人修羅×まどマギ まどマギにメガテン足して世界再構築 作:チャーシュー麺愉悦部
カナンの遺言に従って現在も動く世界秩序。
セムの名が一貫して歴史記録の中で悪くされ、伏せられたりする理由こそがカナンの呪い。
極めて下劣で邪悪なカナン族ユダヤの教義とは悪の教義そのものである。
同じ種族のみ愛せ、盗みを愛せ、姦淫を愛せ、真実を語るな、主人である唯一神を憎め。
注目すべきはカナンの遺言文章は世界の神話を探してもバビロニアのタルムードにしかない。
カナン人の羅針盤となった指示書の存在は数千年間秘匿され、セム族は存在すら知らずにいる。
主人を憎めとは、とりもなおさずセムとヤペテ、そしてその子孫を憎めという意味である。
この指示は
その指示はあらゆる革命、解放運動の基盤となるばかりか民族虐殺、人種戦争の根本動悸だ。
何も知らないセムの白人はカナン族の卑劣さを知る努力をしていれば歴史は変わっただろう。
日本人が朝鮮人の卑劣さを知る努力をしていれば歴史は変わっただろう。
それでも
それは太古のイスラエル人も同じであり、カナン族を知る努力をしなかったせいで現在がある。
出エジプト記において、唯一神の命令を守ってカナン族を民族浄化していれば今の支配は無い。
鬼と化して民族虐殺しなかったお人好し共のせいで21世紀の悪夢が生まれているのであった。
……………。
「唯一神の仲間を気取るキリスト教指導者ですら今ではカナン人と結託し、暴利を貪っている」
ギリシャに陣を張っていた人修羅の軍勢は海を越えてイタリアに展開している。
アスラ神族達が狙うのはイタリアやバチカンの軍事施設の破壊作戦なのだろう。
イタリアはオリジナルのリズ・ホークウッドの故郷であり、造魔にもオリジナルの記憶がある。
造魔のリズが語るのはカトリックが如何に腐敗している似非宗教団体なのかということだ。
「聖書はカナンの脅威が強調される…だけど指導者はそれを隠し、改定聖書では記述すらない」
ヨシュア記、民数記、士師記、出エジプト記、エゼキエル書には頻繁にカナン族が登場する。
そのどれもがカナン族の脅威に言及しているというのに現代のキリスト教はそれを隠し通す。
「俺が世話になった佐倉牧師も語った事がある。昔の聖書と現代の聖書は記述内容が違うとな」
「カナン族の脅威を隠すのは酷い隠蔽行為よ。多額の賄賂があったんでしょうね…」
「お人好し信者ほど騙し易いものはない…権威に迎合し、権威の裏の繋がりに興味をもたない」
「騙され易いキリスト教徒から何百万ドルもの寄付を奪う裕福な宗教指導者ばかりなのよ…」
「皇帝即位したバチカンも酷い有様だ…金とセックスが全てとする豪華さと退廃の坩堝だった」
「カナン人の野蛮な慣習は旧約聖書の創世記や詩篇でも語られてるわ」
旧約聖書の詩篇106:37‐38。
――彼らは息子や娘を悪霊への生贄とし、無実なものの血を流した。
――カナンの偶像(バアル)の生贄となった息子や娘の血はこの地を汚した。
「唯一神は種の混合を何より恐れよと言葉を残してるの。民族アイデンティティを守るために」
「現代政治問題にも通じるな…共産主義がもたらす世界市民思想や多文化共生こそ種の混合だ」
創世記28:1。
――イサクはヤコブを呼び寄せて祝福して命じた。
――お前はカナンの娘の中から妻を迎えてはいけない。
「太古の人は種の保存の必要性を認識し、
「悪魔主義者のカナン人と交わることは唯一神でさえ強い命令を出して禁止してる程なのよ…」
出エジプト記33:16。
――モーセは主に言った。
――そうすれば、私とあなたの民は地上の全ての民と異なる特別なものとなるでしょう。
「唯一神の考えは地域主権や民族主権の考え方だな…奴は政治勢力でいえば保守派なんだろう」
「唯一神の言葉を信じず、カナン族と戦ってくれなかった太古の人々のせいで今があるのよ…」
申命記7:2‐5。
――あなたが彼らを撃つ時は、彼らを必ず滅ぼし尽くさねばならない。
――彼らと協定(国際連盟、国際連合など)を結んではならない、彼らを憐れんではならない。
――縁組し、あなたの娘をその息子に嫁がせたり、娘をあなたの息子の嫁にしてはならない。
――あなたの息子を引き離して私に背かせ、彼らは他の神々に仕えるようになるだろう。
――主の怒りがあなた達に対して燃え、主はあなたを速やかに滅ぼされるからである。
――あなたのなすべき事は彼らの祭壇を倒し、石柱を砕き、
――偶像を火で焼き払うことである。
「唯一神の望みは…今の俺と同じだな。だからこそ俺の背中にも天使の翼が生えたんだろう…」
「申命記の警告こそ…今の暁美ほむらよ。彼女は既存の秩序に背を向けて他の神を崇拝するわ」
「かつての俺が倒したフェミニズムの守護神であるリリスに成り代わろうとする程だからな…」
「彼女が求めるのは女性同士の結婚…それは他の魔法少女も同じね。だから滅ぼされるのよ…」
「魔法少女を容赦なく絶望死させた運命は旧約聖書の申命記の内容そのものだったんだろう…」
「種の保存を守るには男女家族制度の秩序を守る以外にない…それを壊すのがフェミニズムよ」
「魔法少女達がフェミニズムを求めた動機こそ…唯一神への復讐でもあったんだろうな…」
「貴方はどうする?魔法少女は唯一神に虐げられた者よ…だけど貴方の望みは唯一神と同じよ」
「俺は種の保存を優先する保守派だが…同性愛を求める全ての魔法少女を滅ぼすつもりはない」
「それでいいの…?憐れみというお人好しこそ詐欺師に弱点を曝け出す愚行でしかないのよ?」
「かつての俺は魔法少女達を信じられなかったせいで虐殺した…だから今度は信じてやりたい」
「暁美ほむらを信じてあげたいのね…?それでもね、あの子は自分のエゴを絶対に貫くわよ…」
「分かってる…ほむらとの殺し合いは…避けられないだろうな…」
「
潜伏先の拠点の一室で語り合っていた者達の元に現れたのはケルベロスである。
蝋燭の明かりだけが灯る机の元にまでやってきて椅子に座る者達にこう伝えてくれるのだ。
「ボルテクス界トオナジダ。許シテ救エル悪魔モイレバ、ダマシウチヲ仕掛ケル悪魔モイル」
「悪魔会話でそれを見極めるのは困難だった。あの頃の俺はそのせいで…多くを殺してきた…」
「シンジルノモ代償ヲシハラウダロウ。ダマシウチサレル覚悟ガアルナラ…挑ム価値ハアル」
「ケルベロス…流石は俺と共にボルテクス界を超えた仲魔だ。お前の言葉を信じてみよう」
攻撃作戦を行う時間となり人修羅はケルベロスの上に飛び乗り、リズは影に隠れて背中を守る。
共に戦場に向かう者達の後ろにはアスラ神族を構成するヤクシャ達が武装した姿で立っている。
人修羅の姿は魔法少女の虐殺者として生きた頃のような漆黒の衣装姿であり、赤旗を掲げる。
ジャンヌ・ダルクの旗槍には革命旗となる赤旗がなびいており、極右革命の象徴となるだろう。
「投降を望む兵士達は投降させろ。しかし騙し討ちを仕掛けてくるなら…容赦なく殺せ」
NEUTRAL的な命令を下す人修羅であるが、それは犠牲を支払うことになると分かっている。
ボルテクス界で騙し討ちを仕掛けられた時は仲魔共々窮地に立たされた経験があるからだろう。
自分の盲信のせいで仲魔達を死なせてしまう程にまで誰かを信じるのは破滅の道でもあった。
――――――――――――――――――――――――――――――――
カナン族が崇拝するバアル、アシュトレト偶像を破壊せよとの厳命を聖書は残し続けている。
これは偶像禁止ではなく、邪神バアルとアシュトレトの淫乱像、淫乱儀式を禁止するもの。
性的興奮を呼び覚ますことを目的に作られた偶像であり、姦淫との戦いを表すものなのだ。
しかしカナン族文化の誘惑に抗えないのは欧米人だけでなく、アジア人も同じだろう。
ネットを検索すれば美少女姦淫文化を賛美するエロ画像・動画塗れだというのは分かるはず。
倫理やモラルよりも金儲けが優先されるのが現代まで続く資本主義であり、カナン族の支配。
美少女姦淫を賛美するエロ文化によってガス抜きが行われる長所もあり、性犯罪を減少させる。
しかし少子化対策にはマイナスであり、経済格差まで促進されたために子供が減少してしまう。
末路は社会保障の崩壊であり、少子化世代は負担に耐えられず老害を滅ぼせと騒ぐ内紛と化す。
少子化とは民族絶滅の兆候であり、資本主義の名の元に国際金融資本がそれを実行するだろう。
カナン族に抗うのはもはや不可能であったからこそ、地上のしがらみに囚われない存在がいる。
その存在こそが神であり、人間達がカナン族と戦わないなら神々が悪魔民族と戦うのであった。
……………。
「資本主義では貸される者は貸す人の奴隷になるしかない!ならば我らが金融民族を滅ぼす!」
ドイツにおいて激しい戦争を繰り広げているのは十七夜や織莉子、そしてニュクスの軍勢。
迎え撃つのはドイツ軍だけでなく、ネビロスが召喚した死霊の軍勢も苛烈な戦いを仕掛ける。
CHAOS勢力に残された魔王は世界支配の基盤とした国に配置され、防衛線を強いられていく。
バアルはイスラエル、イナンナはアメリカ、悪魔ほむらはイギリス、ベリアルはスイス。
ネビロスはドイツ、アリオクはフランス、アザゼルはイタリア、アバドンはスペイン。
そしてオーストリアには七つの大罪に数えられるマンモンが配置され、徹底抗戦するのだ。
「私達は手段を選ばない…何故なら私達は救世を望む者!その為ならどんな罪でも背負うわ!」
義姉となった十七夜の背中を守る織莉子はデモニカ部隊に対して魔法攻撃を仕掛けていく。
周囲に浮かせた蝙蝠翼の水晶から放たれるのはオラクルレイを模した氷結魔法の一撃。
氷の槍を次々と放つマハブフーラが基地内の装甲車を貫通し、中の兵士ごと氷漬けにする。
しかしドイツ軍のレオパルト2戦車の装甲は分厚く、貫き通せていない。
「チッ!!」
蝙蝠化を用いて戦車の砲撃を避ける織莉子の援護に入るのはアスラ神族の十二神将の面々。
三体の神将達が巨体を用いて戦車を貫通する武器の一撃を放ち、次々と串刺しにする。
「軍事兵器の相手は我らに任せよ!汝は姉の援護に向かってやれ!」
「分かりました!」
基地内のデモニカ兵士と戦う十七夜であるが、魔法攻撃を掻い潜ってくる兵士に襲われている。
「こいつらの身体能力は何だ!?あのスーツは魔法少女並みの身体能力まで与えるのか!?」
デモニカスーツは進化する兵装であり、魔物との戦闘データ収集によって進化を遂げていく。
強化外骨格を構成するパワードスーツの性能が増し、魔法少女レベルの身体能力が付与される。
デモニカ部隊の度重なる敗戦は次の進化の犠牲であり、スーツ性能は確実に成長しているのだ。
「あのスーツに悪魔召喚を行える機能まで付与されていたら…悪魔だって苦戦したろうな!」
兵士達が背中に装備しているのはソニックブレードであり、高周波を纏った刃が迫りくる。
常闇の騎士姿の十七夜は槍を用いて兵士達の斬撃を切り払う中、織莉子が援護に入っていく。
突然現れた白い蝙蝠の群れが放つ刃の翼がデモニカ兵士を斬り殺し、白夜の淑女が実体化する。
「援護に感謝する。しかし…デモニカ部隊とやらは厄介だな。戦えば戦う程に性能が増す…」
「そのようですね…ですが脅威はそれだけではありません。私達も早く銀子様の援護に…!?」
即座に蝙蝠化した姉妹達が地上攻撃を避け、彼女達がいた場所は爆撃されていく。
実体化した吸血鬼姉妹が見上げる先にいたのはドイツ軍の攻撃ヘリであるティーガーの群れ。
次々とロケット弾がばら撒かれる中、姉妹達は地上だけでなく空の敵も相手をしていくだろう。
一方、ネビロスが召喚した死霊の群れに挑むのはニュクスである。
彼女の強力な魔法攻撃によってレギオンの群れが焼き尽くされる中、ネビロスが仕掛けてくる。
「オノレェェェーッッ!!貴様らのせいで…私とベリアルの望みは台無しになったのだぁ!!」
「罪無き子供を魔人に作り替え!地上の人々を殺し尽くして地上の女王になんてさせないわ!」
放たれたムドバリオンの一撃に対して、ニュクスはマカラカーンを用いて呪殺魔法を反射する。
しかしネビロスは呪殺反射の悪魔耐性であり、反射された魔法を無効化するのだ。
「貴様は閣下が支配したこの世界の在り様を最初から嫌っていた!先に粛清するべきだった!」
「私も閣下の支配を黙認した女…罪が無いとは言わない。だからこそ!この戦は罪滅ぼしよ!」
一気に跳躍したネビロスが片手にメギドラの光を生みだし、地上を消滅させようとする。
しかしそれより先に決まったのは地上に立つニュクスが放った絶対零度の一撃。
氷海の世界を生み出す夜の女王の姿はまるで雪の女王にも見えるかもしれない。
「ヌォォォォーーーーッッ!!?」
体が氷結したネビロスが体勢を崩す中、ニュクスも跳躍してネビロスにメギドラを仕掛ける。
「さよなら、魔界のネクロマンサー!貴方なんかにこれ以上子供の死体を好きにはさせない!」
至近距離で放ったメギドラの消滅光に飲み込まれたことでネビロスの体が消滅していく。
「後は…頼みます…よ…ベリ…ア……ル……」
夜空の世界で消滅し、膨大なMAGの光を昇らせていく光景の中でニュクスが地面に着地する。
攻撃ヘリ部隊を打ち倒した吸血鬼姉妹が駆けつけるのだが、ニュクスは撤退すると叫ぶようだ。
「作戦時間は終わり頃よ!増援部隊が到着する前に次の攻撃目標まで移動するわよ!」
「「了解です!!」」
それぞれの地域で戦闘を繰り返す多神教連合とアスラ神族の欧州戦線。
戦争は苛烈を極めていき、罪無き人間達まで戦乱に巻き込まれながら大勢が死ぬのであった。
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「逆賊の首魁めぇ!!閣下の仇を討つのは…このアザゼルだぁぁぁぁーーーーッッ!!」
イタリア戦線は苛烈な広がりを見せており、軍事施設だけの被害規模では済まない。
怒り狂ったアザゼルはあろうことか基地ごと人修羅を葬り去ろうとしたせいで被害規模が増す。
ケルベロスに跨った人修羅を空から追うのはアザゼルと堕天使部隊であり、街が燃え上がる。
【アザゼル】
名は神の強者を意味する魔王であり、エグリゴリの堕天使を率いたリーダー格の堕天使。
天上より人々を監視する天使であったがカナン族の美しい女達と交わり、ネフィリムを生む。
様々な武具や魔術、人々を惑わす術をカナン族に与えたため、唯一神の怒りを買った存在。
これがきっかけで地上を襲う大洪水が生まれてしまったことから極めて罪深い悪魔であった。
「奴メ!!ヤクシャゴト基地ヲ吹キ飛バシタダケデハ飽キ足ラズ!街中デモオカマイナシカ!」
「俺達を逃がすつもりはないようだな……ならば、ここでアザゼル共を仕留めるぞ!!」
ワームホールは人修羅自身や魔法攻撃を潜り抜けさせることは出来るが他の者は適応出来ない。
その弱点があるせいで人修羅だけ逃げ出してもケルベロスやリズを置き去りにしてしまうのだ。
空を飛ぶアザゼルの顔は憤怒に歪み、その姿は下半身が青く、上半身が赤い肌をしている。
蝙蝠を表すような飾りを体に身に着け、真紅のマントを纏う二本角の魔王が吠える。
「奴らを逃がすな!!この街の人間ごと滅ぼしてやれぇ!!」
<<了解ッッ!!>>
アザゼルが率いる蝙蝠翼の堕天使悪魔達が次々と炎魔法を地上に放っていく。
炎を反射したり無効化するケルベロスと人修羅であるが、街の人々はそうはいかないのだ。
【フルーレティ】
多くの兵団を指揮する地獄の副将であり、夜の世界を見守ることを主な仕事とする堕天使。
どこへでも雹を降らせることができ、氷の悪魔とも呼ばれていた。
「全軍突撃!!奴らを血祭にあげろぉぉぉぉーーッッ!!」
アザゼルの号令と同時に空を飛んでいた緑肌の堕天使達が急降下突撃を狙ってくる。
氷の剣や槍を生み出して突撃してくる悪魔達に対して走り続けるケルベロスの影が爆ぜる。
影から飛び出したのはリズであり、影の曲刀を両手に持ちながらきりもみ突撃を狙う。
<<グワァァァァァーーーーッッ!!?>>
空から迫っていたフルーレティはリズが放った霞駆けで体を斬り裂かれながら地上に落ちる。
地上では燃え上がる街の中で焼け死んでいく人々の断末魔が絶え間なく広がっているだろう。
「こいつらは私に任せなさい!貴方達は大将首を狙ってちょうだい!!」
「死ぬなよ……リズ!!」
フルーレティの群れの対処をリズに任せた人修羅達を追うのはアザゼルである。
炎魔法が効かない相手だと判断した魔王は風魔法のマハザンダインを放ち続ける。
街に広がる家の屋根を飛び越えながら竜巻地獄を超える中、人修羅が仕掛ける時が来るのだ。
「合わせろ、ケルベロス!!」
「キツイ一撃ヲクレテヤレェ!!」
急停止したケルベロスが後ろ足を一気に跳ね上げ、後ろ足に乗った人修羅を大きく蹴り上げる。
右手には魔剣明星が握られており、スティンガーの刺突攻撃を狙うのだろう。
アザゼルもカウンターの一撃としてメギドラオンを狙うのだが、人修羅の姿が忽然と消え去る。
「こ、この力は…まさかぁ!!?」
大魔王から得た力であるワームホールに入った人修羅はアザゼルの背後から飛び出してくる。
咄嗟に反応したアザゼルは右手に魔剣を生み出し、スティンガーの一撃を刃の腹で止める。
しかしスティンガーは隙を生じぬ二段構えであり、さらに引き絞った連続突きが決まるのだ。
「グアァァァァーーーッッ!!?」
派生技のミリオンスタッブが決まったことでアザゼルの体が貫かれていく。
体勢を崩して落下する魔王に対してさらに追撃を放つために魔剣明星に雷を纏わせていく。
「こいつもオマケだ!取っておけ!!」
体勢を一回転しながら剣を投げ飛ばす一撃は『ラウンドトリップ』であり、雷大剣が迫りくる。
首を跳ね落とす角度で飛来する雷大剣に対してアザゼルは体勢を一回転させながら大技を放つ。
デスバウンドを周囲に放ったことで衝撃波が雷大剣を弾き飛ばし、地上の街は崩壊してしまう。
地面に着地したアザゼルが片膝をつく中、同じく着地した人修羅の元に雷大剣が戻ってくる。
右手で大剣の柄を掴んだ人修羅の顔は憤怒に歪んでおり、剣先を向けながら魔王に叫ぶ。
「民間人がいようがお構いなし…所詮はゴイム…貴様らにとっては…家畜に過ぎないのか!!」
「クックッ…その通りだ!そして人修羅よ…貴様も善人ぶるな!貴様も我らと同じ悪人だ!!」
「それは否定しないさ…俺達の所業も貴様らの所業も…人々の命を理不尽に奪う行為だからな」
「同じ穴の狢に過ぎないと分かっていながら…どうして反乱した!?共に在る道もあったぞ!」
「俺とお前達で違う部分があるとしたら…それはな、民の未来を勝ち取りたい気持ちだ!!」
「ぬかせ…偽善者め!!貴様も人の為と言いながら人々を殺す…矛盾した詐欺師なのだぁ!!」
「俺の道もジャンヌ・ダルクと同じ
大切な妹や村人を殺された悲劇はもう繰り返させないと魔法少女になったフランス人の少女。
それこそがジャンヌ・ダルクと呼ばれたタルトであり、救国の英雄となった歴史を築いた女。
なのに彼女は敵軍の人間達を戦争で殺戮し、敵兵士の帰りを待つ家族にも同じ悲劇を与えた女。
悲劇は繰り返させないと言いながら、
そんなジャンヌ・ダルクと同じ道を行くならば、人修羅の末路も決まってくるだろう。
「「ウォォォォォォォーーーーッッ!!!」」
互いが剣を振りかぶり、激しい剣戟を繰り返していく。
瓦礫塗れの燃え上がる街中で激しい衝撃波が立て続けに生み出され、街は壊滅状態。
この犠牲は人修羅が仕掛けた戦争のせいであり、多くの人を死なせたのは人修羅のせいである。
それでも罪を背負いきれる男の中には迷いは無く、堂々と偽善者の道を貫ける罪人なのだろう。
「ガハッ……ッッ!!!」
3mはある巨体から繰り出す袈裟斬りを『ハイタイム』の斬撃で打ち上げた後、勝負が決まる。
真上に打ち上げた斬撃の刀身には魔力の光が噴き上がっており、そのまま唐竹割りを放つ。
水平に飛ばすオーバードライブを縦に向けて放ったことでアザゼルの体が斬撃波で分断される。
左右に分かれるようにして倒れ込んだ魔王の体が砕け散り、膨大なMAGを夜空に昇らせていく。
背中に浮遊させる形で魔剣明星を仕舞う人修羅の顔には勝利の余韻など欠片も見えない。
彼の視線が向かう先とは戦争に巻き込んでしまったせいで崩壊した街の光景。
瓦礫の中には犠牲となった罪無き人々の死体が横たわっており、若者の死体も大勢見える。
「うっ……うぅ……ッッ!!?」
若者達の亡骸を見た人修羅の顔が真っ青になり、血の気が引いた顔つきのまま後退っていく。
彼の目にはノイズが浮かんでおり、若者の死体の全てが
それだけではなく、新田勇や橘千晶の死体のようにも見えてしまうせいで酷く混乱するのだ。
「俺は…新しい世界を生み出すために…大勢を殺している…俺がやってきたことは…まさか…」
脳裏に浮かぶのは東京受胎の光景であり、罪無き人々が大勢死んでいく地獄。
全ては新たな世界を生み出すために唯一神が敷いた犠牲の光景である。
「人修羅ヨ……ドウシタノダ?」
ガタガタ震えることしか出来ない彼の元にやってくるのは堕天使悪魔を倒した仲魔達の姿。
無言のまま震え抜く指導者の姿に動揺を浮かべてしまう者達に対して、か細い声が響いてくる。
「俺が…俺がやっていることは…唯一神と…同じなのか…?」
それを問われたケルベロスが押し黙りながら顔を俯けていく。
「俺がやってきたことは…ジャンヌ・ダルクと同じ…悲劇の連鎖をばら撒く偽善なのか…?」
それを問われたリズが押し黙りながら顔を俯けていく。
「悲劇を繰り返させないと戦ってきた俺なのに同じ悲劇をばら撒いてる…ジャンヌのように…」
両膝が崩れてしまった人修羅は嘉嶋尚紀という人間の叫びを上げてしまう。
悲劇を繰り返させないと望みながらそれ以上の悲劇を敷く自分に対して呪いの叫びを上げる。
「あそこに横たわっている若者達は俺の姿だ…東京受胎に巻き込まれた…俺の姿なんだよぉ!」
唯一神と同じ所業でしか新しい世界を築くことが出来なかった偽善者の自分を嘆いていく。
拳を地面に叩きつけるばかりの彼の近くに来たケルベロスは迷える主人のために言葉を残す。
「…我ラノ所業ハ悪魔ソノモノダロウ。
「それでもね…かつてのタルトは戦ったわ。誰かを救うために誰かを殺す矛盾を繰り返した…」
「何カヲ求メルナラ相応ノ代償ヲ払ウモノダ…唯一神モソレヲ支払イ…汝モ支払ウコトニナル」
「こんなんじゃ俺は卑怯者だ!唯一神を悪者にしながら…自分の悪行は棚上げする卑劣漢だ!」
「それでも卑劣漢にならなければダメよ。でなければ死ぬまで搾取される未来しか残らない…」
「コトナカレ主義ヲ選ビ堕落ニ埋没スレバ支配者ノ勝チダ。支配ノ仕組ミデ搾取サレルダケダ」
殴られたら殴り返す。
自分は良くて、お前はダメ。
復讐を望めば望むほど卑劣なダブスタと化し、カナン族連中の卑劣さと同じ現象となる。
これこそが復讐という正義の大弊害であり、正義を求める者は卑劣漢に成り果てるだろう。
ミイラ取りがミイラに成り果ててでも誰かが同じ極悪人になるしかないのだ。
「それが…世界が求める…等価交換の原則なのか…?」
「死ハ始マリニスギン。季節ノ死コソガアラタナ種ヲ芽吹カセ、世界ニ豊穣ヲモタラスダロウ」
「死の上にしか成り立たない…それが私達の生きる世界。理想論では説明がつかないわね…」
「家畜ノ死ガ人ヲ生カスナラ、人ノ死モ誰カヲ生カスダロウ。弱肉強食コソ…世界ノ本質ダ」
死と再生、弱肉強食、それをコトワリとして掲げるのはイナンナとなったアリナである。
魔法少女として生きた彼女もまた魔法少女達の人生も死と再生で築かれていることを知る者だ。
誰かの為に戦うくせに悪者は殺し、その矛盾に意識を向けることなく己の理想に引き籠る。
そんな卑劣な偏見魔法少女の見たくない部分を指摘するせいで彼女は除け者にされたのだろう。
それでもアリナは自分の矛盾を受け入れ、悪者にされてでも
アリナは悪者にされた魔法少女だが、正義の魔法少女のような卑劣な魔法少女ではなかった。
「…俺の在り方はヨスガそのものだな。だからこそ…俺の背中にも天使の翼が生えたのさ…」
アリナが自然になれるなら、自分も自然になれる。
そう感じられた尚紀が立ち上がっていき、犠牲となったかつての自分の姿に手を合わせる。
「誰かを生かすために殺した命に謝れる言葉など存在しない…だからこそ
「…ソウシテヤレ。命ノタメニ食事トナッテクレタ家畜ノ命ニ詫ビル言葉ナドナイヨウニナ…」
「私達が毎日の生活の中で忘れていたもの…それが命を犠牲にした存在達への感謝なのね…」
「やらない善より、やる偽善だ。俺は望もう…新たな人修羅という報復者の存在をな…」
――俺は大魔王ルシファーとして…
リズも両手を合わせながら冥福を願ってやることしか出来ない。
人修羅達もまた唯一神やカナン族と同じく罪無き人々に犠牲を強いる極悪非道な者達。
その在り方はキュウベぇと同じであり、マギアレコード宇宙のマギウスとも共通する。
それでも違う部分があるとしたら、自分達の卑劣なダブスタを印象操作で誤魔化さない潔さ。
犠牲にしてしまった命に心から哀悼を捧げられ、死を敷く自分達が報復される事を望める者だ。
そんな人修羅だからこそミイラと成り果て、同じミイラ達の悪行さえ受け入れられる。
この日を境にして人修羅は唯一神への憎しみを完全に捨てる決断を行うだろう。
彼もまた唯一神と同じく次の命を生かすために今の命を犠牲にした者。
東京受胎によって大勢の人を殺し、次の新世界の犠牲にした唯一神と同じ邪神でしかないのだ。
世界は何処までも矛盾に支配され、
矛盾に支配された世界で犠牲を強いる偽善者に出来る事は、犠牲者達への感謝だけであった。
Fateの衛宮一家の殺戮正義を見てると酷いダブスタだと感じてたんですよねぇ。
多くの人を死なせたからそれ以上の人を救いたいといいながら大勢を殺しまくってるし(汗)
そんなんだから鉄心ENDというメガテン的天使ロボ化にしかなれないんですよね(汗)
弱きを救い悪しきを滅ぼす騎士道を敷くくせに敵軍と同じように殺戮するミイラ騎士王と同じようにね。