人修羅×まどマギ まどマギにメガテン足して世界再構築 作:チャーシュー麺愉悦部
ヨハネ黙示録の第六章において描かれるのは黙示録の四騎士達について言及する部分である。
子羊である人々が七つの封印の一つを解いた時、四つの生物が地上に顕現すると描かれるのだ。
第一に白い馬が現れ、乗る者は弓と王冠を身に纏い勝利の上になお勝利を得ようとするだろう。
第二に赤い馬が現れ、乗る者は人々が互いに殺し合うよう平和を奪う者になるだろう。
第三に黒い馬が現れ、乗る者は天秤のはかりを所有して人類の食糧管理を行う者になるだろう。
第四に青白い馬が現れ、乗っている者は黄泉を従えながら人類に死の病魔をもたらすだろう。
彼らこそが暁美ほむらに与えられた試練として立ちはだかった黙示録の四騎士達である。
しかし彼らはヨハネ黙示録で起きる世界の災厄を象徴する概念であり、実行する者達ではない。
では彼らが暁美ほむらに語った黙示録において、世界に起きる危機とはどんなものなのか?
それが分かる運命の年こそがユダヤ歴で5780年の2020年となるだろう。
その魔の手は2019年の中国から起こり、既に全世界に向けてばら撒かれていく。
まさに世界で起こったアトミック病魔であり、ユダヤの指導者ラビが残した預言と一致する。
聖書の暗号であるレビ記のバイブルコードにはこう記されるだろう。
この世の終わりはユダヤ歴5781年、西暦2021年にやってくると記されるのであった。
……………。
2020年の東京オリンピックが終わった後、日本では大都市のロックダウンが始まっていく。
2019年末頃に中国で起こった未知の病魔が世界に拡散したことで日本も被害を受けたのだ。
建前ではあるが民主主義国家な日本は独裁国家のような素早い対処を行うことは出来ない。
オリンピックによるインバウンド効果を狙ったことで外国人を受け入れ、感染が爆発したのだ。
感染が爆発した日本の都市は大混乱となり、多くの店からマスクや消毒液が消えていく。
その光景はまるで昭和のオイルショックの光景であり、人々はマスク着用が当たり前となる。
日本政府や都道府県知事なども外出を自粛し、マスク着用と手洗いを徹底せよと告げてくる。
ウイルス拡散によって起こったのは感染による死亡者被害だけではなかったようだ。
「政府の緊急事態宣言のせいで……もう外に出かけられない時代になっちゃうだなんて……」
「世界中に未知の病魔の感染が広がってるんでしょ?レナ…未だに店でマスク買えてないわよ」
「アタシは悪魔になったから病気で死ぬことはないけど…他の魔法少女達は心配だね…」
新学期早々から国内での感染爆発の影響を受けているのは人間も魔法少女達も同じである。
大型クルーズ船の集団感染などがメディアで取り上げられ、人々はパニックとなっているのだ。
国内感染者数が毎日メディアで取り上げられ、不安な民衆はマスク販売店舗に駆け込んでいく。
「マスクが売り切れだとぉ!?どうしてもっと仕入れてなかったんだよ!!」
「何処に未知のウイルスが漂ってるか分からねーんだぞ!俺達を殺す気か!?」
喧噪が聞こえている方角に視線を向ける十咎ももこ達は不安そうに街行く人々を見つめていく。
緊急事態宣言を受けた神浜市の市政も密を避けて下さいとメディアで報道しているのだ。
そのため外出自粛がさらに広まり、街行く人々は仕事をする労働者以外は見当たらない。
「風邪に似た症状なんだよね…未知の病魔って?それなのに何千人も感染で死んでるんだよ…」
「テレビでそう言ってたわよね…こんなんじゃ直ぐに何万人に達するに決まってるわよ…」
「でも私は引っ掛かるんだ…何百万人のインフル症状はテレビで毎年報道されてたような…」
「そういえばテレビで報道されてたけど…なんで今年はインフル報道されないんだろう…?」
「そりゃあ…未知の病魔の報道が忙しくて報道する暇がないとか…じゃないの?」
釈然としないながらも南凪区を歩くももこ達であるのだが、道行く人達は彼女達を睨んでくる。
マスクを着けず密になりながら帰ろうとする者を
そんな視線に耐えられずに足早に移動しようとした時、喧噪が聞こえてくる。
<<おいテメェ!他県からやってきた奴だろ!!神浜市にウイルスを持ち込みやがって!!>>
<<お前のせいで感染が爆発したらどうする気だ!!責任もてコラァ!!>>
駆けつけたももこ達が見た光景とは、他県から荷物を配送しにきたドライバーが襲われる光景。
他県ナンバーのトラックであるため他県から来た者だと身バレしたせいで襲われていたのだ。
「やめてくれぇ!!俺は配送が仕事だからどうしても他所から…ぐはっ!?」
「喋るんじゃねーよバイ菌野郎!!お前が飛ばす唾で俺達が飛沫感染したらどうすんだぁ!!」
羽交い絞めにされて殴られ続ける男を救うためにももこ達は大声を上げて叫ぶ。
「やめろよ!!その人は仕事だからこの街に訪れただけじゃないか!!」
「なんだとテメェ!?テメェらもマスクつけてないじゃねーか…しかも密になりやがって!!」
「アンタ達だって密になってるじゃない!いい加減にしないと警察を呼ぶわよ!!」
「そ、そうだよぉ!別に密になったら逮捕されるような法律なんて存在しないんだよぉ!!」
警察を呼ばれると不味いと判断したのか男達はドライバーを解放して足早に逃げていく。
ももこ達に礼を述べるドライバーであるが配送が忙しいため直ぐに車に戻っていくようだ。
「大怪我を負っても仕事が優先されるだなんて…どんだけブラックな職場なんだよ配送屋は…」
「もしかして…あれが他県ナンバー狩りの光景だったのかしら?」
「他の県でも同じ事件が多発してるそうだよね…こんなの集団パニックだよ…」
「集団パニックの恐ろしさは…アタシ達も経験済みだ。言葉が通じなくなるんだよ…」
「調整屋に新入りが来るから紹介するとみたまさんに言われて来たけど…レナ家に帰りたいわ」
「私も同じだよぉ…大勢が集まって密になると感染が広がって困っちゃうし…」
「メディアからそう言われたからってアタシ達までパニックになってどうする?大丈夫だよ」
「悪魔のももこだから落ち着いてるけど…魔法少女の魔法が未知の病魔にも効く事を祈るわ…」
不安を感じながらも3人娘達は業魔殿の敷地内へと進んでいく。
今では搬入エレベーターを使って地下に降りれるようだが彼女達は不安を隠せない顔つきだ。
これからの日本や世界がどんな地獄に変わっていくのか怖くてたまらない心配を抱えていた。
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「みんな、紹介するわ。この子達が神浜魔法少女社会の新しい調整屋となる二人組よ」
新入りの間に立つみたまは業魔殿の調整屋に訪れている魔法少女達に彼女達を紹介してくれる。
左に立つのは調整屋時代のみたまと似た燕尾服な執事衣装を纏う茶髪ショートの調整屋。
右に立つのは頭に小動物のような耳が生え、口元を覆う黒いマントを羽織っている調整屋。
「初めましてみなさん、篠目(ささめ)ヨヅルと申します。以後、ごひいきに」
「ふんむっ!ふんむむむ!ふんむ~~っ♪」
「彼女は佐和月出里(さわすだち)です。仲良くして欲しいと言ってます」
自己紹介をしてくれるのだが集まった魔法少女達は怪訝な顔つきを浮かべている。
みたまとは真逆のポーカーフェイスで冷淡なヨズルと明るいが言語もまともに喋れないすだち。
これから先上手くやっていけるのかと心配になっているようだ。
「…悪く思わないであげて。彼女達も調整屋としてかつての私と同じ弊害を背負ってるのよ…」
「それってもしかして…姉ちゃの味覚障害のようなものなの?」
「そうよ。彼女達も私と同じく身体機能に影響を及ぼす呪いを背負って生きてきたのよ…」
「みたまさんの言う通り…私の心は優しさを失いました。そしてすだちは失語症を患ってます」
「調整屋…じゃない、みたまの味覚音痴はそういう原因があったから起きてたんだなぁ」
「レナは最初からみたまさんは味音痴だと思ってたわよ」
「それ合ってるよ。だって姉ちゃは悪魔になっても手料理は地獄だし」
「コ、コラ!ミィ!!それは秘密だって言ったじゃない!!」
「だってぇ…昔に比べて味覚はマシになっても、姉ちゃの味付けのセンスは壊滅的だよぉ」
「ふゆぅ…みたまさんの手料理はやっぱりその……私は遠慮しちゃうかなぁ」
「レナも……遠慮しとくわ」
八雲姉妹のお陰で暗い雰囲気は中和されているが周りを見れば魔法少女達の数は少ない。
やはり未知の病魔が恐ろしくて心が縛られ、外に出ることを拒絶する者で溢れているのだ。
彼女達の様子を扉の向こう側から立ち聞きしているヴィクトルなのだが誰かが近寄ってくる。
「未知の病魔が蔓延した物騒な世の中になったようだが、ここはいつも盛況のようだな」
「そうでもない、ここも魔法少女が寄り付かなくなっている。メディアが恐怖を煽るせいでな」
「自分が5歳の頃に起きたスペイン風邪と同じ規模の状況を見る事になるとは…信じられない」
「大正20年は西暦で1930年…12年前にも同じパンデミックが起きたものだな」
現れたのは葛葉ライドウとゴウトであり、場所を変えるために歩き始める。
「そうか…ナオミからの報告次第では、ヤタガラスに反旗を翻す覚悟なのだな?」
「自分の刃は護国守護のためにある。しかし…国とは得体のしれない政府ではなく民なんだ」
「我ら葛葉一族は霊的側面から国を守ってきたが…霊とは民草の絶望によって悪魔と化す」
「もし世界の政府が悪魔を生み出す真の原因であるのなら…我らは国と戦う必要さえ出てくる」
「国と戦う…まるで超力兵団事件を起こした国津神達のような道となるな。覚悟はあるのか?」
それを問われた時、ライドウは立ち止まりながら顔を俯けてしまう。
「ヤタガラスを信じたい気持ちは強い…もしヤタガラスが真の護国守護を望んでくれるなら…」
「今まで通りヤタガラスのデビルサマナーとして生きたいか…しかしそれを問うのは危険だぞ」
「だからこそ動かぬ証拠を用意した上でヤタガラスを問い詰める。全てはナオミ次第だな…」
個を捨てて全体に尽くす全体主義こそが正しいと信じたライドウであるが変わってくれている。
彼をここまで心変わりさせた存在こそ人修羅とキョウジの存在、そして魔法少女なのだろう。
彼の刃は政府だの元老院だの秘密結社といった御上のためにあるのではなく民衆のためにある。
その覚悟があるのならメシア教会が世界を牛耳ろうともテンプルナイトに堕ちることはない。
彼は何のために戦っているのかを見誤らない者として成長したのだから。
「さて、貴様が注文していた最後の召喚悪魔を使役出来るMAGを調達したので始めるとしよう」
悪魔合体施設に辿り着いた一行はイッポンダタラが召喚準備を完了するまで会話を続けていく。
話される内容はやはり今を席巻する未知の病魔の話題であった。
「世界メディアが不安を煽るせいで
「これは尚紀と共に東京捜査をしていた時に語られた内容だが、日本人の欠陥を教えてくれた」
日本人は個人であることよりも組織や全体の一員であることに重きを置く。
集団として求められることが個人の良心や信条に反する場合、おかしいと言う必要がある。
集団の在り方や方向性に意見出来ず、全体圧力で良心や信条に背く事でしか自分を守れない。
そんな集団社会に成り果てたら例外なく集団社会は腐るのだと尚紀はライドウに語ってくれた。
「未知の病魔の不安が社会を狂暴化させ、反対意見を出したらバイオテロリスト扱いされる…」
「まともな人達でさえ保身に走って見て見ぬフリを行いながら暴力行為を黙認している昨今だ」
「
おかしい事をおかしいと言って止めようとしたら異常者扱いされるのは虐め光景と同じである。
労働者達も企業の労基法違反やパワハラ部分を指摘すれば白い目で見られて孤立してしまう。
ネットでも飯テロなんて表現はテロに苦しむ国々を不快にさせると言えばマヌケ扱いされる。
集団社会を正そうとすれば出過ぎた杭扱いされながら打ちのめされるしかないのが日本社会。
これは戦前も同じであり、特攻隊に行きたくないと言えば国を危機に陥れる裏切り者扱いだ。
「神浜の魔法少女社会を変えようと足掻いた時も尚紀は襲われたと言っていた…今と同じだな」
「戦前の頃から日本人は変わらぬ…欲しがりません、勝つまではの頃と全く同じ心理状態だな」
「究極の選択社会だ…御上や周りに従うか従わずに蹴り出されるか…生きるか死ぬかの選択だ」
「集団社会が正常に機能するには
「出過ぎた杭は抜いて捨てられるしかないのであれば…ヤタガラスも見限るしかあるまい」
「自分もまた…尚紀と同じ覚悟が試される。集団組織を正したい者として…打たれてくる」
準備が終わったとイッポンダタラの声が響き渡ったことにより悪魔召喚が行われていく。
召喚する悪魔は巨大であるため旧合体施設ではなく移設待ちの合体施設で行われていくのだ。
あまりにも強過ぎる神の霊圧が顕現したことにより業魔殿施設が揺れ動く。
何事かと慌ててやってきたみたま達が扉を開けた瞬間、絶句する程の存在を見上げるのだ。
「こ……これは……なんて凄い霊圧をした……龍神なのよ……」
「凄い……これが悪魔なんですね?みたまさんはこんな凄い存在と同じになれただなんて…」
「ふ……ふむぅ……」
広大な合体施設の空間の上でとぐろを巻く巨大な龍こそ、四神の長と呼ばれし龍神であった。
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未知の病魔が蔓延しようが仕事を続けるしかないのが個人事務所である聖探偵事務所。
しかし未知の病魔に自分が感染すればどうなるのかを心配する丈二は事務所に籠っている。
事務所内でもマスクを身に着けている丈二のために事務仕事をする尚紀が声をかけるのだ。
「マスクを身に着けても感染を抑止することなんて出来ないし、詐欺に騙されてるだけだ」
「なんだって?そう思う根拠は何なんだよ?」
「そもそもマスクは薬機法上で雑品扱い。それを医療的効能効果を謳った時点で
「そ……それは……」
「着用を勧めること自体が薬でない物の服用を勧める行為だが…法律でない以上は罰則がない」
マスクのフィルターは一方通行でありガスマスクのように吸気と排気が出来ないのも問題だ。
トラップしたウイルスは再度拡散されマスクの口はウイルスを再度吸引するとも語ってくれる。
「買物利用している店の19歳店員もマスクが原因で搬送された。原因は胸膜炎と聞かされた」
週に5・6日、一日八時間以上マスクで過ごしたため気道内に細菌やCO2が蓄積される。
自身の細菌を吸入し続けたため感染症が発症したものだと尚紀は聞かされたようだ。
「マスク推奨は有害な上で薬機法上違反。こんなものを国や専門家は推奨してきてるんだぞ」
尚紀が語った論拠は論証に値すると判断したのか丈二はマスクを外して机に置いてくれる。
病魔のニュース報道番組を映すテレビを消し、沈黙に包まれる丈二が重い口を開いてくれる。
「南津巡査部長の不審死の頃から俺は国を不審に思ってた…どうしてこんな嘘がまかり通る?」
「日本の歴史から見たら国は何度も嘘をついてきている。信じる方がどうかしてるよ」
1930年代にアスベストは安全と謳いながら1989年に禁止。
1950年代に煙草は安全と謳いながらテレビCM禁止。
1960年代にDDT(農薬)は安全だと謳いながら1972年に禁止。
2000年代に携帯は安全と謳いながら携帯の電磁波と癌の相関関係が見つかるが放置。
現在は5Gは安全と謳いながら人間への安全性は未検証ときている。
「次こそ大丈夫と日本政府を信じる連中なんてパチンコ狂いと同じ発想だ。何度でも騙される」
「気持ちよく騙されたいだけなのかもな…安心を謳う連中に権威まで備われば信じたくもなる」
「国や専門家が間違うはずないなんて酷い思い込みの世界だ。取り締まる事さえ出来ないのに」
「信じる者は救われるなんて嘘っぱちだな…
「人間も魔法少女と同じ末路さ…不安や怖さといった感情を利用されて地獄に突き落とされる」
暗い気持ちのまま沈んでしまう尚紀と丈二であるが瑠偉の姿は見えない。
今日の彼女は私用があるからと仕事を休んでいるため尚紀が代わりに事務仕事をしているのだ。
一方、瑠偉という事務員に偽装している大魔王の現在は豪華客船の執務室内にいる。
パンデミック後のワクチン接種の進捗状況を確認したりと多忙な時間を送っているようだ。
「マスクの効果云々の問題ではない、マスク着用は我々が支配する国々に従える羊かの
仕事をしながらも聖探偵事務所の会話が音声で流れている。
盗聴器が仕掛けられているのだろうが探偵事務所に仕掛けられてるとは思わないだろう。
「群衆が強制ワクチンを打てばゲームオーバーだ。権威を見せれば群衆は羊の如く従う」
邪悪な笑みを浮かべながら語る内容は2009年2月25日に行われた講演内容と同じもの。
米国の国政政治学者・政治家の男が行った講演内容とは世界保健機関優生学会議なのだ。
そこで語られたのは選民主義の優生学に照らし合わせたおぞましい内容。
奴らは何でも受け入れる。
血液や内臓を多数に寄付させたり、多数のために奴らの子供は遺伝子操作して不妊にしてやる。
羊の心を支配して、群れも支配するのだ。
ワクチン製造会社は何十憶ドルも儲け、今日この部屋にいる皆の多くはその投資家だ。
「我々双方にとって好都合。我々は群れの頭数を減らし奴らは我々の絶滅サービスに金を払う」
「
隣の席で執務を手伝う青いスーツ姿のゴモリーもまた不気味な笑みを浮かべている。
「外来遺伝子が体内の細胞に入り込み循環することを許した時、あらゆる病魔が襲い掛かる」
インフルエンザ、はしか、肝炎などあらゆる種類の非自己たんぱく質の生産が免疫を攻撃する。
細胞に対する免疫攻撃が誘発される強さは
「遺伝子が強くなるにつれて害は益々大きくなる。不妊と後遺症で人類の数を調整するのだ」
「ウイルスの恐怖を強調することで
地球上には9000種類のウイルスがいる。
人間が感染するのは540種類であり、一生の間で200回ほど感染する。
でも自然免疫のお陰でほぼ軽症か無症状であり重篤化するのは免疫異常が起きた者だけ。
これを突き止めたのがノーベル生理学・医学賞を受賞した日本人であるが民衆は気が付かない。
外資に支配された世界のメディアは報道せず、株主の命令に支配されるだけの営利団体なのだ。
「それともう一つ肝心なものがある。世界が魔界と一体化した時こそ…彼らが器となるのだ」
「その光景を早く見たいものです。同じ光景が生まれたのはコドクノマレビト事件でしたわね」
「フッ…当時の帝都民衆共も
「人間は歴史から学ばず、何一つ教訓を生かせないまま全員が羊となり群衆生物と化しますわ」
「全員という言葉が鍵なのだ。全員が同じことをしなければならない」
我々が育成した全ての国家では全員が同じニーズと欲求を持たねばならない。
そして全員が同じ命令に従うよう調教されねばならない。
勿論マスクは全く役に立たない。
しかし大事な事は
「政府の命令に従って全員がマスクを着用する。これが重要なのだよ」
「それは全体を均一にする制服のようなものですわ」
「一体感、順応性、服従性、そして何よりも平等性を植え付ける必要性があるのだ」
アメリカ合衆国の歴史家であるハワード・ジンはこのような言葉を残し、民衆に警鐘を鳴らす。
反抗的な市民は問題ではありません。
問題は世界中の人々が
その従順さが原因で何百万人もの人が殺されていることです。
世界中の人々が貧困や飢餓や愚民化、さらには戦争や残虐行為に直面しても従順であること。
問題は軽犯罪者で刑務所が溢れ返る一方で凶悪犯罪者が国の指導者となっている現実。
にも関わらず、それでも世界中の人々が従順であり続けていることなのです。
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周囲はおよそ現世とは思えない異質な空間。
まるで毛細血管の中に存在する異界の如き様相を見せるのは魔界の片隅にある領域。
薄暗い空間を照らすのは周囲に置かれたメノラー燭台の明かりのみ。
椅子に座っている者達とは暁美ほむらに試練として襲い掛かったかつての魔人達だった。
「……ツイニ黙示録ガ始マッテシマッタカ」
「ルシファー閣下ガモタラス世界ノ病魔ハ撒キ餌ニスギナイ。真ノ狙イハ…ワクチンナノダ」
黒いフードを被った存在達は黙示録の騎士達であり、髑髏顔ながら憂いの表情を浮かべている。
「……病魔ダケデハナイ、スデニ世界デハ食料問題ガ浮上シテイル」
ブラックライダーが手をかざせば机の上に置かれた水晶玉が光を放つ。
水晶玉に映る景色とは世界中の紛争、経済ショック、気候危機、肥料高騰による地獄の光景。
さらには農場や畜産といった農家の宝である畑や牧場が火災によって次々と燃える地獄だった。
「未知ノ病魔ガ流行スルヨリモ先ニ世界ノ食料問題ハ深刻ヲ極メ、病魔騒ギガトドメヲサス」
「中東ヤアフリカノケースダケデナク途上国トテ同ジ。生活費ノホトンドガ食料費用トナル」
「日本ノヨウナ島国ノ食料事情ハ輸入頼リ。食糧危機ガ起コレバタチマチ飢エル者デ溢レル」
「中央銀行ガ紙幣ヲ刷レバ刷ルホド円安ヲ招ク。輸入頼リノ食糧ノ高騰ハ歯止メガキカンノダ」
「…イズレ世界ノ人々ハ昆虫食ニナル。貧乏人ハ虫ヲ食ベナケレバ生キテイケナイ」
「愚カ…虫ガ古来ヨリ食用トシテ扱ワレテコナカッタノニハ…理由ガアルトイウノニ…」
黙示録における人類の食糧管理を象徴するブラックライダーは昆虫食の弊害を語っていく。
「人類ガ昆虫食ヲシナカッタノハ…
消化酵素不足だけでなく虫を食べた体内では酸化グラフェンなどの毒物まで生成される。
「昆虫モ進化シテキタ存在…人間ニ食ベラレナイヨウニスルタメ自衛ノ進化ヲシタノダ…」
「東南アジアノ一部デハ食ベラレテイルガ主食デハナイ。GMコオロギハ遺伝子ニ影響スル」
「ワクチント同ジク、トランス・サイエンス問題ダ。政治的経済的思惑ガ
「ワクチンモ昆虫食モ利権ノ産物…政府ハ食糧危機ヲ煽ル一方デ…減反ヲ推進シテキタ…」
食料生産過剰を理由に50年以上も減反を推進してきている。
それによって生じた膨大な耕作放棄地を外資に売り飛ばし、太陽光発電施設に転化させた。
日本の悪行はそれだけでは終わらず、生産抑制と称して牛乳を毎日1・75トン廃棄する。
廃棄するのに20トン輸入したり、鳥インフルが出れば全てを殺処分しろと指導する。
要するに国策として自国の農業畜産を壊滅させる計画的な食糧難を生み出してきたのだ。
「日本ノ食料自給率ハ38%ト先進国最低…
「数年後ニハ20%台…中国ト関係ガ悪化シテ肥料ガ入ッテコナクナレバ10%台ニナルナ」
「政治家モ農水省ノ売国官僚モ確信犯デ行ッテイル…日本ニ主権ナドナイ、終ワル国ナノダ」
疾病と食糧管理を象徴する黙示録の騎士達がホワイトライダーに視線を向ける。
この惨事を引き起こしている正体を象徴するホワイトライダーは無言で頭の冠を外してくれる。
机の上に置いた冠を見つめるホワイトライダーは忌々しい感情が宿る言葉を残すのだ。
「我ラハ黙示録ノ象徴…実行スル存在デハナイ。我ラハ多クノ者達ニ黙示録ヲ警告シテキタ…」
「我ラガ逃レラレヌ病魔ト飢餓ガ訪レルト警告シテキタガ…若者達ハ忘レタノダロウナ」
「ニワトリハ三歩歩クト忘レルトイウガ…我ラガ警告シテキタ若者達モ同ジダッタノダロウ」
「全テハ自業自得ノ末路ヤモシレン…民衆ガパントサーカスヲ求メズ、政治ヲ求メタナラバ…」
「イウナ…イフハ語ルダケ無駄…コレモマタ…試練ヲ乗リ越エラレナイ運命ダッタノダ…」
落胆に暮れる騎士達であったが一度も発言をしていない騎士に視線を向けていく。
沈黙を続けていたのは四騎士の中で一番お喋りな性格をしているレッドライダーなのだ。
「……ワシニハ見エテオル。世界ヲヒックリ返ス程ノ戦乱ガ迫ッテオル…世界大戦規模ジャ」
「ソレハ…LAWノ天使ト決着ヲツケル…ハルマゲドンノコトカ?」
「イイヤ、チガウ。世界ヲ飲ミ込ム軍勢トハ…憤怒ヲ燃ヤシタ世界中ノ憂国ノ烈士達…」
右手に戦争の象徴である剣を生み出したレッドライダーは刃を左手に載せる。
赤き刀身にも見える血濡れた剣を見つめるレッドライダーが語るのは赤き思想を纏うドラゴン。
「黙示録ニアル戦争ヲ引キ起コス存在トハ、我ラヲ超エタ存在……人修羅ナノダ」
「人修羅ガ……世界ノ国々ヲ相手ニ……大戦争ヲ引キ起コスダト……?」
「世界ノ諸々ノ国ハ打チ倒サレルダロウ…奴ニ与スルハ憂国ノ烈士ダケデハナイノダ」
「世界ノ諸々ノ国ヲ倒ス者…マルデ、
「人修羅ハ赤キ思想ヲ纏ウ…レッドドラゴン。黙示録ノ赤キ獣コソ、奴ノ正体ダッタノジャ」
レッドライダーが見た未来の景色を駆け抜けるのは獣に跨った漆黒の戦士。
騎乗したその者は旗槍を握っており、社会主義の象徴である赤き旗を握る者となっている。
赤き思想をかざし、世界を相手に戦争を仕掛ける者。
「人修羅コソ…
黙示録の老騎士が見えた未来が現実となるならば、それは混沌王と大魔王の戦争となる。
一体どれだけの人間達が戦乱に巻き込まれて死ぬのかを考えただけで恐ろしくもなってくる。
それでも彼らは黙示録の象徴に過ぎない者達。
傍観者になるしかない者達が求めるものとは黙示録の成就か?人類が試練を乗り越える未来か?
どれにせよ、多くの死者があふれ出る世界となる光景をもたらす者こそが魔人。
死を象徴する人修羅はやはり、死の上に死を積み上げる闇の者なのだと四騎士達は理解した。
イザヤ書 第14章。
――黎明の子、明けの明星よ、あなたは天から落ちてしまった。
――諸々の国を倒した者よ、あなたは切られて地に倒れてしまった。
――あなたは先に心のうちに言った。
――私は天に昇り、私の王座を高く神の星の上におき、北の果なる集会の山に座す。
――雲の頂に昇り、いと高き者のようになろう。
――しかし、あなたは陰府(地獄)に落とされ、穴の奥底に入れられる。
7章のプロットが煮詰まって心が禿げ上がる毎日です…。
50話ぐらいで7章終わらせれるようには頑張ります…。