インフィニット・ストラトス スカイズ・アンノウン 作:永瀬ケイ
IS学園入学前
トリガーこと一夏は、航空自衛隊、特殊任務飛行隊『疾風』の司令官、『風間』空将から呼ばれ、松島基地に来ていた。司令からは、ハンガーに来てくれと言われていて、今ハンガー前にいた。
「空将ー!いますかー!」
「私ならここだが?」
「うお!」
空将!いつの間に!
「いまさっき来たところだ」
「しれっと心を読まないで来れませんか……」
「ははははは!すまんすまん」
この人が疾風の司令官、風間空将。俺が入隊した時からお世話になっている人だ。
「それで、なんのようで私を読んだのですか?」
「うむ、実は我が航空自衛隊に新型機が配備されるんだ」
「新型ですか?」
「そうだ、それで君を読んだのは、新型機を見せようと思ってな」
「このハンガーにあるんですか?」
「そうだ」
そう言うと空将は、ハンガーに入って行った。俺は空将について行った。仲は暗かったが、少しだけ機体のシルエットが見えた。空将はハンガーの灯りをつけた。
「っ!……これは!」
明かりがついて新型機の姿がはっきり見えた、一言で言うなら、妖精だ。
「左から順に説明しよう。一番左が、『FFR−31 シルフィード』高い空戦能力を持ったファイター機だ。真ん中の機体は、『FA−1 ファーン』対地攻撃と空戦が可能のマルチロール機だ。そして最後が、『FFR–31MR スーパーシルフ』特殊任務用の機体で、シルフィードの派生機だ。性能はこちらが高い。この機体は、我々『疾風』の配備機になる」
「私たち専用の機体ですか……」
俺は、スーパーシルフに近づき機体を見た。機首部分に撫でるように触れ、呟いた。
「………いい機体だ」
「気に入ったか?」
「はい!」
「この3機は、艦載機としての運用が可能だ。そして明日から正式に配備される。明日から機体に慣れてもらうぞ?」
「了解です、空将!」
俺は敬礼をして、返事をした。そのあと、ハンガーを出て建物に戻る時、隣のハンガーの中にあった物に目が移った。
「あれは……?」
「うん?どうした一尉?」
「空将あれは?」
「ああ、あれか。あれは整備中のISだ。なんでも新型で、ここでテスト飛行をしていたらしい」
「なるほど……」
「見に行くか?」
「いいんですか?」
「ああ、すまない!見学して行ってもいいだろうか?」
「ああ、空将、いいですよ。多分大丈夫かと」
「そうか、ありがとう」
「ありがとうございます」
研究員の人に許可をもらい、空将と俺は近くに行き、ISを見た。
「これがIS……」
「近くで見るのは、初めてかい?」
「ええ、まあ……」
「なら触ってみるかい?」
「いいんですか?」
「ああ。触っても反応しないと思うが……」
研究員が言ってる中、俺はISに触れた。すると突然、頭の中に多くの情報が入ってきた。
「ISが……起動した!?」
「な、なんで………!?」
「一夏お前、ISを動かせたのか!?」
「急いで政府とIS委員会に連絡しろ!」
これが、俺がISを起動した時の話だ。それから俺は、日本政府と自衛隊上層部にIS学園に入学することが決定され、その後ISを動かしたことで、二階級特進、特務士官になった。そして今は………
*
「(こうしてIS学園にいるんだよなー)」
ここIS学園は、ISの操縦を教える教育機関で、そしてここは『女子学園』だ。男は俺一人、全く肩身が狭いぜ。今は、前回の自己紹介の途中だ。知らないやつは、プロローグを見てくれ。(メタ発言!)
「「「「キ」」」」
「あ(イヤな予感)」
「「「「キャーーーーーーー!!!!!」」」」
「(のおおお!耳があああ!?)」
これが人間音響兵器か!
「男よ!しかもイケメン!」
「あぁ、入学してよかったああ!」
「私を空に連れてって!」
「私を抱いて!そして罵って!」
おい!最後!
「これは何の騒ぎだ」
「あ、織斑先生。もう会議は終わられたんですか?」
突然、教室の扉が開いて見覚えのある人がきた。その人は俺の姉『織斑千冬』ドイツの教官を終えた後、今はIS学園の教師をしている。姉さんに声をかけた人は、この教室の副担任『山田真耶』先生。学生時代は、姉さんの後輩だったらしい。
「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押しつけてすまなかったな」
「い、いえっ。副担任ですから、これくらいはしないと……」
そう会話をして姉さんは、教卓にたった。
「諸君、このクラスの担任になった、織斑千冬だ。君たちヒヨッコを一年で使えるように育てるのが仕事だ。その際私に対しては、はいかYesで答えるように異論は認めん」
相変わらずで安心したよ。(苦笑)
一拍置いて、
「「「「「キャーーーーーーーー!!!!!」」」」」
「(人間音響兵器、第二波ああああああ!?)」
あ!よく見たら窓にヒビが!どんだけの威力だよ!?
「千冬様!本物の千冬様よ!」
「ずっとファンでした!」
「私と付き合ってください!」
「私を抱いてください!」
だから!最後!
騒ぐ女子達をみて、姉さんは額に手を当て言った。
「……毎年、よくこんなに馬鹿者が集まるものだ。何か?私のクラスだけ馬鹿者を集中させているのか?」
あー……それは……ご愁傷様です姉さん。今度、美味しい物作るから。
「きゃあああああ!お姉様!もっと叱って!罵って!」
「でも時には優しくして!」
「そしてつけあがらないように躾をして!」
……もう、ツッコム気力がない。……それと、
「(大変な学園生活になりそうだ)」
そう思いながら、俺は窓の外の空を見た。
部隊設定
特殊任務飛行隊「疾風(はやて)」
航空自衛隊各地で選び抜かれたパイロットが集まった精鋭部隊。入隊試験難易度は、陸上自衛隊の特殊作戦群並み。この部隊のエースはトリガーこと一夏である。海外の空軍パイロットからは恐れられており、風部隊と呼ばれていた。風のように早く敵を落とす姿を見てそう呼ばれるようになった。司令官は「風間空将」、飛行隊隊長は一夏が務めている。
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