ?喋らなければ俺様達に襲われずに済んだってのによぉ?」

 

「そ……それは……」

 

「何も知らない馬鹿を装い、権力に降伏して譲歩の御慈悲を貰うように見逃してもらえたはずだ」

 

「わ……私は……」

 

「魔獣を相手にヒーローごっこしながら満足してりゃいいものを、テメェのせいでみんなが死ぬ」

 

広江ちはるや美国織莉子と同じ恐怖心に支配される彼女は自責の念に蝕まれていく。

 

彼女の脳裏に浮かぶのは保身を選んだ情けない父の言葉の数々であった。

 

「好奇心は猫をも殺す。物事の分かる大人になりきれなかった自分の馬鹿さ加減を呪うんだな」

 

自分の愚かさを突き付けてやったキャロルJは立ち上がり、後ろを振り返りながら歩いていく。

 

そんな時、か細い声が聞こえてきた彼は足を止めたようだ。

 

「私が魔法少女を続けてきたのは……家を守るために最強の魔法少女になりたかったからなの」

 

「最強?そんなもんになって、なんで没落した実家を守ることに繋がるんだよ?意味不明だな」

 

「うん……自分で勝手にそう思い込んでただけ。具体性もない…誰かのフリをしていただけ…」

 

「そんな話を持ち出してきて、テメェの愚かさの懺悔でもしたいってのか?」

 

「私が叶えたいと思った夢や大望は意味がなかった…きっと夢遊病患者のように見えたと思う」

 

夢の具体性もなく、大望を叶える目処もなく、ガムシャラに努力だけをした空回りの人生。

 

きっと何処かで自分は夢を諦めている、夢を取り消す方法を探しているだけだと焦り続ける。

 

本当にやりたいことを、本当に行きたい場所に、本当に体験してみたいことがあるのに叶わない。

 

()()()、どうすればいい?その言葉が言えなくて…()()、と言いながら無駄な努力に縋ったの」

 

「その末路が自滅というわけだ。とことん救いがねーよな、テメェの人生は?」

 

「うん…私だけじゃ何も叶えられない…救いがない人生だった。だけど…私は独りじゃなかった」

 

最強の魔法少女になって正義の味方を続けていれば、いつか自分は救われる。

 

なんの根拠も具体性もない夢遊病の妄想世界に浸りながら彼女は人修羅と戦った者。

 

自分が戦ってきた中で最強といえる存在と出会った時、この人のようになりたかったと気が付く。

 

最強の存在に終わらされるなら構わない、自分はいくら頑張っても最強にはなれないと思った。

 

そんな時、最強の存在がトドメの一撃を放とうとしたのに、その一撃を止めてくれたのだ。

 

「尚紀は孤独な私に言ってくれたの…エゴに飲み込まれるな、誰かに頼ってもいいんだって」

 

その言葉のお陰で鶴乃の心は救われた。

 

それだけでなく、彼は彼女の家の問題まで解決に導く手助けまでしてくれた存在だ。

 

「私だけじゃ問題は解決出来ない…だから誰かに助けを望んでもいいって尚紀は教えてくれた!」

 

自分は独りじゃない、だからこそ今の彼女がいる。

 

そう思えた鶴乃の心の絶望が押し留められ、諦めない心が蘇ってくれるのだ。

 

「私の力は弱いよ!最強になんてなれない!それでも私には()()()()()がある!それはね……」

 

――馬鹿な私に手を差し伸べてくれる……素晴らしい人達と出会えた幸運なんだよ!!

 

吠える鶴乃に視線を向けていたキャロルJであるが、サングラスの奥の目は侮蔑に満ちている。

 

「この期に及んでまだ誰かの救いを期待するとはな。テメェは本物の馬鹿だったようだ」

 

「私はもう…でも、とは言わない!じゃあ、どうすればいいのかって…みんなと一緒に考える!」

 

救いようのない馬鹿を相手するのに嫌気がさしていた時、ポケット内のガラケーが鳴り響く。

 

通話してみると後続を走る車列の一台の中にいるダークサマナーからの連絡のようだ。

 

「なんだと…?追手が迫ってきている?」

 

通話を終えたキャロルJが忌々しい表情を浮かべながら鶴乃に視線を向けてくる。

 

「テメェは魔法少女なら固有魔法がある。どうやら、テメェの固有魔法の力が発動したようだぜ」

 

「えっ……?」

 

深夜の闇を切り裂きながら高速道路を走ってくる存在。

 

それは鶴乃を支え続けてくれた魔法少女と悪魔の姿であった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

奪われた邪教の館が置かれた在日米軍基地に向かっている車列を追うのは二台のバイク。

 

新しく買い直せたリッターバイクR1に跨るのは七海やちよ。

 

リッターバイクのZ900RSに跨るのは雪乃かなえと後部座席に座る梓みふゆ。

 

3人はバイクで猛追しながら輸送車両の車列に目掛けて突っ込んでくる。

 

「メルがいてくれて本当に助かったわ…彼女の予知能力がなければ連中を見つけ出せなかった」

 

「あの車両の列は見滝原方面に向かってるようだが、ここで終わらせてみせるさ」

 

「鶴乃さんを誘拐させるわけにはいきません。秘密を共有した者として、彼女を救います!」

 

迫りくる魔法少女と悪魔を迎撃するためにダークサマナー達が動き出す。

 

車列の中央を走っていた大型トラックのウイングボディが開いていき、側面が持ち上がっていく。

 

中に積まれていた存在達がけたたましいアクセル音を吹かせながら地上へと降りてくる。

 

「あの装甲を纏ったバイクに乗ってる甲冑サムライみたいな連中も悪魔のようね!」

 

やちよ達を迎撃するために武器を振り上げる者達とは召喚された悪魔達であったようだ。

 

【スピードデーモン】

 

バイクで爆走しながら死んだ少年達の霊が悪霊化した存在であり、死後も爆走する悪魔。

 

盗んだバイクで走り続けた少年達は社会の全てに憤っており、その怒りは死後も纏っている。

 

ハイウェイに現れる怪異であり、怒りの情念の結実した姿こそがスピードデーモンであった。

 

「誰だ?オレ達の道に勝手に入り込んできた奴は?」

 

「お前達もオレサマ達の走りを止めようっていうのか?フザけんなよ!」

 

「命と引き換えに永遠のスピードを手にしたオレサマ達をなめてんじゃねーぞ!!」

 

「オレ達こそが!伝説のスピードデーモンだぁ!!」

 

悪魔達が異界を構築していき、やちよ達は猛スピードのまま異界に突っ込む。

 

異界の高速道路を走行していく彼女達に向けて走行バイクの甲冑サムライ達が仕掛けてくる。

 

「チッ!!」

 

やちよは左手に槍を生み出しながら迫りくる悪魔の刀を切り払う。

 

かなえとみふゆは刃を避け、次の相手が仕掛けてくる『両腕落とし』斬りにカウンターを決める。

 

「ぐふっ!!!」

 

かなえが放った左拳が炸裂したスピードデーモンの甲冑がへしゃげていく。

 

後ろに向けて倒れこんだ一体であるが、他の三体はUターンしながら追いかけてくる。

 

「まだまだオレ達の怒りは収まらねぇ!!こいつらもそうさ!!」

 

「オレサマ達と同じ亡者ライダーのご登場といこうじゃねーか!!」

 

「怒れる暴走族集団を止められるかな!!」

 

サメを彷彿とさせる装甲バイクのマフラーから吹き上がる黒煙が形を成していく。

 

黒煙の中から飛び出してきたのはスピードデーモン達の使い魔ともいえる亡者悪魔であった。

 

【首なしライダー】

 

オートバイで走り回る悪霊、または首がない死体。

 

東京奥多摩や六甲山など、各地で様々なバージョンの話が伝わっている。

 

追い抜かれた者は事故を起こしたり後で不幸に見舞われるとされていた。

 

<<グッ…ゴガガ……グゴァァァァッッ!!>>

 

事故死によって頭部を失った悪霊共が鉄パイプを片手に持ちながら迫りくる。

 

後ろから迫りくる暴走族集団、そして前からは召喚者であるダークサマナー達が攻撃を放つ。

 

SUV型の装甲車の屋根に備わった二つのルーフを開けた男達が構えるのはMG3機関銃。

 

ドラムマガジンの弾薬は神経弾を用いており、一発でもくらえば体が麻痺するだろう。

 

「これじゃ迂闊に近寄れないわ!!」

 

「だが止まるわけにはいかない!!走り続けるんだ!!」

 

前方からの猛火と後方から迫りくる暴走族に板挟みされた魔法少女と悪魔達。

 

蛇行運転しながら銃弾を避ける相手に目掛けて暴走族共が側面から仕掛けてくる。

 

危機的状況を打開するために動いたのはみふゆであった。

 

「私が仕掛けます!!」

 

二人乗りの状態から座席の上に立ち上がったみふゆが大きく跳躍。

 

体を横倒しに回転させる勢いを利用しながら右手に持つ巨大チャクラムを空中から投擲。

 

遠心力で勢いが増したチャクラムが投げ放たれ、地面を切り裂きながら高速で迫りくる。

 

<<うわぁぁぁぁぁぁぁーーーッッ!!?>>

 

前方を走るSUV型装甲車がチャクラムに切り裂かれ、真っ二つになりながら倒れこむ。

 

勢いのまま空中を飛び続けるみふゆはさらに魔法武器を生み出す。

 

架道橋の手摺りと繋がり合った複数のチャクラムを掴んだまま架道橋を超える勢いを利用する。

 

まるでサーカスの空中ブランコのように迫りくるみふゆの蹴り足が下の道を走る者を襲うのだ。

 

「がふっ!!!」

 

スピードデーモンの一体を強襲したみふゆの蹴り足が顔面に直撃。

 

蹴り落とされる悪魔の乗っていたバイク座席を足場にしながらさらに跳躍。

 

月面宙返りを空中で行う中、バイクを操りながら移動してきたかなえが彼女を支えてくれる。

 

仲魔を完全に信頼しなければここまでの突撃行為など不可能だろう。

 

後部座席に着地出来るようバイクで来てくれた彼女の肩を掴むみふゆが微笑んでくれるのだ。

 

「みふゆも結構…アグレッシブだね」

 

「フフッ♪かなえさんが来てくれるって分かってましたもの」

 

「うん…ちゃんと助けるよ。そのためにあたしは悪魔になってでも転生を果たしたんだから」

 

かなえとみふゆのコンビネーションに視線を向けていたやちよも微笑む。

 

「私…尚紀と出会えて本当に良かった。この光景こそ私が望んでやまなかった仲間の絆だもの!」

 

仲間達の活躍を見た彼女が奮い立ち、右側から迫りくる首なしライダーを槍で切り裂く。

 

首を利用して槍の柄を回転させ、左側から迫ってくる首なしライダーを切り裂く。

 

槍を持ったまま鉄馬を自由自在に操るやちよの姿はまるで戦乙女に見えてくるだろう。

 

「ナメてんじゃねーぞぉぉーーッッ!!このクソアマァァァーーッッ!!」

 

スピードデーモンの一体が腰に装備していたUZIサブマシンガンを抜く。

 

ドラムマガジンで弾数を増やしたサブマシンガンを用いて『ハッピートリガー』を仕掛けてくる。

 

「くっ!!」

 

後方から銃弾をばら撒いてくる相手の攻撃を蛇行運転しながら避け続ける。

 

反撃としてやちよはマハブフを行使。

 

バイクの周囲に複数の氷の槍を生み出した彼女が後方に向けて槍のミサイルを放つ。

 

狙いはスピードデーモンの前方道路である。

 

「ウォォォォーーーッッ!!?」

 

氷の槍が着弾したことによって道路が氷結し、アイスバーンの上を通過した相手が体勢を崩す。

 

路面凍結に耐え切れずバイクごと転倒した相手をサイドミラーで確認したやちよがこう呟く。

 

「アイスバーンはバイクの天敵よね。スノータイヤを履いてなかったからこうなるのよ」

 

安心する暇もなく、最後のスピードデーモンが側面に回り込みながら刀を振り上げてくる。

 

やちよは接近を許さない程の連続突きを放つのだが、前方に新手の魔力を感じたようだ。

 

「情ケナイ連中メ!!役立タタズ諸共、焼キ尽クシテヤル!!」

 

スピードデーモンが積まれていたトラックの上にいるのはキャロルJの悪魔であるカクエン。

 

ゴリラのように胸を両手で叩いた後、口を開けながらファイアブレスを放ってくる。

 

咄嗟に反応したやちよが槍を捨て、両手操作を用いて業火を避ける。

 

「何だとぉぉぉぉーーーーッッ!!?」

 

反応が遅れたスピードデーモンは一直線に放たれた業火に飲まれ、MAGの光をばら撒くのだ。

 

「無差別に襲い掛かるゴリラ悪魔のようね。味方諸共薙ぎ払うだなんて…」

 

<あいつが鶴乃をさらった奴だと思う。万々歳を見に行ったあきらは爪の跡を見つけたそうだよ>

 

<だとしたら許せません!懲らしめてやりましょう!>

 

<勿論よ、みんな行くわよ!!>

 

念話のやり取りを終えた直後、ファイアブレスの薙ぎ払い攻撃を仕掛けてくる。

 

残りの首なしライダーごと薙ぎ払う一撃に対し、やちよとかなえは大きく地面を蹴り込む。

 

「ヌゥ!?」

 

業火で燃え上がる高速道路を飛び越えてきたのは二台のバイク。

 

背後では炎が弱点の首なしライダー達が燃え上がりながら爆発、MAGの光を空に撒き散らす。

 

着地したやちよとかなえがアクセル操作を行いながら加速。

 

カクエンが立つコンテナの両サイドに走り込み、カクエンの攻撃を散らす。

 

バイクに乗っている者達に意識を向けていたのが運の尽き。

 

「ア……ラ……?」

 

後方から迫ってきていた巨大チャクラムによってカクエンの首が跳ね落ちる。

 

バイクで跳躍すると同時に巨大チャクラムを投げていたみふゆの奇襲攻撃が決まったようだ。

 

トラックの上でMAGを撒き散らす強姦魔など眼中にない者達が距離を放した先頭車を追う。

 

手持ちの悪魔の一体がやられたのを感じ取ったキャロルJは舌打ちしながら扉を開く。

 

遠くに見えるバイクの姿を見つけた彼は迎え撃とうとするのだが、後ろから叫び声が聞こえる。

 

「私達は諦めない!!たとえ日本や世界が絶望で覆われようとも…希望を求めて足掻き続ける!」

 

「ケッ!現実を何も知らないようだ!金融支配ある限り…どこの先進国も俺様達に逆らえねぇ!」

 

「追い詰められた私達を舐めないでよね!私達は戦う……だって私達には夢があるから!!」

 

「夢だとぉ……?」

 

「たとえ悪魔のように悪者にされてでも戦ってみせる!私達はこの世に生まれてきた者として!」

 

信念を宿した眼差しを向ける鶴乃は人間としての誇りを叫ぶ。

 

「この世に人として生まれてきて良かったと思える人生を取り戻す!家族を築いて幸せになる!」

 

――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()であり……()()()()なんだよ!!

 

苛立ちが爆発したキャロルJがギターを乱暴にかき鳴らし、邪悪な笑みを浮かべながらこう返す。

 

「人の夢と書いて儚いっていうんだよ!所詮テメェらは地球という人間牧場の家畜に過ぎねぇ!」

 

トラックのコンテナの上によじ登ったキャロルJが後ろに振り向き、こう叫ぶのだ。

 

「俺様はよぉ…火祭りが好きなんだ!バアル様を崇める悪魔崇拝は…火祭りこそが相応しい!!」

 

ギターサウンドをかき鳴らしながらMAGを放出。

 

ギターに備わった召喚管の蓋が緩んでいき、新たな悪魔が召喚されるのだ。

 

ゲーデの代わりとして邪教の館で悪魔合体を用いて生み出した悪魔が形を成していく。

 

「あれは何なの!?」

 

「まるでアメリカのブラックロック砂漠で催される…バーニングマンイベントの巨大人柱だ!」

 

キャロルJの上空に出現した存在とは燃え上がる人間の上半身を模した巨大悪魔。

 

檻のように編まれた上半身の中には子供達が燃え上がりながら叫ぶ姿まで浮かんでいる。

 

この悪魔こそドルイド教とバアル崇拝がルーツである()()()()()()()()姿()を表しているのだ。

 

「さぁ、楽しいハロウィンパーティの始まりだ!!子供達の絶望をゲヘナの火に焚べろ!!」

 

――魔法少女という子供であるテメェらも…()()()()()()()()にしてやらぁーーッッ!!

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

【ウィッカーマン】

 

古代ガリアで信仰されていたドルイド教における供犠・人身御供の一種でる巨大な人型の檻。

 

檻の中に犠牲に捧げる家畜や人間を閉じ込めたまま焼き殺す祭儀の道具が悪魔化した存在。

 

イギリスやフランスに位置する地域に住んでいた古代ケルト人のドルイド僧は悪魔崇拝者である。

 

教義のルーツは中東のバアル神であり、モロクの青銅像を模したものがウィッカーマンであった。

 

<<むァアウガXF悪霊PッチRケ!!Hpバ8ウィッカーマンWvレTノ!!>>

 

まともな言語が喋れないウィッカーマンの代わりに叫ぶのは檻に囚われながら焼け死ぬ者達。

 

子供達が泣き叫び、助けを乞いながら死んでいく光景の下ではキャロルJが演奏を続けている。

 

「ヒャーーハハハァ!!子供の儀式殺人と激しい音楽は切り離せねーぜぇぇぇぇ!!!」

 

モロクの儀式殺人においてもシンバルやトランペット、太鼓による凄まじい音が鳴り響く。

 

これは子供の泣き声をかき消す為のものとされていたのだ。

 

檻の中に子供達がすし詰めにされ、燃やされる光景はまるで18世紀のウィッカーマン想像画。

 

焼け死ぬ子供達の臭いが風で流されてくる魔法少女達は顔を青くするばかりだ。

 

<あたしの中に溶けた悪魔の知識があるから分かる…。あれがハロウィンの正体なんだよ……>

 

<酷い……酷過ぎます!!こんなおぞましい存在を私達は楽しい季節イベントだと勘違いして…>

 

<……ハロウィンを心から愛するかりんには見せられない光景ね>

 

燃え上がるバーニングマンと化したウィッカーマンの背後に顕現し始める存在。

 

それは生贄となる子供達をゲヘナの中に放り込み、焼き尽くすバアル神モロクの青銅像の姿。

 

涙の国の君主、母親の涙と子供達の血に塗れた魔王の精神を体現する悪魔が攻撃を仕掛けてくる。

 

「トリックオアトリート!女の生贄を差し出さない奴ぁ!()()()()()()()()()()()()()()だぁ!」

 

ウィッカーマンの巨大な手が動き出し、やちよ達に向けてくる。

 

モロク(サタン)の象徴でもある六芒星が描かれながら放つのはマハラギオン。

 

巨大な火柱が次々と道路を突き上げていき、蛇行運転しながら避ける者達を追い詰めていく。

 

狂ったように演奏を続ける男が場を盛り上げ、女子供が生贄にされる叫び声をかき消す者となる。

 

「これこそが俺様のロックンロール!!()()()()()()()()()()()()()ものなんだぜぇ!!」

 

世界でも有名なメタルバンドでは悪魔崇拝を取り入れる者達が多い。

 

唯一神を憎むヒューマニズムを歌詞として叫び、聖書を引き裂きコルナサインを掲げる。

 

コルナサインという悪魔崇拝ジェスチャーを生み出したのはロックの本場である英語圏だ。

 

アメリカのサンフランシスコで1966年のワルプルギスの夜に悪魔教会が設立される。

 

開祖となった人物は儀式の中でサインを使い、メディアにも登場してジェスチャーを流布した。

 

悪魔崇拝の精神は音楽の世界にも浸透し、それらを国際金融資本家達が支援したというわけだ。

 

「黙れ!!あたしの愛するロックが悪魔崇拝だったなんて認めない!!」

 

燃え上がる業火の世界から飛び出してきたかなえのバイクがキャロルJの前にまで迫りくる。

 

みふゆが投げてきた巨大チャクラムが迫りくるが、ウィッカーマンの炎魔法が焼き尽くす。

 

トラックに飛び移ろうと狙うが火柱によって阻まれ続ける中、かなえが吠えるのだ。

 

「あたしが音楽を必要としたのは…大切な人への恩返しのため!人々の心を癒すためなんだ!」

 

「ヒャハハハハ!!テメェも気持ちよく騙されたいだけの馬鹿のようだな?現実は変わらないぜ」

 

「たとえロックが悪魔崇拝に繋がろうとも…使い手次第で変えられる!あたしはそれが欲しい!」

 

「テメェもロックを愛する者なら俺様と同じく擦れた人生を生きたんだろ?破壊を求めたはずだ」

 

「そ……それは……」

 

「ロックを愛したのは()()()()()()()()()()だろ?その気持ちこそが、()()()()()()なんだよ!」

 

雪野かなえはあまりにも不憫な子供時代を生きた者。

 

幼少から大人しく優しい性格だったが、歳を重ねるにつれ目つきの悪さから不良連中に狙われる。

 

持ち前の負けず嫌いな性格も相まって、いつしか喧嘩ばかりの毎日を送る生活となってしまう。

 

動植物を静かに愛する少女なのに目つきと風体の不穏さから不良と勘違いされてきた。

 

そのせいで酷い人間不信となり、抑圧され続けた彼女の心には世界への怒りが芽生えたのだ。

 

「この世界は宇宙意思である唯一神が生み出したもの!テメェの怒りは()()()()()()()なんだ!」

 

「だから…あたしにも悪魔崇拝を勧めようっていうのか?残念だけど……お断りだ!!」

 

「何故だ!?テメェだって苦しんできたんだろ!!その運命を敷いたのは唯一神なんだよ!!」

 

「確かにあたし達は魔法少女としても唯一神に苦しめられた!だけどね……それだけじゃない!」

 

唯一神が生み出した宇宙、世界、地球。

 

その中で育まれた生命によって人間社会が生み出される。

 

人間として生まれた雪乃かなえは残酷な運命によって傷つけられるばかりだった。

 

そんな時、救いの手を差し伸べてくれる運命もまた与えてくれていたのを彼女は知っている。

 

「あたしの人生はクソだ!だけど…世界はあたしに優しさも与えてくれた!だから憎まない!」

 

「かなえさん……」

 

「やちよと出会えた!みふゆと出会えた!やちよの家族とも出会えた!皆が愛してくれた!!」

 

雪乃かなえはロックを愛する者として叫んでくれる。

 

その気持ちはハロウィンを愛するかりんのためでもあるのだ。

 

「あたしのロックは感謝の気持ちを形にする道具だ!それはハロウィンだって同じなんだよ!!」

 

「テメェ…歴史を無視してでも、テメェ達に都合のいい解釈に浸ろうってのか!?傲慢だな!!」

 

「音楽も季節イベントも()()()()()だ!!モノは使い手次第で活かすも殺すも出来る!!」

 

――だからこそ…あたし達はあたし達自身で大切な夢を守り続けなければならないんだよ!!

 

かなえの叫びに憤慨したキャロルJはこう吐き捨ててくる。

 

「ほんと……救いがねぇな。どいつもこいつも……()()()()()()()()()()()()()()()()!!!」

 

眉間にシワが寄り切った男が一際大きいサウンドを奏でてくる。

 

それを合図としたウィッカーマンが両手を用いて六芒星を描こうとするのだ。

 

「かなえ!貴女と出会えて、貴女とメルとまた再会出来たからこそ……私も救われたのよ!!」

 

業火を突っ切ってきたやちよが構えるのは巨大な氷の槍。

 

マハラギダインを発動される前に彼女はウィッカーマンに目掛けて槍を投擲。

 

<<ああ$#ANBABAアアAABAXWQ@!!!>>

 

氷結魔法であるブフーラの一撃を浴びたウィッカーマンの業火が沈静化していく。

 

弱った相手の火柱攻撃が収まった時、彼女達が瞬時に動き出す。

 

みふゆは後部座席から前に飛び込み、開いたままのコンテナの中に入り込む。

 

かなえはトラックの右側に飛び出し、気合を込めた蹴りをトラックに目掛けて放つ。

 

「うわぁぁぁーーーーッッ!!?」

 

運転手が操作不能に陥ったトラックが横転していく。

 

上に立っていたキャロルJも体勢を崩しながら地面に落下。

 

そしてウィッカーマンにトドメを刺すため、七海やちよは跳躍する。

 

「子供達のハロウィンを穢した罪は重いわ!!呪われた歴史なんかよりも…今が全てよ!!」

 

無数に生み出した氷の槍と共に突撃を行い、ウィッカーマンの頭部を貫く。

 

次々と刺さっていく氷の槍によって業火が全て奪われた悪魔が爆発し、MAGの光を撒き散らす。

 

それと同時にウィッカーマンの背後に浮かんでいたモロク像の影も消えていくのだ。

 

「グッ!!!」

 

バイクを捨てての突撃であったため、やちよはスピードを殺しきれず地面に激突。

 

転がりながら滑っていくのは愛車も同じであり、身を捨ててまで勝利を掴み取ったのである。

 

「やちよ!!」

 

やちよの近くにまでバイクを走らせてきたかなえが停車して降り、彼女に駆け寄る。

 

見れば彼女の美しい肌は業火で焼かれており、全身が擦り傷だらけで身動き出来ない様子だ。

 

「やちよーーーっ!!」

 

走ってきたのはみふゆの武器で拘束を解いてもらえた鶴乃である。

 

かなえがトラックを蹴り飛ばした時、みふゆは鶴乃を抱えて飛び出した事で難を逃れたようだ。

 

駆け寄ってきた彼女に視線を向けるやちよであるが、呼吸が弱いことに仲間達は気が付く。

 

「不味いな…臓器にもダメージが入ってる。直ぐに回復させないといけないけど…あたしは……」

 

魔法少女でなくなったかなえは回復魔法を失っている。

 

自分の無力さに嘆いていた時、鶴乃が懸命に回復魔法をかけてくれようとしている。

 

「ハァ……ハァ……無事で……良かった……」

 

「ごめん……本当にごめん!!私のせいでこんな目に合わせて……私が秘密を喋ったから!!」

 

「いいのよ……覚悟は……してたから……ぐぅ!!」

 

懸命に回復を繰り返している横では、転がったソウルジェムを拾い上げるみふゆがいる。

 

鶴乃のソウルジェムを取り返した彼女は倒れ込んでいる男に向けて容赦のない眼差しを送る。

 

「貴方は拘束させてもらいます。啓明結社について吐いてもらいますよ」

 

頭から血を流すキャロルJが息を切らせながら立ち上がっていく。

 

ひび割れたサングラスの奥に見える男の目は憤怒を宿す程の激情の光を宿していたようだ。

 

「へ……へへへ……嫌なこった。俺様も失敗続きとなれば……もう後がねーんだ」

 

頭を強く打ちつけられたキャロルJの視界は歪んでおり、嘲笑いの幻聴まで聞こえてくる。

 

彼の脳裏に浮かんでいくのは未熟なダークサマナーだと馬鹿にされてきた記憶の数々。

 

常にシドやフィネガンばかりが最強扱いされ、自分などユダやマヨーネ以下だと嘲笑われてきた。

 

弱いくせに承認欲求モンスターであるキャロルJはコンプレックス地獄に陥ってきた者。

 

だからこそ彼もまた最強を求める。

 

鶴乃のように家族を守るためではない、己の私欲を満たすためにこそ最強を求める者だった。

 

「こうなったら……こいつを使うしかねーな」

 

革ジャンの内ポケットに入れていた強化ケースを取り出し、中から何かを取り出す。

 

キャロルJの手に握られているのはキョウジが手を出した丸薬と同じ代物であったようだ。

 

「何をする気ですか!?無駄な抵抗はやめなさい!!」

 

「無駄かどうかは……やってみねーと分からねぇよ」

 

怒り狂ったキャロルJは躊躇いなく蟲毒の丸薬を飲み込んでしまう。

 

体の中に一気に広がる飢餓の感情エネルギーが彼のどす黒い承認欲求まで取り込んでいく。

 

「俺様が最強だ……俺様が最強だ……俺様が最強なんだ!!他は全部負け犬なんだぁ!!!」

 

顔中に血管が浮かび上がった男のひび割れたサングラスが砕け散る。

 

片方の目が露出した時、みふゆは背筋が凍り付く程の恐怖を感じてしまう。

 

「まるで……悪魔みたいな野獣そのものの目に見える……」

 

どす黒いMAGが全身から溢れ出し、それを利用してダークサマナーは悪魔を召喚しようとする。

 

彼がポケットから取り出した召喚管の中身は彼ですら扱いきれなかった宝の持ち腐れ。

 

それでも今のMAG量ならば召喚出来ると決断した彼は最強の悪魔を召喚するのだ。

 

「ウォォォォーーーーッッ!!!」

 

召喚管の蓋が緩むと同時に体から膨大なMAGが吸われていく。

 

蟲毒の丸薬でMAGを増量しても足りないと感じたようだが、既に不退転の覚悟はしている。

 

「足りねーならァァァーーーッッ!!!俺様ごと持っていきやがれぇぇぇーーーッッ!!」

 

吸い取られ続けるMAGによって召喚者の体まで分解されるようにして光となってしまう。

 

肉体・精神・魂である三位一体の全てをMAGに変換したキャロルJの姿が消失したようだ。

 

「あ……あぁ……あぁぁぁぁ……ッッ!!?」

 

顔を持ち上げていくみふゆが震え上がりながら腰を抜かしてしまう。

 

恐ろしい巨体の影に気が付いた者達が顔を向ければ同じように戦慄した表情を浮かべる。

 

「あ……あの()()()()()()()()()は……!!?」

 

体に溶けた悪魔の記憶が叫ぶかなえは立ち上がり、魔槍ルーンを左手に生み出す。

 

「……みふゆ、鶴乃、貴女達はやちよを回復してくれ。コイツは…あたしがやる」

 

覚悟を決めたかなえ達を包む影の持ち主こそ、魔王マーラと縁深きスリランカの魔物。

 

ヒンズー教の神々を仏敵として捉えられたがために生み出された黒い巨象であった。

 




分かりやすいコンプレックスマンはメガテン3のサカハギと同じ末路になるしかない。
そろそろメガテンの代表悪魔の一体であるパオーンさんを突っ込みたかったので、登場させますね。
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