人修羅×まどマギ まどマギにメガテン足して世界再構築   作:チャーシュー麺愉悦部

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385話 アメリカに下り立つ円環の軍勢

国家とは国民を守る公安を司る存在であるが、公安という言葉の本来の意味は別にある。

 

フランス革命期においては恐怖政治の象徴であり、テロリズムである恐怖支配を意味する。

 

印象操作で国土安全保障イメージに置き換え、公安に関する独自委員会を幾つも設けていく。

 

こんな事を言えば善悪二元論を利用し、国家に逆らうテロリスト扱いされるやもしれない。

 

しかし国がユダヤに金融支配されたならばたちまち公安は凶器となり、殺戮道具に成り果てる。

 

正義の公安とて台所の包丁に過ぎず、使い手次第で活殺自在に成り果ててしまうのだ。

 

世界の警察という印象が今でも根強いアメリカこそ、その狂気をどの国よりも実行していく。

 

その最たる例こそ愛国者法であり、アメリカから自由と愛国者を殺す皮肉な悪法を生み出す。

 

安全保障の名の元に無実の人間達が拘束され、強制収容所という見えない場所で殺される。

 

政府を金融マフィアが所有すれば令状も作り放題であり、無実の人間でも殺されるしかない。

 

政官財が結託すればこれ程までの狂気が生まれ、それでいて化けの皮を用いてこう言う。

 

我々は貴方達国民をテロリストの危険から守っている、協力しない者はテロリストの仲間だ。

 

善悪二元論によって国から悪者にされたくない民衆は犯罪政府に率先して協力するだろう。

 

国が用意する公安の中身すら疑わない愚民ほど独裁政府を自分達で完成させていくものだ。

 

9・11というショック・ドクトリンによってアメリカは共産圏国と変わらない独裁国となる。

 

しかしそれに気が付いたアメリカ人達も僅かではあるが存在し、彼らは地下に潜伏する。

 

いつか自由なアメリカを取り戻したいと準備していた時、現れたのは多神教連合の神々。

 

彼らは天から救いが現れたと歓喜し、多神教連合の勢力に加わる戦力となってくれる。

 

オーディンの傘下に入れられた革命軍はテロリスト扱いされてでもアメリカと戦ってくれる。

 

そんな彼らの勇気を讃え、オーディンは彼らをエインヘリヤルとして迎えるのであった。

 

……………。

 

How dare you screw the American people!(よくもアメリカ国民を騙してくれたな!)

 

There was no justice in America!(アメリカに正義なんて無かった!)

 

We are not Jewish money-making tools!(我々はユダヤの金儲け道具じゃない!)

 

The Bible was right! (聖書は正しかった!)We were deceived by the devils!(我々は悪魔共に騙されてた!)

 

Fuck Israel!(糞イスラエルめ!)We will not let you kill us white people!(我々白人を殺させはしない!)

 

Screw you, Jews! (くたばれユダヤ!)Fuck the Canaanites!(くたばれカナン族!)

 

Take back America!(アメリカを取り戻せ!)Take back our country!(祖国を取り戻せ!)

 

This is a holy war of the gods!(これは神々の聖戦なり!)

 

<<U・S・A!!U・S・A!!U・S・A!!>>

 

日本の首都解放戦と同じくしてアメリカ首都解放戦も開始された事でワシントンは戦場と化す。

 

北欧の神々や付き従う革命軍だけでなく、人修羅が用意してくれた戦力も果敢に戦ってくれる。

 

アメリカのダボス階級の者達にも人修羅の支配が及んだことで用意された戦力とは州軍である。

 

ワシントンを囲む州軍を動かす程の規模となり、空軍州兵は戦闘機で制空戦闘を行っていく。

 

陸軍と空軍で構成される予備部隊の者達も革命軍と共にワシントンを包囲し、進軍を行うのだ。

 

「あ~あ…アリナが支配する国も長くは持たないかも。ほんとムカつくヨネ」

 

自由を失った国には相応しくない自由の女神の上からワシントンの方角を見るのはアリナの姿。

 

女神が持つトーチの上で立つ彼女は右手でブラックキューブを浮遊させながら黄昏た表情。

 

そんな彼女に語り掛けてくるのはブラックキューブの内側に潜んだパズスである。

 

<あの反乱勢力に対して如何様にするおつもりか?>

 

「ホームの庭を荒らされたら不快だヨネ?だからきっちりデリートしてやるつもりなワケ」

 

<左様か。ならば我を使って欲しい…邪教の館で生まれ変わった力を試したい>

 

「バベルタワーの戦いで命からがら逃げ帰ってきたわけだし…もう失敗は許さないカラ」

 

<心得ている。我は邪教の館で己の体を捨て、新たな蛇神となりてアリナ様の御力となろう>

 

アメリカのユダヤ支配も終わるやもしれない光景に対してアリナはイナンナの記憶に浸る。

 

女神が知っている記憶とは大英帝国・フランス・アメリカに隠されてきた真実のようだ。

 

「カナン人はベネツィアの黒い貴族として蘇生し、政略結婚で英国支配層に食い込んできた」

 

フェニキア人と名乗ってきたユダヤは様々な物資を独占し、地中海全体を支配する。

 

貴族の称号を買い漁り、敵対する政府の要人がいたなら娘を誘拐して強姦さえ行っていく。

 

陰謀、革命、毒殺、あらゆる暗殺と破壊行為を得意とする毒牙は北部地方にまで伸び広がる。

 

没落した旧貴族家系と婚姻関係などを結びながら大英帝国にまで迫りくる。

 

メディチ家、サヴォイ家、エステ家を通じて英国の支配者家系と密接な関係を築くのだ。

 

サヴォイ家九代目当主は姪を英国国王ヘンリー三世と結婚させ、仲間の黒い貴族を王室に招く。

 

こうやって各国権力の中枢に侵入し、内側から乗っ取る寄生虫行為を繰り返したと語っていく。

 

「イタリアこそユダヤ発展の足掛かり。英国を乗っ取り、そしてフランスでも凶行に及んだ…」

 

フランス貴族のセム人達を唆し、ユグノーのカルヴァン教徒大虐殺さえ実行させている。

 

彼らの富を譲り渡すとそそのかされたフランス貴族は同じセム族子孫をカナン族に売り飛ばす。

 

血に飢え、人身御供を求めるカナン族はユグノーの大量殺戮を巧みに儀式殺人にすり替える。

 

ユグノーの子供達は連れ去られ、煮え立つ窯に放り込まれ、フライパンの上で焼かれていく。

 

暴徒はその光景に歓喜し、家族全員が広場に引きずり出されて虐殺されていったと語る。

 

巻き上げられた富は扇動者達と山分けになり、あの町この街で殺戮を繰り返す。

 

ユグノーに対する弾圧はシャルル九世即位とメディチ家出身の母后が摂生になった頃である。

 

ユグノーはカナン族から逃げるためオランダやアイルランドにまで追いやられていったという。

 

フランス人がよそ者外国人に対して排他的なのはこのような歴史背景があるからだろう。

 

「セムの白人は新天地のアメリカにまでやってきたけど…そこでもカナン族の毒牙が待ってた」

 

コロンブスが見つけた新たな大陸の最初の入植地となったのがヴァージニアである。

 

メイフラワー盟約書という法規的同意書ないしは取り決め内容こそが自由の宣言に直結する。

 

アメリカ国民には統治権、公民を生み出す権利があると名言されているのだ。

 

英国法が及ぶ海域はもっと狭く、アメリカには及ばないという発言まであったという。

 

しかし実際の植民地のヴァージニアは英国一色であり、フリーメイソンの色彩が色濃く残る。

 

ロンドン会社、ヴァージニア会社によって支配され、法廷ですら英国の普通法に従っている。

 

アメリカに流れたユグノー達もカナン族が支配する欧州から独立することを望んでいく。

 

セムの子孫はカナン族の人身御供やカニバル悪習から逃れ、自立を望むようになるのだ。

 

「どんなに離れようとカナン人からは逃げられない。彼らにはフリーメイソンがあったカラ」

 

1768年にはモーゼズ・M・ヘイズが北米フリーメイソン監察官に任命され、統括者となる。

 

1785年には15のイルミナティロッジもアメリカに設立され、カナン人の拠点と化す。

 

平和革命を望んだセム派閥に対して英国はスパイ活動の元締めであるシェルバーン卿を用いる。

 

革命主義者の中にシェルバーン卿の手先を数多く紛れ込ませ、要職に就けたという。

 

シェルバーンの手先は重大局面になるとしゃしゃり出てきて愛国主義者のフリをする。

 

フリーメイソンは革命派閥を乗っ取ってしまい、アメリカ建国の主導的地位を会得する。

 

欧州から独立を望んだセム人達は気が付かない間にカナン族の為の革命をやらされる事になる。

 

独立戦争は我々の独立の為と信じてきたが、気が付いたらカナン族の国にされていたのだろう。

 

「合衆国憲法はカナン人からセムの白人を守る為のものだったのにねぇ?皮肉なんですケド」

 

<悪魔の血がカナン族に流れている証拠だ。悪魔は擬態を得意とする…カナン人のようにな>

 

「憲法論議も無駄なワケ。人種的迫害からセムを守る第一目的を論じない無価値なものだカラ」

 

<平等や博愛という騙しの技術でセムの防衛権利は消滅し、他民族に支配される末路となった>

 

「コミックで使われるような綺麗事に逆らえばヴィランに誘導される…それで支配されるワケ」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。善悪二元論を用いて博愛に逆らう者を弾圧する>

 

「そうやって支配されてきたとも知らず、ジャスティスヒロインを気取った連中はアホだヨネ」

 

<支配者ほど高潔な善人を演じるのが上手い。綺麗事の裏に潜む支配手口に気づかせないのだ>

 

「神浜で暮らしてた頃は同じ苦しみを経験してる…連中はアリナの言葉なんて…聞かなかった」

 

<悪にされた者の言葉の中身など誰も調べない。邪魔者は勝手に滅べばいいと思考停止する>

 

「だから神浜魔法少女社会は腐ったし、アメリカも腐った。()()()()()()()()()()()()()()

 

<それに気が付いた者達があそこで戦っているのだ…自分達セムの真の独立を勝ち取るために>

 

「自由を勝ち取る為にヴィランになれる連中をアリナは賞賛する。けど自由は責任の道だカラ」

 

左手を持ち上げて指を鳴らすと、自由の女神の周囲にある海から巨体がせり上がっていく。

 

社会悪になってでも希望を勝ち取ろうとするフリーダム戦士達を試す存在とは堕天使の群れ。

 

ネビロスが所有していた番犬のような部下であったが、気に入ったアリナに譲り渡したようだ。

 

【グラシャラボラス】

 

ソロモン王の72柱の悪魔であり、36の軍団を率いる大いなる総裁。

 

大奥義書ではネビロスの部下とされ、地獄の辞典ではネビロスが時々乗用に使う従僕とする。

 

グリフォンのような翼を生やした犬の姿で現れるとされ、不可視にする能力を持つ悪魔だった。

 

<<グルルルル……グォォォォォーーーーッッ!!!>>

 

狂気の雄叫びを上げるグラシャラボラス達の巨体が透明化していく。

 

パプアニューギニアのシャーマンが被ってそうな黄金仮面と胴体が消えていき、不可視となる。

 

海から飛び出し、街を破壊しながらワシントンを目指す獣悪魔達をアリナは見送ってくれる。

 

「デビルのように自由の戦士になるなら死ぬ覚悟も出来てるワケ。なら魔界の流儀でいくカラ」

 

アリナも戦場に向かうためにブラックキューブの中から新たな仲魔を召喚しようとする。

 

しかしワシントンまで飛行してくる存在に気が付いた彼女は不敵な笑みを浮かべていくのだ。

 

「暁美ほむらだけでなく愛しい人まで連れてきちゃったワケ?だったら守って見せなさいヨネ」

 

ブラックキューブがルービックキューブのように分割され、その一つが浮遊していく。

 

眩い光を放って召喚された巨大な蛇の背に飛び乗ったアリナもまた戦場に向かうのであった。

 

────────────────────────────────

 

「流石は世界最強の軍事国家を名乗ってきたアメリカですね…今だに首都を落とせませんか…」

 

ワシントン郊外に陣地を形成しているのは北欧軍であり、イズンは遠くに視線を向けたままだ。

 

「革命軍の兵士達はエインヘリヤルとして不死者となったが…明日の夕方までは復活出来ない」

 

「それに人修羅が手配してくれた州軍よりも首都防衛軍の方が遥かに戦力が大きいです…」

 

「米国内の軍事基地を散々潰してきたが未だにあれだけの兵力と兵站が残っていたとはな…」

 

「ここは我々も打って出ましょう。ヴァルキリーや霜の巨人達だけでは押し切れないでしょう」

 

「その言葉が聞きたかったぞ、イズン!ベルセルク達も早く戦わせろと猛っておりますぞ!」

 

スレイプニルに乗るオーディンと横で立つイズンの元に近寄って来るのはアース神族の神。

 

青い肌をした金髪の青年であり、白いローブとマントを纏った彼の左手には角笛があるようだ。

 

【ヘイムダル】

 

北欧神話の光の神であり、金色に輝く歯を持ち、神々の中でも最も美しい青年である。

 

眠りを必要とせず、千里眼と草の伸びる僅かな音すら聞き取る鋭い聴覚を持っているという。

 

アースガルズに至る虹の橋ビフレストで門番の役割を担っており、ギャラルホルンを持つ。

 

彼はラグナロクが到来した時のトランぺッターであり、ロキと相打ちになる運命であった。

 

「よし、我々も打って出るぞ。我らアース神族の到来を告げるよう高らかに戦笛を鳴らせ」

 

「承知した!行くぞ皆の者!オーディン様と共に悪しきカナン族支配を終わらせるのだ!!」

 

<<オオォォォォォォォーーーーッッ!!!>>

 

ヘイムダルの後ろにはオーディンの加護を得たベルセルク達の軍勢が控えており、剣を掲げる。

 

ラグナロクを告げる笛吹きとして角笛を口に咥えるのだが、オーディンが待ったをかけてくる。

 

「待て!!西の方角から迫ってくるこの魔力は…新たなリリスを気取る悪魔ほむらか!?」

 

「ぐぬぬ!!景気よく笛を吹きたかったのに邪魔立てするとは…なんと無粋な敵軍か!!」

 

「ま、待って!他にも大きな魔力を感じる…この魔力はもしかして…円環の女神なの!?」

 

西の夜空に視線を向けると高速で飛来してくる二人の姿を確認する。

 

ワシントンの空に現れた存在とは人修羅の軍勢と同盟を結んだ円環のコトワリ達なのだ。

 

「アメリカも…日本と同じように戦場になっている…これが…世界革命の炎なんだね…」

 

「まどか…もう後戻りは出来ない事になるでしょう。覚悟は出来てる…?」

 

横で飛ぶ悪魔ほむらから視線を向けられると円環の女神は顔を俯けてしまう。

 

「尚紀と同じ覚悟を背負う事になる…それは戦争犯罪者として糾弾される程の覚悟となるわ…」

 

「わたしが…人殺しになる…帰りを待つ奥さん達の大切な旦那さん達を…殺してしまう…」

 

「米軍の兵士達だって生活があるわ…何が正しいかなんて考える余裕もない生活者達なのよ…」

 

「操られてるだけの人達は敵じゃないよ…なのに敵として立ちはだかってくるだなんて…」

 

「この世は資本主義…国も人も資本家の金で生きる事しか出来ない。これはもう是非もないわ」

 

ガタガタ震えだしたまどかの姿を見つめるのみのほむらの表情も辛そうである。

 

未だに罪を背負うことに恐怖するまどかの為にアラディアは念話でこう伝えてくれるようだ。

 

<鹿目まどかよ…人を殺す覚悟が無い者は戦場に立つ資格はない。我が代わってやろうか…?>

 

<わたしは…わたしは……>

 

<誰かを守りたい気持ちは敵軍の兵士達も同じだが…()()()()()()()()()()。汝と同じように>

 

家族の為に戦場に行く兵士達も家族の未来を守る一国一城の主達であり、それは労働者も同じ。

 

一国一城の柱となる者にだって限界があり、大切な家族だけを守る力ぐらいしか用意出来ない。

 

それは円環の女神も同じであり、全ての人達を救う力なんて誰も用意出来ないと語ってくれる。

 

<皆が自分の非力さを理解し、助けを求める人達を救うことはしない。限界を知るのが大人だ>

 

<そんなの…悲し過ぎるよ……>

 

<優しさの犠牲になってはならん。汝の母親だった者も汝達を守る事ぐらいしか出来なかった>

 

<わたしのママも見捨ててきたの…?助けを求める人達よりも…家族を優先してくれたの…?>

 

<それが決断であり、トロッコ問題の答えだ。汝の親もまた君主論の教えに沿う道を選んだ>

 

優しかった鹿目詢子の姿を思い出すまどかであるが、母の苦労を想像してやれない子供である。

 

詢子だって社会で苦しんでる人達がいるなら助けたいが、それでは家族を支えてやれない。

 

そのジレンマに苦しんだ末に決断し、自分の労働力は家族のためにのみ捧げてくれる。

 

自分の限界を知り、優先すべきは何かを見出し、自分の手が及ばない人々を切り捨てる。

 

その決断を鬼畜外道だとぬかすなら、この世の親全てを極悪人として糾弾するべきだろう。

 

<兵士達も親として敵軍の者達を切り捨てる…全てを救ってやる事なんて出来ないからな…>

 

握り込んだ拳を震わせ続けたまどかであるが、決断したのかゆっくりと手を開いていく。

 

顔を上げたまどかの金色の目には人修羅達と同じ決断が宿っており、強き母と同じ目となる。

 

「ほむらちゃん…覚悟は出来たよ。わたしも罪を背負う…わたしを守ってきたママのように」

 

「それでこそ鹿目詢子さんの娘よ。少し見ない間に…娘の貴女も彼女に似てきたわね」

 

大きく息を吸い込んだまどかがピンク色に輝く翼を大きく広げる。

 

翼の羽が一気に舞い散る中、戦女神となった鹿目まどかが雄叫びを上げてくれるのだ。

 

「お金で人々を支配してきた邪悪な民族をわたしは許さない!!いでよ、わたしの軍勢達!!」

 

ワシントンの夜空に広がっていく円環の女神の羽から次々と出現するのは円環の大軍勢。

 

その光景を見た革命軍の兵士達は目を見開きながらこう呟いてしまう。

 

It's a goddess...(女神様だ)

 

You came to save America....(アメリカを救いに来てくれたのか)

 

オーディンの力でエインヘリヤルとなった革命軍兵士達の目には神の姿が見えている。

 

だからこそ興奮のあまり叫びだし、士気が一気に高まっていく。

 

ワシントンを防衛する米軍のデモニカ兵士にも円環の女神は見えており、その軍勢に恐怖する。

 

<<我らのラグナロクはこここにあり!!この星の悪魔崇拝者共は全て滅ぼし尽くす!!>>

 

地上に現れた円環部隊とは北欧のヴァイキング魔法少女達であり、狼の魔女達が突撃する。

 

ヴァイキング魔法少女の指揮を執るのはオルガとガンヒルト姉妹であり、武器を掲げていく。

 

「大いなる冬を超え!!暴力と不義の時代となった終わりの世界こそ!!我らの戦場だ!!」

 

「我らは希望を勝ち取るための軍勢!我らの勇姿を円環の女神様とオーディン様に捧げよ!」

 

「姉さん…夢の話をこんな戦場に持ち込まないで。北欧神話の神々が近くにいるわけ…」

 

「我々がどうしたというのだ?」

 

「「えっ?」」

 

ビックリ仰天した姉妹達の元に飛来したのは戦場で戦っていたヴァルキリーの一体である。

 

「あ…あわわわわ…その御姿はまさか…本物のヴァルキリー様なんですかーっ!!?」

 

「そうだ。我らヴァルキリーと似た姿をした魔法少女だな?ヴァルキリーになりたいのか?」

 

「えっ…えと…その…あたし…神話や冒険譚が好きで…北欧神話も大好きなもので…」

 

神話や冒険譚が大好きなオルガの目の前には伝え聞いてきた北欧神話の女神がいる。

 

興奮のあまりガタガタ震えるオルガ達に対し、微笑んでくれるヴァルキリーがこう伝えるのだ。

 

「北欧の神々は直ぐそこにいる。お前達の武勇を示せ、オーディン様が見届けてくれるだろう」

 

「そ、そそ……そうなんですかぁぁぁぁーーッッ!!?」

 

「お前達の活躍をオーディン様が気に入ったなら…本物のヴァルキリーになれるかもな」

 

「こんなあたし達なんかが…本物のヴァルキリーに…なれるんですかーっ!?」

 

「姉さん…私達…立ったまま白昼夢を見てるわけじゃ…ないみたいね…?」

 

グルグル目をしたオルガとガンヒルトの耳に聞こえてきたのはヘイムダルの角笛である。

 

<<全軍突撃ーっ!!魔女の軍勢に後れを取ってはアース神族の名折れであるぞーっ!!>>

 

飛来してきたヘイムダルの後から続くのはベルセルク隊であり、ヴァイキング達と共闘する。

 

神話の世界に迷い込んだのかとオロオロするオルガ達に聞こえてきたのは蹄の足音。

 

手綱を引いて止まったのはオーディンであり、オーディンの後ろにはイズンが座っている。

 

北欧神話の主神が現れた事によってオルガとガンヒルトは気絶しそうなぐらい驚愕するのだ。

 

「勇敢なる北欧の魔法少女達よ、そなたらの武勇を我に示すがいい。気に入ったら連れ帰ろう」

 

「あ…あ…貴方様はもしかしなくても…オーディン様なのですかぁ!?」

 

「如何にも、我はアース神族の長であるオーディン。後ろに連れているのはイズンだ」

 

「イズン様!?貴女様があの絶世の美女と名高いフレイヤ様と並ぶ程の女神様ですか!?」

 

「えへへ♪そう言われると悪くない気分かな?貴女達も頑張ってヴァルハラを目指してね♪」

 

「それってもしかして…この戦いの戦果次第で…本物のヴァルハラ宮殿に行けるんですか!?」

 

「革命軍の兵士達は既にエインヘリヤルにしてやっている。彼らに負けないよう奮戦せよ」

 

「頑張ってね♪女ヴァイキングもヴァルハラには多くいるから戦友は沢山出来るわよ♡」

 

手綱を打ったオーディン達が戦場に向かっていく中、指揮官の姉妹達が卒倒しながら倒れ込む。

 

「あは…ははは…夢が叶っちゃうよ…ガンヒルト…あたし達…ヴァルハラに行けるかも…」

 

「円環はヴァルハラとは違ったけど…今度は本当に…オーディン様の宮殿に行けるのね…?」

 

<<ウフ…ウフフ…ウフフフフフ……>>

 

不気味な笑い声を上げる姉妹達が突然起き上がり、目がクワっと開きながら雄たけびを上げる。

 

「「オーディン様に続けぇ!!我らの武勇をアースガルズの神々に見せつけよ!!」」

 

降って沸いた出世の道に目が眩みつつもオルガとガンヒルトは巨人の如き戦いを披露する。

 

オーディン率いるアース神族を見た革命軍やヴァイキング魔法少女達が歓声を上げていく。

 

反乱軍の士気は最高潮となり、米軍を押し出す程にまで前線を上げる戦いを示すだろう。

 

そんな北欧軍を援護するのは円環のフランス軍であり、ジャンヌ・ダルクの軍勢も駆けつける。

 

「この地の自由を取り戻す時がきました!我らフランスは同じ白人を守る戦いに参加します!」

 

魔女の馬に乗ったタルトとリズに続くようにして円環の騎士魔法少女達が騎馬隊となっていく。

 

「全く!ヴァイキング魔法少女連中は張り切り過ぎて円環から出て行っちゃいそうですわね!」

 

「まぁ…本物のヴァルハラに行ける名誉が転がってきたら…張り切っちゃいますよねぇ…」

 

首都防衛部隊の戦車の群れに対して砲撃を行ってくれるのはエリザ・ツェリスカである。

 

お供のメリッサと共にマギア魔法をぶっ放し、盛大な火力を用いて機甲師団を破壊していく。

 

「日の本の解放は済んだわ!今度はアメリカを解放する番よ!!」

 

「こっちも日の本と同じように主権を奪われてたみたいだし…憎むべきはカナン族だな!!」

 

円環の侍魔法少女達の指揮を執るのは水名露と千鶴であり、戦場に突撃を仕掛けていく。

 

そんな者達に対して空爆を狙おうとする防衛部隊に対して悪魔ほむらが仕掛けようとする。

 

ほむらに付き従うように飛来してきたのは反乱軍のF15Dであり、パイロットが手信号を送る。

 

私は貴女の味方だ、共に戦おうと手信号を送ってきた者達に親指を上げるサインを返すのだ。

 

「兵隊と一緒に戦える日が来るなんてね…軍から盗みばかりしてた頃じゃ想像出来なかったわ」

 

ほむらと共に散会した戦闘機部隊がドッグファイトを仕掛けながら制空戦闘を繰り返す。

 

悪魔ほむらの力は凄まじく、首都防衛部隊の航空師団は次々と撃滅されていくしかないだろう。

 

戦局が一気に反乱軍側に傾いたのだが、地上を見下ろす円環の指導者は別の方角を向いている。

 

「悪魔の群れが近づいて来る…この大きな魔力がイナンナ…元魔法少女のアリナさんなんだね」

 

ニューヨークから現れた不可視の獣達がワシントンに雪崩れ込んだ事で大乱戦となっていく。

 

オーディン達が先頭に立ち果敢に攻め込み、グラシャラボラスの群れと戦ってくれるのだ。

 

<<フリーダムファイター!!アナタ達の覚悟を見極めさせてもらいに来たんですケド!!>>

 

恐ろしい念話が響いてきた事で円環の女神であるまどかは大弓を生み出して構えていく。

 

迫りくるのはイナンナ化したアリナであり、彼女が立っているのは超巨大な蛇神の頭部。

 

翼がなくとも飛べる大蛇こそ、アシュトレトや起源のイナンナが魔王に貶められた時に乗る蛇。

 

黄金の翼を背中に広げるアリナ・イナンナの姿はまるで魔王アスタロトそのものであった。

 




マギレコの歴史魔法少女はメガテンキャラと組み合わせやすいと思ってたんですよねぇ。
さて、残すところはもう少しなんで完結まで頑張りますね。
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