アイカツの映画を見た勢いでこれを書きました。
見たのは先週だけどね。
風沢のもとでアイドルとは何なのかを学ぶため、またドリアカへ足を運んだ。
芸能関係者を育成する学校である以上、一般的な学校に比べてセキュリティは厳しい。
そのため、校内に入るときに守衛で身分証明ができるものや、招待状のようなものが必要になってくる。
前回はドリアカ側から許可証を事前に受け取っていて、それを使って入門したのだが、今回は何も持っていない。
さて、どう入門すればいいのやら、となるが、今回は風沢が話を通しているとのこと。
若干いぶかしみながらも風沢の名前を出し自分の身分証を提示すると、問題なく入門することができた。
彼女はまだ学生とはいえアイドルでありデザイナーだ。
根回しという年齢以上の社会スキルを垣間見ることができた。
校舎内に入り風沢の指定した部屋の戸を開くと、三人以上グループになっている生徒が多く見受けられた。
彼女たちは会話に熱中しているのか、俺が部屋に入ってきたことに気づいていないようだった。
それほどまでに熱中する会話の内容が気になり、近くにいた一つのグループの方に耳を傾けた。
「今回のステージのイメージはこれだから、この曲でこのドレスを着るのがいいと思う」
「その曲だったら、私はこのドレスをお勧めするよ。最近作った傑作なんだ」
プロデューサーコースとデザイナーコースに在籍していると思われる生徒が、アイドルコースの生徒を挟んで会話をしている。
「こんなにすごいドレスを着てステージに立てるの!?じゃあ、曲をもっと表現できるようにレッスンを頑張らなきゃ!」
「いいね!じゃあこのレッスンがおすすめだよ」
「気に行ってくれてよかった。君のために作って正解だったみたいだね」
アイドルコースの生徒は、デザイナーコースの生徒が作ったドレスがお気に召したようで、見るからに興奮しているようだ。
ただ、デザイナーコースの生徒の放った言葉が耳に残る。
「誰かのために作ったドレス、か」
今まで何着ものドレスを作ってきたが、そう言ったことを考えたことがなかった。
いや、考える余裕がなかったという方が正しいか。
最初のうちは、自分の内にわいてきたものを形にすることで精いっぱいだったし、近頃は瀬名翼のつくったドレスのことばかり考えていた。
まあ、根本ではいいドレスができれば誰かが着てくれる、という傲慢な考えがあったかもしれない。
そう自責していると、誰かが近づいているのが感じられた。
十中八九アイツだろうが。
「今のでなんとなくわかったんじゃないでしょうか?」
「まあな」
横に並ぶ風沢の方を見ずに答える。
「言われなけりゃ気づかなかった。もっと冷静になれる人間ならこうもならなかっただろうがな」
「それでいいじゃないですか。スランプになったときは、どうしても周りが見えなくなってしまうものです」
諭すように風沢は言う。
「誰かの手助けでも、一歩前に踏み出すことができれば成長だと思います」
「教わることは悪じゃないと?」
「そういうことです」
そう言って風沢は部屋の扉の方へ向かう。
俺に背を向けながら一言。
「ついてきてください」
そのまま戸を開けて部屋を出ていく風沢。
その一言に従わないわけもなく、俺も後を追うように部屋を出た。
△▼△
連れてこられたのはアトリエ。
誰のかは言わずともわかる。
「ここは風沢のアトリエか」
「そう。ここが私のアトリエ」
所狭しと資料やデザイン案が並ぶも、整然としている部屋だ。
「私が高等部に移るタイミングでティアラ学園長が用意してくれたの」
「学生でブランドを立ち上げたんだ。しかも一躍有名になったブランドだし、学園としては当然だろうな」
それほど風沢のデザイナーとしての能力を買われているのだろう。
才能のある生徒に助力は惜しまないはずだ。
「で、俺をここに呼んだ理由は何だ?」
気になっていた本題をぶつける。
風沢は少し言いよどむようなそぶりを見せたが、俺に相対して言った。
「あなたに、私だけのドレスを作ってほしいの」
まさかの依頼に、俺は一瞬思考が停止した。
「……ちょっとまて。どういう風の吹き回しだ?」
「あなたが成長するためには、実際に誰かを思ってドレスを作ることが必要だと思うの」
「まあ、そうだな」
「けれど、あなたは誰か特定のアイドルを知ってるかしら」
「知らないな……」
確かに俺はアイドルのことを知らない。
どんなアイドルがいるのか知らない以上、アイドルのことを思って作るのは無理だったのかもしれない。
「あとは簡単。あなたが知っているアイドルは私だけ。そして採点するのも私」
「無理やりでは……?」
「嫌なら断ってもいいのよ。あくまでも効率的に成長が見込める方法として提示しただけだから」
若干上から目線なのがいただけないが、自分の殻を破るためだ。
この際、やってやるしかない。
「わかった。作ろう」
「決まりね。じゃあ、さっそく私のアイドルとしての方向性を改めて説明しておくわね」
まるで学生に弟子入りしたような感覚だが、現状これが最善策だ。
開き直った俺は、アイドル「風沢そら」についての知識を本人から学ぶのであった。
~side そら~
断られると思っていた提案に、彼が乗ってくれた。
彼の返事を聞いたとき、なぜか肩の力が抜けたように感じた。
まるで安堵したかのように。
デザイナーを目指したきっかけや、そのボヘミアンのミミさんとのことまで。
それ以上のことも、なぜだか自然と話していた。
彼はドレスのアイデアを得るために、必死で私を理解しようとしている。
それに応えるように、私も伝えられることは何でも伝えよう。
「これくらいかしら。これ以上はさすがに言葉にするのも難しいから」
「そうだな。でも、助かった。お前、いや風沢が何のためにデザイナーとアイドルを両立しているのかも理解できたと思う」
つい、彼の目を見る。
とてもまっすぐで、ぶれない瞳。
どうして私は彼にここまでのことをしてあげたいと思ったのだろう。
今はまだ、わからない。
そらちゃんがデザイナーになるきっかけは劇中にありましたが、アイドルもやるようになったきっかけの描写はなかったですよね?
その辺りが独自設定に効いてきそうな感じです。
ドリアカの高等部の設定も独自設定です。
悪しからず。
ここで少し映画の感想語りをば。
見てない方は、跳ばすかブラウザバックを推奨します。
いちごちゃんの同期組が大人になったところが描かれるとか普通思わないじゃん?
正直困惑して理解が追い付かなかったよね。
二回目見て何とか理解したけど、二回目は二回目でボロ泣きした。
一回目は衝撃が大きくて若干呆けた感じだけど、二回目はそれがない分ダイレクトに感情が出た。
とにかく一言で言うなら、やっぱりアイカツは最高ですね。
これからもアイカツを推していきたい所存です。
2月のライブも両日現地参戦しますので、対戦よろしくお願いします。
ではまた。(ライブ後に感情を整理するために書くかも...)
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