マキアス、エリオット、フィーの三人と無事(?)合流した翌日。
ルークたちは《双龍橋》の近くまで来ていた。
「さすがに厳重な警備が敷かれているみたいだな」
「東西にかかる二本の巨大橋、その守備力はかなりのモンだからな。《貴族連合》の拠点の一つとして相応しい場所と言えるだろうな」
装甲車だけでなく、機甲兵まで配備されている警備体制にリィンがそう呟き、トヴァルが同意するように頷く。
何故ルークたちがこの場にいるのかと言うと、帝国がこれからどう向かうのか、《VII組》としてどうすべきかを見極めるたいと言うリィンの意見を尊重し、《第四機甲師団》との接触を試みるために《ガレリア要塞》へと向かうことを決めたからだ。
ルークもTMP―――クレアのことが気がかりだったのもあり、渡りに船といった感じで特に反対することはなかった。
「それで、どうやって向こうへ行く?商人でさえ長期の足止めを食らう警備体制じゃ、かなり厳しいと思うが」
「《大陸横断鉄道》の線路を利用する。あれは砦の内部を通って貨物整備用に繋がっているから」
ルークの問い掛けにフィーがそう答える。
確かに鉄道の線路を利用すればガレリア要塞方面へと抜けられるだろう。正規のルートから外れてはいるが、河を泳ぐか大幅に遠回りするよりかはかなり手早い方法だ。
「理屈は分かるけど……」
「ちょ、ちょっと大胆すぎやしないか?」
「確かに死角は突けるけど、兵士に見つかる危険もあるし……」
フィーの提案に理解は示しつつも、セリーヌにマキアス、エリオットはリスク観点から難色を示す。それを真正面から切ったのは、リーダーシップを発揮しているリィンであった。
「俺は賛成だ。曲がりなりにもここは《貴族連合》の重要拠点なんだ。リスクなしに通り抜けるのは難しい以上、可能性のある方に賭けるべきだろう」
リィンの最もな意見に、難色をマキアスたちも肚を括り、線路伝いで《双龍橋》を抜けることを決める。その線路へと降りる方法を探すため、二人一組となって待合所で情報を集めることにした。
「やれやれ、ここには何年も通ってるがこんなのは初めてだな」
「やっぱりなのか。許可証がなかったから門前払いを食らって散々だよ」
「そいつは災難だったな。ま、許可証があってもすぐに通してくれないけどな」
「こういう時は知り合いのコネでもあれば融通が利きそうなんだが……何年も通っているアンタでも無理なのか?」
「無理無理。顔見知り程度だから、コネなんてないよ」
ルークは商人の一人と自然に会話をして情報を引き出そうとしていた。目立たず怪しまれないコツは、共通の話題から徐々に目的の情報を含んだ話題へと近づいていくことだ。
「そ、そうなんですか。商人のようでしたから、それなりにコネがあると思ってしまったのですが」
ルークと共に行動しているマキアスもそれに倣い、会話から情報を聞き出そうとする。会話のキャッチボールが成立し、商人はやれやれといった感じで肩を竦めた。
「コネなんてのは儲けに関わらないと無意味だからな。……こうなるなら、少しはコネを作っておけばよかったと後悔してるけどな」
「本当に後悔先に立たず、だな……鉄道の方も封鎖されてるみたいだし、かなり厳しいよな」
「そうだな。顔見知りの整備士も点検できないと嘆いていたぜ」
「え?点検ができていないんですか?封鎖されてるとはいえ、少しおかしいのでは?」
ルークの溜め息混じりの嘆きに同意した商人の返しに、マキアスが純粋な疑問から商人に問い掛ける。それに対し、商人は少し面倒くさそうに言葉を返した。
「詳しくは知らねぇよ。けど、ソイツも含めて整備士たち全員、締め上げに近い形で干されているから暇を持て余していたよ」
「そうなのか……整備士さんたちも御愁傷様だな」
線路を点検する整備士でさえ線路に近づけないのであれば、整備用の通路を利用することはできないだろう。予想以上の収穫を得たことで、ルークは適度なところで会話を切り上げ、マキアスと共にその場から離れていく。
「……正直、外れと思いましたが十分な収穫がありましたね」
「そうだな。リィンたちにも共有しないとな」
そうしてある程度聞き込みを終えた一同は、テーブルを囲って情報を共有するのであった。
「そうか……整備士でさえ線路に近寄れないのか」
「そうなると厳しいかな。それが使えないとなると、他に方法がなさそうだし」
ルークとマキアスが得た情報を聞き、トヴァルとフィーの表情が曇る。トヴァル・エリオットペアが《双龍橋》の裏方に回るのは不可能であることを得ていたので、ルークとマキアスが得た情報によって真っ当な裏口は使えないと判明したのだから。
「お困りのようですね」
そんな困り顔となったルークたちに声が掛けられる。一同は声がした方へと顔を向けると、フードを深く被った如何にも怪しい人物が佇んでいた。
「……失礼ですが、あなたは?」
「なに、ここで足止めを食らう貧乏な学者だよ。君とそこの少女が何か嗅ぎまわっているみたいだったから、力になれないかと思って声を掛けただけさ」
リィンの質問にフードの人物はそう答える。目を付けられたリィンとフィーは睨むようにその人物へと視線を向けるが、当の本人は呆れたように腕を開くだけで堪えた様子はない。
「……悪いが、ちょっと立て込んでいてね。他を当たってくれないか?」
「つれないことを言わないで下さいよ、《零駆動》さん。《絶剣》さんに、トールズ士官学院《VII組》の皆さんもそう思うでしょ?」
そんな怪しさ満点のフードの人物をトヴァルが追い払おうとしたが、フードの人物が発した言葉にルーク以外は驚くと同時に警戒するように身構える。何せフードの人物は自分たちの正体―――リィンとマキアスは変装しているにも関わらずに言い当てたのだから、警戒するのは当然である。
「ふふ、気になるかい?知りたかったら―――」
「……ハァ」
フードの人物は揶揄するように何かを告げようとするも、それを遮るようにルークが呆れたように深い溜め息を吐く。正体を当てられたにも関わらず緊張感のないルークにリィンたちが困惑する中、ルークはフードの人物に呆れたように話しかけた。
「おふざけはそこまでにしとけ、ヴァン。そもそもお前はからかうタイプじゃないだろ」
「僕だってたまにからかうさ。適度に息抜きしないと詰まるからね」
フードの人物―――ヴァンはそう返すとフードを取って顔を露にする。その顔を見て、リィンたちは驚いたように目を見開いた。
「お前さんは確か、あの時の……」
「ええ。お久しぶりですね、トヴァルさん。彼らに対しては初めましてですけど」
トヴァルに挨拶したヴァンはそう言ってリィンたちを見やる。対するリィンたちは顔を寄せて何やら話し合っていた。
「あの顔にルークさんの知り合いなら……」
「間違いなく語り草の『苦労人』だろうな」
「ん。『技術棟の悪魔』の後始末に『初代スケベ大魔王』と『氷の女王』の仲裁と大忙しだった人。『二代目』は『初代』と『苦労人』の融合だけど」
「だから『二代目』は止めてくれ……」
『苦労人』と呼ばれたヴァンは困ったように頬を掻きながら苦笑していた。
「確かに後始末や仲裁に苦労したけど……それはともかく、改めて名乗らせてもらうよ」
ヴァンは姿勢を正すと、改めてリィンたちに自己紹介した。
「僕の名前はヴァン・シュネー。トールズの卒業生にして、しがない考古学者です。ちなみに《VII組》の件はカマをかけただけですよ」
ヴァンの種明かしに、まんまと引っ掛かったリィンたちは何とも言えない表情となる。その代表として、リィンがその心情を吐露した。
「……正直、冷や汗ものでしたよ」
「少し驚かせるつもりだったんですけど……ちょっと度が過ぎてしまいましたか。お詫びに君たちが欲しい情報を与えるので勘弁してください」
ヴァンのその言葉を聞き、リィンたちの表情が引き締まる。そんな彼らにヴァンは彼らが欲している情報を伝えた。
「下へと続く階段と通気用のダクト。僕が言えるのはここまでです」
ヴァンはそれだけ告げるとルークたちの元から離れ、待合所の外へと出ていってしまう。残された一同は暫し茫然としていたが、それを真っ先に破ったのはルークだった。
「通気用のダクト……そこから線路に出られるなら、警備の目を掻い潜れるかもな」
「どっちにしろそのダクトを探さないとな。確か、下へと続く階段だったか」
続いて戻ってきたトヴァルの言葉に、我に返ったリィンたちは同意するように頷く。ヴァンのアドバイス通り、待合所の地下へと向かい、その突き当たりで通気用のダクトを発見した。
「……風の流れからして間違いなく外に続いてる。ご丁寧にネジも緩められてるし」
「本当に外に出られるのか?さすがに罠の可能性は低いと思うが……」
「どちらにせよ、他に方法がない。さっそく入ってみよう」
リィンの音頭により、一同は順次ダクトの中へと入っていく。
「く、暗いな……」
「アタシは夜目が利くからいいけどね」
「わたしも結構見えてるかな」
ダクト内は真っ暗であり、視界不良であることにマキアスが愚痴る。それとは対照的に猫のセリーヌと元猟兵のフィーは問題なく見えているそうだが。
「しっかし狭いな。進むだけでも一苦労だぜ」
「それでもマシなんだろうけどな」
大人ゆえに身体が大きいトヴァルとルークは少々苦労しているが、どちらも腹這いの移動自体は経験があるため途中でつっかえることなく順調に進めている。
「この先、下りになってる。特にリィンは気を付けて」
「も、もちろん――ーうわっ!?」
フィーの警告を聞いて早々、リィンの叫びと共にズシャァッという音がダクト内に響き渡る。
「……落ち着いたらグリップ殴打」
「……ハイ」
……またしてもリィンはやらかし、フィーから宣告を受けるのであった。
――――――
「……無事に線路へと出られましたね」
通気用のダクトから《大陸横断鉄道》へと降り立ったルークたちを、一望できる近くの岩場の上で見守っていたヴァンは安心したように呟く。
「しかし、《七の騎神》の一体である《灰の騎神》……その担い手となったリィン君……彼は間違いなくこの激動の渦中に立っているでしょう」
一般人では知り得ない情報を呟くヴァンの表情は、普段浮かべている柔和な笑みではなく真顔となっている。
「《蒼》が《貴族連合》……《結社》側である以上、激突は不可避……大々的に動くわけにはいかない以上、女神に祈るしかないでしょう」
もっとも、自身は本命のカモフラージュだが、とヴァンは内心で呟く。そんな彼の背後にいつの間にか立っていた人物へと振り返ることなく、ヴァンは言葉を発した。
「僕はこれから
「ええ。
ヴァンのその言葉に、丸ぶちの眼鏡をかけた人物は反対することなく頷くのであった。
――――――
警備の目を掻い潜って《双龍橋》を抜けられたルークたちは、あまり使われていない間道を伝ってガレリア要塞へと目指していた。
「イツツ……」
「作戦行動中だから、この程度で勘弁してあげる。次やったら……」
「次やったら?」
「委員長たちに全部言う」
「……ワカリマシタ」
その間、リィンはフィーから後頭部にグリップ殴打連撃による制裁を受けていた。状況が状況ゆえに制裁はそこまで酷いものにならず、代わりにガッツリと釘を差されたが。
「しかし、本当に廃道って感じなんですね」
「横断鉄道沿いの方が整備されてるからなぁ」
「おかげで連中の目を盗んで進めるけどな……そうこう言っている内に魔獣の団体様が来たようだ」
ルークがそう言って剣を抜くと、岩場の影から鼠型の魔獣の集団がルークたちを取り囲むように襲いかかる。
「そこ」
「甘い!」
その鼠型の魔獣たちに遠距離武器を持っているフィーとマキアスが先制攻撃を放つ。
「一纏めだ!」
「それ!」
そこにトヴァルが空属性アーツ《ダークマター》を放って魔獣たちを一ヵ所に引き寄せていき、そこにエリオットが水属性アーツ《ハイドロカノン》を放つことで纏めてダメージを与える。
「三ノ型―――業炎撃ッ!!」
「斬ッ!!」
そこにリィンが刀身に炎を纏わせた重い一撃―――《業炎撃》と、ルークが《爆砕斬》をトドメに放つことで魔獣たちを撃破した。
「トヴァルさんは遊撃士だから分かるけど……」
「ああ。その片鱗を見たとはいえ、未だに信じられないな」
「別にいいと思う。戦力的にも期待できるし」
リィンを除くVII組メンバーはルークの実力の高さに対し、まだ半信半疑のようだ。いくらトールズの卒業生とはいえ、戦いとは縁遠い記者の仕事をしているから、当然の反応ではあるが。
「お、ガレリア要塞の外壁が見えてきたな」
「よし、あと一息―――ッ!?」
トヴァルの言葉通り目的地であるガレリア要塞の外壁が見え始めてきたことに、意気込みを新たにしたリィン。しかし、急に悪寒を覚えたように身体を震わせた。
「?どうしたんだ、リィン?」
「いや、急に寒気が……」
訝しげに問いかけたマキアスの質問に、身体を擦りながら周囲を見渡しながらリィンはそう答える。まるで捕食者に睨まれたような感覚を覚えながらも、一行はガレリア要塞へと目指していく。
そして日射しが真上から注ぐ時間帯で、ルークたちはガレリア要塞へと到着した。
「……アイスクリームみたいにくり抜かれてるね」
いつになく真面目な表情のフィーが呟いた通り、ガレリア要塞の要所とも呼べる防壁が綺麗にくり抜かれているのだ。それもその先にある、謎の青白い光に包まれたクロスベル自治州が視界に収められる程に。
「話には聞いてたが、とんでもないな……」
聞くのと実際に見るのとではこうも違うのかと言いたげに、マキアスはその光景に慄いている。ルークも超上現象自体は二年前のリベールで目の当たりにしているとはいえ、《導力停止現象》とはまた違った異常な光景に目を奪われていたが。
「ギルド方面にも情報が入っちゃいたんだが……クロスベルはどうやら“力”を手に入れたらしい」
「……その“力”は確実に《至宝》が絡んでいるだろうな。リベールでも《至宝》が絡んでいたからな」
「《至宝》……?」
エリオットの疑問にルークはコクリと頷くと、その説明を続けていく。
「ああ。二年前の《リベール事変》……国内の導力器すべてが停止するという現象が起きていたからな。《結社》が関与しているなら、間違いなく《至宝》絡みだろうな」
「普通ならヨタの類だが……この光景を見るとあながち間違いとも言えないな」
巨大な機械人形と列車砲さえ防いだ青白い光。まるで《空の至宝》を連想させる事象であるが、詳しいことが分からない以上、憶測の域を出ない。
「……今は《第四機甲師団》の所まで辿り着くのが先決だろう」
「……ん。そだね」
「う、うん……早く父さんたちに会わないと」
「たしか演習場は敷地の反対側だったな。奥の方から迂回―――」
「―――悪いけど、そうはいかんで」
今は《第四機甲師団》に会うのが最優先と動こうとしたリィンたちであったが、訛り混じりの声によって遮られた。
「……え?」
「今の声は……上の方からか!」
トヴァルがそう叫ぶと同時に、ルークも背後へと身体を向けて先程潜った門の上に視線を向ける。そこにいたのは黒いジャケットを着た長身の青年と、同じく黒いジャケットを着た褐色の巨漢の二人だった。
「……ゼノにレオ、いたんだ」
「久しぶりやな、フィー。だいたい一年くらいか?」
「背も以前より伸びているな」
ゼノとレオと呼ばれた二人は鋭い視線を向けるフィーに対して軽口を叩く。互いに知っている間柄なのは明確だが、一番の問題はその二人の黒いジャケットに刺繍されている紋章にあった。
「その紋章……《西風の旅団》か!」
そう、ゼノとレオのジャケットに刺繍されている紋章は猟兵団《西風の旅団》であることを示すものなのだ。佇まいからしてかなりの実力者である二人を前に、トヴァルとルークはそれぞれの得物を構えて臨戦態勢となる。
「まーまー、
「変わってないね、ゼノ。念のために聞くけど、既にトラップを仕掛けてるの?」
「いんや。練習用のオモチャも含めて、仕掛けてないで?―――諸事情でな」
「ああ。この場で優先すべきことがあるからな」
ゼノとレオ―――レオニダスはそう言葉を返すと、殺気と怒気を全開にしてリィンを睨み付ける。その凶悪な視線を向けられたリィンは困惑と恐怖が入り交じった表情を浮かべることとなったが。
「そこの黒髪のボン。お前だけは絶対に許さへんで」
「女神に許しを請おうが絶対に許すつもりはない。その命、大人しく差し出すがいい」
「いや、なんでそんなに怒っているんだ!?」
ゼノとレオニダスの二人がここまで怒りを露にする意味が分からず、本気で問いかけるリィン。それが二人の怒りに油を注ぐこととなった。
「それ、本気でいっとるんか?」
「フィーにあんな事をしたのだ。当然の報いだと思うが?」
レオのその言葉を聞いた瞬間、ルークたちは二人の怒りの意味を察した。
(まさかとは思うが……)
(絶対にアレ、だよね……)
小声で話し合うマキアスとエリオットの言葉通り、あんな事とは間違いなくラッキースケベの件だろう。つまり、例の合流を目撃されていたという事になる。その事実よりもラッキースケベが大きかったため、反応に困る表情となっていたが。
しかし、当のリィンは心当たりがありすぎるせいか、かなり目が泳いでしまっている。それが更に燃料を投下してしまった。
「その反応、どうやら他にもやらかしとるようやな?」
「……万死に値するな」
ゼノとレオニダスは合流時のやらかし以外にも不埒な行為をしていたのだと気付き、益々リィンに対して殺気を膨らませていく。
既に凶悪な得物―――ブレードライフルとマシンガントレットを構えている二人に、リィンは脂汗を流しながら弁明した。
「ま、待ってくれ!全部事故と不可抗力だ!!」
「処刑方法は?」
「まずは手の指を順番にじわじわとへし折り、次は足の指、更には他の骨もじわじわとへし折った後、ゆっくりと爆弾を大量に括りつけ、そこから遠距離でギリギリで狙撃し続け、最終的に爆殺するのが最善だろう」
「いや、ギルティジャベリンを大量に括りつけてからのディザスターアームでええやろ」
「それでは苦しみが一瞬で終わるだろう。フィーに手を出したことを後悔させるため、じっくりと殺すべきだ」
「速攻で煉獄に叩き落とさなあかんやろ。このボンは一秒でも生かせへん」
嬲り殺しか瞬殺か。どちらにせよ、リィンの処刑は決定事項のようだ。
「……悪いけどリィンはやらせないよ」
「フィー……!」
「不埒な行いの処刑はわたしが殺るから」
「フィー!?」
まさかの処刑発言にリィンはその場で崩れ落ちてしまう。彼女は被害者なので当然の反応かもしれないが。
「そうか。だが、どちらにせよお前たちを通すわけにはいかん」
「せやせや。それが今回の“仕事”やしな……それさえなかったら、道中で襲撃したんやけどな」
ゼノとレオニダスはそう言って、改めて自身の得物を構える。《貴族連合》に雇われている以上、激突は避けられないようであった。
リィンは処刑人二号と三号と邂逅した!無事に生き残れるか!?(尚死亡したら不死者ルート)
ちなみに一号(精神的な)は義妹のエリゼです。