インフィニット・ストラトス スカイズ・アンノウン   作:永瀬ケイ

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更新遅れてすみません。
箒&セシリアの絡みです。あと一夏(トリガー)の口調が定まらないのでご了承ください。


ミッション2

自己紹介後

 

「だ〜……疲れた」

 

自己紹介を終えて机に突っ伏した一夏は慣れない視線に疲れていた。視線の中には興味、好奇心、好意、軽蔑といったものがあった。

 

「(好奇心と興味はわかる。軽蔑はおそらく女尊男卑思想の女。好意は心当たりがあるから大丈夫だと思うが、それにしても………)」

 

俺は目線だけ廊下の方を見た。廊下には他クラスの女子が多くいて、一年だけじゃなく二、三年の生徒らが詰めかけている。教室内の女子はどう声を掛けようか迷っているらしくヒソヒソと声が聞こえた。

 

「(これは慣れるのに時間がかかるな)」

 

そう思いながら俺はバックから魔法瓶を取り出し、カップに注いだ。中身は紅茶で気分を落ち着くには丁度いいのだ。

 

「……ちょっといいか」

「ん?」

 

突然、話しかけられ一夏は飲んだカップを瓶に戻し、話しかけた人物を見た。

 

「……箒?久しぶりだな。6年ぶりか?」

「…………うむ」

 

彼女の名は『篠ノ之箒』。俺が昔まだ空自に入る前、通ってお世話になった剣術道場の子だ。髪型は昔と変わらずポニーテールで大和撫子と思わせる雰囲気がある。それにしても昔と比べて変わらないな。色々と成長してるが……

 

「廊下でいいか?」

「いや、廊下はあの通りいっぱいだ。屋上に行こう」

「わかった」

 

箒と廊下に出て屋上に向かった。向かう途中、特に会話はないが緊張しているような感じはした。それに……

 

「(自己紹介の時の好意の視線は箒だったのは予想はできた。好意を持たれたのも心当たりがあるが……)」

 

そう、好意の視線は箒で好意を持った理由もわかっていた。昔箒がいじめにあってた時があり、助けた時に好意を持たれた。……色々と自分の考えを押し付けられたが、今は大丈夫だと思う。屋上について俺はふと思いついたことを話した。

 

「そういえば」

「なんだ?」

「去年の剣道の全国大会で優勝したな。おめでとう」

「な、なんで知っているんだ!」

「新聞で見た」

「なんで新聞なんか見てるんだ!」

「基地だと新聞を読むことが多いからね」

「………」

「?」

 

さっきまで赤くしていた顔を下に向いて俯いて無言になった。それを見た俺は首を傾げた。

 

「自衛官になったんだな……」

「……うん」

「夢…叶えたんだな……」

「………うん」

「そうか…………」

 

そこから沈黙が続いた。聞こえるのは潮の音だけ

 

「………………箒」

「……なんだ?」

「……あの時のことは忘れてないから」

「!!」

 

そう言って箒は驚いた顔をした。箒はすぐに聞こうとしたがチャイムが鳴った。

 

「時間だ、教室に戻ろう」

「……わかった」

 

俺たちは教室に戻った。ギリギリに着いたが、織斑先生に出席簿で叩かれた。あれ、普通の出席簿だよね?普通叩いてあんな大きい音出るか?

 

 *

 

二時限目はISの基礎授業で、山田先生が担当していた。すらすらと教科書の内容を読んで、わかりやすく説明していた。

 

「ここまでで、何かわからな人はいますか?」

 

シーン

 

「えっと……織斑くんは?」

「自分は大丈夫ですよ。山田先生の教えはとてもわかりやすいので」

「「「うんうん」」」

 

俺の言葉に賛成してみんな頷いた。山田先生はそれを聞くと顔を赤くして照れていた。

 

「そ、そうですか?それはよかったです」/////

(((((かわいい)))))

 

山田先生はこの教室の癒しと確定した。

 

 

「ちょっとよろしくて?」

「うん?」

 

二時限目の休み時間、一人に生徒が俺に話しかけて来た。相手を見て、金髪で貴族の雰囲気を出した女性だった。だが彼女の目は俺を見下していた。

 

「訊いてます?お返事は?」

「(女尊男卑か…)失礼、イギリス代表候補生、セシリア・オルコットさん」

「あら、わたくしのことをご存知でしたか」

 

彼女の名は『セシリア・オルコット』イギリス代表候補生で専用気持ちだ。貴族出身で高貴な雰囲気があるが、女尊男卑のせいで雰囲気が台無しだ。しかし『オルコット』、どこかで聞いたことがあるが………。

 

「君のことは、自己紹介の時に聞きましたから」

「そうでしたか……」

 

事前に知ってると思ったのか?

 

「それで、何かご用で?」

「そうでした。ISのことでわからないことであれば、教えて差し上げてもよくってよ。何せわたくし、入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから」

 

オルコットは胸を張って言った。生憎だが、指導は間に合っている。

 

「すみませんが、指導の方は間に合ってます。入学前に空自のIS部隊の方々に教えてもらいましたから。それと私も教官を倒しました」

「は………?」

 

それを聞いて、オルコットは驚きの表情をし、聞いてきた。

 

「わたくしだけと聞きましたが?」

「仕方ありません、私が受けた時は君たちより後でしたから」

 

そう言ったが、オルコットは納得していなかった。

 

「ですが!まだISに触れて少ししか経ってないのに、教官を倒すのは……」

「先ほども言いましたが、試験を受けるまで、基地に居たIS部隊の皆さんに、ISのアグレッサー部隊にレクチャーしてもらいました。自分で言うのもなんですが、物覚えがいいんです、私は」

「くっ……天才ということですか……」

 

そう話している間にチャイムが鳴った。

 

「!……また来ますわ」

「(出来れば来ないでくれ)」

 

そう思いながら、オルコットが去るの見て、俺は席に着き、深い溜息を吐いた。

 

「は〜〜……(これは、面倒なことになるかな)」

 

そう予想した一夏の考えは、あとに的中するのだった。




セシリアのお嬢様口調は、自分が予想してたのより難しい。
あと更新遅れて本当にすみませんでした。

ちょっとした用語説明

アグレッサーとは「侵略者」という意味で、戦闘機の訓練において敵を演じる専門の部隊です。 アメリカ海軍では「アドバーサリー(敵)」とも呼ばれています。

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  • 黄色の13
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  • ミハイ・ドゥミトル・マルガレータ・コルネリウ・レオポルド・ブランカ・カロル・イオ

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