約束は明日を生きる道標   作:甘党ゴンザレス

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どうも甘党ゴンザレスです!!

新しく執筆始めました!!今回はプロローグを更新したいと思います!

同時並行での執筆になりますが、読んで頂ければ幸いです。

それではどうぞ!!


プロローグ

俺は仏壇の前で手を合わせる。

 

優馬「行ってきます。兄貴。」

 

兄貴の写真を見て俺は静かに告げる。

 

すると、俺の心臓が強く鼓動する。

 

学校に行く前に兄貴の仏壇に挨拶を交わすことが今では俺の日課になっている。

 

兄貴は本当にかっこよくて、俺の憧れ。

 

でも、そんな兄貴との突然の別れが中学校の時に訪れた。

 

※※※※

 

悠雅「おい、優馬!あんまりヤンチャするんじゃないぞ!」

 

俺は兄貴である、神崎悠雅に怒られた。

 

優馬「うるさいな、しょうがないだろ??向こうから喧嘩売ってきたんだから。それに俺は絡まれてた奴を助けただけだ!」

 

悠雅「それにしても、もっと上手いやり方があったろ?」

 

優馬「まぁ…。そうかもしれないけど…。」

 

俺の兄貴は優しくて頼りになる、俺より一歳上の生徒会長。俺の目標で、憧れの存在。

 

悠雅「男ってのはな。喧嘩すればカッコいいってわけじゃないんだ。誰かの為に優しくなれる。誰かの為に涙を流せる。お前はそれができる奴なんだ?だから、お前がやったことを間違いとは言わないがこれからは気をつけろよ?」

 

優馬「わかったよ…兄貴。」

 

帰り道そんな他愛のない話をして帰っていた。

 

すると後ろから、

 

??「ゆうくーん、ゆーにい!!」

 

2人の女の子がこちらに呼びかけながら走ってきた。

 

悠雅「おう!千歌、曜、どうしたんだ?」

 

この2人は俺たちの幼馴染で高海千歌と渡辺曜だ。

 

2人とも優しくていい子だ。

 

曜「帰ろうとしてたら、2人が見えたから走ってきちゃった!!」

 

悠雅「そうだったのか、じゃあ一緒に帰るか?」

 

曜・千歌「「うん!!」」

 

2人は笑顔で頷いた。

 

そして千歌が俺の方を振り向くと俺の喧嘩で出来た傷に気がついた。

 

千歌「あれ、ゆうくんまた喧嘩したの?ダメだよ喧嘩しちゃ!!」

 

優馬「しょうがないだろ?絡まれてた奴を助けたんだから!」

 

曜「でも、心配するんだからもうあんまりしないでよ?」

 

曜が俺の傷の部分に触れながら言ってくる。

 

優馬「ちょ、いてーよ!!」

 

悠雅「ハハッ!!優馬はモテモテだな♪」

 

兄貴は豪快に笑いながら俺に言ってきた。

 

優馬「兄貴、助けてくれよ…。」

 

悠雅「自業自得だな。さぁ帰るぞ!」

 

兄貴は先に歩を進め帰路に着いた。

 

そこからは他愛のない話をしているとあっという間に家の近くまで来ていた。

 

悠雅「さてそろそろ着くな。」

 

千歌「えー、もっとお話ししたい!!」

 

千歌が駄々をこね始める。

 

悠雅「はぁ…。ちょっとだけだぞ?」

 

千歌「ありがとう!!ゆーにい!!」

 

道の端に寄り俺たちはもう少しだけ話すことにした。

 

俺たちが話していると軽トラックがこっちに向かって走ってきていた。

 

優馬「ん?あの軽トラなんかおかしくねぇ?」

 

俺は違和感を覚えみんなに伝えた。

 

曜「確かに…なんだかこっちに来てるみたい…。」

 

まさかな…。

 

俺は悪い予感はしたもののきっと大丈夫だろうと思い、視線を戻そうとする。

 

その瞬間

 

悠雅「っ!?」

 

兄貴が異変に気がついた。

 

悠雅「おい、あの運転手気を失ってねぇか!?」

 

兄貴は運転手を指差す。

 

兄貴は目が凄くいい。だから気づいたのだろう。俺には全然わからなかった。

 

優馬「本当に!?それが本当なら大変だ、助けないと。」

 

千歌「でも、どうやって…。」

 

話している間にもトラックはドンドン迫ってきている。しかも、スピードが徐々に上がっている。

 

悠雅「とりあえず、近くの家の人に警察に連絡してもらおう!!」

 

優馬「そうだな、そうしよう!!」

 

しかし

 

俺たちが動こうとした時にはもう遅かった。

 

軽トラは俺たちの方に突っ込んできていて、このままでは全員死んでしまう。

 

それなら…。

 

俺は兄貴とアイコンタクトを取る。

 

すると兄貴も同じ事を考えていたらしい。

 

さすが、兄貴だぜ…。

 

母さん、父さんごめんな…。多分俺と兄貴は死ぬかもしれない。兄貴よりも手をかけてもらって、ここまで育ててくれたのに。出来の悪い息子で本当にごめん。

 

俺と兄貴は千歌と曜の壁になった。

 

ドンッ

 

鈍い音と共に軽トラックは俺たちを跳ね飛ばした。

 

痛い…痛い…。

 

何とか千歌たちのことは庇うことが出来た。兄貴の方を見ると兄貴はピクリとも動かない。

 

兄貴?

 

俺も動こうとするが、急に意識が朦朧としてきた。

 

千歌「ゆう…くん…嘘…。」

 

千歌の声が聞こえる。

 

その言葉で俺はやっと理解した。

 

どおりで動けないわけだ。

 

俺の胸に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉄パイプが刺さっているのだから。

 

千歌「ゆうくん!!ゆうくん!!しっかりして死んじゃやだよ!!」

 

千歌はポロポロ涙を零しながら叫んでいる。

 

折角の可愛い顔が台無しだ…。

 

俺はそんな千歌に声をかけようとするが、声が出ない。

 

優馬「ガハッ!!」

 

俺は口から沢山血を吐いた。

 

千歌「ゆうくーん!!!!」

 

もう、ダメみたいだな…。

 

俺…死ぬのか…。なんだか呆気なかったな。でも幼馴染を守ることが出来たんだ、後悔はない。

 

兄貴、ごめんな…。

 

いつも悪態ついちゃって…。でも、俺は本当に兄貴の事を尊敬してるんだ。誰よりも強くて、誰よりも仲間思いで、誰よりも家族思いで、人の為に笑い、人の為に泣ける。そして誰よりもカッコいい。そんな兄貴のことが大好きだった。

 

俺は死ぬけど神さま、どうか兄貴の事を助けて下さい…。

 

薄れ行く意識の中俺は兄貴の方を見て笑うと静かに目を閉じた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

俺は死んだのかな。

 

まぁ間違いなく死んだだろうな。

 

なんてったって今俺はよくわからない空間を彷徨っているのだから。

 

優馬「はぁ…。俺死んだんだな…。」

 

 

 

??「いや、お前は死んでないぞ。」

 

優馬「誰だ!!」

 

俺は勢いよく振り返った。

 

優馬「っ!!」

 

そこには1番いて欲しくない人物がいた。

 

優馬「兄貴…。」

 

悠雅「わりぃな…。俺は死んじまったんだ。脳死だってよ。安心しろ?千歌たちは無事だ。」

 

優馬「よかった…。俺は心臓に鉄パイプが刺さったんだ。俺も流石にダメだよ。」

 

俺は兄貴に苦笑いを浮かべる。

 

悠雅「でも、お前は今生きてる。」

 

真剣な表情で兄貴は俺に言ってくる。

 

優馬「どういう…ことだよ…。」

 

俺は恐る恐る尋ねる。

 

悠雅「俺はな、脳死状態で病院に運ばれたんだ。心臓は動いてる。でもお前は心臓が動いていない…。それで、病院の先生が俺の心臓を優馬に移植すれば助かる可能性があると提案したんだ。」

 

悠雅「俺はもう植物状態にしかならない。それなら可能性がある方をとった。今、先生たちが手術してくれてると思う。おそらく優馬は生き延びれるだろう。俺もその方が嬉しい。」

 

優馬「なん…で。」

 

俺は言葉を失った。

 

悠雅「当たり前だろ?」

 

 

 

 

 

 

悠雅「お前は俺の…大切な弟だ。」

 

 

 

 

 

俺は涙が溢れ出した。

 

優馬「アニ…キ…。ごめん…。ごめんな…。」

 

泣きじゃくる俺を兄貴は優しく抱きしめてくれた。

 

悠雅「泣くなよ…。お前が泣いてると安心して逝けねーだろ?」

 

悠雅「だから、優馬!!俺の代わりにみんなのこと守ってやってくれ。母さんと父さんを頼むぞ?お前にはその力があるんだ。」

 

優馬「俺が兄貴の代わりに…。無理だよ、そんなの!!」

 

俺は自分の胸の内をさらけ出す様に叫ぶ。

 

優馬「俺なんかじゃ兄貴の代わりなんて務まらない!!こうなるんだったら俺が死んで…。」

 

パチンッ

 

優馬「っ…!?」

 

俺は頬に痛みを感じた。前を向くと兄貴が普段では見せない様な表情をしていた。

 

悠雅「ふざけんな!!」

 

悠雅「俺はお前に生きて欲しいんだよ!!お前は本当は俺なんか比べ物にならないくらい強くて、誰よりも優しいんだ…。そんなお前だから俺は安心して任せられるんだ。」

 

優馬「兄貴…。」

 

悠雅「お前は俺の誇りなんだ…。」

 

兄貴の言葉で俺は決心した。

 

優馬「わかった…。」

 

優馬「兄貴の弟はこんなに凄いんだってところをみんなに見せてくる!!だから…後は任せてくれ。」

 

俺は兄貴の目をしっかり見て強い意志を示した。

 

兄貴はそんな俺を見て笑顔を見せた。

 

悠雅「それでこそ、俺の自慢の弟だ!!」

 

俺はその言葉が何よりも嬉しかった。

 

悠雅「さて…そろそろ、お別れだな…。」

 

兄貴は俺の事を見てそう呟いた。

 

俺は自分の体を見ると、だんだん体が薄くなっていることに気がついた。

 

優馬「そうみたいだな…。あ、兄貴!?」

 

俺は目の前の光景に絶句した。

 

あの、兄貴が涙を流している。

 

悠雅「わりぃな。お前と別れるのがこんな辛いと思わなかった…。情けない兄貴でごめんな?俺、立派にお前の兄貴でいられたか?」

 

優馬「当たり前だろ!!兄貴は誰よりもカッコよくて、俺の憧れだったんだ!!俺は兄貴が俺の兄貴で本当によかった…。」

 

悠雅「そうか…。それならよかった。これで思い残すことはないな…。」

 

悠雅「頑張れよ、優馬。みんなのこと頼むな。約束だ。」

 

優馬「ありがとう…兄貴。その約束絶対守るよ。」

 

俺の体がほとんど消える直前に最期の別れを告げてきた。

 

悠雅「元気でやれよ。俺はこれからも優馬をいつまでも見守ってるからな。」

 

優馬「ありがとう…兄貴。これからも、俺を見守っててな。」

 

その言葉を最期に俺の体は完全に消え去った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

優馬「ん…あぁ…ここ…は…?」

 

俺は白い天井を見上げ呟いた。

 

母さん「優馬!!」

 

母さんが俺を抱きしめてくれる。

 

あったかいなぁ…。

 

母さん「よかった…本当に…よかった…。」

 

優馬「母さん…俺…兄貴の分まで…精一杯生きるよ。」

 

母さん「えっ…優馬…アンタ…。」

 

優馬「兄貴が全部教えてくれたんだ。それに兄貴はここにいるんでしょ?」

 

俺は自分の左胸を触る。

 

優馬「兄貴は俺の中で生きている。これからも兄貴と一緒に精一杯生きて、みんなのことを守るから。それが兄貴との約束。」

 

俺は兄貴と約束したんだ。

 

これからは俺が兄貴みたいに強くて優しい人間になってみんなを守っていくんだ。

 

優馬「見ていてくれよ。兄貴…。」

 

※※※※

 

俺は靴を履き学校へ向かおうとすると。

 

??・??「「ゆうーくーん!!学校行こー!!」」

 

外から元気な声が聞こえてくる。

 

優馬「全く…。朝から元気な奴らだな。」

 

優馬「なっ。兄貴…。?」

 

俺は自分の左胸に問いかける

 

優馬「これからは俺があいつらの事を守っていくからな…。」

 

優馬「これからも俺たちのことを見守っててくれよ…?」

 

俺は兄貴が命を懸けて守ってくれた幼馴染と一緒にこれからも頑張っていくよ。

 

 





ご愛読ありがとうございます!!

次回から本編に入っていこうと思います!!

同時並行での執筆になると思いますので、更新頻度は遅いかもしれませんが読んで頂ければ幸いです!!
次回で今作のヒロインであるダイヤさんを出したいと思います!!

では次回!!
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