アイカツで恋愛モノ   作:亜戸 健一@沼太郎

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約束を破ってしまい、申し訳ありません。
ですが、絶対に逃げることはしません!


アイドル

イライラした気持ちのまま、アトリエに戻ってきた。

 

あの女生徒は何だったんだ。

アイドルについて学べ、だなんて。

何様のつもりだ。

 

見たところ、学内のデザイン科の生徒の中ではかなりの実力のようだった。

制作したドレスの一つや二つくらいはあるはずだと思い、すぐさまネット上でドリアカの生徒の作品を探し始めた。

その後思っていた通り彼女の作品を探すことをできたのだが、想定よりも数が多い。

完成度も高く、素直に感服するしかなかった。

加えて、彼女「風沢そら」はアイドルも兼業しているときた。

 

「アイドル、か……」

 

彼女について調べ、冷静になった頭で考える。

今までアイドルについて考えることはなかった。

アイドルはただ俺のドレスを着てくれる人だと思っていた。

 

「アイドルっていったい何なんだ」

 

俺はアイドルについて何も知らない。

ふと改めて画面を見ると、ライブの告知がされていることに気づいた。

 

「……見てみる価値はある、な」

 

いままでアイドルのライブを見たことがなかったが、アイドルを知るためだ。

アイドルのライブというものを見させてもらおう。

 

△▼△

 

ライブ会場はそれなりの広さがあるが、ほぼ満席。

ライブの詳細について調べてみると、新たなプレミアムドレスの発表会も兼ねているらしい。

 

「どうりで同業者が多いのか」

時間になり、ステージの幕が上がった。

 

 

東洋風の妖艶なドレスをまとった風沢そらがステージに上がる。

 

「ララララライ――」

 

――思わず見とれてしまった。

……これはドレスだけの美しさではない。

彼女とドレスのお互いが高め合い、これほども美しくなるとは。

彼女のダンスはドレスをさらに美しく見えるように、彼女のドレスは彼女自身をより美しく見せるように。

 

「これが、アイドル……」

 

アイドルはドレスのおかげでステージに立てると思っていた自分が情けなく思える。

アイドル達のパフォーマンスがあってこそ、ステージで輝けるのではないか?

アイドルという存在について次々に考えることが湧いてくる。

この答えを見つけることができれば、俺は確実に成長できるはずだ。

 

――そしてアイドルへの探求心も冷めやらぬ間にステージは終了した。

この心の赴くまま、彼女のところへ向かうことを決めた。

 

△▼△

 

「失礼します」

「あら、影山さんじゃないですか。こんなところまでどうなさったんです?」

 

そらは突然の来訪にも関わらず、なぜか落ち着いて応対する。

 

「この前、君に言われてアイドルのことについて調べたんだ。手始めにドリアカ所属のアイドルを調べてみると、なんと君を見つけた。さらに見てみると、なんと近々ライブをするときた。そこで君の実力を測るという言い方は良くないが、最初はそのつもりでこのライブに来たんだ」

 

ついデザイナーとしての説明口調でまくりたてる。

 

「でも、俺が間違っていた。君の言う通り、俺はアイドルについて知らなかった」

「つまり……」

 

学生に頼むということに気がひけるが、腹をくくる。

 

「俺にアイドルというものを教えてくれ!」

「……」

 

沈黙が痛い。

 

「わかりました。あなたにアイドルというものがどんなものか教えましょう。加えて、アイドルにとってドレスがどういったものなのかも知っていただきます」

 

彼女とは長い付き合いになりそうだ。

 

~side そら~

 

影山さんが私のステージを見に来るだろうことはわかっていた。

ドレスを見ると、彼が自分に正直な人であることがわかるくらいだ。

アイドルを知るという自分の疑問を解消しに来ることは簡単に予想できた。

予想はできていたのだけれど、ここまでまっすぐな人だとは思ってもいなかった。

 

ステージから彼を見つけることはできなかったが、いつになくいいパフォーマンスができたと思う。

なぜだか彼がステージを見ていると考えると、いつもより集中してステージに上がることができたのだ。

この理由はよくわからない。

私もまだまだ学ばなければならない。

アイドルとして、より輝くために。

 

ステージを終え、控室で待機していると影山さんはやってきた。

デザイナーの権力を使ってステージを見に来るくらいだ。

ここまで来ることも予想はできていた。

でも、頭まで下げて教えを乞うとは思わなかった。

彼もデザイナーである以上プライドはあるはずだが、ここまでドレスに対して真摯になれるとは思ってもいなかった。

ドリアカであったとき以上に、ドレスに対する思いを感じられた。

 

私は、彼を誤解していたのかもしれない。




車いじりという新たな趣味を持ってしまったがゆえに、読者の皆様を放置することになってしまい申し訳ありません。
冒頭に書いた通り、最後まで書きあげることだけは絶対にあきらめません。

でも、さすがにプロットを書かないとお話が滅茶苦茶になりますね(白目)
なんとかして、まずはプロットを仕上げなきゃいけないですね。

遅れましたが、2022年も頑張りますので応援よろしくお願いします。

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