ドラスツが見たかったから転生したのにドランクに転生させられた少年の話 作:血濡れの人形
~???~
ベッドに横になってグラブルやって寝落ちして、目が覚めると真っ白な空間にいた・・・なんていうテンプレな感じは全部カットされ、気が付くと僕はそこにいた。というより、転んだ拍子に思い出したといったほうが正しいのかもしれない。転んだ、といっても軽いもので、少しだけ後頭部を地面にぶつけただけ、上級生に水筒の底で殴られるよりはダメージは少ない。とりあえず言いたいことがあるが、こんなところで叫んだら変人に思われるかもしれないので押さえておく。叫ぶなら心の中でに限る。
(というわけで言わせてもらうけどドラスツが見たいとは思ったことあるけどドランクに転生とかふざけてんのか!あ、なんかだんだん思い出してきた。そう、どこかポンコツっぽい雰囲気させた女性にあった気がする。この世界に来る前に!え?実はあんまり覚えてないだけで神様転生だったんですか?だったらその時の俺はなんでドラスツが見たいですって言わなかったわけ?その時の俺ってば寝ぼけてたのかな?そりゃそうだよね寝落ちした直後ぐらいに呼び出されてんだもん変な思考回路していたに違いない! ・・・
そこまで考え、ふと上を向く。小さくため息がこぼれるが、気にしないことにする。
「・・・実はもう会ってたのかぁ。運命の力とでもいうのかねぇ・・・」
そんな風にぼやく僕は、とりあえず周辺の状況を確認する。まず、転ぶ前に持っていた本、それはすぐ近くにあったので、割とすぐに回収できた。たしか、魔法について載っている本だったはずだ。それを拾い、立ち上がる。周辺には建物らしき影は見えず、近くに木があったので、その下に行って座る。本を開いて、読み進めることにした。これから先必要な知識があるのだ。読まないわけにはいかない。そもそも、記憶が戻るまでにも何度も読みなおした内容だ。実は半分ほど暗記できている。現在の年齢は確か九歳ほど、スツルムも同じ年に生まれたので、同じく九歳だろう。そんなことを頭の片隅で考えつつ、僕は本に意識を向けるのだった。
というわけで始まりました。新作です。気が向いたら投稿されます。もしかしたら凍結後に削除します。感想が来ると更新速度が上がる・・・かも?