人修羅×まどマギ まどマギにメガテン足して世界再構築 作:チャーシュー麺愉悦部
日本全国の在日米軍基地に攻撃を仕掛ける国津神勢力と時女一族。
しかし彼ら、彼女達だけではカバー出来ない問題も抱えている。
それは米軍の報復攻撃としての原発攻撃や、沖縄在日米軍基地の核武装等であるようだ。
「世界金融危機で大軍隊を動かす余裕がなくとも戦局を覆せる。それが
国津神勢力の潜伏先ではオオクニヌシ達が戦略を練り上げる軍事会議が続いている。
「最小を最大成果にするミニ・マックス戦争…効率的に日本を滅ぼすなら原発攻撃ですな…」
「日本には54基も原発があり、どれもが生活圏で操業され警備も手薄…狙わない手はない」
「中国人民解放軍の幹部ですら日本を攻撃するなら原発を狙うって言ってるぐらいだしなぁ…」
「陸地からも海上からも攻撃を狙える。ミサイルでなくともドローンの小型爆弾ですら簡単だ」
「本来なら原発全てに対空迎撃兵器や軍隊を配備してるのが当たり前だってのに備えがねーよ」
「外国軍隊より無軌道な原発行政の方が余程恐ろしい…こんなにも簡単に放射能汚染出来る…」
「日本政府は我々が原発を攻撃出来ないのを知っている…だから戦時中でも稼働させてるぞ…」
「わざと稼働させていると考えるべきだ。いざとなれば米軍に最大の攻撃目標を与える為にな」
「そして沖縄米軍基地の核武装だろう。奴らは昭和の時代も沖縄に核武装を施した前科がある」
砂川事件裁判判例のせいでアメリカとの条約は違憲審査出来ない。
政権与党が沖縄米軍基地への核配備を黙認した事は野党第一党の調査で県民に知らされている。
核兵器禁止条約に反対した矢部元首相や野党政権時代に沖縄基地問題に着手させなかった官僚。
沖縄をアメリカに売り飛ばすこれら売国奴を沖縄県民は絶対に許すことはないだろう。
「我々が新たな首都となった見滝原市を武力制圧したなら…沖縄から核ミサイルが飛来するな」
「国連軍を動かすのも金融崩壊のせいで限界がある…最小で最大の攻撃をするなら撃つはずだ」
「そして俺達が見滝原市に隣接した原発を吹っ飛ばしたせいにするのさ。メディアを使ってな」
「愚民は直ぐに偏向報道を真に受ける…その典型例が北朝鮮のミサイル攻撃の偏向報道だろう」
日本のお茶の間に流れてきた北朝鮮のミサイル発射映像は誰が撮影したのだろう?
それは
一部始終を実況中継し、日本のニュースとワイドショーが二次配信するというバカバカしさ。
戦争を始める矢先で手の内を晒す国が何処にある?
戦争前夜に外国人が軍事施設を撮影するなら諜報活動とみなされて逮捕か射殺が当たり前。
なのにアメリカの報道機関を受け入れたり、横田基地から平壌への直行便まであるぐらいだ。
それのフライトディスプレイ写真までばら撒かれる現状からして米国と北朝鮮はグルである。
そんなことも調べて考えないのが日本人であり、日本人の価値観は権威主義が生み出すのだ。
「
「日本人の世論など、おばさん的正義で作られる。
ワイドショーのような情報バラエティによって作られる感情世論で日本人の正義が生まれる。
発言力ある人がそれらしきを語り出すと反論出来ない空気となり、それが世論として定着する。
ファッション業界でもそうだろう。
仕掛人がメディアを使って今年の流行を自分達の都合のいいように決めるのと同じ流れだ。
「井戸端会議では真理の追及ではなく、その場の空気読みと付随主義となってしまう…」
「戦前やパンデミックの現在ですら状況は同じ…だからこそ反政府主義者は社会悪にされた…」
「御上万歳な権威主義日本人に英知を求めても無駄だろう…我々は何処までも悪にされるのだ」
「静香が言ってた…神浜の魔法少女達も悪にされたって。悪魔と同じく中身を調べてくれねぇ」
「愚民の論拠など〇〇という権威が言ってた!だけだ。しかもそれを疑えばキチガイ扱いだ…」
「愚民の中身など十字軍遠征時代から変わらん。
「愚民は自分が間違ってると悟られまいとして、反論側を悪に仕立てる。
「権威ある専門家やインフルエンサーがどのようにして金儲けをするのか…何も考えないのだ」
「この世は全てが資本主義、金儲けが優先される。本音と建て前の二層からなっているのだ…」
「政治報道は嘘の垂れ流し…会話と同じだ。誰だって本音の全てを晒して会話なんて出来ない」
「スポンサーに不利となる報道は行わないなどジャーナリズムの壊死…北の報道機関と同じさ」
それは本当に自分の考えなのか?
という問いを忘れた瞬間、他人に思考も価値観も乗っ取られる。
人それぞれの考えもありえるだろうが、大多数は偏向メディアに踊らされる伝書鳩。
そのリスクを理解していれば盲信は少なくなるやもしれない。
テレビからの情報が共通の話題となれば、論点などどうでもよくなる。
最初に答えありきにされたら、それに異を唱える反論は間違いにされて排除されるのみ。
これがゲマトリアの精神の法則であり、数学公式の如く一つの答えと残りは間違いにされる。
まさにヒトラー扇動術の如き計算式であり、メディアを最大限に生かした統制と支配。
ヒトラー時代のラジオですら最大の効果を発揮したなら、テレビやSNS時代の効果は倍増だ。
「偽りの自分を演じて好かれるより、ありのままの自分でいて憎まれた方が遥かにマシよ」
オオクニヌシ、アビヒコ、ナガスネヒコ、オオヤマツミの前に現れたのは時女静香である。
本殿の中に入ってきた彼女が歩み寄り、男神達の前で彼女の気持ちを語っていく。
「これはライドウさんから語られた言葉なの。私もそう思う…だからこそ自分を貫けるの」
「葛葉ライドウがそのような言葉を語ったとはな…?奴が飼い狐を卒業した証なのだろう」
「結果論だけで人々から差別されてもいい。私は日の本のために戦う今に誇りを感じてる」
――悪者にされてでも自分を貫く在り方を示せる人達を…心から愛してるわ。
静香が語った言葉とは社会悪にされてでも抗おうと戦ってくれた全ての人々に対する愛情。
愚民に虐待された神浜の魔法少女達、陰謀論者だと嘲笑われた美国織莉子。
真実を残そうとして社会悪にされた三浦旭、そして誰にも理解されなくとも抗った暁美ほむら。
そんな悪者達を心から愛していると言ってくれた言葉は目の前の多神教の神々にも送られる。
悪魔として嫌われる人修羅やダンテの在り方さえ愛してくれる言葉によって悪魔達が奮い立つ。
「へっ!言うじゃねーか、静香?まったくよぉ…お前って奴は…いい女になりやがって♪」
立ち上がったナガスネヒコが静香の頭を掴みながらワシャワシャと撫でてくれる。
顔を向け合うオオクニヌシ達も笑顔となり、愚民から呪われても戦う気持ちが沸き立っていく。
「我らの戦いに見返りなどいらぬ。新たな日の本の安寧があれば良い…そうだろう、静香?」
「その通りよ。私達の献身に見返りは不要…恩を売るつもりもない、国を愛してるから戦うわ」
「それでこそ誉れある愛国者だ。我らは一心不乱に国の未来を守る剣であることを誓おう」
「その気持ちは葛葉一族のサマナー達も同じだと思うの。だからこそ彼らを頼りましょう」
静香の提案を受け入れたオオクニヌシ達は自分達が届かない戦場の対処を葛葉一族に一任する。
ヤタガラスから離反した他の退魔師一族も葛葉一族と同調してくれたことで事態が動き出す。
「はっはっはっ!また葛葉を背中に乗せる日が来るとはな!大正時代を思い出すぞ!」
「自分も同じ気持ちだ、大タラスク。沖縄までよろしく頼むぞ」
「任せておけ!やはりお主は権威や権力の味方ではなく民の味方じゃ…安心したぞ!」
「我ら葛葉一族は沖縄の米軍基地を無力化させる。しかる後、ヤタガラスと決着をつけよう」
「了解だ、ゴウト。自分達は腹を括った…たとえ相手が米帝であろうと…恐れるつもりはない」
大タラスクの背中に乗って沖縄を目指すのは葛葉一族のサマナー達である。
先頭には葛葉ライドウとゴウトが立っており、外国勢力に支配された南国を目指すのだろう。
他の退魔師一族は日本の原発に向かっており、ミサイルやドローン爆撃の対処を行ってくれる。
かつては憎しみ合った者達であるが国を憂う気持ちは同じであり、今では戦友となってくれた。
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沖縄に上陸した葛葉一族が先ず行ったのは活動拠点となるだろう陣地形成。
沖縄米軍基地から戦車や装甲車で攻め込まれにくい場所として選んだのは人混みの中。
小石を隠すならば砂利の中だと判断した葛葉一族は沖縄米軍基地の近くの都市に陣を張る。
低山しかない沖縄の山に陣を張っても砲撃が届く距離であり、危険だったからだろう。
次に行うのは沖縄の人々と協力関係を築くことであり、補給線を構築する必要がある。
古くから沖縄で暮らしてきた島人達はアメリカの傀儡でしかない売国日本政府に怒りをもつ。
沖縄知事ですら金儲けしか頭になく、沖縄をアメリカだろうが中国だろうが売り飛ばす。
売国奴と占領軍を沖縄から葬り去ることを確約したことで島人達は葛葉一族の味方となる。
島人達が街に潜伏する葛葉一族を隠してくれたお陰で警察や米軍から姿を隠せているようだ。
米軍基地包囲網を構築する中、ライドウはデビルサマナーとして沖縄の神々の声に耳を傾ける。
沖縄の神も米軍支配に怒っており、核ミサイルを近海に撃ち込んだ事件を未だ覚えているのだ。
「我も戦おう、葛葉ライドウ。今でも昨日のように思い出す…沖縄に進軍した米軍の虐殺をな」
太平洋戦争時代の沖縄戦では軍人・軍属・民間人を含めて20万人の死者を出している。
住民の犠牲は太平洋戦争の地上戦としては国内最大であり、本土防衛の時間稼ぎにされる。
このころの日本政府や軍部の方針は一億玉砕であり、全体主義の名の元に人権弾圧されたのだ。
「沖縄は犠牲にされてきた…もう日本政府など信じない!我らは我らを救う者の味方となる!」
「沖縄は在日米軍支配でもっとも酷い状況なのだろう…だからこそ共に戦おう、キンマモン」
琉球神道の神社の中から現れた存在こそ琉球の大神であり、まつろわぬ神の御姿。
【キンマモン】
沖縄の琉球神道で信仰される女神であり、精霊の支配者と呼ばれるマレビト神。
現世の活力に繋がる様々な物を依り代である巫女達を通じてもたらすとされている。
常には留まらず、時を定めて来臨するという謎めいた側面を持っている来訪神であった。
「我が名はキンマモン!琉球を虐げてきた米帝共に死を与えよう!これ以上の略奪は許さん!」
白い琉装めいた衣服の下は謎の塊であり、闇の体の頭部は黒い飴の如き球体を構築する。
謎めいた赤い魔法陣が描かれた頭部は何処が口なのか目なのかも分からない。
正体を悟らせない秘神の類であり、琉球王国存亡の危機に降臨するキミテズリと同一視される。
「米帝共の略奪行為は黒船時代から変わらん…ペリーは
ゴウトが語るのは大正時代から知っている知識であり、黒船来航における略奪行為の出来事。
1853年にペリーが来航して以来、鎖国体制は崩壊。
金銀比較の違いから海外に金貨が大量に流出し、幕府財政は困窮を極めてしまう。
そんな頃に生まれた低い価値の小判が万延小判であり、金の流出を食い止めようとしたようだ。
日米親和条約の名の元に貿易が始まったことで日本の金貨が海外の銀貨で交換されてしまう。
海外は銀本位制度による貨幣であるのに対して江戸時代の日本は金本位制度。
日本の小判を洋銀で為替レートし、日本の小判を上海で両替してさらに洋銀を増やせる。
これを繰り返せば儲けは莫大となるため、日本の金はハゲタカ共に根こそぎ奪われたのだろう。
自由貿易こそ植民地主義であり、他国の財産を根こそぎ略奪するとゴウトは語るのだ。
「黄金の国ジパングなど
「ペリー来航の時より欧米はヤンキー共だ…友達ズラしながらカツアゲを繰り返した連中だ…」
「そんな米帝支配を終わらせるためにこそ、自分達はここにいる」
<<ならば我らも共に戦おう>>
琉球神道の神社に備わるのは狛犬の代わりとしてシーサー像が並んでいる。
シーサー像から聞こえた念話に振り向けば、怒りをたぎらせたMAGの光が吹き上がっていく。
<<我らも米帝共の支配を終わらせることを望む者達!キンマモン様と共に戦おうぞ!!>>
砕けたシーサー像から現れた存在こそ、沖縄に伝わる幻獣達。
【シーサー】
沖縄地方で建物の門や屋根、高台などに見られる獅子や狛犬に似た幻獣。
門や入り口にあるものは雌雄・阿吽一対で置かれている事が多い。
魔除けにして招福の象徴であり、特に南向けに配置されるものには防火の意味合いがあった。
「うむっ、共に戦おうぞ。米帝に煮え湯を飲まされ続けたのだ…今度は我らが飲ませてやろう」
欧米ユダヤ帝国に報復を望む沖縄の悪魔達の合流によって、ついに攻撃作戦が決行される。
深夜に襲撃を仕掛けた葛葉一族と沖縄の神の猛攻は烈火となって基地を焼き尽くすのであった。
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国土全体の0・6%に過ぎない沖縄県に在日米軍専用施設の約70%が集中している。
沖縄本島の18・2%を米軍基地が占めており、だからこそ戦争規模は苛烈となるだろう。
極東最大の米空軍基地である嘉手納基地に次々と下りてくるのは巨大輸送機の群れ。
グローブマスターIIIに搭載されている荷物は全てが核弾頭搭載の巡行ミサイルである。
国津神が恐れていた通り、沖縄の米軍基地に核ミサイル配備を強行するつもりなのだろう。
これだけの輸送機から投下されたラピッド・ドラゴン巡航ミサイルが見滝原市に降り注ぐ。
その光景はこの世の地獄であり、クレーターだらけの見滝原市は放射能汚染されるだろう。
着陸した輸送機の荷物チェックにやってきた米軍兵達であるが驚愕する。
輸送機の中で積み荷と一緒に入っていたのは金髪の幼い少女の姿なのだ。
「えへへ~♪おじさん達、この基地はアリスが支配してあげるから♡」
魅了の魔眼魔法であるセクシーアイを浴びせられた米軍兵士達が洗脳されてしまう。
基地の中に入り込んだアリスは兵士達全員を魅了で洗脳してしまい、基地を支配していくのだ。
「この日本にアリスは楽園を築きたいの。だからね、大勢が死んで欲しいって思ってたの~♪」
ベリアルやネビロスの隙を突き、アリスは日本にお忍びでやってきている。
保護者魔王達は欧州での戦争が忙しく、アリスの相手をする暇もないせいで退屈していたのだ。
そんなアリスはアメリカを支配するアリナを頼ったことで米軍を支配する彼女が手配をする。
輸送機の中にアリスは入り込み、沖縄の基地を支配して殺戮を楽しむためにやってきたようだ。
「核兵器は沢山あるし日本中にばら撒いちゃえばいいんだよ♪み~んなアリスが殺してあげる」
基地司令官の執務室の椅子に座って司令官ごっこをする彼女が洗脳した軍人達に命令を下す。
「今直ぐパ~っと核ミサイルをばら撒いちゃって♪目標は日本の主要都市だよ♡」
「了解…しました…アリス…様…」
虚ろな軍人達が核ミサイル攻撃の準備に入った直後、アリスは巨大な魔力の顕現を感じ取る。
慌てた彼女が執務室の窓から曇天の夜空を見上げれば驚愕する程の存在を見つけてしまうのだ。
「雲の隙間から見える大きな龍って…もしかして……コウリュウ!?」
沖縄全土を覆う程の雷雲を生み出していたのはライドウが召喚したコウリュウの姿。
雷魔法を最も得意とするコウリュウは沖縄に広がる米軍基地全てに天変地異をもたらすのだ。
「キャァァァァーーーーッッ!!?」
天から降り注いだ天罰とはマハジオバリオンであり、沖縄の米軍基地に次々と轟雷が落ちる。
絨毯爆撃されるかのようにして基地の防衛設備や外周を守る防衛部隊が焼き尽くされるのだ。
それを合図として襲撃を仕掛けるのは葛葉一族のサマナー部隊やシーサー達の群れである。
「突撃ぃぃぃぃーーーーッッ!!!」
「我ら葛葉の武勇はここにあり!!今こそヤンキー共を日の本から叩き出す時だぁ!!」
沖縄に展開した全ての在日米軍基地に襲撃を仕掛けられたことで米軍兵士達が浮足立つ。
迎撃するための防衛設備や防衛部隊を壊滅させられたため、少数の部隊でさえ劣勢となる。
彼ら葛葉一族は少数精鋭のサマナー部隊であり、ライドウ程でなくとも悪魔を使役するのだ。
沖縄にあった琉球神道の神社からやってきたシーサー達も苛烈な雷撃を浴びせていく。
燃え上がる基地の光景を前にしたアリスは雷で破壊された輸送機を見た事で憤慨してしまう。
「よくも…よくもアタシの理想郷計画の要だった核ミサイルを破壊したね!?許さないよ!!」
怒りに燃えるアリスが支配する嘉手納基地の敷地内に突撃してきたのはオボログルマの姿。
「沖縄ヲスクウ時ガキタァァァァァーーーーッッ!!!」
ライドウとゴウトを乗せたオボログルマを追撃するのは雷を逃れた防衛部隊の装甲車。
ストライカー装甲車やハンヴィー装輪車両に備わった機銃攻撃が撃ちまくられていく。
蛇行運転を繰り返しながら機銃攻撃を避けるオボログルマの窓から銃を構える。
コルトライトニングの銃弾に雷の加護を与えたオボログルマの合体魔法が炸裂していく。
『雷撃弾』の一撃が米軍車両に決まると雷撃が車体全体に迸り、電気系統を焼き尽くす。
次々と停車していく追手を超えながらライドウ達は基地施設の司令部を目指すのだ。
「ヌゥ!?オボログルマよ、気をつけるのだ!!」
「ナ、ナンダアリャァァァァァーーーーッッ!!?」
高速で走行するオボログルマの前方の地面から突き上がっていくのは巨大なナイフとフォーク。
お茶会で使われるような道具でさえ巨大化すれば車悪魔を破壊する程の一撃となるだろう。
「車ハ急ニハトマレネェェェェーーッッ!!飛ビ降リヤガレェェェェーーッッ!!」
迷う暇もなくオボログルマから飛び降りるライドウとゴウト達。
回避が間に合わないオボログルマは巨大なナイフとフォークに突き上げられてしまう。
それだけでは終わらず、持ち上がった車体をバラバラにするまで攻撃は繰り返される。
「医者ハドコダァァァァァァーーーッッ!!?」
解体されてしまったオボログルマが砕け散り、MAGの光と化してしまう。
「すまない……オボログルマ」
仲魔を殺されたライドウは怒りの形相を浮かべながら基地の司令部に視線を向ける。
浮遊しながら下りてくるのは怒りの魔力を噴き上がらせるアリスの姿。
金色の目も獰猛な真紅に染まっており、悪魔の荒々しさを隠そうともせずに罵倒してくる。
「何処かで見た人だと思ったら…またお兄ちゃんなの?いい加減にしてよね!!」
地面に着地したアリスから感じさせてくる恐ろしさは魔人の名に恥じない程にまで恐ろしい。
今の彼女は分霊ではなく、本霊としてのアリスなのであろう。
「魔人アリス…うぬがこの基地を支配しているようだな?大正時代からの因縁を終わらせよう」
「アリスはトモダチが沢山欲しいだけなの!なんで邪魔するの!?許さないんだからぁ!!」
「自分は君とはまだ出会っていない…それでも未来の自分ならこう言うさ。止めてみせるとな」
「そんなことは出来っこないよ。だってアリスはね…約束された地上の女王様だから!」
右手に生み出したのはスペードのトランプであり、スペードとは貴族や軍人、そして死を司る。
投げ放たれた13枚のスペードカードから生まれたのはトランプの騎士達。
全員が武器を構えていき、ライドウも腰の陰陽葛葉を抜刀するのだ。
「ライドウよ…奴はアリスと呼ばれる魔人だ。死を司る魔人である以上…強敵だぞ」
「見た目の可憐さは化けの皮というわけだな…了解した」
管を抜いて召喚した仲魔とはモー・ショボーであり、アリスに対してアッカンベーをしてくる。
「あんな性悪女なんかに騙されちゃダメだよ、ライドウ!私と同じくサディストだから!」
「分かるのか?」
「勿論!だって同じ女悪魔なんだもん」
「またアナタなの、鳥さん悪魔?以前も邪魔してくれたよね…今度こそ殺してあげるから!」
「やってみなさいよ!ライドウはアンタなんかに負けないんだから~!!」
「今度こそお兄ちゃん達には死んでもらうから。さぁ、アリスの兵隊達…殺してあげなさい!」
アリスの命令を受けたトランプ兵達が斬り込んでくる。
コウリュウを使役したままのライドウはモー・ショボーを駆使しながら戦う事になるだろう。
激しい戦場を構築していく中、モー・ショボーは風魔法を用いてトランプ兵を斬り裂いていく。
続くライドウはアリスが放つ呪殺魔法や巨大なナイフとフォークの攻撃を切り払っていくのだ。
「大正時代のお兄ちゃんとは雰囲気が違うようだね?だって権力に逆らう戦いをしてるし!」
「自分が守りたいのは権力者ではない!毎日を懸命に生きてきた民衆の安寧なのだ!」
「民衆を守る為ならテロリストにだってなれるわけ?でもさぁ、愚民はお兄ちゃんを虐めるよ」
「だから何だ!自分は見返りなど期待してはいない…期待しないからこそ憎む必要がない!!」
「お兄ちゃんの気高い精神なんて誰も求めない。悪魔や魔女を差別した時代と同じ中身だから」
「人々は歴史から何も学ばない愚か者だと言いたいのか…?」
「歴史ではなく権威の言葉に迎合する、それが権威主義者だよ。
「膨大な知識を自分で求め、深い思索を繰り返すより…御上に導かれた方が楽だというか…」
「その通り、愚民の中身は何処までも家畜。牧師や牧師のペットの牧羊犬エリートに従うの」
歴史を知らない人は何でも騙される。
神風特攻隊を軍部の反対を押し切り発案・実行させたのも東大教授という肩書だけのエリート。
エリートは基本的に差別万歳であり、人を人として見ない人間が育つ。
そんな連中は拝金主義・エリート主義に陥り、劣等種を死ぬまで搾取したいだけの悪魔と化す。
「東大卒業の権威だけで完璧な扱い、そんな肩書だけなら売国官僚だって持ってるのにね~」
「
「日本のエリートが売国者になるのは競争教育のせいだよ。
人々のために命を懸けて戦っているのに悪者にされる、それが人間の歴史。
そう突きつけてくるアリスの心理攻撃によってライドウの抗う精神にも陰りが見え始める。
ライドウとて人間であり、人間である以上は見返りを求めてしまう生物。
ロボットになりきれないからこそ迷いに支配されてしまうのだ。
そんなライドウの隙をついたアリスが仕掛けたのは極大の呪殺魔法攻撃である。
「グワァァァァァーーーーッッ!!!」
『死んでくれる?』が炸裂したことでライドウの体が倒れ込み、危機的状況となるのだ。
「アッハハハハ!お兄ちゃんも弱いよね?他人に期待したくなくても心では信じたいんだね?」
「グッ…うぅ……」
「だけどね、お兄ちゃんの期待になんて誰も応えないよ?だって
「人間は…権力が用意する…義務と責任がなければ…動かない…羊の群れなのか……」
「学校でも企業でもそれは同じ。羊の群れをコントロール出来るのは権力者だけなんだよ」
権力者だけが自由となれる世界の現実に絶望するライドウにトドメを刺そうと近寄っていく。
大きなフォークを槍のようにして手に持つアリスが迫る中、死にかけたライドウに檄を飛ばす。
「ライドウ!たとえ誰もがうぬの期待に応えないなら…せめて
「自分だけでも……己を信じる……」
「誰のために戦う必要もない!うぬはうぬが信じた信念のためにこそ…戦うべきなのだぁ!!」
ゴウトが叫んだ言葉とは暁美ほむら達が貫き通した道。
誰にも自分の言葉は届かなくとも、自分の信念だけは裏切らない、己に絶対の忠誠を尽くす。
その気持ちだけで悪者とされながらも戦ってきた魔法少女達がいてくれるのだ。
「誰のためにも戦わない…自分の望みのためにのみ…戦ってこその…信念か…」
陰陽葛葉の刃を突き立てながら立ち上がるライドウは死にかけた体に鞭を打つ。
呪殺しきれない存在を前にしたアリスの顔に動揺が浮かんでいき、罵倒してくる。
「どうして他人のために戦おうとするの!?そんなのバカじゃん!面白おかしく生きようよ!」
「何とでも言え…自分は自分の為に戦う…自分が守りたい存在とは…牙無き民の未来なのだ!」
モー・ショボーを管に仕舞ったライドウが取り出すのは沖縄の人々の願いを宿す神の力。
「いでよ…まつろわぬ神よ、マレビト神よ。その力を持って…島国を救いたまえ!!」
振り抜かれた召喚管から膨大なMAGが噴き上がり、ライドウの背後にマレビト神を顕現させる。
表れたのはキンマモンであり、見た事も無い悪魔に対してアリスは全力の一撃を放つ。
最大の呪殺魔法で殺そうとしたようだが、キンマモンは破魔・呪殺無効耐性を持っている。
アリスの呪殺を無効化したキンマモンが放つのは邪悪な存在を払う消滅の一撃となるだろう。
「前時不忘、後事之師!これすなわち人類が背負うべき救いなり!後世に残る事を願おう!!」
大きく跳躍したライドウとの合体攻撃こそ、天命滅門の一撃。
基地全体の大地が星の世界と化していき、光の線が無数に浮かぶ破邪の陣と化す。
「さらばだ…アリス!!願わくば…悪魔にその魂を弄ばれぬよう…金輪際の成仏を成せ!!」
地面に陰陽葛葉を突き立てた瞬間、広大な空軍基地が吹き飛ぶ程の消滅光が生み出される。
その威力はメギドラオンに匹敵する程であり、消滅の光の中でアリスは最後の言葉を残す。
「アリスは…不滅だよ…そうだよ…ね…?赤…おじさん…黒…おじ…さ……」
嘉手納基地ごと消滅したアリスであるが、ライドウ達はキンマモンと共に宙に浮いている。
女神に抱きしめられながら見下ろす光景とは巨大なクレーターが広がった景色のようだ。
勝利したライドウに続くようにして他の葛葉一族達も次々と沖縄の基地を制圧していく。
勝利に沸き立つ光景の中、ライドウだけは震えながら肩を落とすばかりのようだ。
「これで自分も…殺戮者の仲間入りか…。誰かを守ろうとすれば…誰かを守れない…」
「…それが等価交換というこの世のコトワリ。うぬは日本人の未来のために代償を払うのだ…」
「アメリカ人達にだって帰りを待つ家族や友達がいただろう…なのに自分は……」
自分が犯した大量殺戮という罪に押し潰されそうなライドウを心配するのは肩のゴウトの姿。
そんな時、巨大な魔力顕現を感じ取ったコウリュウがライドウ達に念話を送ってくる。
<ライドウ!ゴウト!北の方角を見よ!!>
コウリュウの念話が聞こえた瞬間、遠い海の向こう側に見えたのは天から降った光の奔流。
「あ……あれは……何なのだ……?」
迷いを抱えたライドウ達に見えたのは朝鮮半島を襲った天罰の光景。
その日、世界地図の形が変わってしまう程の大惨事が世界で巻き起こる事となるのであった。
メタルギアのソリッドスネークも言ってましたが、誰かのために戦っても利用された後はゴミのように拒絶されるだけなんですよねぇ(汗)
英雄は常に報われないからこそ、誰の為にも戦わない、自分のために誰かを救う暁美ほむらちゃんの在り方が必要だったのでしょう。