インフィニット・ストラトス スカイズ・アンノウン 作:永瀬ケイ
IS学園、入学初日、放課後
一夏は一人、教室の机に座って待っていた。それは、政府から急遽、自宅通学から学園寮での生活するようにと通知が来たのだ。連絡が来たのは、風間の電話の後、その直後に政府から連絡が来て、寮生活するように言われた。そして、一夏は部屋の準備が終わるまで教室で待っていた。
「お待たせしました、織斑くん!」
「すみません、山田先生、ありがとうございます」
「いえ、こちらが織斑くんが入る部屋の鍵です」
「確かに」
一夏が鍵を受け取るとあることを聞いてきた。
「山田先生、俺の部屋は一人部屋ですか?」
「残念ですが、一人部屋ではなく相部屋です」
「ですよね。相手の方は、このことを?」
「いえ、急だったのでまだ知らされていません。私も説明のため行くので、安心してください」
「助かります。それで荷物なんですが……」
「荷物なら私が持ってきた」
後ろを向くと織斑先生がキャリーケースとバックを持って立っていた。
「ありがとうございます、織斑先生」
「荷物はもう用意されていたが、こうなる事を予想していたのか?」
「ええ、まあ」
「そうか、では山田先生、あとはお願いします」
「わかりました。いきましょう織斑くん」
「了解です」
一夏は荷物を持って、山田先生の後を付いて行った。そして、寮についた。え?早い?気にすんな。で、今は部屋の前にいる。
「篠ノ之さん、いますか?篠ノ之さん?」
山田先生はノックしながら呼んだ。て、相部屋の人って箒だったのか。だが、部屋からは返事がなかった。
「留守でしょうか?」
「私が入るので、織斑くんは待ってて下さい」
「はい」
そう言い、山田先生は鍵を開けて部屋に入っていった。
“篠ノ之さん、いますか?”
“山田先生?どうしたんですか?”
“あ、篠ノ之さん。いたんですねって、なんて格好してるんですか!”
“す、すみません!シャワーの後だったので!”
“とりあえず服を、キャッ!”
“わー!タオルが!”
「俺は何も聞いてない、俺は何も聞いてない、俺は何も聞いてない………」
そんな会話を聞こえてしまった一夏は、耳を塞いで蹲っていた。少し経って、扉が開いた。
「えっと、お待たせしました。織斑くん」
「えっと、大丈夫です……」
「……聞こえてました?」
「聞いてません!俺は何も聞いてません!」
「そ、そうですか……では私はこれで……」
「はい、ありがとうございました……」
そう言い、山田先生は去り、一夏は部屋に入った。部屋に入ると箒はベットに座っていて、若干顔が赤かった。
「えっと、大丈夫?」
「だ、大丈夫だ。先生から話は聞いた。お前が同居人だと」
「そう、上からの命令でね」
「どういうつもりだ……」
「え?」
「男女七歳にして同衾など、何を考えているんだ!」
「考えが古いよ、箒」
箒ってしっかりしてるところはあるけど、考えがちょっと古いんだよね。
「まあいい、それより聞きたいことがある」
「聞きたいこと?」
「屋上でのことだ」
屋上?ああ、そうか……
「お前はあの時、「あの時のことは忘れていない」と言った」
「うん……言ったね」
「あの時、私が引っ越す時、私はお前に告白した。今答えを聞かせてくれ」
そう真っ直ぐと見ながら、箒が聞いてきた。俺は迷ったが、俺は………。
「ごめん箒、俺はお前とは付き合えない」
「!、なぜだ……?」
「正直、俺のことを好きになってくれるのは嬉しい。だが……」
「だが?」
「……………」
「言えないのか?」
「ああ…………」
「………わかった」
「え?」
箒は立って、俺の隣に座ってこう言った。
「理由があるのはわかった。だが、言えないことがあるなら無理に聞かない」
「箒……」
「だが!」
「!」
「一夏、私はお前が好きだ。だから、いつかお前を落とす。いいな?」
「………わかった。でもそう簡単に落ちないからね」
「望むところだ!」
そう言い、箒はとてもいい笑顔で答えた。ああ、やはり俺は、
何も失いたくないんだ。
一夏に何があったのかは、後に語られる。