普段から家にいるはずなのに書けないという悪循環に陥っていました。
言い訳はそこまでにして、香澄姉妹編は前回が夜空さんのターンだったので、今回は真昼ちゃんのターンです。
毎度のことながら、後半の雑さが目立ちますね......。
~side真昼~
……見てしまった。
お姉ちゃんと司先輩が手をつないで歩いているところを。
(やっぱり、お姉ちゃんと司先輩ってそういう関係なのかな……)
もしそうなら、私にチャンスはないのだろうか。
……またお姉ちゃんは私を置いて行ってしまうのかな。
(うぅ~。なんだか気が晴れない。こんな時は!)
密かに持っていた瓦を取り出し、心を無にして、割る!
「たぁーーっ!!」
パリン、と気持ちよく瓦は割れ、気持ちも幾分かマシになった。
そして、決心もついた。
「たとえお姉ちゃんでも、これだけは絶対に負けられないから!」
そうと決まれば行動開始だ。
△▼△
意思を固めた次の日、私は早速行動に出ることにした。
「司先輩、今日一日レッスンしてくれませんか?」
「今日一日?うーん、お昼過ぎまでなら構わないよ」
「本当ですか?!ありがとうございます!」
(よし。まずは第一段階が成功)
単発ドラマに出演が決まっていたこと利用して、二人きりの時間を作ることができた。
そして、レッスンの最中もなるべく近づいて意識させる。
お昼の時もアピールすることを欠かさない。
「先輩。今日、実はお昼ご飯を作ってきたんです。よかったら食べてください」
「いいの?」
「はい。レッスンのお礼には足りないかもしれないですけど」
「いやいや、そんなことはないよ」
司先輩がお弁当を受け取ってくれた。
「じゃあ、いただきます」
少し緊張しながらも先輩の様子を窺う。
栄養と見た目にはきちんと気を遣ったし、味もいいはず……。
「おいしい!」
「お口に合ってよかったです」
おいしいと言ってくれたことがすごくうれしかった。
その感情を表に出すのを必死に堪え、心の中でガッツポーズを決めていた。
△▼△
レッスンの時間もとうとう終わりとなった。
今日はとてもいい日にできた気がする。
演技の上達もさることながら、司先輩との距離をぐっと縮められた気がする。
「先輩、今日はありがとうございました」
「ドラマ、頑張ってね。うまくいくよう応援してるから」
そう言って先輩はお仕事に向かっていった。
(……これで私のことを意識してくれるようになるかな。いや、なってもらわなきゃだめだ)
これからもしばらくアピールは続きそうだ。
~side out~
△▼△
~side司~
真昼ちゃんのレッスンを終えて撮影に向かう途中、レッスンの最中のことを考えていた。
いつもより距離が近かったこと。
ボディタッチが時々あったこと。
そして真昼ちゃんのお手製のお弁当がおいしかったこと。
距離が近い分、姉に似て綺麗な顔も必然的に近くなり内心ドキドキしていた。
ボディタッチも心なしか多い気がして気が気でなかったし。
よくよく思い出せば、台本に書いていないことまでやらされたような気がする。
(いや、真昼ちゃんがそんなことをするわけないよなぁ。)
「にしても、お弁当を食べたときの笑顔はかわいかったなぁ」
栄養から何からいろいろと考えて作ってくれたんだろう。
でも、わざわざこんなことをしてくれるなんて……。
「まさか……ね」
僕はオーバーヒート仕掛けた頭を覚ますために、考えるのをやめた。
△▼△
次の日、仕事がなく友達と昼食を取ろうと食堂に移動していた。
その途中、珍しい人だかりに出くわした。
「なあ海東。人だかりができてるけど、今日何かあったっけ?」
「いや、何もないはずだけど。ちょっと見てみるか」
野次馬根性で覗いてみると、そこにいたのはお弁当を持つ真昼ちゃんだった。
「なあ司。お前あの子のこと知ってるか?確か女子部の1年生に知り合いがいるんだって聞いたぞ」
「いや、その……」
(知っているというか、むしろその知り合いの部類に入るのですが……)
もし素直に答えるとしつこくなりそうだと感じ答えあぐねていると、真昼ちゃんと目と目が合った。
(メトメガアウー)
何か脳内で聞こえた気がするが、無視だ。
僕に気づいた真昼ちゃんは、ぱあっと顔を輝かせてこちらに駆け寄ってきた。
どうやら僕を待っていたらしい。
真昼ちゃんが動くと同時に、周りの人だかりの目線も同時に動く。
つまり何が言いたいかというと、自然と僕に視線が集まってきたのだ。
「司先輩、お疲れ様です」
「あ、ああ。お疲れ様」
周りからの視線が気になって仕方がない。
恨みがましい視線から、ニヤニヤと面白いものを見るものまで様々だ。
舞台にあがったときの視線とはまるっきり違って心臓に悪い。
「と、ところで今日はどうしたのかな。わざわざ男子部の所まで来るなんて。まさか朝陽に用があるのかな」
「違いますよ。先輩に会いに来たんです」
(やっぱりかー)
薄々感じてはいたが、改めて言われると驚くものだ。
「そ、そうだったのか。心当たりがないからついつい、ね。それで、何の用だったの?」
「お弁当を持ってきました。昨日、先輩がおいしいって言ってくれたからうれしくって」
一層視線が刺さる。
「わざわざ作ってくれたの?!」
「はい!それで、よかったら一緒に食べませんか……?」
上目遣いは反則でしょう。
拒否できるわけないじゃん。
「う、うん。いいよ!」
そして、二人で昼食をとることにになった。
昼食の後、海東に問い詰められたのはまた別の話。
この件以降、真昼ちゃんと僕は恋人関係だという噂が男子部の一部に広まった。
朝陽には伝わっていないようで、良かったのだが。
そして僕自身はというと、真昼ちゃんに対して好きだという気持ちが芽生えていることに気づいた。
姉である夜空さんのことが気になっているのに妹の真昼ちゃんにまで惹かれているなんて。
僕はとんだクズ野郎だったみたいだ。
そして、夜空さんとのお出かけの日が近づいてくる。
僕はいったいどうなってしまうのだろう。
いかがだったでしょうか。
次回は再び夜空さんのターンになると思います。
そして投稿ペースですが、来月からは少しづつ加速できたらいいなと考えております。
いつになったらあおい姐さんのお話を掛けるのだろうか。
え?自分次第?
ですよねー(白目)。
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