アイカツで恋愛モノ   作:亜戸 健一@沼太郎

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長らくお待たせいたしました。
アイカツの映画と感想のおかげでモチベ回復ができました。
まさかの年を越して新作があるということにも驚きですが。


ツアーのあとに、そして

~side あおい~

 

ツアー前の合同トレーニングを終え、とうとうツアーが始まった。

あの美月さんと同じステージ立てるなんて、穏やかじゃない!んだけど……。

 

「あおい。なんかずーっと外見てるけど、どうしたの?」

「あ、いちご。なんでもないよ」

「ほんとにー?」

「ほんとほんと」

 

嘘だ。

本当は司くんがいなくて寂しい。

まるで生殺しだ。

私が司くんのことが好きなんだとわかったかと思ったら、その好きな人と会えなくなるなんて。

今すぐ司くんと話したい。

電話でもいい。

いや、やっぱり直接会って話したい!

 

「あおいー。そろそろスタンバイするぞー」

「わかったー」

 

蘭に呼ばれ、私は控室へと戻って行く。

だって私はアイドルだもん。

まずはみんなに笑顔を届けることが大事だから。

 

~side out~

 

忙しい。

アイカツを始めてからここまで忙しかったことはない、とまではいかないが忙しい。

学園長がコネづくりになるとは言っていたが、ここまでか??

ただ実際に来た仕事は、歌を歌ってみないかというものが多かった。

持ち歌がないわけではないのだが、如何せんメインが演技だったのもあって多くない。

せいぜいがドラマのタイアップ曲だぞ?

いったいどうしてここまで仕事が来るようになったのか。

 

「これはキッツいなぁ……」

 

でも、あおいちゃんたちもツアー頑張ってるんだ。

ボイトレももう少し頑張ろう。

こんなことで弱音を吐くようじゃ、あおいちゃんに笑われちゃうよ。

 

自然とあおいちゃんとのトーク画面を開こうとする手を止める。

あおいちゃんと話したいけど、今は我慢だ。

 

「よしっ、休憩終わり!」

 

あおいちゃんと会って話したいという思いを振り切るように、足早にレッスンルームへ向かった。

 

△▼△

 

あおいちゃんたちのユニットSTAR☆ANISのツアーも最終日となった。

だが、忙しさのあまりいまだにライブに行けていない。

いくつかの会場でのチケットをもらってはいるのだが、都合が合わずに今の今まですべて使う機会もないまま、引き出しの中にしまわれている。

そろそろ罰が当たるのではないだろうか。

 

「あおいちゃんがチケットを送ってくれるけど、ここまで無駄にすると申し訳ないなぁ」

「じゃあ俺が行ってやろうか?」

「なんだ海東。聞いてたのか」

 

撮影の合間にベンチで一休みしている僕の背中から、唐突に海東が現れる。

 

「いらないならもらってやるよ」

「そんなことは誰も言ってないだろ」

「じゃあ行かないのか?」

「それは……」

 

行きたいのはやまやまだが、仕事を放りだすわけにもいかないし……。

 

「どうせここから先のシーンでお前はほとんど出ないんだろ?」

「ん?それはそうだけど、ワンカットあったはずだよな」

「ワンカットっていっても、お前はほとんど後ろ向きで映るだけじゃないか」

 

ん?

 

「……遠回しに行って来いって言ってる?」

「……はぁ。せっかくカッコつけてぼかして言ったのに」

 

ちょっとバカにはしたけれども、やっぱり海東は僕の親友だ。

 

「わかった。今のは聞かなかったことにしとく」

「うっせぇ、さっさと行け」

「はいはい」

 

お言葉に甘えて、ここはライブに行かせてもらおう。

 

△▼△

 

会場は人で溢れていた。

ツアーの最終日ともなれば、これだけの人が集まるのもうなずける。

 

あおいちゃんからもらったチケットで中に入る。

あおいちゃんのはからいで、関係者席で見られるようだ。

関係者席に行くと、学園長とジョニー先生、それにいちごちゃんの家族も来ているのが見えた。

 

関係者だから控室にも行けるのだが、まだ行っていない。

だって、行ってしまったらここまで我慢してきた意味がなくなっちゃうから。

あおいちゃんからも連絡がなかったということは、相当ツアーに向けて意識を合わせていたはずだ。

その邪魔をしようものなら、今日ここにいるすべてのファンに失礼だし、あおいちゃん自身にも失礼だ。

 

……時間だ。

ステージが始まる。

 

△▼△

 

ステージは圧巻としか言えなかった。

センターなんてものはなく、みんなが一様に輝いていた。

でもみんなが輝いている中で、ぼくにはあおいちゃんが一際輝いているように見えた。

もちろん意識しすぎているだけかも知れないけど。

 

公演も終わり、僕は足早に控室に向かう。

一刻も早くあおいちゃんに会うためだ。

ずっと抑えていたこの思いを、今日こそあおいちゃんに伝えるんだ。

 

息が上がる。

走ったせいなのか、緊張からなのかわからない。

 

あぁ、じれったい。

控室がこれほどまで遠く感じたことはない。

 

最後の曲がり角を過ぎると、ステージを終えて談笑しながら8人がやってくる。

その中にあおいちゃんを見つけた。

あおいちゃんもこちらに気づき、やってくる。

まるで、映画のワンシーンかのような感覚だ。

一歩一歩近づくたびに鼓動が高鳴る。

あおいちゃんの瞳に光るものを見つける。

って、あおいちゃんが泣いて……?

 

胸に飛び込んでくるあおいちゃんを抱きしめる。

 

「司くんっ……!」

「あおい、ちゃん……」

 

あおいちゃんが落ち着くまで、抱きしめる。

……なんか周りからの目が異様に暖かいけど、今は構っていられない。

 

「……落ち着いた?」

「うん。ごめんね、急に」

「いいや、大丈夫だよ」

 

あおいちゃんが落ち着くと、お互い何も言わずに離れて向きなおる。

 

「あおいちゃん」

「何?司くん」

「僕はあおいちゃんが好きだ」

「うん。さっきのでだいぶわかっちゃった」

「だよね」

「ってことは、私の気持ちもわかってるよね?」

「もちろん。でも、あおいちゃんの口からききたいな」

「そうだよね……」

 

あおいちゃんは気持ちを整えるように、深呼吸する。

 

「私も司くんが好き」

「さっきのでわかってた」

「あー、いじわるー。わかってたならいいじゃーん」

「それとこれとは話が別だよ」

 

それから、学園長がやってきて咳ばらいをするまでずっと抱き合っていた。




二人が思いを伝えあったので一見終わりかと思いますが、あと一話だけ続きます。
といっても蛇足感は否めないですが。

思えば、我ながらよくプロットなしでここまで書けたと思います。
その間に文章の書き方も若干変わってしまいましたし。

次回の更新はいつになるかわかりませんが、気長にお待ちください。
誕生日企画もやりたいなぁ。(遅筆で間に合うか怪しいが)

それでは、また。

アイカツシリーズで1番好きなのはどれ?

  • アイカツ!(いちご世代)
  • アイカツ!(あかジェネ)
  • アイカツスターズ!
  • アイカツフレンズ!
  • アイカツオンパレード!
  • アイカツプラネット!
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