「元」一般学生の鉄道建設記録   作:名無しの音

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どうも、名無しの音です。

今回はまだ一回も話題になっていない新駅とRenaさんが怒ります…

普段優しい人が怒るのって凄い恐怖がありますよね……

それではどうぞ!


29話「面白い発想ですね」

汽車がレイの町を出て数分後、未だに興奮が冷めないRenaさん、Shikiさんは車窓を眺め風景の過ぎる速さを実感していた。

 

「この速さは昔雪山を滑った時のスピードよりずっと早い!」

 

「安全性は大丈夫なの?」

 

「大丈夫ですよ。ある程度の雨風が来た場合は列車のスピードを落として運転したり、運休したりする予定するし、地盤についても突き固めて強度を高めているので大丈夫です。それに一定の間隔で保線員の方が点検をしていますので」

 

「へぇ〜色々な安全対策を施しているんですね」

 

「おや、ここ辺りから線路が上がっていますけどどうしてこうなっているんですか?」

 

「あぁ、ここは動物の大移動があるらしいので高架にして動物が線路に侵入しない様にしています」

 

「そうか、馬車の時は関係ないが列車は高速で走っているからこういう対策が必要なのか…」

 

「こちら側は何やら用地が用意されているのですかこれは何ですか?」

 

「それは将来複線化、電化する時に改修工事の工期を縮める為の工夫です」

 

「電化?何ですかそれは?」

 

「それは今は石炭を燃料にしていますが、将来的には電気を使って走る方法が主流になります。そしてその電気で走る列車に対応した線路にする事が電化です」

 

「へ〜電気で走るようになるんですか。そしたら今の町と同じ物で行けますかね?」

 

「いや、電圧は上げないと無理だと思います」

 

「そうですか…やはり特殊な設備が必要なのですね」

 

「そうですね」

 

『間も無くアイラ駅に到着致します。この駅で対抗列車の待ち合わせを行う為数分停車いたします』

 

「この駅は近隣の村を誘致して作った駅で対抗列車の待ち合わせを行うので数分停車します」

 

「へ〜村を誘致ですか…面白い発想ですね」

 

「はい、どうせ止めるのなら有効活用しようと言う事で作りました。」

 

「あ、そういえば安全対策で列車同士の正面衝突とかは大丈夫ですか?」

 

「それはここ、アイラ駅に「安全側線」を設けているので正面衝突「は」防げます。」

 

「?、「は」とはどういう意味ですか?」

 

「それは安全側線を実際に見てもらった方が分かりやすいと思います、一旦車外に出ましょう。対抗列車が来るまでは時間がありますから」

 

「「分かりました」」

 

列車を降りホームの端を見るとそれは一目で分かった

 

「こ、これは?」

 

「……これが「安全側線」です」

 

「何ですかこれは!ポイントの先に「線路が無い」じゃないですか!」

 

そうRenaさん、Shikiさんが見たのは「片方の線路が先に繋がって無いポイント」。勿論線路が無い方に列車が来れば100%脱線する。

 

「……この「安全側線」は暴走した列車を「わざと」脱線させて止める方式です」

 

「そんなの怪我人が間違いなく出て来るではありませんか!」

 

「でも正面衝突だと「死人が」何十人と出て来ます。」

 

「「っ!?」」

 

「…だけどこれは最終手段です。この装置を使わないように様々な安全対策を行なっているんです」

 

「そうだったんですか…」

 

「そろそろ対抗列車がやって来ます。車内へ戻りましょう」

 

「「分かりました」」

 

車内に戻った頃、対抗列車がAira駅に到着。

 

「何やら運転手が何かを持ってこちらの運転手に渡しに行っていますけどあれは?」

 

「あれは「スタフ」です。スタフ閉塞と言う閉塞方法を行う為の道具です」

 

「?、スタフ閉塞とは何ですか?」

 

「スタフ閉塞とは通行票を持った列車のみ線路に入れる様なると言う物理的な閉塞です」

 

「それじゃあスタフが無いと?」

 

「一生この駅にいるか、もしくはレイ駅に戻るかの2択になります」

 

「あらら…それじゃあ対向列車は責任重大ですね!」

 

「そうなりますね…」

 

 

 

 

 

〜汽車の旅はまだ続く〜




いかがでしょうか?

列車同士の正面衝突……うぅ考えるだけでも恐ろしい…。

それでは次回

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