人修羅×まどマギ まどマギにメガテン足して世界再構築   作:チャーシュー麺愉悦部

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284話 偽りの暴力革命

神浜テロなど比べ物にならない規模の大戦場と化したのが現在の東京である。

 

国家機能の中枢である永田町と霞が関は主戦場となり、多くの人々が逃げ惑う。

 

そんな人々などお構いなしに銃撃戦を繰り広げるのが謎の革命部隊と謎のデモニカ部隊なのだ。

 

<<こちらイーグル1!敵戦力の抵抗激しく総理大臣官邸に近寄れません!>>

 

<<こちらイーグル2!国会前のバリケードからの猛攻が激しい!航空支援を頼む!>>

 

「攻撃ヘリとバギー部隊を援軍に向かわせる。敵戦力を撃滅した後、建物の制圧に当たれ」

 

<<了解!>>

 

「貴様らは反ワクチン派の武装市民として存在している。それらしく振舞うのを忘れるな」

 

次々と制圧部隊からの報告が入ってくる作戦指揮所ではルイーザが指揮を執る。

 

「偽旗作戦とは都合の悪い敵に化けて蛮行を行い、その罪を都合の悪い敵の罪に仕立てあげる」

 

この作戦は反ワクチン派の評判を地の底まで落とす狙いがあり、NATOの敵も含まれている。

 

そのためにロシア軍の装備や兵器を世界中の経済界を通して用意したというわけだ。

 

「ボ(・)リ(・)シ(・)ェ(・)ヴ(・)ィ(・)キ(・)・(・)ユ(・)ダ(・)ヤ(・)に対するロシアの怨みは根強い。皇帝と民族殺戮の怨みは忘れんか」

 

ボリシェヴィキとはレーニンが率いた左派政党の一派であり、構成員の殆どがユダヤである。

 

1917年12月においてロシア民衆を制圧するためにカナン族ユダヤは秘密警察機構を設立。

 

反革命・妨害と闘う特命委員会(チェーカー)であり、後のKGBに繋がる組織なのだ。

 

彼らが行った大虐殺によってロシア皇帝だけでなく多くのロシア人が大殺戮された歴史がある。

 

1918年7月17日において皇帝ニコライ二世一家はユダヤによって激しく惨殺されている。

 

皇帝は顔を潰した上で硫酸を浴びせた遺体を鉱山の廃坑に遺棄。

 

20万人に及ぶ教会関係者は頭皮を剥ぎ、首を絞め、溺死させて磔にしてしまう。

 

皇帝政権の公務員達は数百人単位で封印した艀(はしけ)に乗船させ、沖合で沈めさせている。

 

キリスト教の民衆達は語るのも憚られる程の残虐非道の殺戮行為をユダヤは行っている。

 

体を刻む、鉄で焼き印を押す、空腹のネズミに齧らせる、釘を打ち付け死ぬまで天井に吊るす。

 

口から熱い鉛を飲み込ませる、妊婦を木に縛りつけて刃物で腹を裂いて赤子を引きずり出す。

 

腸を引っ張りだして電柱に釘打ちした上で鞭を打ち、腸が全て出るまで電柱を回らせる。

 

他にも現実とは思えない惨い虐殺があるが、これこそがユダヤの異教徒に対する答えなのだ。

 

「我々が考えた共和国を信じたアホ共め…社(・)会(・)主(・)義(・)共(・)和(・)国(・)と(・)は(・)他(・)国(・)の(・)歴(・)史(・)と(・)民(・)族(・)の(・)破(・)壊(・)なのだ」

 

ソビエト連邦時代の歴史家であるアレクサンドル・ソルジェニーツィンはこんな言葉を残す。

 

――全てのユダヤ人がボリシェヴィキだったなどと主張するつもりはない。

 

――しかしボリシェビズム運動はユダヤなしにはありえなかっただろう。

 

――真実ほどユダヤ人を侮辱するものはない。

 

流血に飢えるユダヤ人テロリスト達は1918年から1957年までで6千6百万人を殺害。

 

このユダヤ蛮行の歴史を忘れ去るなど絶対に許されない程の怨恨をロシアは持っていたのだ。

 

「ロシアの大統領も反啓明結社派閥…暗殺してやりたかったが…まぁいい。これで世論は傾く」

 

異教徒なら数千万人殺しても嘲笑えるユダヤならば東京で千数百万人だって殺せるだろう。

 

ユダヤの尖兵にされているとも知らない和泉十七夜は国の共和国化こそが正義だと信じている。

 

「怖れるな!!我々の自由と平等と博愛精神こそが日本と世界を救うのだぁ!!」

 

赤旗を掲げながらユダヤ革命を信じてしまう彼女が真実を知った時は立ち直れないだろう。

 

共和国と名がつく国の正体とは、君主制を排した無宗教のフリーメイソン国家であった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

日本の中枢部分が攻撃されているのだが、既に中枢部分はもぬけの殻だと後で分かるだろう。

 

日本政府機能はザイオンと臨時政府機能を集約させた見滝原行政区に分けられているのだ。

 

見滝原政治行政区に存在している台北101とよく似た政府ビルには大臣達が集まっている。

 

東京の暴力革命に対処する緊急対策委員会を発足させた彼らであるが様子がおかしい。

 

誰も緊迫した表情を浮かべておらず、予定されたイベントを観戦している気分なのだ。

 

「愚かなものだ、元々捨てる予定であった永田町と霞ヶ関を制圧したとて何になる?」

 

政界の古狸を務めてきた八重樫総理は堪え切れずに笑いだしてしまう。

 

大笑いを始めていく大臣達の机にはお茶や菓子等が並べられており、お祭り騒ぎをしている。

 

誰もがこの暴力革命は茶番に過ぎないことを知っており、全員が共犯者なのだ。

 

「東京の政治・経済・金融はザイオンや見滝原等に移設済み。東京が滅んでもビクともせん」

 

この暴力革命は茶番劇なのだと世界中の金融資本家達も知っており、彼らもまた共犯者。

 

日本の首都が跡形もなく消えたとしてもその影響は微々たるものでしかないのだろう。

 

外資系企業で働く者達も既に避難させており、在日外国人が犠牲となることはない。

 

滅ぶのは古くから東京に根差してきた日本人や日本企業だけなのだ。

 

「茶番劇を盛り上げるために日本メディアの職員と警視庁の警官は残している。派手にやれ」

 

複数のモニターに映し出されているのは永田町や霞が関で命懸けの報道を続ける映像である。

 

「信じられない光景です!!東京では現在、武力革命が起きております!!」

 

決死の覚悟を決めたような表情をした現地リポーター達が報道してるのは銃撃戦である。

 

彼らによって日本全国だけでなく世界中に武力革命の映像が届けられているわけだ。

 

「あのテロリスト達は何者なのでしょうか……あっ!?カメラ隠して!!」

 

映像が乱れる中、カメラ映像に映し出されたのは偽装された便衣兵達の光景である。

 

「日本の皆さん!我々は欧米傀儡政権である日本政府に騙されてきた者達です!」

 

リポーター達を拘束しているのは便衣兵を務める造魔部隊であり、偽の演出を行っていく。

 

「この革命は日本解放を目的とするもの!我々は国際金融資本に殺されようとしている!!」

 

彼らが説明する日本人虐殺とはワクチン接種のことだと生放送を通して全国に伝えていく。

 

彼らが語るのはSNSでも繰り返された反ワクチン派の言葉内容であり、ヘイトを誘導する。

 

「この革命によって日本は救われるのです!我々の革命に世界の人々もついて来て欲しい!!」

 

この番組映像はルイーザの元にも届いており、横のモニターに映るSNSは大荒れをしている。

 

「クックックッ…いいぞ、もっと反ワクチン派の暴力行為を憎め。世界の敵だと叫ぶがいい」

 

黙れ人殺し共!!このクズ野郎共!!

 

やっぱり頭のおかしい陰謀論者連中は狂人共だったんだ!!

 

SNSで活動している反ワクチン派はテロリストのアカウントなんだ!!

 

連中は悪の枢軸国のロシアを擁護する連中だ!連中はロシアの工作員なんだよ!

 

日本人を殺してるのはお前らの方だろ!!全員極刑にされろ!!

 

反ワクチン派を許すな!!ワクチン接種は世界を救う希望の光なんだぞ!!

 

他にも様々な書き込みがされており、もはやテロリストの言葉に従う者はいないだろう。

 

わざと正しいことを言いながら暴力行為を実行することで都合の悪い勢力にヘイトを集める。

 

こうすることによって騙されやすい民衆達の手で都合の悪い勢力を潰させる手口なのだろう。

 

「愉快な光景だよね~ルイーザ。騙されてるとも知らずに正義を振りかざす連中って♪」

 

横を向けばアリスの分霊の一体が立っており、彼女は楽しそうな表情をSNS画面に向けている。

 

「ガイウス・ユリウス・カエサルの格言が証明された光景ですよ、アリス様」

 

「社会正義を振りかざす連中の中身なんて、我が身可愛さな承認欲求でしかないよね~♪」

 

「民衆の中身など処刑がガス抜き娯楽だったフランス革命前の暗黒時代から変わってません」

 

「断罪の中身なんてどうでもいい、社会悪がやっつけられたら自分達の自尊心が高まるんだよ」

 

「ヒトラーも利用した扇動手口である自尊心扇動こそ、国を独裁国家に作り替えられるのです」

 

「自分達の都合の良さしかいらない。民族の自尊心を操る光景こそがプロパガンダだよね」

 

「消費してきたエンタメ内容通りの勧善懲悪を求める連中を扇動することなど容易いのです」

 

インキュベーターも用いた扇動手口によって騙されやすい民衆達が自滅させられていく。

 

この光景は魔法少女の悲惨な末路でもあり、自尊心に操られながら絶望して魔女に成り果てる。

 

これはボルテクス界のマネカタも同じであり、正義の中身も考えずに流される者と成り果てる。

 

人間も魔法少女も狭い世界でしか生きておらず、自分の心理や扇動手口になど意識を向けない。

 

目の前に見える切り取られた景色や狭い経験でしか世の中を判断出来ない視野狭窄生物なのだ。

 

「東京の革命こそが黙示録の始まりなのだ。これで世界は国際金融資本家の言いなりとなる」

 

不気味な笑みを浮かべる八重樫総理が右手を持ち上げていき、奇妙なハンドサインを形作る。

 

小指と薬指を曲げて中指と人差し指を繋げる形とは朝鮮人が日本人を侮辱する時に使うもの。

 

チ(・)ョ(・)ッ(・)パ(・)リ(・)ピ(・)ー(・)ス(・)を掲げた偽日本人は嘲笑いながら日本人が自滅する光景を楽しんでいく。

 

「そんなんだから貴様ら日本人の脳みそはチョッパリなんだよ……フフフ、ハハハハハハ!!」

 

チョッパリの意味とは豚のヒズメであり、下駄を履く日本人の足先から考案されたもの。

 

日本人は家畜と同じ豚民族なのだと嘲笑う意味が込められた朝鮮の侮辱ハンドサインなのだ。

 

「豚共は正義を求めるだろう。我々の恐怖政治は恐怖でなくなり、自分から自由を捨てるのだ」

 

日本人は社会正義を掲げながら自分達の手で外国人に独裁権を与えることになるだろう。

 

国など戦争をしなくても内側から乗っ取ることが出来るもの。

 

スイス政府の民間防衛書にはこうある。

 

第一段階 工作員を政府中枢に送り込む。

 

第二段階 宣伝工作、メディアを掌握して大衆の意識を操作。

 

第三段階 教育現場に浸透して国家意識を破壊する。

 

第四段階 抵抗意思を徐々に破壊して平和や人類愛をプロパガンダとして利用する。

 

第五段階 テレビ局等の宣伝メディアを利用して自分で考える力を奪ってゆく。

 

最終段階 ターゲットとする民衆が無抵抗で腰抜けになった時、大量移民を行う。

 

「日本人は我々外国人にこの国を明け渡すだろう。この地域で生き残るのは我々外国人だ」

 

欧米ユダヤ財閥と結託して日本を乗っ取ろうとする行為に加担するのが売国大臣や官僚達。

 

その片棒を担ぐ姿を演じ続けているのが美国環境大臣の姿である。

 

周りの嘲笑いに対して無言の態度を示す彼の手は握り締められながら震えていく。

 

(今は耐えるしかない…いずれ必ず…貴様らの支配を終わらせる赤き皇帝陛下が現れるだろう)

 

尚紀の頼みで情報を流す役目を担わされている美国公秀は売国政治家のフリを続けるだろう。

 

それでも日本人である彼は外国に支配され続ける光景に対して憎しみをたぎらせるのであった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「何故我々が交通整理などやらされる!?今すぐ東京を襲う部隊を総力で鎮圧するべきだ!!」

 

東京を包囲した自衛隊ゲートの外側では自衛隊員同士でいざこざが起きている。

 

現場指揮官同士がいがみ合いを見せる中、黒いデモニカスーツを纏う指揮官がこう告げる。

 

「本作戦の作戦指揮権は我々パイナップル・ブリゲイツにある。君達が出る幕などないのだよ」

 

黒髪をオールバックにしたちょび髭指揮官の前では自衛隊の戦闘服を纏う男が激高している。

 

大佐を表す階級章をデモニカスーツに身に着ける男に対して食い下がれる程の階級の者だろう。

 

「ゴ(・)ト(・)ウ(・)一(・)等(・)陸(・)佐(・)、君達の部隊は交通整理で他県からの人々を東京に近寄らせなければいい」

 

「日本の民衆を守るのが自衛隊であろう!?貴様らは本当に自衛隊の精神を宿した者達か!?」

 

古風な角刈りヘアーをしたゴトウは武人の気質を持つ自衛官であるが、彼も組織に属する者。

 

防衛大臣を務める西から現場指揮権を与えられている指揮官に縛られてしまうようだ。

 

「文句ならば本作戦の最高司令官である西防衛大臣に直接言うがいい」

 

「くっ……了解した、そうしよう」

 

眉間にシワを寄せ切ったゴトウが踵を返して本陣に去っていく。

 

不気味な笑みを浮かべるばかりのデモニカ部隊指揮官の元へと兵士が走ってきたようだ。

 

「配置についている毒ガス部隊からの通達です。いつでもいけるそうです」

 

「よし、密閉された地下街にガスを放出するがいい」

 

地上の地獄から地下街に避難してやり過ごそうとしている人達は怯えた顔をしている。

 

「自衛隊や警察は何やってんだよ…早くテロリスト共を一掃してくれよ…」

 

「パパ…怖いテロリスト達はやっつけられるの?僕達……助かるの?」

 

「大丈夫…きっと警察や自衛隊の人達が悪者のテロリスト達を逮捕してくれるさ」

 

「うん…信じてるよ。警察や自衛隊は……僕達を守ってくれるんだって……」

 

大手町ダンジョンと呼ばれる最大規模の地下街では多くの人達が不安そうにしている。

 

そんな中、空気の違和感を感じた大人が次々と倒れ込んでいく。

 

「ゲホッ!!ガハッ!!なんだ……?息が……でき……なっ……」

 

見えない無味無臭の毒ガスによって人々が倒れ込み、何が起こったのかも分からず死んでいく。

 

そんな地獄の中、人々の死体を踏み付けながら歩くのは自衛隊に派遣されてきた悪魔の部隊。

 

「イーヒッヒッヒッ!!オレ様達の毒ガスはどうだった?気分よく死ねただろ?イヒーッ!!」

 

全身黒ずくめの姿で黒いマントを纏い、ガスマスクの上から黒のつば広帽子を被る悪魔達。

 

手に持たれているのは毒ガス散布機であり、背中のタンクと繋がっているのだ。

 

【マッドガッサー】

 

1930~40年代のアメリカの都市部で猛毒のガスを撒き散らしたとされる黒衣の怪人。

 

当時はその正体についてナチスの党員や宇宙人、UMAと様々に囁かれた存在。

 

イギリスのバネ足ジャック等の愉快犯系都市伝説怪人を思わせる外道達であった。

 

「元7(・)3(・)1(・)部(・)隊(・)の系列企業から提供された毒ガス兵器の威力はスゲーじゃねーかーッ!!」

 

「イヒーッ!!オレ達が自作した毒ガスじゃ人間を殺せなかったが…コイツはいいぜーッ!!」

 

毒ガスや細菌兵器の研究など悪の枢軸国だけだと日本人は考えてしまうが大きな間違いである。

 

戦前の日本では国を挙げた人体実験が行われており、731部隊はそんな時代で生まれた存在。

 

戦時中の旧満州で密かに細菌兵器を開発して実戦で使用した部隊であり、存在は秘匿される。

 

軍医や軍に所属していない医師達も参加しており、関東軍防疫給水部本部と呼ばれる。

 

人体実験の被検体が手に入りやすい満州国のハルビン市で大勢の人間を殺戮している。

 

被験者は中国人やロシア人やアメリカ人が中心であり、子供も被験者にした極悪存在であった。

 

「上の連中も派手にやってんだぁ!!オレ達も負けてられねーぜ~~……イーヒッヒッ!!」

 

人間と変わらない姿をした黒衣の怪人悪魔達が次々と地下街で毒ガスを散布していく。

 

その光景は東京全域の地下街で起きており、次々と東京の人々が殺戮されてしまう。

 

目に見えない無味無臭の毒ガスに気が付くことが出来ない人々は逃げることも出来ずに死ぬ。

 

その光景はまるで地下鉄サリン事件を彷彿とさせる地獄絵図なのだ。

 

「遠く離れた海上のここからでも強く感じるぞ…東京の人々の絶望が生み出す膨大なMAGがな」

 

東京湾に目掛けて迫ってくるのは百隻に上る大船団を構築した最大級のタンカー群である。

 

これだけの数を接岸出来る船着き場は東京には無いのだが、接岸する必要などない。

 

この大船団は荷物を運ぶだけの存在であり、運び終えたらそれぞれ帰っていくだけの存在。

 

タンカーのブリッジで立つのは生体エナジー協会の会長であり、彼が船団を率いている。

 

運ぶ荷物が危険なため他人任せには出来ず、エグリゴリのリーダーの一体が運搬するのだ。

 

「むぅ!?」

 

突然巨大な船体が激しく揺れ、タンカーの船倉に納められた荷物が激しく暴れようとしている。

 

それは他のタンカーも同じであり、船団の指揮を務めるシェムハザは決断を迫られてしまう。

 

「ヌゥゥゥ…東京まで距離があるがやむを得ない。このままではマニトゥに船が破壊される…」

 

タンカーの巨大船倉が開いていき、横倒しに収納されていた巨大悪魔達が浮遊していく。

 

<<ソウル……エナジー……ソウル……エナジィィィィ……!!!>>

 

大船団の上空に次々と浮かび上がったのは百体のマニトゥであり、飢えの咆哮を上げていく。

 

「同じ悪魔である私が見てもおぞましい存在だ…自滅するまでMAGを求める狂気の赤子共め…」

 

全長400メートルに迫る程の醜悪なマニトゥ達がゆっくりと浮遊しながら空を飛ぶ。

 

目指すのは東京の地獄であり、膨大に放出される絶望の感情エネルギーを求めに行くのだ。

 

「行くがいい…滅びの魔都へ。絶望の感情エネルギーに釣られて行けば貴様らの役目は終わる」

 

二本角が生えた白い肌の巨人の群れが飢えに導かれながらゆっくりと東京を目指していく。

 

彼らが生贄に過ぎない存在であると知っている男の口元には不気味な笑みが浮かぶのであった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

東京の全域で作戦を展開する革命部隊は尚紀の元職場近くである江東区でも活動している。

 

江東区の湾岸には巨大スタジオが存在しており日本でも有数のメディアが存在しているからだ。

 

そこに向かっているのはレナとかえで、それにタルトとリズとクーフーリンだったようだ。

 

「結局東京の地理が覚えられなくて…合流地点から近い場所を選んじゃったわね…」

 

「レ…レナちゃん…東京中が凄い黒煙と炎で包まれちゃってるよ…私…怖くてたまらない…」

 

「レナだって…怖いわよ。まるで神浜テロの光景よね…」

 

「あんな酷過ぎる地獄がもう一度蘇っちゃうだなんて…まるで戦争の光景だよぉ…」

 

「東京の人達には悪いけど…レナは十七夜さんとかりんを助けたら…逃げ帰りたい気分よ…」

 

跳躍移動を繰り返す魔法少女達であるが怯え切っているのを後ろの者達は感じている。

 

「魔獣との戦闘経験は豊富でも…人間同士の戦争を経験してこなかったもの…無理ないわね」

 

「私とリズは百年戦争を生きたタルトとリズの記憶と経験が宿ってるから大丈夫ですが…」

 

「場の空気に飲まれてしまって恐怖状態になったならば…あの娘達は戦力として期待は出来ん」

 

タルトとリズとクーフーリンは魔法少女達を支えるために跳躍移動を繰り返す。

 

彼らはメルの予知能力を頼りに行方不明者の居場所を割り出そうとしたが上手くいかない。

 

未来の地獄を見たメルはパニックとなり、恐怖状態で予知を上手く発揮出来なかったようだ。

 

「東京の空から悟空が見張っている。我々も行方不明者捜索と革命部隊の指揮所を探すぞ」

 

「一つ一つをしらみつぶしにしていくしかないわね…」

 

「あまりにも人員が不足しています…これでは犠牲者を乱造するばかりですね…」

 

あまりにも状況が不利だと感じている者達が視線を前に向ければレナとかえでが止まっている。

 

彼女達が辿り着いたのは東京ビックサイトであり、向こう側に見える景色に恐怖しているのだ。

 

「あ…あれってもしかして……戦闘ヘリなの!?」

 

「あ……あぁ……次々と地上が攻撃されてるよぉ!!」

 

東京ビックサイトから南西の方角に見える湾岸の巨大スタジオが炎上している。

 

地上では配置された武装警官隊を超えようと革命部隊が銃撃戦を繰り広げているのだ。

 

航空支援を要請した革命部隊を支援するために現れた攻撃ヘリが地上攻撃を行っていく。

 

<<うわぁぁぁぁぁぁぁーーーーッッ!!!>>

 

20連装の80mmロケット弾がばら撒かれたことで次々と警察車両が爆発していくのだ。

 

「フン!バリケード部隊は一掃されたようだな!これより突入する!!」

 

ホバリングする攻撃ヘリの下では革命部隊の便衣兵達が湾岸のスタジオ内に侵入していく。

 

遠くからでも近寄れば無事では済まない戦場なのだと分かる魔法少女達は恐怖するのだ。

 

「レナちゃん……軍隊や現代兵器と戦ったことって……ある?」

 

「そんなのないわよ!!嘘でしょ……レナ達は魔法少女よ…戦争をする存在じゃないのに!」

 

恐れていた通り恐怖状態に陥ってしまった彼女達の肩に手を置くのは英雄と呼ばれる悪魔達。

 

「無理をする必要はないわ。尚紀も言った通り、戦力的に無理だと感じたら逃げるのよ」

 

「あの革命部隊の中から和泉さんを探すのは私達に任せて下さい」

 

「逃げることは恥ではない。生き残ることも戦いなのだ」

 

タルトやリズやクーフーリンの優しさは嬉しい反面、情けない気持ちに支配されていく。

 

負けん気が強いレナは一緒に行きたいと言いそうになった時、激しい爆音が響いてくる。

 

「な、何なのよ!!?」

 

彼女達が見た光景とは遠くにそびえるレインボーブリッジが爆破された光景。

 

崩落していく橋の光景は湾岸エリア一体も同じであり、湾岸エリアが分断されたのだ。

 

<<あらあら?魔法少女と悪魔達がこんな場所で何をしているのかしら?>>

 

東京ビックサイトの会議棟に昇れる階段を登ってくるのは日傘を差したドレス女。

 

日傘には魔法陣が描かれており、クルクル回しながら生地で隠れた目元を見せてくる。

 

片目が隠れる程の長い長髪をした女とはダークサマナーのマヨーネだったようだ。

 

「な…何なのよ…このおばさん?西部開拓時代のドレスみたいな服なんて着てさ…」

 

「ふゆぅ…ここは東京ビックサイトだし…もしかしてコスプレイヤーさん…?」

 

「……そういう貴女達だって変身ヒロインな見た目をしてるじゃない?」

 

「残念だけど、私達はコスプレイベントに参加したくて東京に来たわけじゃないの」

 

「貴女から複数の悪魔の魔力を感じます。隠しても無駄です…貴女はサマナーですね?」

 

「如何にも。私はフリーメイソン内部でファントムソサエティを構築する啓明結社の者よ」

 

魔法陣が描かれた日傘をクルクル回しながらレナ達の周りを歩きつつ語っていく。

 

優雅な見た目に反して彼女から感じさせてくるのは獲物に飛びつかんとする獣の気迫なのだ。

 

「この革命の裏には貴様らがいるのは分かっている。しかし解せん…なぜ湾岸を分断した?」

 

「セタンタの言う通りよ。これではメディアを制圧に行った者達は孤立させられたも同然よ」

 

「不思議に思う?答えはね…彼らなんてどうなろうが知った事ではないよ」

 

「はぁ!?アンタ…自分が何を言ってるのか分かってんの!仲間を見捨てる言葉じゃない!!」

 

「革命部隊なんて使い捨ての駒に過ぎない。この江東区を分断したのは誰も逃がさないためよ」

 

「この江東区の湾岸エリアに避難した人々を…誰も逃がさないつもりですか…?」

 

「その通り。我々の目的とは暴力革命などではない…東京の人々の虐殺が目的なのよ」

 

ビックサイトの会議棟の前にある広場に集まってくるのはマヨーネの部下達。

 

破壊工作部隊ではあるが彼らもサマナーであり、黒スーツの懐から召喚管を取り出していく。

 

「貴女達が混沌王様の仲魔だということは知っている…だけど、必要なのは混沌王様だけよ」

 

クルクル回していた日傘の動きが止まり、傘の骨組みに備わった召喚管の一つが開いていく。

 

「全てはサードインパクトのため…この世が魔界になった時、悪魔の黒銀の庭が生まれる!!」

 

次々と召喚される悪魔達に包囲されたレナとかえで、そしてタルト達が円陣を組んでいく。

 

悪魔とダークサマナー達は人修羅の仲魔であっても生かして返すつもりはないのだ。

 

「レナだって戦うわ!怖くて怖くてたまらないけど…それでも!コイツらだけは許せない!!」

 

「私だって戦うよ!東京の人達を殺すだけの革命なんて…革命ですらない愚かな行為だよ!!」

 

「東京の人々を民族浄化などさせません!ジャンヌ・ダルクの魂にかけて…打ち倒します!!」

 

「ホークウッドを敵に回したことを…後悔させてあげるわ!!」

 

「行くぞ!!我らの武勇を見せる時がきた!!」

 

ダークサマナー部隊を相手に最初に戦うことになったのはレナ達のグループである。

 

他のグループも東京で交戦状態となっているのだろうが救援に向かう余裕はないだろう。

 

「さぁ…始めましょう。偽りの暴力革命という舞台劇ステージで踊りながら死ぬがいい!!」

 

迫りくる悪魔とダークサマナーを相手に魔法少女と悪魔達は奮戦していく。

 

これは東京を赤く燃やす長い夜のほんの一ページに過ぎない戦いの光景であった。

 




東京封鎖の戦場を描いてるとデビルサバイバーを思い出しますよね(メガテン脳)
東京を電子レンジに変える超電磁結界な展開を描きたくなる。
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