人修羅×まどマギ まどマギにメガテン足して世界再構築 作:チャーシュー麺愉悦部
夜中に神浜をたったライドウと静香達は深夜の時間帯になる頃には大国村に帰還してくる。
彼らを迎えるために村の集会場前で集まっているのは女悪魔達と魔法少女達のようだ。
ティターニアの横にはパールヴァティが立っており、静香よりも先に村に行っていたのだろう。
「ライドウの坊やもこの村に来てくれたようね…だけど人修羅の坊やはついて来てないのね…」
「人修羅は自分を捨ててでも古巣に戻ることにしたようだけど…辛い選択を選んだ男なのよ…」
「貴女から聞かされたわ…人修羅の坊やがこの世界に流れ着いた果てに何を求めたのかを…」
「彼には彼の覚悟があるの…だからわたくしは彼の望みを果たせるよう、この村に来ましたわ」
「オオクニヌシを通して多神教連合に組する目的はパイプ役でしょ?彼らの力が必要なのね…」
「この戦争は世界規模になるわ…だからこそアスラ神族だけでなく多神教連合も必要なのよ…」
「いつか再会出来る日が来るとしても…その時の人修羅はもう…私の知る彼じゃないかもね…」
集会場の庭に着陸したホウオウから降りた静香とライドウ達の元へと魔法少女達が駆けていく。
久しぶりの再会で沸き立つ光景が広がっていくのだが、ライドウは静香に問いかけてくる。
「色々話もしたいのも山々だが…自分達は観光に来たわけではない。オオクニヌシは何処だ?」
「この村の奥にある屋敷の敷地内から昇れる山腹に建てられた奥の院にいるわよ」
「では我々はそこに向かうとしよう。急ぐぞ、ライドウ」
「この集会場だと少し距離があると思います。私が使わせてもらってる自転車を使って下さい」
青葉ちかが指差した方角にあったのは村人の誰かが持ち込んだママチャリである。
ペダルを漕いだら明かりもつくと説明されるのだが、ライドウは困り顔を浮かべてしまう。
「あっ…もしかして大正時代に自転車はありませんでした?気が付かなくてすいません…」
「いや…裕福な学生達が人力車を使って登校していた。だが…自分は…」
「も…もしかして……自転車に乗れない人……?」
配慮が足りなかった魔法少女の言葉が葛葉ライドウのプライドを刺激してしまう。
子供のような意地を見せる彼が颯爽とママチャリに乗り込み、キリっとした顔つきとなる。
自転車の籠に乗せられているゴウトはやめとけ、というような困り顔になっているのだ。
「よし……行くぞ!」
出発進行、しようとしたら即座に転倒してしまう。
「漕ぐんですよ!!?」
慌てて駆け寄る魔法少女達であったが、頭を強く打ったライドウは気を失っているようだ。
「見ての通り…ライドウは自転車に乗れん。気を失ったようだから…明日訪問しに行くか…」
「クスッ♪宿無し探偵な等々力さんも自転車に乗るのが苦手なんだ♪そっくりだね♪」
「ライドウさんを寝かせる家が必要ね…誰かに頼んでみないと…」
「だったら私の家に連れてきたらいいよ!ライドウさんとは色々お話したいから!」
旭とちかに運ばれるライドウと付き添いのちはるを見送る静香であるが、すなおに振り向く。
「静香…随分と遅い帰宅だったけど…何処かで寄り道していたの?」
「その件の説明もあるし…色々と報告しないとならないの。ちゃる達も後で呼んで欲しいわ」
「積もる話があるならアタシが住まわせてもらってる寺で話そう。重要な話みたいだしな…」
思想を違えた者達ではあるが、それでもちはると涼子は静香達を嫌って遠ざかる者ではない。
意見と人格は分けて考えられるぐらいに彼女達の絆は深く、喧嘩程度で切れる縁ではないのだ。
ライドウ達を運び終えた魔法少女達も集まったことで静香は色々な説明をしてくれる。
東京テロを見過ごすことが出来ずに戦ったが力及ばず、東京が消滅してしまったこと。
尚紀の力で神浜に運ばれた後、彼の覚悟を聞かされた末に思想を共にしたことを話すのだ。
それを聞かされた少女達の顔は複雑であり、喜ぶべきか悲しむべきか分からない顔つきとなる。
「啓明結社の内部に潜入するために…尚紀さんは向かうんですね?私達を援護するために…」
「ええ…彼は私達と同じ覚悟を決めてくれたわ。嘉嶋さんは世界を相手に戦争をする気よ」
「秘密結社内部に潜入してあらゆる悪事の証拠集めと工作活動を行う…命懸けの仕事ですね…」
「探偵だった自分にとっては最後の大仕事になると言ってた…彼も決死の覚悟なのよ…」
「それ程までの覚悟を決めてくれるとは…やはり我が尊敬する御方です。心強いであります」
「そうね…だけど…そんな覚悟をしなければならないぐらい…彼も追い詰められているの…」
隣に顔を向ければ酷く悲しむ表情を浮かべているちはると涼子がいる。
ちはるは聖探偵事務所の結末を聞かされて悲しみ、涼子は尚紀が誓いを破った事を悲しむのだ。
「嘉嶋さんは…ちゃるに謝って欲しいと言ったわ。大切な事務所を守れなくてすまないって…」
「…ううん、私は誇りに思うよ。国の不正を見過ごさず…正義を貫いた所長は立派だったよ…」
「それでもあの探偵事務所はちゃるの思い出の地…未来の職場だったのよ…それでいいの…?」
「夢を失ったのは辛いよ…それでも正義の探偵が悪に屈する道を選んでまで縋りたくない…」
「そうね…そう言ってくれるなら嘉嶋さんも報われるわ。あの人だって本当に辛いんだから…」
聖探偵事務所で働かせてもらった思い出が蘇ったちはるの目に大粒の涙が浮かんでいく。
思い出を共にしたすなおが傍に来たことで彼女はすなおの胸に顔を埋めながら泣いてしまう。
顔を俯けたままの涼子の体は震えており、怒りの感情が含まれた低い言葉を呟いていく。
「尚紀…この馬鹿野郎…体に異常をきたしたからって…あたしとの誓いを捨てるなんて…」
「涼子…嘉嶋さんはこんな言葉を言ったの。俺は自分の未来よりも弱い人々の未来を守ると…」
「菩薩のような自己犠牲を求めたって…
社会状況次第で善人すら悪人になる矛盾が起こるなら、人類全てを抹殺しなければならない。
怒りこそが虐殺を正当化し、正義こそが悪行を善行にすり替える愚行だと涼子は激怒する。
「それでもね…彼は矛盾を乗り越えたのよ。悪と変わらない悪になってでも皆を守るんだと…」
「矛盾を…乗り越えただって…?」
「世界とは矛盾で出来ている…あらゆる存在が矛盾で構成される。だから彼は自然となったの」
光と闇、善と悪、炎と水、男と女、道具と凶器、職業と汚職、神と悪魔、あらゆる矛盾がある。
矛盾とは自然の形であり、それに気がつけた者は自然の循環に身を置く覚悟を決めた者なのだ。
「許す事でやり直せる者もいる…
「この世に絶対はない…?それじゃあ…あたしが信じてきた仏教も…正解にはならない…?」
「正解を作ろうとするから潰し合いが生まれるのよ。あらゆる状況に対応する水の心が必要よ」
静香を通して語られる尚紀の言葉によって仏教徒として生きた涼子に強い迷いが生まれていく。
「神仏だって仏敵と戦う時には荒々しい鬼神となるわ。許す教えを説く仏だって矛盾している」
「あ…あたしは……」
「涼子…嘉嶋さんは自分の考えを貴女に押し付けないと言ったわ。貴女は貴女の道を信じて…」
「尚紀…お前さんは自分の道を信じるんだな…?だったらあたしも…自分の道を信じるよ…」
「それでいい…人を規格統一しようだなんて傲慢よ。
顔を俯けたまま黙り込んでしまった涼子の肩を優しく掴んだ静香のために彼女は頷いてくれる。
気持ちを落ち着かせるためにちはると涼子を寝室に送った者達は蝋燭の明かりに集まっていく。
向かい合う者達は戦ってでも弱き者達を守る覚悟を決めた少女であり、尚紀の背中に続くのだ。
「
「どういうことなの…静香…?」
「東京テロによって世界は魔界と繋がってしまった…そのせいで…世界は悪魔の巣窟となった」
世界の変革についてはすなお達もオオクニヌシ達から聞かされているが現実が見えていない。
村の外に出る静香だからこそ、今の世界で起こる悪魔と魔法少女の潰し合いを語れるのだろう。
「悪鬼であった魔獣の代わりを務めるのが悪魔と魔石よ…だからこそ悪魔は狙われるのよ…」
「そういえば私達が見つけた魔石を調べてもらったら…魔力を回復出来ると言われましたね…」
「魔法少女だけが狙ってるんじゃない…互いに狙い合ってる。悪魔はソウルジェムを狙うのよ」
「それでは悪魔と魔法少女達は…潰し合いを起こすことしか出来ないじゃないですか!?」
「現に被害は世界規模で起きている…擬態を得意とする悪魔達は徹底的な破壊活動を行うの…」
鬼畜外道の悪魔が繰り返した蛮行の犠牲となった魔法少女達は悪魔を滅ぼす使命に燃えていく。
その影響は神浜の街にまで届いており、悪魔教育を受けた魔法少女達でさえ意見が割れている。
「神浜魔法少女社会の新入り達はね…悪魔になった私達を警戒するようになったわ…」
「そ、そんな…静香は同じ魔法少女だった者ですよ!?どうして恐れられないとならないの!」
「分からない…街に出た私が近寄ったら怖がって…酷い侮辱の言葉まで浴びせられたのよ…」
「我と同じケースであります…脅威を恐れる偏見こそが人々を分断するのであります…」
「私達悪魔は旭と同じように差別される…だから怖くなって…嘉嶋さんの車で移動してたの…」
「魔法少女も悪に堕ちる人がいるというのに…自分達を棚上げして…何て愚かな連中ですか!」
「調整屋さんや十咎さんも私と同じように悪魔になった人達よ…あの人達の未来が心配ね…」
「大国村は悪魔と共に生きた人がいるお陰で差別はない…我にとっての霧峰村と同じですね…」
「仏教の許す教えも大事よ…だけどそれだけでは対処出来ない時は…決断も必要でしょうね…」
仏教は怒ってはいけないと教える宗教である。
怒りは殺人や戦争にも結び付く危険な感情であり、決して放置してはいけないというのだ。
怒りとは拒絶のエネルギーであり、
自然も社会もなんでも破壊することだって出来てしまう程にまで恐ろしい人間の罪なのだ。
他者をディスる自分を直すことが出来れば、怒りや不満から逃れることも出来るだろう。
それでも人間も魔法少女も悪魔でさえも見たいものしか見ないし、信じない偏見生物。
偏見に支配された信念すら疑わず、己の大前提に支配されながら差別をばら撒く存在となる。
その姿はまるで日蓮であり、他の宗教をディスることで自分の宗派を持ち上げる糞野郎と化す。
これは陰謀論者を嘲笑う者も同じであり、ディスることで自分達の正しさの担保にしていく。
神浜東の者をディスる事で西側差別主義者の正しさの担保にされた八雲みたまの苦しみなのだ。
ヒト科はこうも愚かに善悪でしか世界を認識出来ず、だからこそ悪魔も魔法少女も差別された。
────────────────────────────────
「那由他ちゃん…ソウルジェムに穢れが溜まるペースが上がってると思うんだ…」
神浜の新西区の路地裏にいるのは十咎ももこと里見那由他である。
クルースニクと融合したももこは感情エネルギーを吸い出すエナジードレインが使える悪魔娘。
だからこそ深刻な不安と恐怖に支配される那由他はももこの世話になってきたのだろう。
「その……私も色々と不安を抱えているんですの。その影響かもしれませんね…」
「良かったらその不安を話してくれない?独りで抱え込むよりはマシになると思うよ…?」
「いいんです…家族の問題ですし。いつもお世話になるももこさんに迷惑はかけないですの…」
「あっ……那由他ちゃん…」
そそくさと去っていく那由他の後ろ姿を見送ることしかももこは出来ない。
ソウルジェムから感情を吸い上げる力を得た彼女はそれを通して薄々気が付いているようだ。
「那由他ちゃんの感情の中には恐れがある…その中には悪魔のアタシを恐れる感情もあった…」
悪魔組織に拉致され、拷問まで受けた里見那由他の心には悪魔を信じられない気持ちもある。
それでも彼女は悪魔の人修羅に救われた者でもあり、彼女の理性は恐れを否定していく。
それでも他者の心を読めない恐れのせいで感情が理性を否定してしまう。
「悪魔は魔法少女を傷つけると同時に救ってもくれる…酷く矛盾した存在ですの…」
口に纏うマスクの中でそんな言葉を呟いてしまう彼女は胸に手を当てながら恐れと向き合う。
「悪魔は擬態を得意としてますの…だから救いだって信頼を得る演技の可能性もありますの…」
被害妄想を爆発させる程にまで恐れの感情に支配される彼女の心臓は鼓動が高まる。
一番恐れているのは自分の父親であり、突然帰ってきた父も悪魔が擬態しているかもしれない。
そんな風に妄想してしまう彼女は不安と恐怖で正常な判断をすることが出来ない状態だった。
「そ…そんなことないですの…私の気のせいですの…だってそうじゃないと…私は…私は…」
美しさの中に天災の脅威も宿す自然を信じられなくなってた頃のちかの心理となっていく。
矛盾を受け入れきれない女が家に戻ってきた時、中庭で話し声が聞こえたために隠れるようだ。
「世話になった魔法少女達に別れは伝え終えたようだね?だからこそ…私の元に現れたようだ」
聞こえてきた声とは自分の父の里見太助の声と自分を救ってくれた嘉嶋尚紀の声である。
「里見太助…いや、そいつに化けている者よ。俺の覚悟を聞いてくれ…」
尚紀の言葉が聞こえた瞬間、那由他のソウルジェムに強い穢れが生まれていく。
彼らが話していく会話内容すら聞こえない程にまで精神が混乱してしまう。
「なるほど…君は啓明結社だけでなく、世界を支配するダボス階級と戦争をするのだね…?」
「奴らと戦うには世界の金融を終わらせる必要がある…その混乱こそ最大の攻撃チャンスだ」
「世界の国々の司令塔を務めてきた連中の
「そのためにお前の力を借りに来た。卑劣を極めた連中が相手なら…こちらも卑劣を極めよう」
「もし君が破壊を望むなら手を貸そうと私は言った。君の望む破壊とは…世界の金融なんだね」
「そうだ。破壊と同時に世界の政府を攻め落とし、新しい金融の仕組みを生み出したいんだ」
尚紀が望む新しい紙幣制度とは国の信用通貨ではなく、
価値ある品を国の国庫に常時保管し、その財宝分の紙幣を生み出しながら経済を回していく。
「それには天文学的な財宝が必要だ。国の信用通貨量を上回る程のゴールドが必要になるぞ」
「俺に任せてくれ、当てがあるんだ。お前にもそれを見せたい…両親の隠し財産を見せよう」
「君の両親は伝説の錬金術師達だと聞かされている…ならば信頼しても良さそうだね」
「だが…いくら隠し財産でも全ての先進国分のゴールドになるとは思えない。
「だからこそのダボス階級共か…君は彼らの財産を全て奪い尽くす略奪者になる気だね?」
「奴らは世界の政官財を支配しながら民衆の税金を略奪した連中だ。奪い返してやるさ」
「フッ…グローバルエリート山賊団から略奪を働く民衆山賊団になるのも悪くはないね…」
「たとえミイラになろうと道具に罪はない、使う人間こそ罪だ。ならば奴らの財産も生かそう」
「まるで君は義賊だ…圧政者共から盗みを働き、盗んだ財宝を民衆に還元する者だね」
「俺の道は小説の罪と罰の主人公と同じ道となる…強欲極まる金貸し金融屋を殺す者となろう」
「ラスコーリニコフは独自の犯罪論を構築した社会主義者…君も社会主義の道を歩むか…」
「俺の道は共産主義と同じものだ…それでも新しい金融制度を生み出すためなら何にでもなる」
「正解は一つだけでは足りない…時には悪魔になる必要もある。ならば君と共に悪魔となろう」
「そう言ってくれると信じていた。俺と一緒に来てくれ…里見太助に擬態した男よ」
「
彼らの会話をかいつまんでしか聞けなかった娘が飛び出してきて叫んでくる。
その表情は憤怒に歪んでおり、悔し涙まで浮かんでいる程の形相なのだ。
「やっぱり…やっぱり……パパは人間ではないのですね!?」
「な…那由他……?」
「私のパパはやっぱり死んでるんですの!パパに擬態して近づいたのは私を襲うためですの!」
「何を勘違いしているんだ!?落ち着けよ那由他!?」
「嫌ですの!貴方だってそうですの!私を救ったのは私の信頼を得るためのものですの!!」
「落ち着くんだ、那由他!私は君に危害を加えることなど誓ってしない!!」
「ならなぜ私に嘘をついてまで接触したんですの!?尚紀さんと結託して襲うつもりですの!」
「そんなことはしない!!頼むから落ち着いてくれ!!」
「いや…近づかないで…悪魔め!!悪魔は魔法少女を騙して喰らう…恐ろしい連中ですの!!」
騙されていた事に激怒する彼女は自分の父親を演じてきた男と人修羅を許さない女と化す。
それ程までに人間の恐れや怒りの感情は御し難く、人間を不幸にしてしまう原罪の一つなのだ。
被害妄想を爆発させながら彼女は走り去っていく。
家の門を超えて横の道に出た瞬間、那由他の両目が大きく見開くのだ。
「えっ……?」
家の塀の道に立っていた者とはハクトウワシを肩に乗せた氷室ラビの姿である。
「ラ……ラビさん……?」
近寄ってきた彼女が那由他の肩を掴んだ瞬間、彼女達の姿が消失している。
「那由他!!何処に行った……那由他ーーッッ!!?」
叫ぶ尚紀の周囲に那由他の姿は何処にも見えず、絶望を宿す者に導かれた者は消え去った。
────────────────────────────────
「アァァァァーーーー……ッッ!!!」
神浜中央区にある電波塔の展望台の屋根に立つ那由他は泣き崩れたままの状態である。
彼女を見下ろすラビの目に映るのは絶望の光を放つばかりのソウルジェム指輪のようだ。
「みんな大嫌いですの…私を騙して近寄ってきて…傷つけることばかり企む悪魔ですのぉ!!」
このままでは絶望死してしまうと判断したラビが口を開きだす。
「……お願い、サンダーバード」
ラビの言葉に促された彼女の仲魔が口を大きく開けながらエナジードレインを行使する。
那由他のソウルジェムから発せられる絶望の穢れを吸い出した事で絶望の光が収まっていく。
それでも泣き崩れたままの那由他のために片膝をついたラビが両手で彼女の肩を掴むのだ。
「私達魔法少女にあるのは絶望だけなんだと…ようやく分かったようね、那由他様?」
「グスッ…ヒック…ラビさん…どうして生きてるんですの…?その肩にいる鳥は何ですの…?」
「お願いだから話を聞いて…これから長話を貴女に伝える必要があるの。世界の真実を話すわ」
「世界の…真実…ですの…?」
絶望の使者であるホワイトメンとして得た知識を彼女は伝えてくれる。
世界は国ではなく金融資本に支配された傀儡世界でしかなく、戦争ですら金融が支配したこと。
それらを実行した国際金融資本家共とそいつらを生み出した中東貴族の存在があったこと。
そして中東貴族であるフェニキア人共の源流であるカナン族について語ってくれるのだ。
「歴史上の悪魔学を研究するとね…説明のつかない人類の歴史に対する答えが明かされるの…」
児童を虐待したり殺したり、淫乱儀式が行われたり、戦争や大惨事で罪なき人が殺されてきた。
これらは大地を耕し、家族を養い、一定水準の文明を維持する人類の営みとは無縁であるもの。
こうした災厄は人類の正常な在り方を真っ向から破壊するだけでなく、神への反逆でもある。
「悪魔の並外れた力に惹かれ、悪魔の従者となる人間共はいつの世にも常に存在するわ…」
それらは秘密組織を生み、儀式と計画を部外者に隠すことを求められていく。
罪を暴露されたり相応の罰を与えられるのを防ぐ狙いがあるからだろう。
「それが…カナン族からフェニキア人に移り変わり…今のユダヤとなった存在達ですの…?」
「ユダヤ民族は砂漠を放浪していた時から悪魔と怪物を崇拝してきた連中だったのよ」
怪物リヴァイアサン、ベヘモット、ラハブを崇め、それらはネフィリムの生き残りと言われる。
またユダヤは砂漠の悪魔アザゼルにも生贄を捧げたとも言われる民族なのだ。
「ユダヤ神話は悪魔のピラミッド型階層組織を生み、これがイルミナティとなっていったのよ」
世界の全ての悪魔を支配するサタンは悪魔の皇子ベリアルとしても知られ、
ベリアルをヘブライ語に直すと唯一神は邪神という意味となるのだ。
第二位の階層にはアスモデウス、そして妻でありユダヤ民の女悪魔の長を務めたリリス。
彼女はレズビアン守護神であり、
ホモ・セクシャルとは悪魔的衝動が内包され、その衝動こそ唯一神への挑戦。
ゾハル書には精液の全ての穢れが悪魔を誕生させると記されている。
ユダヤ百科事典ではエヴァと交わった蛇の不浄さも言及され、カバラでも性交渉が重視される。
新しいライフスタイルの創造というオカルティズムとなり、フェミニズムやポリコレを生む。
ホモの人権を守れと左翼団体が世界で暴れたことで世界は同性愛者達の天下となっていく。
彼ら、彼女達はア〇ルセックスに興じるソドミーを求め、天罰としてエイズを患うのだ。
いずれ魔法少女もフェミニズムに毒された末、心にふたなり棒を生やして男を排除するだろう。
ふたなりこそ金星崇拝であり、ふたなりのイナンナ・ルシファー等を崇拝する教義となるのだ。
「私達魔法少女もそんな連中が求める世界変革の生贄にされる…無意識を支配されながらね…」
「それじゃあ…魔法少女に同性愛が蔓延る原因も…悪魔主義者の教義の影響だったんですの?」
「金融を支配された事で政治・経済も支配され、私達の未来は悪魔主義者達に蹂躙されるの…」
「私達が何気なく消費してきた娯楽の中にさえ…悪魔主義者達の教義が仕組まれてたなんて…」
「
フリーメイソンの重要儀式に今も残るカインとカナンの名は二つの儀式で表現される。
それは殺人、殺人の脅威、殺人の再現を根幹とする重要儀式の中に生きているのだ。
世界中の悪魔的慣習の起源を辿ると途切れることのない線としてグノーシス主義が見つかる。
フリーメイソンのシンボルGにはグノーシス主義が込められ、ジェネレーションとなるだろう。
そこにはバアルとイナンナの系譜であるアスタルテに繋がり、豊穣の性的カルト儀式となる。
「悪魔は魔法少女を強姦する存在…そこにはバアルやイナンナ崇拝が宿っているのよ…」
「そんな…それじゃあ悪魔達は私達を騙して近づいて…レイプするために襲うのですの!?」
「不浄なる精液が悪魔を生む…悪魔だけでなく魔法少女もそれを望み…堕落した魔女となる…」
「私達魔法少女は…肉体をレイプされるだけでなく…恋愛感情までレイプされるんですの!?」
「魔法少女が魔法少女に絆という名の恋愛を感じた瞬間、
「私達は…なんて愚かだったんですの…そして私達は悪魔主義者に逆らう事は…出来ない…」
「魔法少女達が魔法の力だけで生きていけたら別だったんでしょうけど…私達も資本主義者よ」
「そうですわ…私達だって資本がなければ生きられない…だから働く事でしか生活出来ない…」
「そして資本主義だからこそ株主資本家に逆らえる者はいない。私達は
フリーメイソンを手中に収めたイルミナティの堕落思想は欧米を完全に支配してしまう。
金とセックスこそが全てとなり、生命倫理すら金儲けと引き換えられる地獄となった。
そんな欧米に植民地支配されるしかない日本も同じ末路であり、文化も歴史も滅ぼされるのだ。
「フッ…フフフ…アハハハハ……アッハハハハハハ……」
狂った笑い声を上げ始めた那由他が顔を上げながらラビの目を見つめてくる。
その目は完全なる絶望に支配されており、ラビと同じく心が燃え尽きた証拠なのだろう。
「もうおしまいですわ…人間も…魔法少女も…金融悪魔民族共も…みんな…滅びてしまえ…」
彼女の絶望の望みを聞き届けたラビの口元に不気味な笑みが浮かんでいく。
「聞こえたかしら、サンダーバード?那由他様も私と同じくホワイトメンになれる者よ」
「しかと聞いたぞ。やはり私の目に狂いはなかったな…彼女を監視したのも無駄ではなかった」
右手を差し出してくるラビの手を掴んだ那由他が立ち上がり、濁った笑みを浮かべていく。
「那由他様…私達は世界に滅びを求める絶望の使者、ホワイトメンよ。貴女もそうなれるわ」
「ええ…私の心も真っ白に燃え尽きましたわ…だからこそ私もまた…ホワイトメンですのね…」
「共に世界を滅ぼしましょう…それを実行に移す者として…私の傍にいて欲しいわ」
「フフッ…素敵ですの。世界の終わりを共に見届けてくれる人がラビさんで本当に良かった…」
もう一度再会出来た者達が絶望の気持ちのまま両手を広げていき、互いに体を包み込む。
抱きしめ合う那由他の温もりを感じられたラビの心に感傷が残っていたのか涙が零れる。
背中に回しこんだ右手には懐中時計が握られており、その針は止まらない加速を生む。
既に週末時計は破滅を示す午前0時へと向かっていき、0時とは
土星こそがサタンであり、午前0時のフォークロアとはサタンを見届ける者達でもあった。
他人の好きなゲームをディスって自分の好きなゲームを持ち上げる胸糞悪い連中とか今まで見ませんでした?
それが現在のポリコレ脳なツイフェミ心理なんですよねぇ、異性愛をディスって同性愛を持ち上げる奴らなので。
そんな時は日蓮コラ画像!
「日本が滅びますぞー!他の宗派をことごとく滅ぼしてくだされー!」
「なに!?せっかく罪を許してやった日蓮が…」
「はい、またまた幕府や他宗の悪口を言い始めていますぞ」