アイカツで恋愛モノ   作:亜戸 健一@沼太郎

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宣告どおりひと月空いてしまいました。
誕生日企画は例外です。

遅くなった理由の一端が、当初の予定のプロットから逸れたことが原因です。
言い訳がましいかもしれませんが何卒ご勘弁を。


”酸いも甘いも”

七倉を送り出して数日。

僕はゆめちゃんに誘われて外出している。

なんでも、送別パーティーの時のお礼だとか。

 

「今日は先輩においしいケーキをごちそうします。楽しみにしててくださいね」

「ケーキか。楽しみだなぁ。あ、でも最近甘いものの食べ過ぎな気がするなぁ。でもまあ何とかなるでしょ」

「先輩はそんなに気にする必要あります……?」

「男だってある程度は気にするものだよ。特に僕たちはアイドルをやっているんだし」

「そういえばそうですね……」

 

ちょっと苦笑ぎみなゆめちゃん。

というか、その言い方だと僕がアイドルらしくないみたいに聞こえるんだけど。

 

「ところで、今日連れて行ってくれるお店はどんなところなんだ?」

「なないろ洋菓子店っていうところです」

 

△▼△

 

「つきました。ここです」

「ここがなないろ洋菓子店か」

 

少し洋風なかわいらしい見た目をしているお店だった。

 

「じゃあ先輩、行きましょうか」

「ああ」

 

ゆめちゃんがお店の扉を開ける。

そして、

 

「ただいまー!」

 

と言ったのだった。

 

「???いま、ただいまって、え?どういうこと?言い間違えだよね?」

「言い間違えじゃないですよ。ここは私の実家なんですから」

「えええええっ!」

 

実家だとぉ?!

……これは何か盛大な勘違いをされそうな予が。

 

「ゆめちゃん!おかえりなさい。ところでその方は?」

「この人は私の先輩の飯島司さんです」

 

ゆめちゃんがショウウインドウ越しの女性に僕を説明している。

恐らくゆめちゃんのお母さんで間違いないだろう。

 

「ど、どうも初めまして。飯島司です。四ツ星の男子部でアイドルをやってます」

「……」

 

あれ、なんかゆめちゃんのお母さんがフリーズしたぞ。

これはなんだかマズそうだ。

 

「実はゆめちゃんとは――」

「あなた!ゆめちゃんが男を連れてきたわ!」

 

やっぱりこうなるかー。

まあ、年頃の女の子が男を連れてたらこうなるのは仕方ないのかもしれないけど。

 

「なんだってー!」

 

そう言って奥の厨房から一人の男性が出てくる。

十中八九ゆめちゃんのお父さんだろう。

 

「こんにちは、飯島司と申しま――」

「ゆめとはいったいどんな関係なんだ?!」

 

ゆめちゃんのお父さんがものすごく食い気味で聞いてくる。

 

「学校での先輩後輩の関係です。時々レッスンに付き合ったりする程度ですが」

「そ、そうなのか……?」

 

すこし不安になったのか、お父さんはゆめちゃんの方を見る。

 

「そうだよ。お父さんったら気が早いんだから。そういう関係じゃないんだよ……」

 

ゆめちゃんが弁解をしてくれた。

おかげで僕にかかった嫌疑が晴れたようで、ゆめちゃんのお父さんが、すまなかったという表情をしていた。

 

その後、改めて自己紹介をするとゆめちゃんのお父さんが僕の出演した作品を見てくれていたらしく、話が弾んだのはまた別の話。

 

△▼△

 

ケーキはどこで食べるのか、とゆめちゃんに聞くと、

 

「せっかくだから私の部屋で食べましょうよ」

 

と言われ、僕は部屋へと連れられた。

 

「ここが私の部屋です。ケーキを持ってくるので掛けて待っててください」

「わかった」

 

僕が返事をすると、ゆめちゃんはケーキを取りに戻っていった。

わかったとは言ったものの、内心すごく緊張している。

だって女の子の部屋だぞ。

信頼されている証拠なのだろうけど、なにぶん初めて入るものだから緊張するに決まっている。

 

「掛けて待ってろと言われたものの、どこに座るのが正解なんだ?」

 

おまけに難題にぶち当たる始末。

ゲームだったら絶対に「つかさ は こんらん している」って出てくる状態だ。

ぴよぴよっていう効果音も付属で。

 

迷った挙句、床に座ることにした。

ベッドに腰掛けるのはちょっとアレだし、一脚しかない椅子に座るのも申し訳ないし。

そして、ようやく腰を落ち着けた頃にゆめちゃんが戻ってきた。

 

「先輩、お待たせしました!」

 

ゆめちゃんが持ってきたケーキとお茶を机に並べる。

手伝おうとしたが、やんわりと断られたのであきらめて待つことにした。

 

ケーキはいちごのショートケーキ。

シンプルだけど奥が深いものだ。

見た目は特段いうことはない。

強いて言うなら、間に挟まれているフルーツはいちごだ、ということぐらいだ。

さて、食べるとしよう。

 

「いただきます」

「どうぞ召し上がってください」

 

柔らかな先端部分をフォークで切り出し、口に含む。

すると甘味が比較的強いクリームの味が口の中に広がった。

そして、追って間に挟まれていたいちごの酸味が来る。

おかげで口の中が引き締まり、クリームの甘さが後を引かない。

きちんと考え抜かれているものだったのだろう。

甘さが残らないから紅茶にも合う。

 

「おいしい……」

「やった!」

 

この味が気に入った僕は、いつの間にかケーキを平らげてしまった。

もちろん上のいちごは最後に残して食べた。

上のいちごは中とは打って変わって甘味が強いものだったのには驚いた。

 

「ごちそうさまでした」

「お粗末様でした」

「ゆめちゃんのお父さんってすごいんだね。もうすっかりこの味が気に入っちゃったよ」

「それはよかったです。連れてきた甲斐があります」

 

ゆめちゃんも僕がなないろ洋菓子店を気に入ったことがうれしいようで、感想を言ってからは笑顔が絶えない。

ただ、少しすると何か感慨にふけるような表情の後、僕に向かってお礼を言ってきた。

 

「本当に、ありがとうございます。こうして笑顔でいられるのも先輩のおかげです」

「僕なんて横から口出ししたぐらいだよ?」

「それでもです。おかげで小春ちゃんを無事に送り出すことができました」

 

七倉のことを思い出しているのだろう。

ゆめちゃんは少し遠くを見るような表情を見せる。

 

「何のためにステージをするのか、という先輩の言葉のおかげで気づけたんです。私は小春ちゃんや先輩やみんなに笑顔になってほしいんだって」

 

ゆめちゃんはいつになく真面目な表情で僕を見据える。

 

「だから、本当に感謝しているんです。本当に、ありがとうございました!」

 

その言葉とともにゆめちゃんは頭を下げる。

 

「そこまでしないでよ。ほら顔をあげて」

 

そう何度か言って、やっと顔をあげてくれた。

こんなに感謝されるとは思ってもみなかった。

ただ、僕はそれを甘んじて受けられないんだ。

 

「僕はゆめちゃんに隠してたことがあるんだ。だからまず、謝らせてくれないかな」

 

ゆめちゃんが僕を手で制するけど、頭を下げた。

そして、ゆめちゃんの力について僕の知っている限りの話をした。

学園長の話ももちろんした。

 

「そう、だったんですか……」

「いままで隠しててごめん。でも、ゆめちゃんがあの力に頼らなくなれた事は本当にうれしいと思ってる。ゆめちゃんのファンとしても、一人の先輩としても」

「先輩は何も悪くないです。だって、先輩の本心からの行動だってことは変わってないじゃないですか」

「でも――」

「そんなに先輩が自分のことを悪く思うんだったら、私のいうことを聞いてくれませんか?」

「それは構わないけど」

「じゃあ、それでこの事については手を打ちましょう!これだったら問題ないですよね?」

 

これは一本取られたみたいだ。

こわばっていた顔も自然とほころんでしまう。

 

「僕の負けだよ。気に病むのはやめにする。それで僕は何をすればいいんだ?」

 

僕の問いに、ゆめちゃんは何かためらうような、悩むような素振りを見せた。

でも、次の瞬間には何かを決意したような表情になった。

そして、ゆっくりと口を開け、僕への望みを言い出した。

 

「私と、デートしてください!」

 




ゆめちゃんがチョロインですって?
だって、顔がよくて優しい先輩が付きっ切りでレッスンしてくれてたんですよ。
惚れるにきまってるじゃないですか。
え?ケーキの描写いらないって?
筆者の練習として書いたものです。
スルーしてくださって構わないです。
ただ、司くんは結構甘いものが好きです。
......司くんの設定とかいる?

それはともかく、アイカツのWEBアニメの更新が一か月止まることに戦慄を覚えました。
アイカツのない生活の到来に恐怖を抱いております。
ですので、何とか二次創作だけでも盛り上がると良いなと思い、創作を頑張ってまいります。




あおいちゃんのお話のこと、忘れてませんよ。

アイカツシリーズで1番好きなのはどれ?

  • アイカツ!(いちご世代)
  • アイカツ!(あかジェネ)
  • アイカツスターズ!
  • アイカツフレンズ!
  • アイカツオンパレード!
  • アイカツプラネット!
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