1月31日。
あおいの誕生日だったが、今年は僕もあおいもお仕事が急きょ舞い込んできた。
お仕事が入るのは嬉しいんだけど、こういうときぐらいはなんとかならないものか、なんて数日前は二人して思っていた。
今年は大したことができないな、なんて諦めていたが、あおいは何か思いついたようで、目をキラキラさせながら僕へ言ったんだ。
「ねえ!温泉に行こうよ!」
「へ?温泉?」
あまりにも突拍子もない内容に、僕は変な声が出てしまった。
いや、だって温泉って答えは予想できないもん。
「そう。今回私たちの撮影の場所が結構近いじゃない?」
「そうだね。それで?」
「なんと程よい場所に温泉旅館があったのですよ」
「おおっ!」
なるほど、だから温泉に行こうって言ったのか。
「でも、お互い終わるのがそこそこの時間になるけど……。まさか、泊まり?」
「イエス!せっかくだし、こういったのもアリかなーって」
まるでかえでちゃんのようにノリノリのイエスだった。
でも、せっかくの誕生日なんだし、こういうのも悪くないか。
「いいね、それ!」
「じゃあ決まり!宿の予約は私からしておくから!」
そう言ってあおいは足早に教室から去って行った。
あ、部屋はどうするんだろう。
完全に聞きそびれちゃったなぁ。
まあ、しっかり者のあおいのことだ。
流石に二部屋取るだろう。
僕たちはまだアイドルなわけだし。
一応、公認カップルみたいに言われているけどもさ。
……まさかあおいちゃんに限ってそんなことはないはずだ。
……ないよなぁ。
△▼△
そしてあっという間にあおいの誕生日。
僕たちは撮影を終えて、少し山際にある温泉旅館へと到着した。
けっこうひっそりとたたずんでいて、芸能人がお忍びでやってくるそうだ(あおい談)。
それに、芸能人が安心して泊まれるくらい従業員さんの口が堅いらしい。
「どう?いい場所でしょ」
「ほんとにいい場所だね。静かで、ゆっくりできそうだ」
「でしょ?」
僕は雰囲気が気に入り、少し散策してみようと思ったけどあおいに止められた。
「日も落ちてきているから早く入ろうよ」
「そうだね」
1月末になって日の入りが遅くなったとはいえ、日が落ちると十分冷えるのもあって散策を断念した。
流石に寒いのはこたえるもんなぁ。
あおいに連れられて館中のロビーに入る。
少し古風な感じがありつつも高級感の感じられる作りだ。
明かりも電球色でホッとする。
「それじゃあ私はチェックインしてくるから、ここで荷物番してもらってもいいかな?」
「うん、いいよ」
僕はあおいの荷物を受け取ってロビーに設けられたソファーに腰掛ける。
あおいはカウンターにチェックインしに行った。
その間に、持ってきていた台本に軽く目を通す。
あおいからは、せっかく休みに来たのにって言われそうだけど、こういう時こそ台本が頭に入ってくるっていうもんだ。
だからこれだけは止められないね。
そんなことを思って台本に目を通していると、あおいが部屋の鍵を持ってやってきた。
「お待たせ。ってせっかくのオフに台本を読むなんて」
「いいじゃないか。とは言うけど、今日はこれ以上読まないよ」
「せっかくのオフなんだもん。お仕事のことなんて忘れてゆっくりしようよ」
「そうだな」
僕は立ち上がって荷物を持ち、あおいについて部屋に行く。
部屋は畳張りの12畳程ある比較的こぢんまりとした部屋だ。
もっと広い部屋が多いらしいけど、あまり広すぎても落ち着かないからこれぐらいがちょうどいいもんだ。
その部屋に荷物を置いて早々、あおいが言った。
「それじゃあ、まずは温泉に入ろう!」
「いきなりすぎやしませんかねぇ、あおいさんや」
「うーん、そんなことは無いと思うけど。だって、温泉に浸かって少しゆっくりしてたらもう夕飯だよ?」
「そういうことか。温泉旅館初心者にそんな考えはなかったなぁ」
「ってなわけで、さっそく温泉にGOだよ!」
そう言ってハイテンションで浴場へ向かうあおいに遅れまいと僕もついて行った。
△▼△
入浴と食事を終えた僕らは正座で向かい合うことになった。
その発端になったのは布団だ。
一般的に部屋で食事を済ますと、仲居さんが食事を下げてくれ、そのまま布団の準備をしてくれる。
僕らが泊まったところも、例に漏れずそうだった。
仲居さんが布団を敷き始めて、そろそろどちらかが部屋を移るのかな、なんて思っていた。
そして気づけば仲居さんは布団を敷き終え、すでに退室していたみたいだ。
あっという間の作業の速さに驚いていると、どうしようもない違和感が襲ってきた。
「布団が、二つ……?」
目の前には丁寧に敷かれたであろう布団が、二組並んで鎮座していたのである。
「あ、あおい。布団が二つあるんだけど、これって」
「そ、そうだよ。司が考えているので間違いないよ」
つまり、
そして僕は迷わずあおいを正座させた。
「あおいさんや。もとからこうするつもりだったんで?」
「うん。だって、私ももう今日で18だよ」
あおいの言わんとしていることはわかるけど。
「でも、僕たちはアイドルだぞ」
「わかってるよ。でも、それ以上に私は司のことが好きだから」
「……そっか」
あおいは、本当に僕のことを好きでいてくれているんだ。
だからこそ、もっと深くつながりたいって思ってくれているんだ。
そう思うと、急にとてもあおいのことが愛おしく感じてきた。
だから、思わず抱きしめた。
「ちょ、ちょっと司!」
「悪い、あおい。あおいが僕を求めてくれるってことが嬉しくなって」
あおいは急に僕が抱きしめたことに驚きつつも、満更ではなさそうだ。
しばらく二人で抱き合って、自然と口づけをした。
今までで一番長く深いキスだった。
息が切れそうになりながらも、夢中でお互いを求めあう。
そして、ついに僕は耐えきれなくなってあおいを布団に押し倒した。
「あおい、いいか?」
「うん、来て」
僕らは、アイドルである前に将来を見据えた恋人同士。
だから今夜くらいはアイドルの仮面を脱いだっていいだろう。
この思いだけはごまかすことなんてできないんだから。
明けましておめでとうございます(遅)。
思っていた以上に投稿間隔が開いて驚愕している筆者です。
本年もよろしくお願いいたします。
間が空きましたがいっつも謝罪続きなんでもう謝りません(開き直り)。
この時期ってなんでこんなに忙しいんやろなあ(遠い目)。
不要不急の外出自粛?知らんなぁ、をやるしかないつらみ。
自宅じゃ何もできないのが辛いところ。
自宅で作業できるなら、多少執筆もはかどろうというものですが、そうそううまいこといきませんね。
年が明けて活動報告を書こうとも思いましたが、それよりもお話を書いた方がいいかなと思って書いてませんでした。
その時はまさかここまで投稿できないとは思ってませんでしたけども。
とりあえず、私は無事に生きておりますのでご安心ください。
流石に連載が残っているのに逃げたりもしませんので。
さて今回のお話ですが、ついに保険でつけていたR15タグが活きました。
とはいってもほんの少しですが。
あおいちゃんって、結構常識人かと思ったら意外と大胆なことまでやりますよね。
そんなイメージをもとにこんなお話を書いてみました。
唐突なのはご愛敬。
ちなみにあおいちゃんの本編の方ですが、絶賛難産中です。
お話の転機なので、いろいろとない頭で考えながら書いています。
ですので申し訳ありませんが気長にお待ちください。
最後に、アイカツプラネットについて語らせてください。
ついに放送が始まった訳ですがこれを読んでいる皆さんはどう思っていらっしゃるでしょうか。
私はなんだかんだ言いつつ楽しく見れています。
実写になろうが、ちゃんとアイカツですね。
ハナというトップアイドルの仮面をかぶりながらも、舞桜が成長して真のトップアイドルに向かっているのがいいですね。
あ、個人的に好きなキャラはるりちゃんです。
次の投稿がいつになるかわかりませんが、次回の本編までどうぞお待ちください。
それでは。
アイカツシリーズで1番好きなのはどれ?
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アイカツ!(いちご世代)
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アイカツ!(あかジェネ)
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