最近、気が付くと1日が終わっているという生活が続いています。
それでもってお酒は変わらずおいしいです。
マネージャーもどきを始めて数日。
マネージャー業って思っていたよりも難しい。
学外で練習の場所を押さえる時はもちろん、ユニット結成時のメディアの方々への広報までと、なかなか仕事の幅が広かった。
本業の人たちはすごいな、なんて思いながらレッスン室の端で一息ついていると、ドリンクを片手にあおいちゃんがやってきた。
「お疲れ、司くん」
「そっちこそレッスンお疲れさま」
あおいちゃんからボトルを受け取り、中身をあおる。
その横で、あおいちゃんも腰掛ける。
「にしても、会見の時はすごかったよねー」
「そうだったな。なぜか二人じゃなくて僕に対しての質問が多かったけど」
取材に来たメディアの方々はどこから聞いたのか、僕がマネージャーをするという話をすでに耳にしていて、それについての言及がすさまじかったのだ。
会見が終わったころにはなぜか僕だけがヘトヘトという訳の分からない状態になっていた。
「まあ、普通はアイドルがマネージャー業をするって聞いたらみんな驚くからね」
「それでももう少し手加減してほしかったな……」
「あははは……」
僕が遠い目をしているのを見ると、あおいちゃんもそれには苦笑いだった。
そうやって少し緩い時間を過ごしていると、言わなければならないことを思い出した。
「そうだった、二人に言わなきゃいけないことがあったんだ!」
「何か大事なこと?」
少し離れていたところでクールダウンをしていたいちごちゃんが言った。
「とても大事なことだ」
「まさか、ファーストライブが決まったの?!」
「そう!ユニットとしての初めてのライブだ」
「わーい!」
ユニットとしての初めてのライブだ。
内容はまだこれから詰めていく必要があるけれども、こうして二人に伝えられたのはすごくうれしい。
これもマネージャー冥利に尽きる、ってものかな。
それから、今の段階で決まっているライブの内容を二人に伝えながらレッスン室を後にし、各々の寮へ戻って行った。
△▼△
「ちょっと今日のあおいちゃん、距離が近くなかったか?」
レッスンの時のことを思い出し、自室でひとりごちる。
あおいちゃんが好きだと自覚して時々そういう考えに陥ることがある。
「僕があおいちゃんのことを意識しすぎているのかなぁ」
でも、あおいちゃんのことが好きなのは事実。
それに、好きな人のことが気になるのは当然のこと。
「あおいちゃんは僕のことをどう思ってくれているんだろう」
どこか悶々としながら、眠りについた。
△▼△
日は巡ってファーストライブの日。
「なんで僕が緊張してるんだろう……」
「本当に緊張してるね」
いちごちゃんは僕の肩をつついてそう言う。
朝から胸騒ぎがするのが原因だろう。
「とにかく、二人が緊張してないようで良かった」
「まあ、わかりやすく緊張している人がいるとかえってこっちは緊張しないね」
あははと苦笑しながらもリラックスしたあおいちゃんが言う。
外をふと眺めると多くの人が集まりだしていることが確認できた。
時計を見ると開始の時間になりかけていた。
「そろそろ時間みたいだね」
「じゃあ、私たちはステージに行ってくるね」
「うん、いってらっしゃい」
僕は二人をステージに見送る。
それと同時にアイカツフォンに連絡が入った。
「やっぱりか……」
蘭からの連絡だった。
「なんだかんだ、二人と一緒にいることが良かったんだな」
2人が編入してきてからのことを思い出し、少し笑みがこぼれる。
僕は通りへ向かい、蘭を迎えに行った。
「蘭のおかげであおいちゃんと出会えたんだ。そのお礼みたいなものさ」
△▼△
蘭の突然の登場にみんなが驚く。
もちろんあおいちゃんといちごちゃんも。
後から、何で僕だけ驚かなかったのか問い詰められたのは別の話。
とはいえ、みんなが驚こうが今日はステージをしないといけない。
「で、ステージはどうするの?」
「私たちは蘭のドレスは用意してないよ」
僕はあおいちゃんといちごちゃんの問いに答える。
「最悪の事態を考えて、用意はしていたよ」
蘭にアイカツカードを渡す。
「貸し一つね」
「はいはい。とりあえず感謝はしとく」
カードを受け取ると、蘭はいつも通りの強気な表情に戻った。
「とりあえず、ドレスの話はあとからするから今はステージだ。3人で楽しくステージをやってきて」
笑顔で3人を送り出し、僕は観客席に紛れ込む。
そこで見たステージはとても記念すべきステージになった。
△▼△
「で、話ってなんだ?」
「その、相談というかお願いしたいことがあってね」
ファーストライブの数日後、僕はさっそく借りを返してもらいたく蘭のもとを訪ねた。
「お願い、ねぇ。司にしては珍しいじゃん。で、その内容は?」
「えーっとだな……」
内容を口に出そうとするが、つかえたように言葉が出ない。
「おいおい、いったい何を頼むつもりなんだよ……」
何を依頼されるかたまったものではない蘭は、軽くうつむく。
さすがに僕もこのままというわけにもいかず、ようやく口にすることができた。
「あおいちゃんにさ、僕のことをどう思っているのか聞いてほしくて……」
「は?あおいに?」
想像の斜め上の質問が飛んできた蘭は、拍子抜けしたような顔で尋ね返してきた。
「この際だから全部吐くけど、僕、あおいちゃんが好きなんだ」
「……うっすらと感じてはいたけど、本当にそうだったのか」
「そんなにわかりやすかった?」
「いや、お前と付き合いがそれなりにあったから、なんとなくそんな気がするなって」
その言葉に少し安心する。
「そっか。で、話を戻すよ。最近、あおいちゃんとの距離が近く感じてさ。もし、これが僕の勘違いとかだったらいいんだけど。いや、よくはないな」
「確かに、この前の司とあおいの距離はだいぶ近かったな」
「やっぱりか。とりあえず、頼めるか?」
「ああ。さりげなく聞いとくよ」
こうやって人に聞き出してもらうのもいいものではないけど、今のこの関係を壊したくない。
せめて、ユニット活動の間、この思いを抑え込めればいいのだ。
唐突ですが皆さんにお礼をさせてください。
本当にみなさんが気長に待っていただいていることに感謝しかありません。
これだけ期間が空いても読んでくださるみなさんがいるおかげで、書いている甲斐があるというものです。
投稿ペースは怪しいかもしれませんが、地道にコツコツとお話を書いていきたいと思います。
アイカツプラネットがそろそろ終わりそうですね。
これからどうなっていくのか、不安とワクワクでいっぱいです。
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