ドラスツが見たかったから転生したのにドランクに転生させられた少年の話 作:血濡れの人形
~グランサイファー 食堂~
「ん~、このくらいで平気かな?いやぁ、一年ぶりに作ると、ところどころ忘れちゃってるなぁ・・・」
そういっている僕の目の前には、複数の味のクッキーが焼きあがっていた。焦げているところはないが、中まで火が通っているのか気になるところではある。まあ、一枚ずつ食べてみればわかるだろう。
「ドランク、こんなところで何をしている?って、それは・・・」
想定外の声に驚き思わずその場ではねてしまう。後ろを向くと、スツルム殿の姿があった。
「・・・!?え?なんでスツルム殿がここに!?ローアインさんたちが見張ってたんじゃ・・・」
「やけに周囲を見回してたと思ったらそんな理由か・・・水を飲みに来ただけだ。あいつらの視線が途切れたタイミングで入ってきた」
なぜそんなことを、と思ったが、スツルム殿の視線は先ほど焼きあがったクッキーに行っている。
「それで?そのクッキーはいつものやつか?」
「そうだけど、まだきちんと焼けてるか確認できてないから、あとで渡しに・・・」
そこまで言うが早いか、スツルム殿はクッキーをヒョイとつまむと、そのまま自分の口の中に入れてしまった。
「・・・うん、いつも通りおいしい。しかし、そんなに気になるならば、いつも作ればいいものを」
「えぇ、スツルム殿、そういうこと言っちゃう?まったくもぅ、わかってないなぁ。こんな感じで、一年のうちに一回とかのほうが、特別なものって感じがしていいじゃんねぇ」
とか言いながら、時々茶請けのお菓子を自作しているのだが、それは内緒である。
「ドランク、紅茶を入れてもらってもいいか?一緒に食べよう」
「ホワイトデーのお返し、毎年こんな感じだけどいいのかなぁ?」
「何を言っているんだか。もらった側が提案しているなら、別に問題ないだろう」
それもそうだなと納得し、紅茶を入れるためにお湯を沸かす。そうしている間に、スツルム殿はクッキーを皿に盛り付けるとそのまま食事場のほうに持って行った。
少しして、紅茶の道具一式を持ってスツルム殿の座っている正面に腰掛け、紅茶をいれる。
「それじゃあ、「いただきます」」
そうして、食堂にて、小さな茶会が開かれたのだった。
~食堂前廊下~
「できれば隠しておきたいって言われたから見張ってたけど、通しちゃったらいっちゃんまずい人通っちゃったと思ってたんだけど」
「案外平気っぽくね?ただ、これ以上覗くのはまずいべ」
「というか、俺ゆぐゆぐにお返ししに行かなきゃいけないから、ちょっと抜ける」
「「おけ」」
そうして、食堂は一時的に封鎖されたとかなんとか。
食堂前廊下のは文字数稼ぎです。