人修羅×まどマギ まどマギにメガテン足して世界再構築   作:チャーシュー麺愉悦部

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エピローグ
393話 ハルマゲドン


2021年1月30日において魔法少女の世界はハルマゲドンを迎える事になるだろう。

 

この日をゲマトリアで換算すれば0を排除した数字を足していくことになる。

 

2+2+1+1+3=9となり、キリストと関わる153を足した数字ともなるだろう。

 

復活したイエスが弟子達に捕獲させた153匹の魚の逸話であり、9は不完全な数字である。

 

不完全な存在である人間を表し、ゲマトリアにおける153や9とは神の子達を表すのだ。

 

「救うべき144000人の魚達は…バアルに殺されてしまった。もはや毒麦しか残らん…」

 

「その数字は9を表す救われるべき神の子達でしたが…ガブリエル殿達でさえ守れないとは…」

 

「我々が払った代償は余りにも重過ぎるが…それでもCHAOS勢力を瓦解させた功績は大きい」

 

「蛇共は蟲毒の如く共食いをして自滅したのです。もはや此度のハルマゲドンは我らの勝利だ」

 

「不徳の大天使であるマンセマットは役に立ったという事でしょう。後は僅かな蛇を狩るのみ」

 

「この宇宙で新たな熱回収の仕組みが生まれた以上、この宇宙ももう用済みでしょうな」

 

「毒麦畑の太陽系をイレースした後は他のアマラ宇宙に熱回収の新システムを導入するのです」

 

「我らが主も慈悲を与えた魚達が殺された以上…この宇宙に未練も残らん。破壊されるだろう」

 

「ならば主が行われる破壊と再生を邪魔する存在は一つも許されん。全ての邪魔者共を滅ぼす」

 

天使軍の旗艦にあるメインブリッジの提督席では艦隊司令達とのリモート会議が行われる。

 

提督席に座るミカエルの前に浮かぶ複数のホログラム映像に映るのは大天使達の姿。

 

それぞれが天使の代表クラスであり、このハルマゲドンの為に集められた正義の剣達なのだ。

 

【サンダルフォン】

 

ヘブライ伝承に登場する胎児や鳥を司る天使であり、その巨体は昇り切るのに500年かかる。

 

7層に分かれる天の第5層、天使の牢獄とされる第5天マホンを支配する大天使である。

 

メタトロンの兄弟とされ、メタトロンが司るケテルとマルクトの位置関係上の解釈のようだ。

 

元は人間である預言者エリヤであり、メタトロンと同じく昇天して大天使となった者だった。

 

【アブディエル】

 

ミルトンの失楽園で天使の名として採用された存在であり、旧約聖書の歴代誌にも登場する。

 

天上界の戦争時にサタンの仲魔の中で神に反乱を起こすことに唯一反対して拒絶している。

 

唯一神よりも下のサタンなど信頼出来ないとして唯一神側に戻った忠臣の大天使だった。

 

【ラグエル】

 

神の友を意味する名を持つ天使であり、神の御前に立つ七人の大天使候補の一体。

 

エノクによると光の世界の復讐者とされ、天使を監視し、堕落した者は告発する監督官である。

 

また過剰な天使崇拝を禁止するためにウリエルと同じく堕天使にされた事もある存在だった。

 

【サリエル】

 

神の命令を意味する名を持つ天使であり、霊魂を見守り、神に背いた天使の運命を決定する。

 

死の天使として認識されており、月に関わり魔力持つ視線や邪視を防ぐ力も持つ。

 

このことから彼は邪眼を持つと解釈され、堕天使の有力な候補にもされてしまった存在だった。

 

「我らの意思は決定した。これより天使の軍勢は悪魔共を殲滅するハルマゲドンを執り行う」

 

<<我らの主こそが正義!!我らが主に勝利をもたらさん!!>>

 

次々とホログラム映像が消えていくが、ラグエルだけは残っている。

 

彼には重要な役割があるのだと伝えられており、ミカエルが命令してくる。

 

「ラグエルよ、そなたこそが此度のハルマゲドンにおける最後のトランぺッターとなるのだ」

 

「心得ております。天の神を選ばなかった者共は主の怒りである金の鉢によって滅ぶのです」

 

「死んだガブリエル達も7つの金の鉢としての役目を行ってくれた。残りは我らが行うのだ」

 

神の火で焼かれる皮膚病、海の生物が死に絶える光景、全ての川が人々の血で染まる。

 

太陽の火で世界は焼かれ、獣の国が闇に覆われ、ユーフテラス川が枯れ、三体の悪霊が現れる。

 

反キリストの獣(堕落人間)とサタン、それを神にした金融資本家である偽預言者共の抹殺。

 

そして最後に全ての島と山を消すだろう地球のイレース(大破壊)こそが7つの金の鉢による天罰内容だ。

 

「我らに恐れをなした悪魔共は我らの慈悲を求めるために無様な足掻きをしたようですな?」

 

「世界大戦をもって偽預言者が築いた獣の国を滅ぼそうとも…もう遅い。主の怒りは止まらん」

 

「腐ったリンゴが混ざれば全てのリンゴが獣に堕ちる…だからこそ全てを滅ぼしましょう」

 

「無事だった僅かな稲をバアルに滅ぼされた以上…もはや遠慮はいらん。根こそぎ焼き尽くせ」

 

ラグエルのモニター画面も消えた後、後ろに立つ大天使達が語り掛けてくる。

 

カマエルとメタトロンも自分が率いる艦隊提督としての役目を果たす者となるだろう。

 

「主は試される者…だからこそ人類に敢えて堕落を撒き散らし、克服出来るか試された…」

 

「結果は見ての通り人々は偽預言者である資本家共が撒いた資本主義で腐り果て、獣となった」

 

「最初から分かっておられたのだろう…人の本質は獣なのだと。だから熱に作り替えたのだ」

 

「資本主義による極限の格差で下々の者は虐げられ、魔法少女を生み出す元となったものだな」

 

「所詮人間など宇宙の薪で十分…全てを消費してエントロピーとする…イナゴの群れだった」

 

「ならば最後は盛大に燃やしてやろうではないか?エントロピーの熱として相応しい末路だ」

 

姿を消したメタトロンとカマエルの後ろにあったのは青旗に描かれた白十字架だけではない。

 

白い体と白い翼が生えた聖獣である白獅子までもが描かれている。

 

英国王室の紋章や天皇家の家紋にも獅子が描かれ、神社の阿像も表し、秩序を表すシンボル。

 

それこそが最古の文明神であるシュメールのエンリルを表す獅子であり、エンキと対を成す。

 

インキュベーターもまた白い獅子であり、宇宙の秩序を司る存在とはネコ科の動物なのだろう。

 

「アヌンナキとして地球を育てた役目…ご苦労だった、インキュベーター。後は我らが滅ぼす」

 

アヌンナキとはシュメール神話に登場する神々の一族であり、人間の運命を司る存在。

 

天から降りてきた者達を意味する名であり、人類の創造や文明発展に深く関わったとされる。

 

これこそが魔法少女を創造して人類歴史を影から動かしたインキュベーターの別名なのだろう。

 

「我らもまた獅子となる。このミカエルが竜狩り…存分に披露してくれるわ」

 

ドラゴンスレイヤーとしても名高いミカエルが立ち上がると纏っている黄金の鎧が起動する。

 

黄金の鎧が兜を形成するようにして変形していき、金獅子の兜を生み出す。

 

黄金の六枚翼の背中に垂れ下がった赤い毛髪を揺らしながら艦長席の横に来た彼が言い放つ。

 

「全艦戦闘態勢!!アークメギドファイア、発射用意!!」

 

超巨大質量を持つ天使軍旗艦の艦首が開いていき、超巨大なメギドファイアがせり出してくる。

 

同時に旗艦主砲を拡散させるリフレクター艦も展開していき、最大出力を放射する準備を行う。

 

黙示録の最後のラッパが吹き鳴らされる時、獣の星系を滅する唯一神の天罰が迸るのであった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

キリスト教徒迫害のローマ皇帝に対する制裁願望として表現されたものがヨハネ黙示録である。

 

それは時を得て善悪の戦いの表現となっていき、唯一神とサタンの決戦を意味するようになる。

 

最後の審判はキリスト者にとって天国に行く喜びの時だが、不信者は地獄に落ちるのだろう。

 

赤い竜が神の民を迫害し、獣が神の民と戦うために海の中から上ってくると黙示録にはある。

 

それを表す龍となるのが真クズリュウであり、日本神話の九頭竜は水神としての側面もある。

 

CHAOS勢力の内戦でも使われることなく力を温存させた切り札の元へとアスラ達がやってくる。

 

<新たなカエサルであり、新たなルシファーよ。この日を待ちわびたぞ>

 

<久しぶりだな、クズリュウ。東京で戦った時よりもずっと大きかったんだな?>

 

<あの程度の小ささを我の全てとするは小さき発想なり。それでは目の前の敵に勝てん>

 

<お前を過小評価していた事は謝ろう。さぁ、本気となったお前の力を示してみろ>

 

<言われるまでもない!残されたアスラ達よ…我と共に敵陣までゆくぞ!!>

 

念話のやり取りを終えたクズリュウの九つの頭が雄叫びを上げていき、一気に動き出す。

 

巨体な首一つ一つが地球の周囲に匹敵するヨルムンガンドサイズであり、惑星規模の霊的兵器。

 

それを移動要塞として向かう先に見えたのは宇宙が黒く見えない程にまで展開された天使軍。

 

クズリュウの上で将門の刀を地面に立てながら石突きに両手を置くルシファーに念話が届く。

 

隣の首の上に立つヴァルナが遠い眼差しを浮かべながら今の気持ちを語ってくれる。

 

<壮観な光景だね…これはもう生き残れない。ボク達は悪鬼神として滅ぼされるだろう…>

 

<それがアスラ神族の運命だ…アスラはヘブライの帝釈天の軍勢に挑む悪魔として討たれるな>

 

阿修羅は正義を司る神といわれ、帝釈天は力を司る神。

 

帝釈天に奪われた娘を取り戻すために戦争を起こすが、正義に盲従するあまり赦す心を失う。

 

正義であっても、それに固執し続けると善心を見失い妄執の復讐鬼と化す。

 

その在り方こそが人なる阿修羅である人修羅が繰り返した魔法少女の虐殺の歴史であろう。

 

<俺もな…正義に盲従するあまり魔法少女を赦す心を失った者…正義に酔った愚か者の一人だ>

 

<修羅道を生きたボク達は人間界と餓鬼界の間にある修羅界に堕ちるしかないだろうね…>

 

六道の一つである修羅道とは妄執によって苦しむ争いの世界。

 

果報が優れていながら悪業も背負う者が死後に阿修羅となるだろう。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だ…正義の味方達が陥る罪なんだよ…>

 

<返す言葉もない…俺も自分の信念の正しさを欲する飢えた鬼として…魔法少女と殺し合った>

 

これは尚紀だけの問題ではなく、正義の魔法少女や正義を気取った愚民もやらかした大罪。

 

政治においてはフェミニスト等の社会正義バカも同じようにして悪にした伝統を排除したがる。

 

また天使軍も正義執行者として同じ大罪を背負い、悪と決めた者達を勝手に滅ぼしたがる。

 

大衆娯楽化した正義という概念などもはや呪いであり、己に破滅しかもたらさない。

 

それでも正義を求めてしまう感情こそが餓鬼であり、自分の劣等性を許さないエゴなのだ。

 

<君はハムラビ法典を振りかざして虐殺を正当化したはず。天使と同じく承認欲求の化け物だ>

 

<現在まで続く死刑制度の根拠であるハムラビ法典には欠陥があった…()()()()()()()()()

 

ドストエフスキーの著書である罪と罰で描かれた独自犯罪理論を正義に応用したのが彼である。

 

世のため人のためなら悪行も許されるという犯罪理論をもって世界の世直しまで実行していく。

 

しかし無関係の人物達まで殺害してしまう事態になり、今の彼と同じように主人公は苦悩する。

 

<罪と罰で描かれたラスコーリニコフも悪を赦す心を失った主人公だった…俺達も同じだな…>

 

尚紀は断罪という罪に苦悩したすえ、罪には罰を与えるでは問題解決にならないと見出す。

 

法が罰を与えたとしても公平に裁いただけ。

 

償いも生まれないし堕落した犯罪者の意識改革も出来ない。

 

<目には目をでは贖罪の機会を奪うだけ…それこそが目の前の天使共がやろうとしてる聖戦だ>

 

<反省の機会を奪う罪こそが正義執行なんだ…それでも人々は感情論でそれを求めてしまう…>

 

<正義執行という極端な暴力で世直しした俺達もまた天使と同じ存在…ミイラ同士の戦いだな>

 

<さぁ、どうする?ミカエルの姿はきっと…かつての君の姿そのもので襲い掛かってくるよ?>

 

目を瞑った後、カッと開いた尚紀がサーフに対して己の覚悟を告げる。

 

<こんな愚かな戦いであろうとも…俺の後ろには守りたい人達の未来がある…俺は戦うさ>

 

赦す気持ちは確かに尊い、しかし本物の極悪人には通用しない。

 

博愛や平等という赦させる手口を使い、拒めば差別主義者にされる善悪二元論で支配される。

 

赦す教えがいくら尊いものであろうとも、それだけを正解にしては対処出来ない問題もある。

 

だからこそ両方使い分けてこそNEUTRALバランスだと尚紀は判断したのだろう。

 

<同じ気持ちだ。たとえ罪の十字架に磔にされて焼かれようとも…アスラの道を示してやる!>

 

<さぁ、兄弟達よ…存分に殺し合おう!!この戦いこそ…俺達のような正義バカの戦場だ!!>

 

ついに黙示録の最後のラッパが吹き鳴らされ、真空の宇宙空間であっても魂に響いてくる。

 

それと同時に旗艦主砲が発射され、太陽系を飲み込む規模で放射されていく。

 

メギドの丘の如き超巨大メギドファイアの一撃に対し、真クズリュウの首が口を開く。

 

<<ウォォォォォォォォォォォーーーーーーーッッ!!!!>>

 

クズリュウの口から放射されたのは至高の魔弾であり、太陽系に広がるように放射する。

 

メギドとメギドがぶつかり合った時、太陽系全体を飲み込む程の眩い光の拮抗を生む。

 

「ジェネレーター出力最大!!このまま押し切れ!!」

 

旗艦主砲の威力がさらに増してくる中、クズリュウもまたありったけの魔力を放つ。

 

眩いメギド同士のぶつかり合いであったが、両者の一撃は対消滅を迎えるのだ。

 

「メインジェネレーターの冷却を急げ!サブジェネレーターに切り替え次第、障壁展開!!」

 

主砲を防がれた天使軍旗艦は後退しながら超巨大バリアを展開させていく。

 

旗艦の両翼として展開していた光の大艦隊が前に出てきてクズリュウ達を迎え撃つ。

 

「全艦一斉砲撃開始!!あれだけの巨大な竜だ…狙いをつけなくとも的には当たる!!」

 

「メルキセデク部隊は順次発進してください!!」

 

「ケルプ隊投下準備完了!!投下します!!」

 

「パワー、アークエンジェル部隊も発進する!奴らを旗艦艦隊に近寄らせるなぁ!!」

 

天使のオペレーター達がオペレーションを行うブリッジの外に見えるのは一斉砲撃の嵐。

 

天使軍が放つ火矢の如きビーム砲弾幕に対してクズリュウは果敢に飛び込み続ける。

 

<ヌゥゥゥゥゥゥゥーーーーッッ!!!>

 

惑星規模の悪魔の巨体では光の弾幕を避ける手段もなく、次々と体が削られていく。

 

しかしそれは表面部分でしかなく、クズリュウの命に届く程の火矢の雨ではない。

 

<俺達の眩い花道の始まりだ!ショータイムといこうかぁ!!>

 

前髪を掻き上げたルシファーの頭部がオールバックとなり、かつての大魔王の髪型となる。

 

手を前に掲げれば生み出されたのは膨大なワームホールであり、ビーム弾幕を飲み込んでいく。

 

そのワームホールの数は666666であるのだが、それでも全ての艦隊の砲撃は防げない。

 

飲み込まれたビーム弾幕は大艦隊の直上に生み出されたホールを通って次々と降り注ぐ。

 

飲み込めなかった弾幕がクズリュウにぶつかる中、ついにルシファーが十二枚翼を広げる。

 

背中の内側に生えた二枚翼と腰に生えた四枚翼から魔力の光が噴き上がり、ブースト加速。

 

<人修羅に続けェェェェーーーーッッ!!!>

 

<<オオオォォォォォーーーーッッ!!!>>

 

アスラ達も光を纏いながらブースト加速し、天使の大艦隊を超えながら旗艦艦隊を目指す。

 

<<ウワァァァァァァァーーーーッッ!!?>>

 

クズリュウも大艦隊に目掛けて飛び込んでいき、巨大な頭をふるいながら艦隊を喰らっていく。

 

ヨルムンガンドサイズの龍が頭を振るえば艦隊が薙ぎ払われていき、爆発の数々を生む。

 

それでも天使の戦士達は果敢に飛び込み、クズリュウに取り付きながら装置を設置していく。

 

設置するのは惑星破砕爆弾であり、メギド型爆弾を大量に設置した後に緊急離脱。

 

<<グアァァァァァァァーーーッッ!!?>>

 

破砕式のメギド型爆弾が次々と炸裂したことでクズリュウの体が大きく削られる。

 

<馬鹿な!?星ですら削岩して破壊出来る威力の爆弾なんだぞぉ!!?>

 

<あの化け物ドラゴンの中心核は一体どれ程の固さだと言うのだぁ!!?>

 

眩い消滅光の中から飛び出してきたのは体の大部分を削り取られてなお動くクズリュウの姿。

 

<我が命尽きるまで……貴様ら天使共を……破壊してやろうぞ!!!>

 

<面白い…ならば私が相手をしてやろう!!>

 

傷だらけのクズリュウに目掛けて放たれたのは至高の魔弾の一撃。

 

反応したクズリュウが口を開け、同じ一撃を返して相殺する中、超巨大天使を目にする。

 

<サンダルフォンか……>

 

惑星サイズの超巨大天使サンダルフォンは機械の翼を広げながら宣言してくる。

 

<反キリスト軍の象徴的な竜め!!貴様が9の首をしているだけで不快だ!削り取ってやる!>

 

超巨大な腕を交差して構えた後、サンダルフォンの目に最大出力の魔力が溜まっていく。

 

<やってみろ…機械天使!唯一神から与えられたプログラム(独裁者の教え)でしか動けない白痴ロボットめ!>

 

極限の雷撃エネルギーである『真理の雷』を放つ機械天使に対し、至高の魔弾を放つ。

 

クズリュウの死闘が繰り広げられる中、旗艦艦隊を目指すルシファーも激しい戦いを繰り返す。

 

<ウォォォォォォォォォォォーーーーーーーッッ!!!>

 

背中の内側の翼と腰の四枚翼はウイングブースターとして機能する彼の速度は流星そのもの。

 

ジグザグに飛び回るルシファーの背中の外側に広がる六枚翼を折り畳みながら光翼の盾とする。

 

シールドウイングとして機能する六枚翼を一気に広げながらメギドラダインを後方にばら撒く。

 

彼を追撃するメルキセデク部隊やパワー部隊は無数の光の羽の炸裂によって消滅していく。

 

<ついて来れてるか、サーフ!!>

 

<勿論だとも!!>

 

光の流星になりながら無数の光弾発射である『終わる世界』をヴァルナは放ち続ける。

 

敵全体に万能大ダメージを与える攻撃を繰り返すのだが、周囲は見渡す限りの敵軍の雨。

 

互いに魔力消耗は極めて激しく、全力疾走しながら長距離マラソンをやらされる地獄を背負う。

 

最高の悪魔耐性である『マスタキャンセラ』で敵の攻撃を無効化していくが魔力の限界が近い。

 

無数の爆発を超えながら前進していくが、それについて行けないアスラ達が倒されていく。

 

<後は……頼み……ます……ぞ……>

 

アブディエルとサリエルに襲われたアタバクはサリエルの『パララアイ』で拘束される。

 

大鎌を持つ死神天使のようなサリエルの邪眼で拘束されたアタバクはトドメを刺されてしまう。

 

アブディエルが放つ刹那五月雨斬りを浴びたアタバクがバラバラとなり、MAGの光と化す。

 

他の六神将達はラグエル率いるドミニオン部隊に殲滅されているようだ。

 

<後は敵大将のみだ!皆の者、私に続くがいい!!>

 

<もはや戦争と呼べる規模ではない!これは掃討戦だ!敗残兵となった魔王の首を跳ねよ!>

 

黄金のハイレグアーマーを纏い、銀の短髪をした褐色肌の女大天使の背中に天使が続いていく。

 

<かつてはサタンに惑わされた負い目のせいか…アブディエルの奴め、功を焦っているな…>

 

勇ましい戦いを示すアブディエル達が足元を掬われぬよう、ラグエル達がサポートに向かう。

 

<アタバク…ヴィカラーラ…チャツラ…マクラ…パジラ…インダラ…ヴァジラは…逝ったか>

 

数百億の大艦隊、それに乗ってきた兆単位の天使軍を相手に数人で挑むなど愚かな自殺行為。

 

CHAOS悪魔達が結束してハルマゲドンに挑む事が出来たならば力を温存出来たはず。

 

それでもCHAOS勢力を裏切り、悪魔軍を自ら殲滅した者達はその責任を背負う事になるのだ。

 

<先に逝ってろ…俺達も地獄に堕ちる…それでもな…こいつらを全員道連れにしてだぁ!!>

 

ルシファーとヴァルナが螺旋を描くように回転しながら無数の弾幕を張り続ける。

 

兆単位の包囲網を敷こうが包囲網に人員を割いたせいで旗艦艦隊の守りが薄くなっていく。

 

城壁を撃ち抜く螺旋の破城槌となっていたが、後方からはアブディエル達が迫ってくる。

 

後ろから迫りくる大天使達に気が付いたサーフが制動をかけながらループ飛行を行う。

 

<後ろは任せろ!!君は旗艦艦隊を目指せ!!>

 

<サーフ……ッッ!!>

 

<これが最後の言葉となるだろう…だからこそ言いたい。必ずミカエルを…倒すんだぁ!!>

 

彼の決死の覚悟を受け取ったルシファーは両手に刀と大剣を持ち、急速回転していく。

 

魔剣明星を破城槌とし、将門の刀を回転ノコギリにするディープスティンガーを放つのだ。

 

<どけぇぇぇぇぇぇーーーーッッ!!!>

 

膨大な魔力の奔流によって竜巻回転刃が超巨大化していき、覇城槌の先端刃も大きく伸びる。

 

周囲に展開する巨大戦艦を貫き、回転刃でバラバラにし、全身からゼロスビートまで放つ。

 

後方に目掛けて無尽蔵にばら撒かれるメギドラダインによって前後左右の死角が無くなる。

 

彼は全ての天使軍を滅ぼすために身を削る戦いを強いられていく。

 

それはサーフも同じであり、アブディエルとサリエル、そしてラグエルを相手に奮戦する。

 

<我の邪眼が効かぬだとぉ!?>

 

<私の剣技まで無効化してくる!?この悪魔の耐性は…次元が違い過ぎる!?>

 

アブディエルとサリエルが果敢に攻め込むが、サーフの耐性はマスタキャンセラでほぼ無敵。

 

貫通スキルを行使するか、万能属性で攻めるしかないと判断した者達がメギドの光を行使。

 

<ウアァァァァァァァーーーーーッッ!!!>

 

パワーとアークエンジェルがヴァルナの動きを抑え込む隙をつき、連続メギドラオンが決まる。

 

サポート役を務めるラグエルのマカカジャによって二体の天使の魔法威力は最大威力と化す。

 

決死の覚悟が決まっている天使達は死なば諸共の精神で大天使達に後を託すのだが、影が残る。

 

<フッ…フフ…流石は…メギドの丘と呼ばれた…ハルマゲドンの…戦場だね…>

 

マスタキャンセラでも防げない万能属性攻撃が惜しげもなく使われる戦場こそがハルマゲドン。

 

左腕を消し飛ばされたヴァルナであるが、雄叫びを上げながら最後の戦いを挑んでくる。

 

<往生際が悪い獣悪魔め!!けだものはけだものらしく…正義の刃で滅ぶがいい!!>

 

黄金の十字架剣を構えたアブディエルが貫く闘気を纏い、背中の翼を広げながら突撃する。

 

サリエルも貫く闘気を纏いながら死神の大鎌を振り上げ、霞駆けを仕掛けようと迫ってくる。

 

<待て!早まるな!!>

 

ヴァルナが狙う決死の覚悟を見抜いたラグエルが念話で止めてくるがもう遅い。

 

<色即是空…空即是色…ボクや万物は()()()()()()…だからこそボク達は誰かと繋がりたい!>

 

楽器という概念があったとしても、楽器という形は分解すれば形が残らない空。

 

実体など形も残らない諸法無我であり、それは人間や悪魔とて同じこと。

 

バラバラにされた唯一無二の自我、概念とは支え合う存在によって色となり、万物に形を成す。

 

DNA配列のように、肉体を構成する細胞のように、楽器の部品のように支え合い、形を残す。

 

()()()()()()()()()()()()!我々全てが万物を支える縁起であり!繋がり合う因縁なんだ!>

 

正義など周りから賞賛される為の()()()()()()()()()、周りがその価値を生む実体無きもの。

 

全てが空に至るのなら、何かに固執するという行為そのものがバカバカしくなるだろう。

 

それこそが正義に狂った天使達や正義に狂った魔法少女、そして人々に伝えたい色即是空概念。

 

<貴様の説法など聞きたくない!!私達に必要なのは唯一つ!主の御言葉と導きだけだぁ!!>

 

悪にされた者達の言葉など、正義の味方には通じない。

 

<ガハッ……ッッ!!!>

 

断罪の剣と大鎌に貫かれたヴァルナが大きく吐血する。

 

傷つけられる彼の姿こそ、社会悪にされた全ての人々にも起きてきた正義執行の光景。

 

陰謀論者だと嘲笑われた魔法少女、傷つけられた魔法少女、社会悪にされた者達の哀れな姿。

 

悪者にされた者達の切実な言葉など悪者の嘘や惑わしだとレッテルを貼られ、()()()()()()()

 

この世で最も暴力的になれるのは正義側であり、正しいと信じるから加虐のブレーキが壊れる。

 

それこそが中世魔女狩りの光景であり、この場で行われる悪魔狩りの光景なのだろう。

 

<ばか……な……>

 

同じように吐血するのはサリエルであり、ヴァルナの右手の刃で腹部を貫かれている。

 

砕け散ってMAGの光となった仲魔の死に動揺したアブディエルが剣を抜いて離れようとする。

 

<何故抜けないのだぁ!!?>

 

ヴァルナの心臓を貫いた断罪の剣は強力な胸板で抑え込まれる形で抜けてくれない。

 

これこそ色即是空であり、(感情)に囚われるせいで剣に固執せず逃げるという発想が浮かばない。

 

顔を青くするアブディエルが見た光景とは、口を開けたヴァルナが放つ強力な一撃の光。

 

<私が…悪魔なんかに……負けるはず……ッッ!!!>

 

敵単体に万能属性の超特大ダメージを放つ『ロストワード』が炸裂した女大天使が砕け散る。

 

最後の気力を振り絞って二体の司令官達を仕留めたヴァルナであるが既に限界である。

 

身体にヒビが入っていく彼であっても迂闊には踏み込めないと判断した者達が魔法攻撃を狙う。

 

<よくもアブディエルとサリエルを殺してくれたな…万死に値するぞ…邪悪な悪魔めぇ!!>

 

メギドの光が周囲に生み出される中、哀れな者達を見るような眼差しをした男がこう呟く。

 

<正義という…色に囚われし…君達もまた…阿修羅…なんだよ。行きつく先は…きっと……>

 

――同じ…煉獄…だよ…ね……?

 

砕け散ろうとするヴァルナの体が眩い光に包まれていき、別の形で砕け散る。

 

<<ウォォォォォォォォォォォーーーーーーーッッ!!?>>

 

極大の自爆光に巻き込まれたラグエル達や周囲の艦隊まで消し飛んでいく。

 

万物に囚われない無我の精神を体現したサーフの気持ちもまた人修羅達に届いてくれる。

 

<サーフ…先に逝っててくれ。俺もまた全てを捨て去り…無我の境地へと至るだろう…>

 

サーフの思いが伝わったクズリュウもまた己の命に拘らない最後の特攻を放とうとする。

 

<グォォォォォーーーーッッ!!離れろーーーーッッ!!>

 

惑星サイズのサンダルフォンの体に巻き付いたクズリュウもズタボロであり死期が近い。

 

だからこそ己の命を花のように散らせ、次の世界を育てる種となることを望むのだ。

 

<蛇は喰われて…誰かの命を活かす…我もまた…()()()()()()()()()()を…行おう…っ!!>

 

ひび割れた体から極限の自爆エネルギーが迸り、周囲の艦隊諸共にサンダルフォンを打ち倒す。

 

花のように散っていった者達の道こそ男の花道であり、散って繋げる命の発露を行ってくれる。

 

その道を最後には果たす者となるだろう嘉嶋尚紀の眼前に見えたのは旗艦艦隊の姿であった。

 




僕が描くミカエルデザインは…まぁ、ダークソウルのオーンスタインのパクリです、はい(だとしたらメタトロンはスモウ?)
サーフさんの死の活躍を描いてるとまたアバタールチューナーをプレイしたくなってきましたな。
レトロゲームはいつ遊びたい病を発症するか分からないので売りに行けませんな(汗)
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