今日は楓ちゃんとサドネちゃんと一緒におうちに帰っています。
イロウスが再び現れ、ゆり先輩が行方不明になったということで安全のため2人以上で登下校をしなくちゃいけないからです。
辺りをきょろきょろ見渡しながらと下校する『綿木ミシェル』『千導院楓』『千導院サドネ』の3人。
安全確認ももちろんあるがそれ以上にふわっとしたミシェルとサドネの2人は目新しいものがないかといった様子。
楓は念のため警戒を怠らないといった様子である。
「サドネ、ミミ、遅れていますわよ」
「むみ、楓ちゃんまってよぉ」
ぱたぱたと楓を追いかけていく2人。
それを見つめる怪しい影が1つあった。
家路を歩いていたが途中で楓はあえてルートを変えていた。
人気のない路地裏へ入るとその足を止めた。
「むみ?楓ちゃん?おうちはこっちじゃ...」
「そこにいるのはわかっていますわ!!
出てきなさいまし!!」
楓の声を聴いたその陰の主はやれやれと首を振りながらその姿を現した。
黒い、以前ミサキの姉が纏っていたような真っ黒なコートを纏い目深くかぶったフードで表情は隠されている。
「みつかってしまったわね、流石は元星守といったところかしらね」
不敵な笑みを浮かべているようにも見えるその者は手に闇を纏いその手に大剣を握る。
まずい状況になってしまった。
明らかに相手は戦闘の意思を示しているがこちらには何の戦力もない。
楓は振り返り2人に目を向けた。
2人とも状況を理解し敵に意識を向けているが今取りうる選択肢に戦うの文字はない。
「あら?戦う意思はないようね、そんなんじゃ...」
はっと気付いた時には既に遅かった。
大剣が楓の体を捉えていた。
何とか回避しようにも反応が遅れてしまったため間に合わない。
腹部を抉り衝撃で壁までたたきつけられてしまった。
「カエデ!!」
サドネが慌てて駆け寄り楓の体を起こす。
切り裂かれた場所を押えながら楓は力を振り絞るように
「サ...ドネ...ミミ...を...連れて...逃げな...さい...」
「楓ちゃん、何を言ってるの!?」
呆然とする2人。
「あら?体を真っ二つにしたと思ったのに...
何とか力を逃がして受け流したのね」
ふふっと笑った敵は再び剣を構え2人のどちらにするか狙いを定める。
「は...やく...サドネ...」
握られた手を振り払う楓はこのままじゃ全滅することをわかっていた。
「それじゃあお次はそっちのうさぎさんにしようかしら!!」
一気に踏み込み大剣を振り上げミシェル目掛けて振り下ろす。
「ミミ...!!」
震えるてをぎゅっと握りしめるミシェルは死を覚悟した。
...ミミ...死んじゃうんだ...
テキヲコロセバシナズニスムヨ
そんなのはだめ!痛いのはだめ!!
ナラシヌシカナイヨ
そんなの嫌!!
ナラエラバナイトネ、ギセイニスルイノチヲネ
ミミは...
ミシェルの中にどす黒いそれが現れ全ての想いを飲み込んでいった。