人修羅×まどマギ まどマギにメガテン足して世界再構築 作:チャーシュー麺愉悦部
戦前の硫黄島の戦場を彷彿させる程の大攻撃に対して見滝原市は完全崩壊を迎えていく。
行政区に降り注ぐ空爆や巡行ミサイル攻撃によって建物は次々と倒壊していくだろう。
<<うわぁぁぁぁぁーーーーっ!!!>>
臨時の収容所に囚われていたディープステート議員達は瓦礫の中で生き埋めとなっていく。
これは口封じが狙いであり、アメリカと田布施の朝鮮マフィア議員との繋がりを隠す狙いだ。
防衛省ビルも倒壊していくのだが地下に構築された中央指揮所ではゴトウ司令達が潜伏する。
最高指揮を執る施設で籠城しながら自衛隊の中央指揮システムを通じて陸海空自に司令を送る。
「まだ援軍は到着しないのか!?持ち堪えられないぞ!!」
「陸自の司令官共の中には降伏して米軍に恭順するべきだと言ってくる者もいます!」
「腰抜け共め!!中国だろうが欧米だろうが日本を襲うのなら戦うのが自衛官だろうが!!」
「海自と空自の司令官は動いてくれます!彼らの援軍が来るまで持ち堪える必要があります!」
「総員持ち場を死守しろ!!金融崩壊の影響は国連軍にも響いてる!持ち堪えれば勝ちだ!!」
諦めない反乱軍の者達であるが国連軍は容赦なく空爆を行っていく。
その被害は見滝原市の郊外にある在日米軍基地にも及び、施設は火の海と化している。
「助けてーーーーッッ!!こんな場所で私達は死にたくないんだよぉ!!」
「牢屋を開けなさいよ!戦わずに死ぬぐらいなら…戦場に行って美国を殴ってから死ぬわ!!」
崩壊する施設の中で喚き散らすキリカと小巻に気が付いた反乱軍の者が牢屋を開けてくれる。
すかさずキリカが反乱兵に飛びついて背後から拘束し、小巻が肘打ちをお見舞いする。
「グフッ!!?」
みぞおちにキツイ一発を貰った兵士が倒れ込んで昏倒する中、机の上のソウルジェムを取る。
「行くよ、小巻!!」
「分かってるわ!私達の街を焼いた連中にはキツイお仕置きをしてやらないとね!!」
「私の家を焼いてくれた連中は全員切り刻む!織莉子も手を汚すなら…私達も汚すよ!!」
魔法少女姿に変身した彼女達は倒れ込んだ兵士を見つけやすい場所に置いた後、走り出す。
向かう場所は地獄の戦場であるのだが、彼女達は死地に赴いても織莉子に会う覚悟なのだ。
「やらせはしない!!やらせはしないでありますゥゥゥゥーーーーッッ!!!」
見滝原市に広く配備された対空迎撃兵器を操る者の中には三浦旭もいる。
ありったけの防空兵器を寄せ集めた布陣の中には旧式の2連装高射機関砲もあり、旭が操る。
射手を彼女が勤め、二人の反乱軍兵が装弾手を務めながら対空砲撃を繰り返す。
彼女を襲おうと狙ってくる鳥天狗に対してはオベロンが立ち塞がり、彼女達を守ってくれる。
旭の魔力が籠った機関砲は驚く程の精度を誇り、上空を飛ぶスーパーホーネットを撃墜する。
それでもF15部隊が全滅した事で制空権確保に王手をかけた空爆部隊が次々と押し寄せるのだ。
「旭!!危ない!!」
鬼気迫る表情のまま射撃を続ける旭の肩に座るシルフが上空を指差す。
滑空しながら落ちてくるのはGBU53/Bストームブレイカーであり、精密誘導爆弾が迫る。
「我を殺したいのなら…その三倍は持ってくるであります!!」
シルフの叫びに反応した旭が対空機関砲を操りながら弾幕を張る。
滑空しながら落ちてくる精密誘導爆弾に弾が直撃した事で空中爆発を起こす。
弾を撃ち尽くしたため装弾手が次弾を装填している中、旭の目が大きく見開く。
「こ…この轟音めいた風切り音は……!?」
風切り音の正体とは国連軍の艦砲射撃であり、旭の場所に飛んでくるのは次世代揚陸艦の砲撃。
対地攻撃用誘導砲弾の速度はミサイルを超えており、いくら旭でも狙い撃つ事は出来ない。
そんな中、死期を悟ったような表情を浮かべたシルフが肩から飛び立ち、高速飛行を行う。
<シルフ殿!!?>
旭の悲痛な念話が聞こえてきたが、彼女に振り返る暇もない。
目の前から迫りくる巨大な対地攻撃用誘導砲弾に特攻を仕掛ける魔法をシルフは行うのだ。
<……私もコダマの後に続くよ。貴女と出会えて楽しかった……ありがとう、旭>
自爆魔法の光を発した後、シルフは全魔力を解き放つ一撃を行使する。
「シルフゥゥゥゥーーーーッッ!!!」
泣き喚く旭の目に映ったのは見滝原湾の上空で爆発したシルフの最後の光景。
彼女の身を犠牲にした献身によって対地攻撃用誘導砲弾は跡形も無く消滅している。
「ウアァァァァァァァーーーーーッッ!!!」
泣き喚きながら再び弾幕を張り続ける旭。
そんな彼女の悲痛な叫びはオベロンにも届いており、シルフの最後を背中越しに感じている。
「シルフ…コダマ…あの跳ねっ返り連中を変えてくれたのは旭です…だからこそ命を捧げた…」
妖精仲魔の覚悟を受け取ったことで妖精王オベロンの集中力は極限にまで高まっていく。
そんな妖精王に仕掛けてくる鳥天狗とカラステングの槍攻撃に対して、オベロンが動く。
カラステングの突きをサーベルで受け流し、鳥天狗の槍に当てる形で両方切り上げる。
蝶の羽を広げたオベロンが斬り込んでいき、霞駆けの一撃によって天狗の体がバラバラになる。
「来るがいい…天狗共!!シルフとコダマの意思を継ぎ…私が旭を守る妖精となりましょう!」
反乱軍の悪魔達は魔法少女達を守る為に命懸けの戦いを繰り返す。
その気持ちはホウオウも同じであり、崩れたビルの瓦礫に埋まった彼も飛び立とうとする。
「まだ回復しきってないわ!動いちゃダメよ!!」
静香の念話に応じてくれたティターニアから回復してもらっていたホウオウが動き出す。
瓦礫を翼で押しのけながら立ち上がったホウオウに対して力強い念話が聞こえてくるのだ。
「フッ…静香はまだやる気だな。ならば彼女の翼となる我もまた…続こうぞ!!」
ティターニアの制止を振り切るようにして飛び立ったホウオウ。
彼が向かう先では路地裏にもたれかかっていた静香が立ち上がっている。
「まだ動いちゃダメよ!天狗との戦いで死にかけた体だったのよ!?」
「すなおの回復魔法のお陰で…どうにか体が動くわ。だったら…まだやれる…」
「行っちゃダメ!!貴女まで死んでしまったら私…わたし……生きていけない!!」
膝を崩しながら哀願してくるすなおに振り向く静香は頭から血を流しながらも微笑んでくれる。
その顔は決意に満ちており、静香達を生き残らせる為に命を散らせた母親に負けない顔つきだ。
「みんな命を懸けている…それ程までに国を愛してくれる人達がいるのなら…時女は戦えるわ」
静香の元にまで高速で飛来してくるホウオウに飛び移るために彼女は跳躍する。
低空飛行してくれた仲魔に飛び移った後、持てる力の全てを懸けてでもザオウゴンゲンに挑む。
「彼女の覚悟を受け止めてあげなさい、すなお。それもまた…女の役目なのよ」
天狗達との戦いから駆けつけたコノハナサクヤと母神のカヤノヒメが舞い降りる。
「武人を信じて送り出すのも妻の務めじゃて。おっと、お主は同じ女であった…許してたもれ」
「親友でも親愛を貫く道もあるのだ。だからこそすなお…泣くよりもやることがある」
コノハナサクヤとカヤノヒメに勇気づけられたすなおが立ち上がりながらこう告げる。
その顔つきは静香に負けないぐらいの烈士としての顔つきに思えてくるだろう。
「コノハナサクヤ様…私の体を使ってください!御身の力を用いて…静香の敵を屠ります!!」
すなおが用いるサマナーの術とは神降ろしであり、一時的な融合を果たそうとする。
彼女の覚悟を受け取ったコノハナサクヤはすなおの体に入り込むようにして重なり合っていく。
魂を抜かれた抜け殻の体に乗り移ったコノハナサクヤの影響によって両目が金色の色を生む。
悪魔の力を宿した魔法少女が戦場に飛び込んでいき、反乱軍の兵士を襲う天狗を倒すのだ。
「グゥゥゥゥ!!次カラ次ニアラワレオッテ!!キリガナイ!!」
「怯むでない!ボルテクス界の戦場はもっと苛烈であったぞ!!」
「嘉嶋さんの仲魔達とモムノフ達がいてくれるのなら…恐れる敵軍など存在しないさ!」
見滝原市を守るバリケード部隊も苛烈な戦いを繰り返す中、パイナップル軍が攻勢を仕掛ける。
迎え撃つ十七夜とケルベロス、それにアラハバキであるがモムノフ達や反乱軍も残り少ない。
砲弾が発射されようとしている中、十七夜が旗槍を振り上げるが息が切れている。
「くそっ…吸血鬼は日光に弱いという弱点を克服出来ないとは…自分が情けなくなってくる!」
十七夜の魔力行使は日光の影響で回復が追いつかず、スタミナ切れと同じ症状が生まれている。
彼女に代わり炎魔法を行使しようとしたケルベロスであるが、周囲の時間の減速を感じ取る。
「スクンダダト…!?誰ガ行使シタノダ!?」
発射された戦車や装甲車の砲弾の速度が減速する中、渦中に飛び込む二人の魔法少女が現れる。
「「ウォラァァァァァァァーーーッッ!!!」」
飛び込んできたのはキリカと小巻であり、魔法武器の鉤爪とポールアックスを振り上げる。
キリカが放った鉤爪ブーメランのヴァンパイアファングが砲弾を次々と切り裂いていく。
振り上げたポールアックスを地面に打ち付けた事で反乱軍を守る大楯が次々と出現する。
キリカが行使した速度低下の固有魔法が解かれた瞬間、次々と爆発が起きていく。
斬り裂かれた砲弾は反乱軍に届かずに爆発し、届いた砲弾は大楯に阻まれて被害を防ぐのだ。
「君達…っ!?独房から脱走してきたのか!!」
現れたキリカと小巻に驚愕する十七夜であるが、ジト目を向けてくるキリカがこう告げる。
「和泉十七夜、私はお前をまだ許してないからな。織莉子を吸血鬼に変えた罪は重い」
「ならば…自分を殺す為に牢獄から出てきたと考えるべきなのか…?」
「私と呉のキツイお仕置きは後でキッチリ叩き込む。だけど…それは後ろの連中を倒した後よ」
馳せ参じてくれたキリカと小巻はパイナップル軍を迎え撃つ為に武器を構えてくれる。
「すまない…君達の手を借りる程にまで自分達は追い詰められている。感謝するぞ…」
「お前に感謝されても嬉しくない!いっぱい感謝してくれるなら織莉子の方がいいんだ!!」
子供のような癇癪を起しながら戦場に飛び込もうとするキリカに対して十七夜は怖くなる。
無邪気に人殺しが出来てしまうぐらいの狂人魔法少女になれる可能性を彼女に感じているのだ。
織莉子に念話を送ってみると悲しみを含みながらも何処か嬉しそうな返事が返ってくる。
「美国君から命令があるそうだぞ、呉キリカ。彼女の敵を討ち滅ぼせ…だそうだ」
「了解したよ、織莉子!!」
パイナップル軍に斬り込むキリカの背中に続くようにして十七夜とケルベロス達も突撃する。
小巻は固有魔法を行使しながらバリケード部隊を守る大楯の役割を果たしてくれるだろう。
それぞれが命を懸ける戦場を構築する中、悠々と日本を攻撃してくるのが国連軍である。
司令官共はコーヒーを飲みながら戦争映画でも見物する感覚で日本人が死ぬのを楽しんでいる。
そんな連中に鉄槌を落とす存在もまた動き出し、海に戦場を生み出す者とは超力戦艦であった。
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「
海上に展開された膨大な大船団の周囲から次々と巨大な水柱が打ち上げられていく。
その衝撃によって艦隊司令部を務める次世代揚陸艦のブリッジの司令官がコーヒーを落とす。
派手にぶちまけたコーヒーを気にしている余裕も無く、潜水艦部隊の被害状況が報告される。
その時、艦隊後方の補給船の船員達が巨大な水しぶきを上げながら現れる存在を目にするのだ。
「
大艦隊の後方から現れたのは国津神の切り札として建造された新型超力戦艦である。
彼らは首都解放戦の後、造船所に補給を行いに戻った後に再び出撃して海底に陣取る。
機関を停止して海の一部と化しながら国連軍の大艦隊が上を通過するのを待っていたのだろう。
「…艦長、これより行われるのは海上戦です。指揮の引継ぎをお願いします」
「……了解したぞ、副長」
軍帽を目深く被り直した宗像が海将の顔つきとなりながら檄を飛ばす。
「VLS、1番から12番まで一斉発射!敵艦隊の補給艦を狙え!!」
後方から突如として現れた超力戦艦の後部に備わるミサイル発射口が次々と開いていく。
「
発射されたミサイルが敵艦隊の後方を航行する補給艦に命中していき、次々と沈没していく。
敵艦隊の補給を遮断することで戦闘継続能力を削ぐ戦いを仕掛けていくのだ。
「人口衛星タイイツとのエネルギーリンク開始!パワーレシーバー展開!」
人工衛星タイイツとは日本の人工衛星に偽装させて宇宙に上げた無限エネルギー衛星である。
指向性エネルギーを宇宙から照射し、超力戦艦が受信する事で無尽蔵のエネルギーを蓄える。
これを用意する為、国津神の息がかかる者が宇宙開発企業に潜入して密かに建造したのだろう。
偽装されたタイイツは宇宙開発の名目上で宇宙に打ち上げられ、決戦の今日を迎える事になる。
「タイイツとのエネルギーリンク完了!エネルギー機関の稼働率は100%です!」
「主砲と副砲を展開せよ!!敵艦隊が仕掛けてくる前にミサイル艦を撃沈するのだ!!」
超力戦艦の前部に備わる甲板が開いていき、主砲と副砲がせり出してくる。
主砲は世界の軍隊で研究されてきたレールガンであり、膨大な電力を消費する強力な二連装砲。
副砲は強力な誘導弾を発射するものであり、砲塔の役割も担う。
衛星タイイツから送られてくる無限エネルギーに支えられる主砲が強力な磁場を発生させる。
砲座が回転していき、狙いをつけたミサイル艦に目掛けてレールガンを発射していく。
「
弾速が早いレールガンが相手では通常のミサイル迎撃では対処が出来ないであろう。
主砲のレールガンが直撃したミサイル艦が次々と撃沈されながら沈没していくのだ。
それでも数が多過ぎる大艦隊が相手では分が悪過ぎる事に変わりはない。
取舵を行った大船団が反撃としてミサイル一斉発射攻撃を仕掛けてくる。
「
航行しながら艦砲射撃を続ける超力戦艦の側面からせり出すのは対空機関砲であるCIWS群。
近接防御武器システムが稼働していきながら弾幕を張り続けてミサイル攻撃を防いでいく。
それでもCIWSの弾が尽きた時こそミサイル一斉攻撃が直撃して撃沈される時であろう。
「ソナー班!海底の深度はどうか!!」
「あと少しで深度200m付近です!そこまで辿り着ければ…足が海底につきます!!」
「人工筋肉ヒルコの稼働率上昇中!もう少しでトランスフォーメーションが…うわぁ!!?」
近くで爆発し続けるミサイル攻撃の衝撃が艦全体に襲い掛かるため、激しい振動に襲われる。
それによって内部にも損傷が及んでいき、損傷報告が次々と戦闘指揮所に報告されていく。
「くっ…この状況でトランスフォーメーションを強行すれば無防備な状態を晒してしまう…」
一斉攻撃を浴びせられ続けるしかない状態では超力戦艦の切り札を行使する事が出来ない。
絶体絶命の状況であった時、国連軍の大艦隊側面からミサイル攻撃が迫ってくる。
超力戦艦の援護を行いに現れたのは海自の艦船であり、ミサイル攻撃で援護してくれるのだ。
<<宗像さん!!アンタの言葉は正しかった…我々自衛隊は…アメリカに騙されてきた!!>>
それだけでなく空自も動いてくれた事で支援戦闘機のF2が行う対艦ミサイル攻撃も飛来する。
援軍の攻撃によって挟撃される事になった国連軍の大艦隊は超力戦艦への対処が遅れてしまう。
「皆…我々の為に来てくれたのだな…」
「宗像さんを工作員扱いしてきた連中ですが…分かり合えるのは素晴らしいですね…」
「そうだな……今ならばトランスフォーメーションを強行出来る!総員耐衝撃に備えよ!!」
超力戦艦のブリッジが悪魔の目のように怪しく光った直後、信じられない光景が生み出される。
戦艦後部が左右に展開され、ミサイル発射システム部分から折れ曲がるようにして持ち上がる。
トランスフォーメーションの進行状況は戦闘指揮所のモニターに映し出されている。
深度200m付近の海底に足が付くようにして変形していき、巨大な二本足を構築していく。
戦艦前部が左右に開いた時、戦艦内部に格納されていた胴体部分が露出していく。
副砲が胴体の肩にスライドしていき、肩部分に備わる武装として機能する。
左右に展開した甲板の下から折れ曲がるようにして出てくるのは両腕部分である。
両指が伸びるようにして展開されたその指は全て砲門であり、マニピュレーターの役割も担う。
左右甲板部分は腕を覆う甲冑のような役目を担う形となり、レールガンも艦隊に狙いをつける。
「これこそ虐げられる日本人の負の感情エネルギーを利用してまで生み出した…機械神の姿だ」
かつての超力兵団事件において、葛葉ライドウの最大の脅威として現れたのが超力超神である。
変形したその姿は超力超神の再来を彷彿させ、ライドウがここにいたなら驚愕するだろう。
「ロボット変形させる技術は現代でも難しい…その為に人工筋肉を生み出すヒルコを用意した」
超力兵団事件において超力兵団が超力超神を生み出す為に利用したのが悪魔の生体パーツ。
欧米がもたらした悪徳である資本主義によって絶望した人々の感情を吸い上げる悪魔である。
型に入りたがるヒルコに取り憑かれれば最後、廃人になるまでその感情を吸い尽くされる。
感情を吸われた者達は魔獣に感情を吸われたように廃人と化す程にまで危険な存在。
これらを再び生み出したことで魔獣被害と区別がつかない形で日本を蝕む存在となったのだ。
「我々はまさに狂気の所業を行った…その罪は背負わなければならないでしょうな…」
「それでも勝ち取る必要がある…人々に絶望をもたらす金融支配を終わらせる力が必要だった」
「この
ヤソマガツは日本神話のヤソマガツヒの神名からきており、オオマガツヒと同じく穢れた神。
多くの災厄を表す神々であり、黄泉の穢れをイザナギが禊した時に生まれた存在である。
「日本人の憎しみの穢れを纏う機械神が滅ぼすのは我らか…それとも欧米の金融支配勢力か…」
「もしくは…そのどちらにもなるだろうな。それでも我らは構わない…共に地獄へ逝こう」
ダブルボタンスーツから古い写真を取り出した宗像は丸眼鏡を押し上げながら見つめてしまう。
そこに写っていたのは大日本帝国時代の祖父の姿であり、瓜二つの姿をしている。
「爺さん…アンタも欧米から受ける金融支配を知ってたんだろ?アンタの無念…私達が晴らす」
祖父と同じ名を与えられた男は同じ大罪を背負ってでも欧米金融勢力と戦う意思を示す。
彼の覚悟に呼応するかのようにして超力超神ヤソマガツが機械の雄叫びを上げるのであった。
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「
「
全長400mもある屹立する存在の威圧感は海上にそびえる胴体部位だけでも圧巻である。
恐怖に慄く国連軍の兵士達の姿を見れば大正時代の超力超神の心理的効果も証明するだろう。
<<国を憂いて幾星霜…大正時代の頃の無念を晴らす機会に巡り合えた事…嬉しい限りだ>>
ヤソマガツから響いてくるのは超力戦艦と同化したスクナヒコナの声である。
悪魔と道具を融合させるシュミットによって彼は超力超神に進化した存在となったのだろう。
<<宗像よ…大正時代の革命戦争もまた欧米列強を支配する金融独裁者との戦いであった…>>
屹立する機械神が海底を踏みしめながら歩き、敵の大艦隊に目掛けてこう叫ぶ。
<<その根幹こそ聖書以前より世界を蹂躙してきたカナン族との戦いである…負けられぬぞ>>
「……承知しています、スクナヒコナ殿」
<<今の我は超力超神ヤソマガツ…かつての宿敵は今では戦友…恐れる存在はいない!!>>
巨大な両腕を持ち上げながら両手の砲門を国連軍の大艦隊に向ける。
「拡散式荷電粒子砲の充填率は100%です!!」
「一斉発射せよ!!」
艦長の叫びに応じる形でヤソマガツの必殺技ともいえるだろう一撃が発射される。
両手の砲門から発射されたのはレールガンを超える兵器である拡散式荷電粒子砲。
人工衛星タイイツから得られる膨大なエネルギーを糧にしなければ実現出来ない兵器である。
「
次々と薙ぎ払われる大艦隊。
拡散式荷電粒子砲によって揚陸艦や空母の数々が轟沈していくが次世代揚陸艦は違う。
艦隊司令部を務める次世代揚陸艦はプラズマ装甲を展開して荷電粒子砲の一撃を受け止める。
それでも被害規模は甚大であり、艦隊の三分の一を失う程の凄惨な光景が生まれるのだ。
「副長、降伏勧告を出せ。ヤソマガツの力を見せつけたのだ…これ以上の死人は必要ない」
<<何を申すか!!米国の連中は正義を気取りながら金融支配者共と戦争犯罪をしたのだ!>>
「それを知っているのは軍の上層部だけです。米軍の兵士達もまた…騙されている被害者だ」
降伏勧告を送るのだが国連軍の艦隊司令官は激怒しながら降伏勧告を踏み躙る。
「
米軍の兵士達もサラリーマンと同じように御上には逆らえない者達。
愛国心だけで戦う者は少なく、生活の為に軍務に就いている者達が殆どである。
サラリーマンが会社に縛られるのは家族の生活の為であり、それは軍人も同じ。
だからこそ命令には逆らえず、再び無謀な戦いを仕掛けてしまう。
<<宗像よ…奴らを信じるのはやめよ。これが現実なのだ…>>
「やはり…理想論の脆弱性を乗り越えられませんでしたな…」
迫りくる膨大なミサイル攻撃や艦砲射撃であるが、超力超神はビクともせずに屹立する。
人工衛星タイイツから送られる無限エネルギーによってバリアを展開しながら攻撃を防ぐ。
「やむを得ない…敵艦隊の司令部を仕留める。
ヤソマガツの目を構成するブリッジ部分が怪しく光った後、機械神が駆け抜けてくる。
海底を踏みしめながら海水をものともせずに突き進む先に在るのは次世代揚陸艦の姿。
「
空を飛んで逃げようとする次世代揚陸艦に目掛けてヤソマガツの巨体が一気に跳躍する。
右腕を構成するマニピュレーターが握り込まれ、拳をバリアで覆いながら超力神拳を放つのだ。
<<これぞ虐げられし日本人の怨みの一撃!!黄泉平坂にまで導いてしんぜよう!!>>
空を飛びながらプラズマ装甲を展開する次世代揚陸艦の横っ腹に目掛けて拳を放つ。
プラズマ装甲とバリアが激しく干渉して眩い閃光を生み出す中、ヤソマガツが押し勝つ。
「
プラズマエンジンを貫く一撃によってついに国連軍艦隊指揮所である次世代揚陸艦が爆発する。
爆発の激しさは凄まじいものであるが超力超神ヤソマガツの姿は健在の様子。
その恐ろしさに絶望した国連軍の艦船が降伏の信号弾を撃ち上げていくのだ。
「それでいい…兵士も生き残って荒れた国を立て直すべきだ。死ぬのは金融屋と売国奴でいい」
<<それが欧米に騙されながら虐げられてきた日本人の復讐で良いのか…?>>
「復讐するべき者達は選ぶべきだ。悪に組したからといって…全てが悪人という訳ではない」
<<フン……それも良かろう>>
屹立する超力超神の上を飛び越えていくのは空自の攻撃機の姿である。
海自の艦船の甲板には多くの海上自衛隊の船員達が集まって歓声を上げていく。
彼らにとってヤソマガツは呪われた穢れを纏いし復讐のマガツ神ではない。
新たな日本を守ってくれる守り神のような眼差しを浮かべながら軍帽を振ってくれるのだ。
「悪魔にもなれるし、神にもなれる…それこそが陰陽を司る…神々であるべきですな」
艦長席に深くもたれながら上を見上げる宗像が思い出すのは古い写真に写った祖父の姿。
国を憂うあまり優しさを捨てた祖父の厳しい顔つきしか写真に写っていないが目を瞑る。
目を瞑った世界で見えるのは優しかった頃の宗像であり、孫を抱きしめてくれるのであった。
戦艦マクロスと言えばやはりアームドアタックは外せませんよね!!(こだわり)
崩壊した見滝原市が再建されたらマクロスシティになったりして?(マクロスプラス脳)