自分の祖父母と父は誰かを救う仕事だった。自分もそれに憧れて、父と祖父母は同じことを言ってた。
「どれほど、誰かに絶望して、どれほど自分が無力かを知る......でも、そこで諦めたら駄目だ!自分の心が酷く弱く脆くなる時がある。でも、自分を信じてくれる人がいる!自分がしてきたことを認められる時が来るから.......苦しみを乗り越えられる.....だから....諦めるな」
だから、子供ながらも泣いている人や困った人を見つけたら、助けにいったりしていた。その事が気にくわなかったのか、いつからか、いじめられていた。最初は笑って我慢していたが、だんだんと酷くなっていった。だが、助けることはやめなかった。でも.....
「自分がやってることは......誰かのためになってるんだろうか.....」
父と祖父母に憧れ「自分もあのようになれたら」って思い始めたことだった。でも、助けたとしても誰にも知られていないように思えてしまって......つらくなる一方だった。小学生になってからも続いた。
「格好いいと思ってんの?ヒーローぶってるとか気持ち悪っ!」
「こういうのなんて言うか知ってる?恩着せがましいって!」
名誉やそんなものはいらなかった........父や祖父母のような立派な人になりたくて.....やってたんだ......それが、原因もかもしれない.....家族に話そうと思ったが迷惑をかけるにもいかないと思い話さなかった。父や祖父母が言ってくれた言葉も忘れて、だんだんと追い詰められ......諦めようとした時に.....あの女子がやって来た。
「何してるんですか?」
「ぐすっ....はあっ.....」
涙でその人の姿はあまり見えなかった。が、声からして女子だった。
「は?誰お前?」
「私から聞いています、彼に何をしているんですか?」
その女子の声に圧があって1人また1人逃げて行き自分とその女子だけになった。
「....ふぅ....大丈夫ですか?」
「ぐすっ......大丈...っ!.....」
蹴られて転けた時に擦りむいたのか膝から血が出てた。
「少しここで待っててください」
女子はそこから離れて、少ししたら戻って来た。
「滲みると思いますが、我慢してください。」
その女子は自分のハンカチに水を濡らして膝の血を拭い、ポケットから絆創膏をはってくれた。涙も拭いて胸元に名札があったので見ると、同じ学校で自分より2年上の人だった。
「もう大丈夫ですよ」
「......なんで」
「?」
「なんで.....優しくしてくれるの?僕は.....こんなブサイクだし......皆からも気持ち悪がられるのに.......」
この頃の自分は他人があまり信用が出来ず、今もそうだが自分を下に見ていた。だから、この人も何かあるのか?と思ってしまっていた。だが、その女子からは
「.....貴方が優しい人っていうのを知ってるから.....ですかね?」
「え?」
彼女は、今まで自分が行って来たことを遠くで何回も見ていて、「そんな彼がいじめられているのは間違っている」と思い助けてくれた。
「あ.....」
「どうしました?」
自分がしてきたことは、無駄ではなかったように思えて来て自分がしてきたことを知ってこんな言葉をかけてくる人がいて嬉しくて.....また泣いてしまった。
「ぐずっ.......すみません」
「いえいえ、もう落ち着きましたか?」
「.....はい....貴方のおかげで元気になりました。」
「それは良かったです。」
「......あの」
「はい」
「もし、よかったら.......また!ここで話をしませんか!」
自分でも何言ってるのかわからなかった。見てくれていたとはいえ、初対面の人にこう言ってしまって逆に恥ずかしかったが
「えぇ、今度時間が合えば」
彼女がそう言ってくれるのは予想外で、彼女と別れた後も少し放心していた。そこから、彼女とは少ない時間だったがいろんな話をして盛り上がったりもした。そして、祖父母の言葉を思い出すきっかけ、勇気を与えてくれるきっかけをくれた。
それから、2年後
「.......」
「.......」
ある日の夕暮れ、彼女とまた会っていた。でも、いつもとは違ってお互いが黙っていた。理由は、自分にある。彼女から勇気を貰い、数日後にはいじめに立ち向かえるほどまでに立ち直れた。自分でも、驚くほどだったが、父が言っていた。「人の心を治すには人の思いと人の愛情だけだ。」と。自分にはあまりわからなかったことだが、今ではわかる。そして、またいじめに立ち向かっていた時にそのことが親から知れ渡り、ニュースとかにはならなかったが、いろいろと揉めてしまい、相手側も学校に入られなくなり、自分たちも」こんな学校に居らせられるか!」と両親の決定で引っ越すことになった。そう、これが彼女との会える最後の日だ。
「「あの!」」
彼女と同時に喋ってしまい譲ったが彼女もこちらに譲って、その繰り返しが行われたが、自分から喋ることにした。
「....その.....今までありがとうございました。」
「.....」
「....貴方のおかげで自分はいじめから逃げず立ち向かえるようになりました......貴方には本当に感謝しかありません.....」
彼女に別れということで今までのお礼を言っていたのだが
「....ふふ...ごめんなさい....」
「うぇ!?」
彼女は笑っていた。何故かと思って聞いてみると
「だ、だって貴方、会えないと思って話をしてて....ふふ.....死ぬわけでもないのに.....ごめんなさい....ふふ」
「.....あっ!」
そう、自分はもう一生会えないと思っていたが、実際は連絡先など交換すれば話せることに気づいた。
「ふふ!」
「いや、もう笑わないでください!」
「.....ふぅ、大丈夫落ち着きました」
「.....もう」
だが、彼女との会話もめっきり無くなると思うと悲しくなる。電話などが出来るとはいえ、実際に会って話すのとは違う。
「....ちゃんと、健康で頑張ってくださいね?」
「.....はい。貴方も元気で頑張ってください!」
これで、しばらくは話せないしお別れだ。彼女とは違う方向に歩き、彼女も歩き出した。だが、自分は言っていないことがある。一度、歩みを止め考え、秘密で練習していたことを彼女に言った。
「あ、あの!」
「?はい。」
夕暮れのように顔を真っ赤にして、尋ねた俺に彼女は疑問を抱きながらも、歩みを止めこちらを振り向いてくれた。
「.......」
「.......」
恥ずかしくて、なかなか言えなかったが、それでも彼女は待ってくれた。もう一度自分に勇気を与え、彼女に言った。
「......すぅー.....もし!」
「......はい」
「もし!また貴方と会える日まで!自分をもっと!鍛えて!今まで以上になったら!あ、貴方とょお!恋人になっちょくれますか!!!!」
最後らへんで噛んでしまって、もう頭が爆破しそうなくらい真っ赤で汗もだらだらに流しながら、彼女を見ると。
「.......や」
「や?」
「約束ですよ!私!待ってますから!」
「!はい!」
夕暮れのせいか、彼女の顔が真っ赤なのかわからなかったが、ただ一つ言えるのは、笑って泣いていたことだった。そこから別れ、新地に向かいそこから自分を変えるために祖父母に相談していったと.......
「うぅ.....良い話です....うぅ」
「「..........」」
この話を誰にも話したことがなかったのでとても恥ずかしく、また顔を真っ赤にしながら自分も話をしていた。山田先生は涙を流し、織斑姉弟は無言ながらも顔を赤にしていて、周りの教員も仕事をしながらも顔を赤くしていた。
「す、凄いな勇介は.....」
「そ、そうかな?」
「私も、凄いと思います!そうですよね!織斑先生!」
「わ、私はそういうのはわからないが.....大切な人のために頑張れる....そういうのは分かる....」
賛美してくれるのは嬉しいが......こっちは相当恥ずかしいよ!!あのイラストレーターによって話をしたが恥ずかしいわ!!
「それでさ」
「ん?」
織斑君が何か疑問に思ったのか自分に質問してきた。
「いや、その恋人になってくれ!って言った人の名前は何かなって.....」
「あ、私もそれは気になります!学園にいるってことは私も知ってる人かもしれないですし!」
本来は自分で見つけようと思っていたのだが、少し甘えるとしようと思う。織斑先生と耳を傾けながら聞いてもいるし。
「はぁー......えっと、その人の名前は.....」
生徒会室
「虚ちゃ~~~~んもう休憩に入らない?」
「駄目です。これを今日中にと頼まれたのですから。」
そこには、水色の髪で一番目立つ場所に座っている女子生徒と眼鏡をかけ水色の髪の生徒に注意した生徒と
「( ˘ω˘)スヤァ…」
「こ~ら、本音もいい加減に起きて手伝いなさい。」
袖がダボダボな生徒がいた。
「ふぁ~…おはようお姉ちゃん。」
「おはようじゃないわよ。ほら、これをあっちに運んでね?」
「了解~」
この光景はいつも通りで、今日はどのくらいで終わりかな?と考えていると。
バンッ!!
「うぇ!?」
「ウワアアアアアアアアアアァァァァァァァ!!」
バラバラ
水色の髪の生徒が顔を伏せていたが、突然の音に驚き、袖がダボダボの生徒は驚き書類を空中に上げてしまった。
「あ、あ、あの!」
「え?あ、はい」
いきなりのことで焦ってしまったが、急用なことかと思い冷静に装うとしたが入って来たのは、例の二人目の男子であった。
「ここって!生徒会室で良いんですよね!」
「え、えぇそうだけど....」
そう答え彼は周りを見渡し、ある所で止まった。そこを見ると、眼鏡の生徒、虚ちゃんと袖がダボダボな生徒、彼女の妹の本音がいた。
「やっと.....」
そして、その男子は二人の元へ行くと、彼女らも気づいたようで振り向いた。すると、虚ちゃんが今まで見たことがないほどびっくりしている顔をしていた。そして、男子、岡本勇介君が虚ちゃんの前に行くと
「や、やっと会えたね!虚ちゃん!!!!」
彼女を抱きしめた。
「え!あ、あ、あの勇介君!?」
「うん!そうだよ!虚ちゃん!!」
「「え、えぇぇぇぇぇ!!!!」」
突然のことで思考を停止したがやっと動き驚きの声をあげていた。
ついに、出会いました!そう!今回のヒロインは布仏虚さんです!私.....好みなんですわ.....