alacrân~アラクラン~   作:兵頭アキラ

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とりあえず忘却の桜編までは書き切ります(まだまだ先だぞ!)


薔薇園

 ベットの上を寝間着のまま転がり惰眠を貪る。はるちゃんには昼まで寝とくから昼食出来たら起こしてねー。と、先に伝えてあるので心配はない。・・・前回の事件はハルヒコサンとの約束の通り、すべての責任を彼に背負わせ、唄乃ちゃんを引き取った。

 

 今は病院で入院中、退院でき次第私の家に来るということになった。ただ一つ心配なのはその病院の先生がコウモリの手のものだということだが、さすがのアイツも私関連の物には手を出さないはずなので安心でき『ピポピポピンポーン!!』・・・うるせえ!はるちゃんが私を起こすまいと大急ぎで玄関に向かうが、完全に目が覚めてしまった。ゴメン、気遣いを無駄にしちゃって。

 

「おはよ、はるちゃん」

「・・・おはようございます。・・・朱音さん」

 

 とりあえずさっさと普段着に着替えて玄関のかぎを開ける。ため息をつきながらドアを開けると、目の前にコウモリが居やがった。・・・閉めよ。即座にドアを閉じようとすると野郎、足をドアの間に滑り込ませて妨害してくる。知らん、そのまま力いっぱいドアを閉めにかかる。

 

「痛い痛い!とりあえず話だけでも!」

「・・・んだよ。さっさと言えよ」

 

 ドアに足を挟ませたまま話を続ける。

 

「アンナちゃんって知ってる?」

「ああ、あのアイドルやってた。で、それが何?」

「その子のお姉ちゃんがねぇ、あたしのとこに依頼に来たんだよ。「変な宗教に入信しちゃったから連れ戻してくれ」って」

「で?なんで私のとこに来るのよ」

「一緒に来てくれないかなぁって。ほら、サソリちゃん。毒物とかドラックのこと詳しいでしょ?多分関わってると思うから」

「いやだよ、一人で行って来いよ」

「ケーサツに捜査してきますって伝えたら、サソリちゃんも連れてけって言われたんだよぉ」

「クッソ、マジかよ。・・・ハァ、分かったよ」

 

 ケイサツの連中に行けって言われたら行くしかない。良好な信頼関係(偽造)を築いてる以上、変な動きは出来んからなァ。はるちゃんに頼んで軽めの昼食を用意してもらい、潜入するとのことなので私服姿のままコウモリ車に乗り込んだ。・・・なかなかいい車じゃんか。

 

○○○

 

 何の障害もなく到着。ふむ、『VirginRose』とな。洒落てる名前だ。お?目の前に金髪巨乳のお姉さん登場!おっぱいデっか。

 

「あら、お客様さま?こんな場所になんの用でしょう?ここには薔薇しかありませんが・・・」

「あのー・・・ここってそのー・・・」

「あなた達・・・。もしかして入し・・・」

「「「ゴールドマリー様ー!新しい仲間の方ですかーっ」」」

 

 なるほろ、このお姉さんはゴールドマリーと言う名前らしい。というかおっぱいがおっきい子たちしかいないのかここは。・・・天国かな?

 

「もしかして入信希望の方かしら?よろしければ見学だけでも受け付けていますよ?」

 

 ・・・

 

「「はい!!!入信希望です!!!!!」」

「やっぱり入信希望だったのね。ならこちらへどうぞ」

 

 すっげ、振り向いただけで揺れたぞ、あのお餅。どんだけデカくて柔らかいんだよ。・・・揉みてぇ。しかし、ホントに薔薇しかないな。建物もデカいし、一年ほど前にできたとは思えんな。

 

「もし。あなたのお名前は・・・」

「あぁ、鎖曽利朱音」

「朱音さん・・・ですか。ところで、あなたはどうしてここに?

「あの・・・言わなくては・・・いけませんか?」

「大丈夫です。たとえ何があっても、貴方を笑うような人間はここにいません」

「はい!昔、男の人に襲われたことがあるんです。何の抵抗もできませんでした・・・。それ以来、男の人が怖くて怖くて・・・ここなら助けてもらえるかなぁって。藁にもすがるような気持ちで・・・」

 

 当然、嘘だ。でも、ゴールドマリーさんが胸の中に抱きしめてくれたのは流石に想定外だった。やわらけぇ!手より先に顔で触ることになるとは思いもしなかったぜ!

 

 ○○○

 

 バラ園にはかつての自分の名前を付けた薔薇を育てる、と言った決まりがあるらしい。・・・完全に洗脳の類だな。やっぱり裏があったか。・・・ン?なんか向こうに百合の波動を感じる。へえ、カワイ子ちゃん同士がキスしてる。しかもフレンチじゃない方。ゴールドマリーさんの口ぶりから部屋の中でならいいらしい、グヘヘ。

 

「あの~黒湖さんと朱音さんのパートナーはどうするんです?フリーの子、いましたっけ?」

「そうねぇ・・・黒湖さんは朱音さんとパートナーになってもらおうかしら?」

 

 前言撤回、こいつと相部屋とか貞操がいくらあっても足りん。おい、コウモリ。こっちを見るな!お前の相手はごめんだ、このサルめ!「ヤアァーッ」・・・どこかで修業でもしてるのかな?

 

「どこかで修業か何かでもやってるんですか?」

「せっかくだし見ていく?」

「ええ、あたし気になります」

 

 どうも薙刀の訓練らしい。曰く平和がいつまで続くのかわからないからだとか。いろいろ気になるなァ。お、アンナちゃんいた。テレビで見るのよりも実物のがいいなァ。・・・なんかテレサってちょっと荒っぽい女の子をコウモリがボコってたけど私は気にしない。まわりがコウモリに懐いたのは許しがたいがな!

 

 サテ、部屋にも案内されたことだし。いい時間だし、風呂にでも行きますかね。タオルは持っていざ出陣!と、勇んで行ったはいいけどあんまりいなかった。ザンネン。およ?ショートカットの娘が話しかけてきた。何かモジモジしてる。顔も真っ赤。

 

「あのー、朱音さん、ですよね」

「ん、そうだよー」

「私、アイダって言います。・・・あの・・・あなたに一目惚れしました!今夜部屋に来てくれませんか?!」

「いいよ。あとで部屋番教えて」

「!はい!」

 

 シャァ!カワイ子ちゃんとのお約束ゲットォ!今夜が楽しみですなァ。っとその前に、ゴールドマリーさんに新しい名前のことで呼ばれてるんだった。

 

 

 私の新しい名前は『アウストレイル』に決まった。




はるかのつぶやき・・・ちゃんと帰ってきてくれるのかなぁ・・・迎えに行く準備しなきゃ。
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