人修羅×まどマギ まどマギにメガテン足して世界再構築 作:チャーシュー麺愉悦部
唯一神からの神命を受けたガブリエル達はインキュベーターの船で仕事を続けている。
巨大ブリッジの艦長席に座っているガブリエルは周囲のオペレーター天使からの報告を受ける。
「コロニー居住区画の大気・温度の調整が完了しました。重力制御装置も稼働状況は良好です」
「コロニーステーション内のトラムは正常に稼働しています。各セクターへの移動が可能です」
「メインジェネレーターの稼働率は70%。あと少しでシップを上昇させられます」
「ミレニアムシップの全体稼働率は50%となっております、ガブリエル様」
「都市区画の居住環境の稼働率を急がせなさい。もうじき主の選民達を受け入れるのです」
今日の仕事を終えたガブリエルがブリッジから出て行き、艦長室に戻らずにトラムに乗り込む。
超巨大船のセクターを繋ぐトラムが向かう先とは選民達が暮らしていくコロニー区画のようだ。
トラムを降りてステーションに立つ熾天使が駅を超えていき、階段を登っていく。
立ち止まった場所から見えた景色とは、まるでエデンの世界の如き空間だった。
「懐かしい光景ですね、ガブリエル様。ボク達の故郷を思い出させてくれる」
足元に現れたのは同じ天使であるインキュベーターであり、ガブリエルが顔を向けてくれる。
「自然とテクノロジーの調和がとれたこの光景こそが楽園。楽園とは管理があって機能します」
「今までの人類が築き上げた文明など搾取と消費のみ。あれではいずれ星の資源も底をつく」
「その時になれば人類は宇宙に資源を求めるようになる…何処までも飢える生き物なのです」
「まるでイナゴそのものですね…だからこそ牧師として間引く必要があったのでしょう」
「ルシファーが進めているアジェンダ計画など自業自得の産物。この星諸共イレースします」
「本物の楽園とは悪魔が築き上げたザイオンではない…我々天使が用意するエデンなのです」
ルシファーが支配するイルミナティの内部機密がLAWの天使側に筒抜けとなっている。
内部にスパイを送っていると考えるのが妥当だろう。
腕に巻いた小型の端末から通信の音が響き、音声出力によって空中にインターフェイスが開く。
そこに映っていた人物とは、黒い長髪を真ん中分けにした不気味な男であった。
「これはこれはガブリエル様、ご挨拶に赴けないご無礼をお許しください。私も多忙でしてね」
「…久しぶりですね、
白いスーツを纏い、黄金に輝く四角い板を仮面のようにして纏う者こそ敵意を表す天使だった。
【マンセマット】
旧約聖書の創世記が記されたヨベル記の中で登場する天使であり、マステマとも呼ばれる存在。
カインの呪いの種によって多くのネフィリムを生んだ後、洪水が起きる。
大洪水から生き残った人類の二世代後の地上に現れた天使こそがマンセマットなのだ。
彼に与えられた任務とはネフィリムの捕縛であったが、別の任務も与えられた者であった。
「…まさに主の試練そのものでした。しかし私は耐えました…悪逆非道を行う者達の中でね」
「貴方もまた多くの非道を行った。ですが、それは宇宙の熱エネルギーを生むためのものです」
「私が腐り切った堕天使と共に悪行を成してきた成果もあって…多くの絶望を生み出せました」
ネフィリム捕縛の任務を受けた際、マンセマットは唯一神に懇願する。
悪霊達を部下として残し、人を堕落させて滅ぼす任務に使えるようにしてくれと言ったのだ。
唯一神はこれを承諾し、マンセマットにカナン族の支配権の一部を与えたのである。
「貴方の献身によって多くの感情エネルギーを集められる下地を作れた事は大儀でありました」
「思い出しますよ…エジプトに味方をしてヘブライの民を追い出した日の出来事をね…」
モーセがヘブライ人を救う為にエジプトに足を踏み入れた時、マンセマットは彼と敵対する。
宮廷にいる魔術師に力を貸したり、モーセがヘブライ人を連れて出て行けば追撃を進言する。
さらにはエジプト側にも危害を及ぼし、羊の血の印がついていない建物の長子を殺害したのだ。
彼こそがエジプトのファラオの長子を殺害した実行犯であり、唯一神が送った工作員だった。
「十の災いによってエジプトから脱出出来たヘブライは手筈通り、カナンに流れ着きましたね」
「後は堕天使達が撒き散らした種によりヘブライはカナン族に乗っ取られる成果となりました」
「愚かなものです…全ては宇宙の熱を集めるために誘導されていたとも知らずにね…」
「主はヘブライなど信用してません。彼らが堕落を選び、カナンを取り込むのは分かっていた」
世界に絶望をもたらすためにこそカナン族は利用され、ヘブライですらも利用される。
全ては唯一神の掌の上で起きた悲劇であり、ルシファーや堕天使達もただの駒に過ぎない。
全てはマッチポンプである双頭の鷲作戦であり、唯一神の偽旗作戦で世界は絶望に沈んでいく。
その光景はまさに絶望の大洪水を起こす神罰そのものの光景にも思えるのだ。
「引き続きエグリゴリの堕天使としての役目を果たしなさいマンセマット。聖戦は近いのです」
「仰せの通りに。天使長様も直に参じられる…その時こそ溜め続けた鬱憤を晴らせましょう…」
「心を殺して堕天使のフリをし続けてきた貴方の献身は報われますよ。きっとね…」
「その御言葉が聞けただけで、私の積年の苦しみは喜びへと昇華するでしょう」
工作員からの通信を終えたガブリエルを見上げるインキュベーターが語り掛けてくる。
「マンセマット様もルシフェル様も試す者として使命を全うしてくれた。我々は大助かりです」
「…あの者達を信用してはなりません、インキュベーター」
「どういう意味でしょうか…?」
「彼らは天使として主の命令に従ってくれていますが…腹の内側には虫を宿しているのです」
「まさか…獅子身中の虫になりえる者達だと仰られるのですか…?」
「主は全てを見通しておられます。彼らの嘘が暴かれた時…神罰が下されるでしょう」
「主の代理人で在らせられるガブリエル様がそう言われるのなら…ボク達は従うだけです」
「引き続き選民選定の任務を続けるよう貴方の別個体達に転送しておきなさい」
踵を返して去っていくガブリエルを見送った後、インキュベーターはコロニーに振り向く。
「ここが新しい選民達の千年王国となる…そして王となるのは元老院の熾天使様さ」
小さな契約の天使から上空に昇っていけばエデンの全景が見えるだろう。
巨大な六芒星の大都市であり、各セクターに分かれた都市の中央にあるのは巨大な六角形ビル。
六芒星の中央部分に当たるそれはエデンの行政・立法・司法を司る政府機能をもつ建物。
六角形ビルに重なる形で人工気象装置である透明ドームが合体している超巨大空間なのだ。
そして六角形ビルの屋上にそびえ立つのは超巨大船の全てを司る元老院が収まるピラミッド。
ピラミッドを頂点とした円盤の形をしたコロニー船こそがインキュベーターを運んだ船だった。
「堕落したユダヤ・キリスト教に代わり、まことの救済を望む宗教がエデンを支配する…」
――それこそが四大天使を代表とする宗教組織、メシア教なのさ。
真の権力者達が使う手口とはいつだってマッチポンプ。
A(テロ)が起こったからB(報復戦争)をするのではない。
B(戦争特需・中央銀行創設支配)のためにA(自作自演の大破壊)を行うのだ。
その最たる悪行こそ正義のアメリカと信じられてきた存在が行ってきた嘘と謀略。
ナイラ証言というペテンから始まった湾岸戦争、大量破壊兵器など存在しないイラク戦争等々。
全ては
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東京郊外にある美しい大庭園に囲まれた豪邸の屋敷の前に現れたのは黒塗りのリムジンである。
豪邸の門の前で車が停まった後、後部座席の扉を開けて現れたのは暁美ほむらのようだ。
無言で運転席の前にまで移動すれば窓を開けて顔を出す執事姿の男がいる。
「私の執事だった男のくせに…後部座席の扉すら開けてくれないの?」
目の前の豪邸で暮らすお嬢様であった彼女に仕えてきたはずであったが、執事はこう返す。
「…仕えてきた我々の役目はもう終わりだ。後は屋敷の中で待たれている御方達から話を聞け」
「どういう意味なの…?」
「行けば分かる。そしてお前との関係が終わりということは…お前はもう独りだということだ」
それだけを言い残した執事だった男が車を運転しながら去っていく。
独り残されたほむらは彼が言った言葉を理解したのか顔を俯けてしまう。
「…家族ごっこは終わりのようね。構わない…貴方達だって私を家族だなんて思ってなかった」
新潮した女子制服姿の彼女が門の前に立ち、中の様子を見回してみる。
「見せかけだけの美しさはあったのに……今ではもう見る影もないわね」
豪華な庭園は随分前から放置されており、管理者のいない屋敷が彼女を不安にさせる。
中に入るしかないと思った時、隠し身の技術を用いてステルス状態を保っていた仲魔が現れる。
「…どうやらワシも覚悟を決めるしかないようじゃのぉ。あの御方達が現れるとは…」
「呼びつけた者が誰なのかを知っている口ぶりね?一体誰が病み上がりの私を呼びつけたの?」
「魔力は隠されておられるが…あの御方達の威光は隠し切れない。入るなら覚悟を持つがいい」
「…そう、なら構わないわ。私はもう…誰が相手でも私の自由を貫かせてもらうから」
尚紀の仲魔だった頃の暁美ほむらの表情をしていない彼女が鍵もかかっていない門を開ける。
屋敷に向かって歩く彼女の顔つきは薄気味悪さを周囲に感じさせるものなのだ。
もう誰も頼らないと自己完結していた頃に逆戻りした彼女が扉の前に立ち、中に入っていく。
「…まどかを救うために決別した場所だったけれど、かつての記憶の面影はもうないわね」
飾っていた調度品の数々は撤去されており、略奪でも受けたような殺風景な空間が出迎える。
そんな屋敷の階段を登っていけば踊り場の奥にあった肖像画も消えているようだ。
「…偽物の両親の姿を描いていた絵画も消えてせいせいしたわ。あったら私が燃やしてたわね」
二階の通路を照らす大きな窓の回廊を歩くほむらの後ろをクロノスがついてくる。
不意に立ち止まった彼女が辿り着いた場所とは孤独に食事を行うだけだった食堂。
「……いるわね。ここまで近づいたら私でも分かる……恐ろしい存在が潜んでいることがね」
息を吞む彼女が両開きの扉を開けて中に入る。
彼女を出迎えるようにして残っていたのは大きな食堂の机と椅子の数々。
そして机の両側の席で座っている大魔王とバアル神の姿であったのだ。
「……座るがいい、暁美ほむら」
後ろに立つクロノスですら細目が開きながら固まっている状況であるが、言われた通りにする。
彼らが座る席の真ん中辺りにあった椅子に座った後、震える手を握り締めながら口を開く。
「……私の面倒をみてくれていたようだけれど…もう用済みのようね?屋敷を見れば分かるわ」
「アマラ深界で語った通り、君の家族は偽物。役目を果たさせるために用意されただけのもの」
「なら…私は役目を果たした者として処分されるの?そのために…呼び寄せたのかしら?」
「君の活躍のお陰でアラディアの脅威は消えてくれた。その点については大いに感謝している」
「だったらこれはどういうことなの…?どうして私の使用人達を解雇したのよ…?」
「君は決断しなければならない時がきている。私とモロクは君の意思を目の前で確認したい」
ダブルボタンスーツ姿のルシファーから視線を逸らし、向こう側で座る者に目を向ける。
燕尾服風の真紅の衣服を纏う者の頭部に備わった黄金の牛兜が威圧的な空気を放ってくる。
「…初めて会うことになるな、暁美ほむら。我の名はモロクだ」
「モロクですって…!?聖書においてはサタンとして語られてきた…カナンの牛頭神!?」
「聖書の知識を勉強させてきたという話は本当だったようだな?その通り、我こそがバアルだ」
「バアルである貴方が私の意思を確認したいですって…?一体何を私に期待しているのよ…?」
「単刀直入に言おう、アラディアを倒した悪魔よ。その力を最終戦争のために使って欲しい」
「君が我々エグリゴリ側に寝返ってくれるならば…今まで通りの生活を与える用意はある」
「人修羅から聞いている…啓明結社を生んだ財閥を支えたのが黒の貴族とエグリゴリだと…」
「黒の貴族達も魔界の魔王の器となっていく。ハルマゲドンは目前だ…だからこそ力がいる」
「…私の答えはアマラ深界で語った言葉と変わらないわ。最終戦争なんて私はどうでもいい」
「ならば貴様は社会生活の基盤を失うだろう。学校にも通えなくなるし、鹿目まどかも死ぬ」
「な、なんですって!?まどかの命を狙うのなら…この場で戦わせてもらうわよ!!」
「いずれ彼女はハルマゲドンに巻き込まれて死ぬ。それか…我々の毒牙が殺すのが先かな?」
「毒牙ですって…?もしかして…今の世界で巻き起こっている病魔騒ぎも…」
「既に世界は黙示録。戦争で死ぬか病魔で死ぬか飢饉で死ぬか…鹿目一家とて逃れられぬ」
怒りの表情を浮かべるほむらの全身から憤怒の魔力が噴き上がるのだが念話が飛んでくる。
<堪えろ…小娘!!アラディアとの戦いで消耗した魔力は微々たる量しか回復しとらんのだ!>
クロノスの言葉は事実であり、今の彼女が戦ったところで敗北するしかないだろう。
魔力を抑え込んだ彼女の顔が俯き、悔しさで震えながら容赦ない選択に苦しんでいく。
イルミナティに反逆する覚悟を示した暁美ほむらがイルミナティ側に取り込まれることになる。
その屈辱が彼女の心に怒りと悔しさを与えていたのだが、突然少年の声が聞こえてくるのだ。
「ダメ……だ……君は……彼らに……ついて行くべきでは……ない……」
「えっ……?」
「彼らは……君を……都合のいい……道具としてしか……見ていない……」
少年の声がした方角はバアル側であるが、バアル以外には誰もいない。
この場にいない少年の声が聞こえたことに不気味さを感じていた時、バアルが動く。
「貴様は大人しくしていろ……我に取り込まれたままでいればいい!!」
右拳を持ち上げたバアルが何を思ったのか自らの胸に拳を打ち込む。
「ゴハッ……ッッ!!!」
燕尾服風の衣服の下側に着ていた白無地のシャツに血が滲んでいく光景が広がるのだ。
「……後の交渉は任せるぞ、ルシファー」
「フッ……
「……忌々しいものだ。消化しきれん知恵の林檎というものはな…」
立ち上がったバアルが部屋を出て行こうとする。
言っている意味が分からないほむらは動揺したままバアルを見送ることしか出来ない。
殺風景になった回廊を歩く牛神であったが、両手でシャツを掴みながら一気に開ける。
バアルの胸部に備わっていたのは、
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残されたルシファーは暁美ほむらが口を開くまで待ってくれている。
ずっと顔を俯けたままの彼女に対して彼が語り掛けてくれたようだ。
「私が与えたクロノスと共に何百回の時間渡航に耐えてきた娘よ。君の望みはなんだ?」
「私の……望みですって……?」
「むろん鹿目まどかと仲睦まじい人生を共に生きることだろうが…それでさえ危ぶまれている」
「たとえ貴方達が手を下さなくとも…いずれLAWの天使共がやってきて…殺される……」
「我々やミカエル達が本気の戦争を行う中で、君は愛する人を守り通せるのか?」
「そ……それは……」
「鹿目まどかだけではない、彼女だけでは人生を生きられない。家族や友人達だって必要だ」
最終戦争においてまどかでさえ守り切れるか分からないのに鹿目一家や友人達まで守れとくる。
それが出来なかったから暁美ほむらは全てを切り捨ててきたということなら知っている。
だからこそ、大魔王は暁美ほむらを懐柔させられると計算しているのだろう。
「……貴方達に手を貸せば……まどかや家族、それに友人達は生き延びられるというの…?」
「ハルマゲドンのための選民都市は建造出来ている。その選民の中に望みの者達を加えよう」
考えれば考えるほど、大魔王側に寝返るしか道は無いという答えしか出てこない。
それでも悪魔崇拝結社を許せない彼女は迷いに迷い、答えを出せずにいる。
「君は想像以上に悪魔崇拝者達から必要とされている。君は私に代わる新たな暁の女神だ」
「悪魔の私を金星の女神であるイシュタル扱いしたいというわけね…何処までも勝手な連中よ」
「君は彼らの指導者となれる程の立場にある者だ。寝返るだけではない、
それ程までの好条件を提示してくれた時、新田勇から与えられた言葉の数々が浮かんでくる。
体の震えが治まった彼女が重い口を開いていき、こんな質問をするのだ。
「啓明結社の教義は共産党に受け継がれたと聞かされたわ。なら貴方はフェミニズムを望む?」
それを問われたルシファーの口元に不気味な笑みが浮かんでいく。
「勿論だ。私とリリスが生み出した女性思想こそがフェミニズム……君もそれを望むのか?」
「私は……まどかが欲しい。男なんかが彼女の傍にいるだけで……私の心は嫉妬で狂う……」
「百合の間に男が挟まりにくる、男を排除したい。男の役目を奪い取り、女を上としたいか?」
「性の自由が私には必要よ…男女家族制度は目障りだわ…私とまどかの愛を壊す伝統なんて…」
「…消えればいいか?その望みこそ私の望み…フリーセックスが新たな人類の在り方となる」
「世界はもっと同性愛に寛容になるべきよ…女性と女性の恋愛を認めさせるべきよ…」
「私が築く新しい世界のジェンダー規範は破壊されるだろう。女の社会進出こそが正義となる」
「私がまどかの夫になりたい…女同士の恋愛を許さない目障りな右翼連中なんて消えればいい」
自分の本音を語り終えた時、拍手の音が聞こえたために顔を上げてくれる。
「なっ……!?」
顔を上げたほむらが見たのは男の姿をしたルシファーではなく、女の姿となったルシファー。
神浜未来アカデミーの女子制服姿をしている藍家ひめながそこにはいたのだ。
「アハッ☆わかりみが深くて私チャンうれぴーまん♪やっぱ百合(レズ)しか勝たんよね♡」
立ち上がったひめながほむらの傍にまで歩いてきて両肩に手を置いてくれる。
「自由な恋愛を邪魔する存在なんて、私チャンとあなたでやっつけちゃおうよ☆」
生前の藍家ひめなが望んだ自由な恋愛とは、男性と添い遂げるために望んだ思想。
その思いは歪められ、フリーセックスに仕立て上げた者こそが大魔王と融合したひめななのだ。
今の彼女なら愛した男にすら父性を捨てろ、男の娘になれと変態願望を押し付けてくるだろう。
「気安く触らないで。たとえ同じ思想を望む同士でも…仲良くするつもりなんてないわ」
「仲良く出来なくて残念、ぴえん。でもね、ほむほむとまどっちの恋愛は尊いよ♪」
「気持ち悪い奴ね……だけど、その誉め言葉だけは受け取ってあげる。それが私の望みだから」
両手を放したひめなは元の席へと戻っていき、座り直した彼女が不思議そうな顔を向けてくる。
「あなたは男の悪魔達とつるんでた子だけどさ、どうして男を排除したいの?なぁぜなぁぜ?」
「男共は私の尊厳を脅かす者だと気が付いたの…私は私の自由権と幸福追求権を求めるわ」
「アハッ☆
「私の思想は神浜の英雄扱いされている男の思想でもある…文句を言われる筋合いはないわ」
「うんうん♪男に尽くしたって見返りなんてないもんね♪男に搾取される必要はないんだよ」
「その点については同感よ。私はこの思想こそが世界を形作ればいいと信じている…」
「おけまる♪あなたの思いは必ずやり遂げるよ☆それで?私チャン達はズッ友になれる?」
ギャル語に詳しいわけではないほむらであるが、エグリゴリ側につくのかという意味は分かる。
再び顔を俯けてしまう彼女の煮え切らない感情を察したひめなが立ち上がってこう言う。
「まだ悩んでるみたいだね?いいよ、もう少しだけ時間をあげる。その間の生活費は任せて」
「生殺与奪権はそっちにあると言いたいわけね…それでズッ友になれるかなんて反吐が出るわ」
「それと、明日の東京は大荒れになっちゃうから。関わる気がないなら家に帰った方がいいよ」
「そのつもりはない…東京に訪れたのは、あなたの呼び出しに応じるためだけじゃないのよ」
「フフッ…私チャンのオーダー18を止めたいっていうなら、今夜ぐらいはゆっくり休んでね」
部屋を出て行こうとするが扉の前で立ち止まり、沈黙を続けていたクロノスに顔を向ける。
「クロノス、お前の裏切り行為は不問とする。これからも暁美ほむらの力となってやれ」
「……仰せの通りに、閣下」
ギャル語を話さなくなったひめなが部屋を出て行き、残されたクロノスが重い口を開く。
「小娘…これがお前さんの選んだ道か?ならば東京の人々のために戦う理由もないじゃろう?」
「…私を勝手にライバル視している目障りな女には貸しがあるの。引導を渡してくるわ」
「好きにしろ。首を跳ねられる覚悟でお前さんの味方を選んだが…ワシも元鞘に収まったか…」
外で待たせてあるヘリに乗り込むために回廊を歩くひめなの口元には笑みが浮かんでいく。
「自然権と天賦人権論を求めるか…笑わせてくれるな。だが、それこそが私の望む人材だ」
悪魔学では天を支配する唯一神に逆らうことを何よりも美徳とする。
唯一神が生み出した自然を真逆にし、天が与えた自然を焼き尽くす思想こそが反キリスト主義。
その象徴である逆十字架の飾りを身に着ける者となった悪魔ほむらに相応しい在り方だろう。
「唯一神から天賦された自然の形を焼ける者が自然権と天賦人権論を語る…最高に笑えるよ」
国家に根差してきた歴史と伝統とは、その
そこに欧米の悪徳である唯物主義・快楽主義・リベラル・グローバル・共産主義を混ぜ込む。
すると自然であった歴史と伝統こそくだらねぇ!金とセックスこそが全てだ!となっていく。
欧米左翼思想を侵略地域に流し込む手口こそ、ローマ帝国の伝統的侵略手口である
人種、言語、階層、宗教、イデオロギー、地理的、経済的利害に基づく対立、抗争を助長する。
連帯性を弱め、自己の支配に有利な条件を作りだすことを狙いとして植民地経営に利用される。
「
日本もまたユダヤに破壊されてきたドイツと同じ末路となっていくだろう。
資本主義の名のもとに歴史と伝統を笑いものにするエンタメが提供され、人々は汚染される。
ポルノ文化によってホモ人気まで生まれ、男装した女がレズの恋人を養うべきだと叫び出す。
ポルノ画像や動画もネットに氾濫し、変態の巣窟と言われたワイマール共和国と成り果てる。
堕落と腐敗を撒き散らすユダヤ思想に汚染されてしまった暁美ほむらもまた傀儡となっていく。
彼女が望む形とは
彼女が望むLGBTの世界となれば、レズビアンだけでなく
私は女だ!と叫ぶ男が女用の露天風呂にも堂々と入り込み、逆らえば差別主義者にされるのだ。
そんな恐ろしい未来すら想像出来ない愚かな悪魔娘は自分の我儘の正当化だけを望んでいく。
「日本の歴史だってホモ文化はあったわ…右翼の連中だってホモ文化を望むべきよ…」
男色・衆道という異常者だけを切り取り、
異常者文化だけで民族全体の文化にしてしまえる恥知らずの国が何処にあるのかさえ考えない。
自分達の都合の良さしか求めないご都合主義こそが左翼脳であり、精神的引き籠り現象を表す。
その在り方こそ自己完結を基本としたくるみ割り人形の魔女とムスビの思想を表すものだろう。
快楽主義を望み、自然を真逆にしながら自然権を寄越せという矛盾極まる女を憂う者がいる。
(この娘も客観性を失ってしまった…自分の優越性しか求めないエゴイストと成り果てた…)
権力者達の支配手口とはいつだってマッチポンプ。
B(他国の歴史と伝統の破壊)のためにA(ありもしない平等を叫ぶ)を実行する。
するとA(女性差別の解放)のためにB(フェミニズム)が必要だということにされてしまう。
その光景こそまさに
反キリスト主義の逆十字架を掲げる悪魔ほむらもまた、マッチポンプに支配される者となった。
真女神転生5VVを遊んでたら我慢出来ず、メガテンのアミバなマンセマットを登場させちゃいました(汗)
キュウベぇと並べてダブルペ天使!をやってみたかったんですよね。
バアルなモッさんに取り込まれた女の子な美少年については真5を遊んだメガテニストにはバレバレだと思われますね(汗)