最近はコロナだなんだと忙しないですねぇ。
私も急用以外の外出は控えております。
みなさんも手洗いうがいなどのできることをして、自分の身を守りましょう。
さて、説教臭いことは置いといて久しぶりのゆめちゃんのお話です。
今回の訪問はうまくいったのだろう。
結果的に、ゆめちゃんはホタルさんの所に赴いて何か得られたようだ。
その証拠に、ゆめちゃんの目つきが変わった。
不安げで力んでいた表情が、だいぶ和らいでいる。
レッスンでも、今まで以上に力が入っているのがわかる。
「よし。今日はこれで終わりにしよう」
「「「はい。ありがとうございました」」」
そのレッスンもいつも通り無事に終わり、解散となった。
僕も帰ろうと思ったところで、ふと声をかけられた。
「あの、飯島先輩……」
「ん?どうした、七倉」
「伝えておかなきゃいけないことがあるんです……」
「なんか重要な話みたいだな。場所変えるか?」
「いえ。ここでいいです」
「わかった。それで、話って?」
「実は。私、海外に移り住むことになったんです」
(なんてことだ。ただでさえゆめちゃんが困っているっていうのに)
「そ、それは唐突だな。ちなみにみんなには話しているのか?」
「いえ、それが言い出せなくて……」
(重要度が増した―!)
「それなら、むしろ言わないと後悔すると思う。だって、友達が何の連絡もなしにいなくなったら心配するだろう?」
「そう、ですね……。わかりました。私、今から伝えてきます!」
伝える決心がついたようだ。
心配そうな表情も吹き飛んでいる。
「ああ、気を付けて。それとお疲れ様」
「はい、ありがとうございました!」
七倉の抱えている心配事はなくなったようだが、この影響でゆめちゃんがどうなるか心配だ。
このことが吉と出るか凶と出るか。
△▼△
七倉はゆめちゃん達にきちんと伝えられたらしい。
そのおかげか、送別のパーティーの計画まで挙がっている。
そして、ゆめちゃんは最後にステージをすることになった。
未だに不安があるのだろう。
いつになくうつむきがちなゆめちゃんが相談にやってきた。
「司先輩。私、小春ちゃんのためにステージをすることになったんです。でも、少し不安になってしまうんです」
「やっぱり、あの力が怖い?」
その言葉に、ゆめちゃんは少しうつむいてしまう。
「はい……。それに、小春ちゃんを悲しませたくないんです」
「……ゆめちゃんならだいじょうぶだよ」
「どうしてそんなにはっきり言えるんですか……?」
「どうしてって、以前に比べて厳しいレッスンにも耐えられるようになったし、それに対する気持ちも変わっただろう?」
「はい……」
「それなら大丈夫だ。絶対に成功する。僕が保証する」
笑いながらゆめちゃんに答える。
「だからさ、自信をもっていいんだよ」
「……はい!」
ゆめちゃんはいつもの笑顔に戻ってくれた。
「よし。それじゃあさっそくレッスンといきますか」
「えぇ、ちょっとそれは……」
△▼△
そしてとうとうパーティーの日となった。
ゆめちゃんはやはりというか、緊張している。
それでも、以前に比べたらかなりマシになっている。
……作戦決行だな。
「ゆめちゃん、ちょっとこっち向いてよ」
「はい?どうしたんで......ふふふっ」
「作戦大成功。どう?ちょっと落ち着いた?」
「ちょっとそれはずるいですよ。あははは」
ゆめちゃんが笑ってくれた。
この笑顔があれば大丈夫だろう。
「ゆめちゃん。ステージ頑張ってね」
「はい。ありがとうございます」
そしてちょうどよくゆめちゃんがステージにあがる番が回ってきた。
「いってらっしゃい」
「いってきます」
ゆめちゃんの背中を見送る。
なんだか少し立派になった気がするなぁ。
さて、ステージの応援に行かなきゃ。
……さすがに着替えてから応援しよう。
ステージ中に噴き出すなんて台無しだし。
あ、何の格好をしていたかは秘密ですよ。
△▼△
アイカツシステムが起動し、ゆめちゃんがステージにあがってくる。
音楽が鳴り始め、いよいよステージが始まる。
「ページを――」
歌いだしは順調だ。
レッスン通り、落ち着いて歌えている。
ふと周りを見渡すと、白鳥と学園長がいた。
ゆめちゃんのあの力が心配で見に来てくれたんだろう。
「世界で――」
サビに入り、ゆめちゃんの纏うオーラに変化が現れた。
マズい――!!
今までのことは無意味だったとでもいうのか!
僕も学園長達もステージに向かっていく。
「ゆめちゃん!!」
僕の声に気づいたゆめちゃんは、周りを見渡す。
そして、ふと我に返りオーラも最初の時のものに戻っている。
「……あの力を克服できたのか」
やったな、ゆめちゃん。
△▼△
無事にパーティーが終わり、みんなで七倉を見送ることになった。
「みんな、今日は本当にありがとう」
「小春ちゃん、向こうでもアイカツ頑張ってね」
各々別れの挨拶を済ませたり、プレゼントを送ったりしている。
そして出発の時間が近づくと、七倉の方から僕に向かってきた。
「司先輩。先輩が背中を押してくれたおかげでこんなにもたくさんの人が見送ってくれました。ありがとうございます」
「いやいや、それは七倉がみんなに好かれてるからだよ」
「それでもです。それから、レッスンにも付き合ってくださってありがとうございました。これからも頑張っていきます」
「ああ、イタリアでも頑張れよ」
「それと、私から司先輩にお願いがあります」
「お願い?」
はて、いったい何を言われるのか。
「ゆめちゃんのこと、お願いします。私がいなくなったら、ゆめちゃんが寂しがるだろうから」
「どうして僕にそれを?」
「今のゆめちゃんにとって、先輩は心の支えになっているんです。それに……」
「それに?」
「いえ、なんでもないです。本当にありがとうございました」
そう言い残して七倉は家族の方へ向かっていった。
ゆめちゃんは笑顔で別れることは……できなかったみたいだな。
あとで励ましてあげないと。
作者は鬱展開が好きではありませんので、円満にお別れができます。
(プロット段階では原作通りに倒れていた模様)
そして、次回から本格的に二人がくっつくまでのお話になります。
司くんの格好についてはそれぞれのご想像に任せます。
次の投稿はまた一か月後かな(遠い目)。
あとエルザ様のお話書いてみたい。
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