恐らく月1更新がデフォになるのではないかと思うこの頃。
それでも続けている自分は偉い、といいながら執筆をつづけております。
~side 蘭~
司にはああ言ったものの、あおいから聞き出す気はない。
こういうものは二人でどうにかするものだと思う。
……とは言うものの、個人的な思いとしては気になる。
今まで浮ついた話題の無かったあの司が恋バナだなんて未だに信じられない。
人の恋路をじゃますると馬に蹴られるとか言うけど、これはむしろ伝えた方が馬に蹴られそうだし。
ただ、司がむやみに人の気持ちを聞き出そうとしないのに、今回こうなった理由が気になる。
(とりあえずあおいに聞くだけ聞いて、司に伝えるかどうかは後回しにするかなぁ)
思っていたよりも難しい問題かもしれない。
△▼△
おかげさまでソレイユの人気はどんどん上がっていき、ライブの数もそれなりに多くなってきた。
夏の暑さが本格的になってきたこともあり、3人とも疲れが出てきていた。
そんな中、司が
「明日から2日、完全に予定を空けておいた。どこか温泉でも行ってリフレッシュして来い」
と唐突に休暇をくれた。
あおいといちごの二人は目を輝かせていた。
私ももちろんうれしかったが、なんとなく司から頼まれていたことを思い出して少し苦笑気味になってしまう。
そして急きょ1泊2日の温泉旅行に出発することになった。
思えば、トライスターの選抜試験の前に取った休暇では行けてなかったんだっけ。
寄り道をしつつも目的の旅館に着き、ゆっくりと入浴と食事を済ましてあとは寝るだけとなった。
ただ、こういうところでは寝る前にいろいろと話し込んでしまうもので、おしゃべりに花が咲いた。
「そういえばみんなって好きな人っているの?」
あおいが唐突に話題を恋バナへと変えた。
図らずも聞きたかったことが聞き出せるみたいだ。
「私はまだかんがえたことなかったなー」
いちごはそういえばそんなものあったな、とでもいうような表情で答える。
「私は……まだいないな」
私も改めて考えてみると、そんな人はいなかった。
そもそも一番接する男子が司だ。
ただ、司に感じているのは恋心なんかではないのは確実だ。
「そういうあおいはどうなんだ?」
「私はね。その……」
あおいは顔を赤らめ、ややうつむく。
それにいちごは食い気味に尋ねる。
「あおいに好きな人がいるの?!」
恥ずかしそうに眼を逸らしながらも、首を縦にふる。
「それで、ね。少し相談があったの」
相談か……。
おかしいな。
既視感しか感じないんだけど。
「あおいの相談ならなんでも聞くよ」
「さすがに私もここまで来て話に乗らないわけにはいかないからな」
「二人とも、ありがとう!」
感情が爆発したのか、あおいは私たちに抱き着いてくる。
まあ、いつものことだから受け入れるけど。
そして、居住まいを正したあおいは真剣な面持ちで話し始めた。
「まず、私が好きな人を言うね。たぶんそうしないと始まらないし……」
やっぱり恥ずかしいのか、あおいは「えっと」とか「あの」と繰り返し呟く。
そこで私が聞き出して手助けをしようと思った矢先、あおいは口を開いた。
「私は司くんが好き」
……薄々感じてはいたけど、やっぱりか。
もうこいつら付き合えばいいのに。
「ちょっと、蘭聞いてる?!」
「聞いてた聞いてた。予想通り過ぎて驚かなかったけどな」
いちごの方を見ると、うっすらと苦笑いを浮かべていた。
たぶんいちごも薄々感じてたんだろうな。
「もう、私がせっかく好きな人を言ったっていうのに!」
さすがのあおいも少しお怒り気味だ。
揶揄うのもこれくらいにしておかないと。
「ごめんごめん。悪かった。お詫びといってはなんだけど、司のことならどんどん聞いてよ」
あおいにそう言うと、さっきのお怒りの表情はどこへやら、また少し顔を赤らめた。
「じゃ、じゃあさ。いま司くんって好きな人っているの……?」
あ、これって言っていいものなのか?
でも、今更引き返すのもあおいに申し訳ない。
少し考えた挙句、私は言った。
「司には、今好きな人がいるみたいだ」
「えっ……?」
もちろんその言葉にあおいは軽くショックを受ける。
「ただ、その相手には自分の思いを知られていないみたいなんだ。加えて、私たちがユニット活動している間はマネージャー業に専念したいらしいとも言ってた」
「ってことは?」
「あおいにもまだチャンスはあるってことだ」
嘘は言っていないが、本当のことでもないことに少し心が痛む。
でも、司と互いにこのSoleilを優先したいということを考えた結果、こうすることが大切だと感じた。
お互いが思いを伝えあって納得がいくなら話は変わるが、今回は直接話すわけではないからこういう結論を選択した。
だから、司にもぼかして伝えるつもりではある。
「じゃあ、私が素直に思いを伝えれば」
「司にも思いが伝わるかもな」
あおいの表情が一転して笑顔になる。
「よかったね、あおい!」
「うん!」
喜びのあまり、あおいはいちごに抱き着く。
「ねえねえ、あおいって司くんのどこが好きになったの?」
「えーっとね、まずは――」
さっきまでの動揺が嘘かのようにしゃべりだすあおい。
「ってちょっと待て。それ長くなるやつだろ!」
……さっさとくっつけよ、二人とも。
今回は全部蘭の視点になってしまいました。
間を取り持つのに程よいから仕方ないね。
あおいちゃんの本心とかはまた追々。
新たなお話を書こうかなーとか思っていたら3か月も過ぎていて、ちょっと内心焦りつつも、書けるときにはちゃんと書いていきます。
でも最近PCの挙動が不安定すぎてそれどころではなくなってきている始末。
恐らく更新が長期で止まっていたら、PCが死んでます。
PCが死んだら、一応活動報告を上げる予定ですので、「なんか遅いな」とか思ったら一度確認してみてください。
......アイカツ成分が足りません。
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