カキィィィィィィィィン
心地よい音と共に青空に向かって打ち上げられた白点が太陽と重なる。
軌道を予測し落ちてくるであろう場所へ走っていき到着と同時にそれがひなたのグローブへと収められた。
「わーい、勝ったー」
喜びの声と共に試合は終わりを告げた。
ひなたののチームの勝利でその日の試合は決着。
今日も快晴、さんさんと輝く太陽は彼女を表しているようだ。
頭から水をかぶり汗を流すとタオルをかぶり余分な水分をふき取った。
「調子がいいみたいじゃのひなた」
応援に来ていた親友の桜が替えのスポーツタオルを持って現れた。
「あっ、桜ちゃんありがとう」
「なに、いつものことじゃろ」
替えのタオルを受け取りしっかりと水分をふきながらひなたが空を見上げた。
「桜ちゃん、やっぱり先生のお願い手伝うべきだったかな?」
ふむとしばし思考したのち桜がいつものようにゆっくりとした口調で話し始める。
「わしらはまだまだ子供じゃ
あれもこれもなどては届かん
それなのに覚悟もない今じゃ足手まといにしかならんじゃろ
ひなたの気持ちもわかる...
じゃから焦らんでもよい」
じっと手のひらを見つめたのち太陽に向け手を伸ばす。
「あれもこれもなんてよくばりなのかな?」
手を伸ばせばいつかは届く、そう信じてきたが
それだけじゃ何も解決しないこともわかる。
今自分がどうしたいの...
それを今自分は見失っている気がする...
よくわかんないやと言いながら空を見上げたままつぶやいたひなたはあの頃どんな気持ちだっけと思い出そうとした。
いつしか忘れてしまった気がするあの頃の記憶。
そんな中グラウンドの方から悲鳴が響いた。
「桜ちゃん!」
ひなたの呼びかけに頷き二人はグラウンドに駆け付けるとそこには大量のイロウスで溢れかえっていた。
「まずいの、このままじゃ...」
「うりゃーーーーっ!!」
考えるより先に駆け出していた。
そう、あの頃と同じく、いや、あの頃より強く守りたいと願っていた。
その願いの応えるようにひなたの全身は光に包まれ星衣をっ纏っていた。
手に握った『ミラソール』はひなたの想いに応えるように輝きを増す。
「ひなた...それは...!!」
勢いよく振り回し一閃。
次々とイロウス達を倒していくひなた、そしてそれを見守る桜。
桜はその背中にどことなく今までとは違う何かを感じていた。
「ひなたはまだまだ子供かもしれないけど、いつか、きっとみんなを引っ張れるようになる!
だから今は精一杯頑張る!!」
迷いを振り切ったその背には今まで彼女を導いてきた人々の想いが乗せられているようでった。