UTX一年目
一年生入部
監督「今年から監督になった、呼び方は監督でいい。よろしく頼む」
新入部員s「ふぁ〜…!」シパシパ
監督「あー見ての通り、ウチのサッカー部はそこそこ勝つことはあるが優勝とは程遠い戦績しか残していない」
ツバサエレナあんじゅ「……」
監督「だが俺が監督になっからには……」
監督「取るなら優勝、それ以外はゴミだ」
監督「練習は今日からだ、すぐ着替えてこい」
ツバサ「はい!」
あんじゅ「は〜い」
エレナ「……はい」
「えー…いきなりかぁ…」
「まあ顔合わせみたいなもんでしょ」
「……めんどい…」
外
監督「まあ最初だからな、校舎〜周でいいぞ」
監督「ランニング開始」パンッ!
「〜周って……やば」
「ありえないって……」
ダッ!
「うっわ何あの子ら真面目ちゃんじゃん……」
エレナ「はぁ……はぁ……」タッタッタッ
あんじゅ「ふふ、あなた走り方ターミネーターみたいね」タッタッタッ
エレナ「うるさい」タッタッタッ
あんじゅ「デデンデンデデン」
エレナ「舌引っこ抜くぞ」
MF1「話しながらなんて随分余裕なのですね?」タッタッタッ
エレナ「違う、こいつが話しかけてくるだけだ」
あんじゅ「照れなくていいのに」
エレナ「黙れキャバ嬢」
あんじゃ「はあぁん??」
DF2「はぁ…….はぁ……なんで……こいつら……っはぁ……!走りながら……話せんねん……!!」ゼェ…ゼェ…
MF1「……まだ始まったばかりなのですが」
あんじゅ「もう少しペース落としたら?最後までもたないわよ」
DF2「誰が手なんか抜くかぁ!!ウチが一番やぁ!!」
DF2「うぉりぁぁぁぁ!!!!」ダダダダダッ!!!
あんじゅ「……自分のペースで走ったらってことなんだけど」
エレナ「バカばっかりだ」
MF1「まったくです」
2時間後
ゴール地点
「あーしんど!!」
「おつかれ〜」
エレナ「……あとはあいつだけか」
MF1「最初トップでその後全員に抜かれるとは……」
DF2「ゼェ……ゼェ……」フラフラ
エレナ「やっときたな」
あんじゅ「これで全員かしら」
DF2「いや、多分もう1人……」クルッ
オエェェェェ……!!
DF2「あ、吐いた」
ツバサ「ハァ…ハァ…」フラフラ
あんじゅ(……この関西弁にすら負けるって、どれだけ体力ないのよ……)
監督「水分補給後、次のメニュー行くぞ」
「うっわ、あの子休憩なしとか」
「まあ弱い子に構っても仕方ないしね」
「アッハハ!ひどっ!」
ツバサ「ハァ…ハァ…」
17時前
監督「よし、次はリフティングだ。片足と両足交互それぞれ500回」
監督「500回を一区切りにして」
監督「合計1500回終わったやつから帰っていいぞ」
「1500!?」
「すでに足ガックガクなんだけど」
「……もういいや、私やめる」
「私も〜」
ゾロゾロ
「……まぁ、流せばいいわよね」
「ん〜…やめるのもめんどくさいし………いいや」
エレナ(……残ったのは半分ぐらいか)
あんじゅ(リフティングってそんなに難しいのかしら)
監督「リフティング開始」
トントンポーン
エレナ「…!」ポロッ
エレナ(疲労のせいで安定しない…)ハァ…
あんじゅ「……ほっ……やっ…!」トッポロッ
トッポロッ
MF1「121……122……123……あっ…!」ポロッ
DF2「むず……」ポロッ
15分後
エレナ「はぁ……はぁ……」
あんじゅ「…っ!よっし4回できた!!」
エレナ「おめでとう、あと496回頑張れ」
あんじゅ「……あなたには人の心がないのね」
エレナ「あるさ、人並みには」
あんじゅ「人並み」
「あんた待ちなさいよ!!」
みんな「!?」バッ!
エレナ「なんだ?」
あんじゅ「喧嘩かしら?」
ツバサ「………なに?」
「なに帰ろうとしてんの?」
ツバサ「……話聞いてなかったの?終わったら帰っていいって」
「だから!!そんなに早く終わるわけないでしょって言ってんの!!」
ツバサ「ないでしょって言われても……」
ツバサ「終わったんだからしょうがないじゃない」
エレナ「………は?」
「あんなにランニングでヘロヘロだったのにできるわけないじゃない!!」
エレナ(その通りだ、私たちですら疲労でまともにリフティングなんて続けられない)
エレナ(それをあいつが……)
MF1「まあまあ、見てもいなかったのに突っかかるなんて失礼ですよ」
「はぁ!?あんたらは信じてるの?こんなイカサマ女のこと」
DF2「ピーピーうっさいなぁ、見てた奴がおらんかったら本人の言うことが全てやろーが」
???「あ、あの!」
DF2「んあ?」クルッ
気弱な子「わ、わたし……見てました」
「ほーら!ここにイカサマを立証してくれる子がいるじゃない!」
「ほらほら、みんなに言ってやってよ!この子はズルをしましたーって!」
気弱な子「そ、その………」
気弱な子「私、全部見てたんです」
「うんうん!」
ツバサ「……」
気弱な子「あの人……始まってすぐ、休憩に入ったんです」
「それでそれで!」
気弱な子「少し経ってからリフティングを始めて、わたしは疲れていたのでボーッとその数を数えていたんです」
「さあみんな!ちゃんと聞いててよ!」
気弱な子「あのひと……」
気弱な子「一回も止まることなく1500回をやりきったんです」
エレナ「ーーー…!」
「……はい?」
気弱な子「本当に凄かったです、座ったままリフティングをして疲れてきたら高く蹴り上げて足を休ませて…」
「……なに……それじゃあ………」
「こいつは本当に1500回やりきったってこと?」
ツバサ「だから初めからそう言ってる」
エレナ「………すごいな」
「……ふ、ふざけないでよ…」
「そんなことできるわけ……!!」
ツバサ「やろうともしてなかった奴に言われる筋合いはない」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「……まぁ、流せばいいわよね」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「……っ!」グッ…
ツバサ「それじゃあ」クルッ…
スタスタスタ…
帰り校舎前
エレナ「やっとおわったな」
あんじゅ「学校に残ってていい時間がね」
DF2「時間まだあったやん!!」
あんじゅ「先生に迷惑かかるでしょ、少し早めに出ないと」
DF2「むぅ……」プクー
MF1「結局できませんでしたね」
DF2「他の奴ら先に帰ってたけどあれできてなかったぞ」
あんじゅ「放っておけばいいわよそんなの」
DF2「そんなにやる気ないんやったら他の部活にすればいいのになぁ」
あんじゅ「どうしてサッカー部に入ろうと思ったのかしら」
MF1「………」
MF1「あなた方は全くの初心者のようですがどうしてサッカーを?」
あんじゅ「……誘われたから」
DF2「なんとなくやなぁ……」
MF1「フワッフワじゃないですか」
あんじゅDF2「やるなら本気「よ」や!」
エレナ「……?」
タッタッタッ
ツバサ「ハァ…ハァ…」タッタッタッ
エレナ「あいつ……」
DF2「おーい!もう校舎閉められるぞー!」
ツバサ「げっ…!?嘘!?」ズザザッ!
ツバサ「着替えが……」サー…
あんじゅ「……え、あれからずっと走ってるの?」
DF2「うちより体力なかったもんなぁ」
ツバサ「……私の家、周りより貧乏でスポーツしてる時間なんてなかったから……」
ツバサ「人より大きく出遅れてる分、何倍も頑張らなきゃ」
エレナ「……」
ツバサ「……言い訳っぽくなっちゃったわね」
ツバサ「時間教えてくれてありがとう、もう行くわ」
タッタッタッ
あんじゅ「家庭の事情でほとんど運動する時間がなかった……か」
エレナ「通りで体力とテクニックが釣り合ってなかったはずだ」
DF2「空いた時間にサッカーボールいじってたんかな」
MF1「いろいろな人がいるものですね」
DF2「……ぅ〜…!!もうやめややめ!暗い話は!」
DF2「お腹減ったー!」
あんじゅ「牛丼!」
DF2「あり!」
あんじゅ「ありよりの〜?」
DF2「ありぃぃぃぃ!!!!!」
エレナMF1「うるさい「です」」
ツバサ「よし、忘れ物ない……早くでないと」タッタッタッ
トッ、トッ、テンテンテン……ザッ!
ツバサ「?誰かいるの?」ソ〜……
「っく…!あのでこっぱち……今に見てなさいよ」トントン…!
ツバサ「!」
「ふっ…ふっ…ふっ………あっ!」ポロッ
「…もう一回…!」
ツバサ「もう下校時間よ、あとでこっぱちは今見ちゃったわ」
「………!?」ビクゥッ…!!
ツバサ「また明日、ね」ニヤッ
「うわあああああ!!!!」ダッ!
ツバサ「……逃げた」
休日
監督「パス練開始」
エレナ「いくぞ」
あんじゅ「ばっちこい!」
エレナ「ふっ…!」ドッ!
ピューーン!
あんじゅ「………」
エレナ「………」
あんじゅ「……」
エレナ「………目にゴミが……」イテテ
あんじゅ「ノーコン!!」
ドッ!
MF1「……あっ、すみません!」
ポーン……!
DF2「おりゃぁ!!」バッ!
パシッ…!
MF1「おぉ……!やりますね」
DF2「しっかりしてや並乳」
MF1「………あ?」
DF2「…っ…!!」ビクゥッ…!!
「ねぇ〜……」
「何よ、早くボールを……」
「ボール蹴るのだるい……」
「あんたなんでサッカー部にいるのよ」
昼休憩
あんじゅ「あら、デコちゃんお昼ゴハンは?」
ツバサ「誰がデコちゃんよ」
ツバサ「……食欲なくて」クゥゥ……!
あんじゅ「お腹なったけど」
ツバサ「……クゥゥ……」
あんじゅ「無理があるわ」
エレナ「………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ツバサ「私の家、周りより貧乏だったから……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エレナ「食欲がないところすまないが、このメンチカツ食べてくれないか?」
ツバサ「え……なんで?」
エレナ「油物苦手なんだ」
ツバサ「……別にいいけど」スッ
あんじゅ「こーら、いきなりカツなんて食べたら太るわよ」
あんじゅ「私のレタスあげるからそれから食べなさい」スッ
ツバサ「へ?……えっと……」
MF1「ソース味を食べればご飯が食べたくなることでしょう」
MF1「私のご飯もどうぞ」スッ
DF2「デザートにうちのパピコも半分あげるわ!」パキッ
ツバサ「………えと……その………」
ツバサ「……ありがと」
みんな ニッ!
先輩「おーいあんたたち!ご飯食べ終わったら準備お願い!」
みんな「はい!」
「あんた、ご飯……」
「アー……」
「自分で食べなさい」
「……ひどい」
「ひどいとは」
練習後
ツバサ「はぁ……はぁ……」タッタッタッ
ツバサ(課題は体力……!)
コトッ(ペットボトル
エレナ(課題はコントロール)
エレナ(あれを狙って……)
エレナ「はぁっ!」ドッ!
ポーン………スカッ…!
テンテンテン……
エレナ「くそっ…」
エレナ(私にFWなんて……出来るのか?)
ザッ…!ガガッ!ズザザッ!
MF1「…やりますね」トッ
DF2「ディフェンスに小難しいテクニックはいらんからな」ニッ!
「はぁ……はぁ……ねぇあんた」ハァ…ハァ…
「なーにー?」フヒィー…
「なんで残って練習してんの?いかにも面倒くさがりそうなのに」
「んー……だってさ」
「試合に出れない方がもっとめんどくさいじゃん〜」
「……はっ、なによそれ」
「あれ〜?今私名言残しちゃったー?」
「やだなー照れちゃう〜」
「わかったから、どうせなら最後まで付き合いなさいよ」
「りょーか〜い!」ピシッ
先輩「……今年の一年は気合が違うね……」
先輩2「あたしらも負けてらんないよ!」
先輩「うん!」
数日後
DF2「結局残ったのはこのメンバーだけか〜」
MF1「自己紹介でもしますか?」
「えぇ〜……いる?」
エレナ「今更感も強いしな」
あんじゅ「まあまあいいじゃない!じゃああなたから!」ビシッ!
「な、なんで私なのよ!!」
DF2「よーし!じゃあ1番目イチャ子!」
エレナ(…イチャモンのイチャ子か?)
MF1(イチャモンのイチャ子ですかね)
「誰がイチャ子よ!!」
「えー…」コホン
「……爆、です……その、よろしく」
DF2「…?バク?夢食べるやつか?」
爆「違うわよ!!爆発の爆!!」
ツバサ「随分変わった名前ね」
爆「はいはい、次はあんたたちよ」
MF1「MF1です、合気道をしていました、よろしくお願いします」
DF2「DF2!好きなものは他人のスタイル!育ってれば育ってるだけよし!よろしく!」
MF1「さらっと爆弾発言していかないでください」
ツバサ「……綺羅ツバサよ」
MF1「それだけですか?」
ツバサ「シンプルイズベストなのよ」
MF1「便利な言葉ですね」
あんじゅ「優木あんじゅ、あんじゅでいいわ」ニッ
エレナ「よろしくキャバ嬢」
あんじゅ「ぶっ飛ばす」
DF2「つ、次!」
エレナ「統堂エレナだ、よろしく頼む」
あんじゅ「よろしくデデン」
エレナ「最後の言葉がそれでいいのか?」
DF2「はいはい次や次…!!」
ツバサ「で、あとは……」
「………なんでこっち見るのー?」
MF1「あとはあなただけですよ」
「……もー、しょうがないなぁ…」
「えー、面倒(めんどう)です、家を出た時から帰ることを考えてます、よろしく〜」
爆「名前の通りね」
面倒「失礼しちゃうな〜、こう見えてあたしはー……」
面倒「…………」
DF2「……どうした?」
面倒「……説明するの……だるくなっちゃった」
爆エレナ「……はぁ…」
あんじゅ「じゃあみんな、よろしくってことで練習始めましょうか」
みんな「はーい」
メンバー発表
監督「予選のオーダーを発表する」
監督「〜、〜、〜」
ーーーー………
監督「……綺羅」
ツバサ「はい!」
エレナ「やったな」
ツバサ「ええ!」
監督「統堂」
エレナ「わ、私か?」
監督「返事」
エレナ「は、はい!」
先輩達「すごいね……一年生で」
先輩達「頑張ってたからね〜」
監督「優木」
あんじゅ「はーい!」
監督「最後の1人は………」
MF1DF2爆面倒「………」
監督「MF1」
MF1「……はい」
DF2爆面倒「ーーー…」
監督「次、ベンチメンバー」
あんじゅ「……なんとか一年生は全員メンバーに入ったわね」
面倒「レギュラーがいい〜…!」
DF2「まあまあ、ベンチ入れただけでもまだマシやろ」
MF1「どこまで勝てますかね」
ツバサエレナあんじゅ「優勝まで」
MF1「……ふふ、すみません、そうでしたね」
3年生モブ「ちょっといい?」
エレナ「……はい?」
三年生モブ「あんたら全員メンバー入ったじゃん、一年で」
あんじゅ「……はい」
三年生モブ「私は、一年生からずっとベンチ以下で……」
三年生モブ「今年こそはメンバーに入れると思ってた………」
ツバサ「………」
三年生モブ「でも、あんたらが入ってきたから…!!」
ガシッ…!!!
ツバサ「…っ!!」ググッ…!
DF2「おい、何して……!」
三年生モブ「………本当に……頼むわよ」ググッ…
みんな「…!」
ツバサ「……分かってます」
三年生モブ「……ごめんなさい、八つ当たりして」
三年生モブ「頑張ってね」フリフリ
エレナ「……負けられないな」
ツバサ「ええ」
あんじゅ「ほら、もう帰るわよ〜」
みんな「おお〜」
ツバサ「え、あなたたちも監督に誘われたの?」
あんじゅ「2人も?」
エレナ「お前、誘われたからってそういう……」
あんじゅ「デコちゃんはともかく、私は初心者だしデデンもFWは初めてだっていうし……」
あんじゅ「一体なんで集められたのかしら」
ツバサ「デコちゃんやめなさいよ」
エレナ「誰がターミネーターだ」
あんじゅ「めちゃめちゃ食いついてくるわね」
エレナ「目的はともかく私たちは目の前のことに全力を尽くすだけだ」
ツバサ「ええ」
あんじゅ「あなたたち精神的に大人すぎない?」
それから私たちは
ツバサ「はぁ…はぁ…」タッタッタッ
課題を抱えながらも
エレナ「ふっ!」ドッ!
ポーン…! スカッ…
エレナ「……っち」
順調に試合を勝ち進み
DF2「……もっと力強いディフェンスを……」
バッ!
ドゴォォ!!
DF2「……足りひん」
本戦の決勝進出が決まった
爆「勝負よ綺羅ツバサ!!」
ツバサ「……何回目よ」
爆「勝つまで!!」
爆「あんたのライバルとして、今日こそ私が勝つ!!」
ツバサ「またシュートコース際どさ勝負?」
爆「いいわね、やりましょう!!」
先輩「おーい!あんまり無理させるなよー!」
爆「わかってますよー!!」
今や綺羅ツバサは、チームの絶対的エースとなっていた
ドシュルルルルル!!!!
爆「よぉっし!今のはいったでしょ!」
ツバサ「……なかなかやるわね」
爆「もうフリーならどこにだって打てるわ!」
爆「チームの得点王だからって油断してたら足元掬ってやるんだから!」
ツバサ「じゃあ次は私の……」
??? タッタッタッ
ツバサ「……あなた!誰だか知らないけどグラウンドの真ん中通ると危な……」
カキーン! ボールいったぞー!」
???「…へ?」クルッ
ツバサ「…っ…!!」
ツバサ(野球ポール……!!)
トトッ…
ドキュッ!!!
???「う、うわぁぁぁ!!」アワワ!
ゴォォォォオォォ!!!
バチィッ!!
テンテンテン……コロコロ
???「……?」
???「助かったっすか?」
すみませーん!大丈夫ですかー?
???「あ、は、はい!すみませんっす!」
???「ボールどうぞ!」ブンッ!
パシッ
ありがとーございます!
???「……ふぅ、怖かったっす〜」
ツバサ「怖かったっす〜じゃないのよ」ドドン
???「ひやぁぁ!!」ビクゥッ!
ツバサ「……!あなた、確か隣のクラスの……」
???「はいっす!自分MF3といいます!」
爆「なんでこんなところ通ったのよ……危ないわね」
MF3「にへへ……急いでたもので…」二へへ…
ツバサ「……まあ次からは気をつけてね、ボール取ってもらえる?」
MF3「ん、あれっすね」タッタッタッ
爆「ったく……人騒がせね」
ツバサ「まあただの不注意だしね」
MF3「いくっすよー!」
ツバサ「はーい」
MF3「そー………」スッ…
ツバサ「……!」
ツバサ(あの子……)
MF3「………れ!」ドッ!
ギュゥゥゥゥン!
トッ……トトッ…!
ツバサ「……」
MF3「おお…!バウンドさせずに受け取った……」
爆「さ、勝負の続きよ!綺羅ツバ……」
ツバサ「……っ…」バッ!
爆「ちょっ…!」
ドキュゥゥッ!!!
MF3「……へぁ!?」ビクッ
ゴォォォォオォォ!!!!
MF3「あ、危……!」バッ!
フワッ…!トッ……
爆「……トラップ……した」
MF3「な、何するっすか!!」ザッ
ツバサ「あなた……サッカーしてたの?」
MF3「……元っすよ」
ツバサ「サッカー部入らない?」
爆「はぁ!?」
MF3「……考えとくっす」ニコッ
ツバサ「ええ、それじゃあまた」
MF3「……」
ツバサ「さ、勝負の続きよ」
爆「それは置いといて、あの子誘って良かったの?」
ツバサ「……あの子、たまにグラウンドの端っこで見るのよ」
爆「?」
ツバサ「多分、やりたいんじゃないかしら、サッカー」
爆「……ふーん」
MF1「………今のは…」
MF3「………」テクテク
ピタッ
MF3「………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「うっわ絵とか描いてんの?」
「オタクじゃん!キッモ」
「あたしらまで同類だと思われるじゃん」
「……サッカー部、やめてくんない?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
MF3「………」ギュッ
ワァァァァァァァァァァ!!!!
角間「フットボールフロンティア決勝、UTX高校は初の決勝進出となります!」
角間「迎え撃つは前年度優勝校、令和学園!!」
角間「いよいよキックオフです!!」
監督「お前たちに言うことは一つだけだ」
監督「勝ってこい」
みんな「はい!」
先輩「……初進出だろうと関係ない、私たちは」
みんな「……」
先輩「勝つためにここにきた!!」
みんな コクッ
先輩「全力で戦え!!!!」
みんな「おお!!」
一年生ポジション
FW
ツバサ
MF
MF1、エレナ、あんじゅ
エレナ(……結局MFのまま決勝まで来た)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
監督「FWやってみないか?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エレナ(私では……力不足だったのか?)
バシッ!
エレナ「!」ハッ
ツバサ「いくわよ」ニッ
あんじゅ「準備はいい?」
エレナ「……勿論だ」ニッ
MF1「勝てば優勝、気を引き締めていきましょう」
DF2「うちらの分も頼んだぞ!!」
面倒「頑張って〜」
爆「負けんじゃないわよ」
ピーーーーーーーー!!
ドッ
角間「始まりましたぁ!!」
試合は一進一退
どちらかがチャンスを作ればすかさずカウンターを狙う
いつ得点が決まってもおかしくない状態が続いていた
前半はツバサが1点を先制したところでホイッスルが鳴った
初進出ながら先制逃げ切りで前半を終えたUTX高校
しかし、それが逆に令和学園に火をつけた
後半は徹底的なツバサ潰しに加え、攻撃のリズムを変えてきた令和学園がペースをつかんでいた
まもなく試合終了
ここまで失点をしのいでいたUTXだったが……
ツバサ「ぐっ…!」ゼェ……ゼェ……
エレナ(マークが厳しいせいでいつもの何倍も消耗が早い……)トッ
エレナ(ここは奪われるわけにはいかない)
エレナ「ふっ…!」ドッ!
DF2「……!」
エレナ(しまっ…!ボールが流れ…!)
「もらったぁ!」パシッ
エレナ「くそっ…!」
角間「令和学園のカウンター!!」
「いけっ!!」ドキュッ!!!
キーパー「やばっ……!」バッ!
ドシュルルルルル!!!
角間「……き、決まってしまったぁぁ!!」
角間「試合終了間際、令和学園がUTX高校の背中を掴みました!!」
監督「……」
エレナ「……」ハァ…ハァ….
あんじゅ「……落ち着いて、まだ終わってないわ」
ツバサ「はぁ…!はぁ…!早く、位置につきなさい…!時間がもったいない…!!」ゼェ……ゼェ……
ピーーーーーーーー
MF1「………メンバー交代…?」
エレナ「……私だな」
あんじゅ「いや、数字をよくみて、貴方じゃないわ」
角間「こ、ここでUTX一年生を3人投入してきました!!隠し球かぁ!?」
エレナ「……何を考えている?」
監督「………」
爆「ふっふっふ、UTXの隠し球の登場よ」
面倒「うぇ〜…なんでこんな状況で……だるい」
DF2「……ほんまに大丈夫なんかこいつら……」
先輩「みんな、時間はほとんど残ってないけど、ボールはこっちが持ってる」
先輩「落ち着いて、一点取り切ろう!!」
みんな「はい!!」
爆(……綺羅ツバサが決めれないなら私が決める、そしたら言ってやるんだ)
爆(どうだ、私もすごいでしょ、って)
一年生メンバー
FW
ツバサ、爆
MF
MF3、エレナ、あんじゅ
DF
DF2、面倒
角間「泣いても笑っても最後のキックオフ!!」
ピーーーーーーーー!!
ドッ!
令和学園1-1UTX高校
角間「いま、始まりましたぁぁ!!」
「マーク!」
ザザッ !
ツバサ「っち……!」ハァ…ハァ…
ツバサ「お願い!」ドッ!
エレナ「……!」
エレナ(私の…ボール……いいのかわたしで?誰か……)
エレナ(そうだ、ほかのメンバーに取ってもらえば…)
DF2「ぼーっとすんな!!」
エレナ「……!」ハッ
トッ……ポロッ
「よっし!!」パシッ
エレナ「しまっ……」
角間「統堂ファンブル!!こぼれ球を令和学園FWが拾います!!」
先輩「止めて!!」
エレナ「あ……」
エレナ(……わたしは……)
DF2「い……かせるかぁぁぁぁぁ!!!!」バッ!
令和FW「なっ…!」
【スーパーしこふみ】
ドゴォォォォォォォォ!!!!!
令和FW「くっ……そぉ……!」ガクッ
DF2「ここまできて負けられるか」
角間「UTX DF見事にカウンターを防いだぁぁ!!」
あんじゅ「ふふ、いつの間にあんなディフェンス……」
DF2「あっ…!」
ポーン!
キーパー「くっ…!」バッ
キーパー(届かない……!)
角間「しかしボールは無情にもエンドラインを超えそうだ!!」
角間「令和学園のコーナーキックかぁ!?」
「………この時間帯でコーナーキックかぁ……」タッタッタッ
面倒「そんなめんどくさいこと、させないよ〜」バッ!
ドキュッ!
面倒「頼んだ〜」
角間「面倒ナイスカバー!ボールは統堂へと渡りました!!」
面倒「……お?」グラッ…
面倒「あわわわ…!」ヒュー…
面倒「あでっ…!」ドサッ
トッ
エレナ(なぜまたわたしなんだ……先輩か誰かに……)キョロッ
DF2「………」イラァ
DF2「いつまでウダウダやっとんねん!!」
エレナ「!」ビクッ
DF2「さっきから縮こまったプレイばっかりしよって……」
エレナ「………」
DF2「どうせミスするなら挑戦してミスしろやドアホォ!!!」
エレナ「ーーー…!」
「試合中に仲間割れ?」ザッ
エレナ「……いや」
エレナ「アドバイスです」フッ…
(……!この子、空気が変わった……)
エレナ(恐れることはない……)
エレナ(パスの先には彼女たちがいる)
エレナ(自信なんて、それだけで十分だ)チラッ
バチィッ!
あんじゅ「……!」
エレナ(意識を向けるべきは自分じゃない、フィールド全体を見渡すんだ)
ザッ…ザザッ!
エレナ(……?)
その瞬間
エレナ(選手の動きが…よく見える)
彼女の視界は一変する
ドキュッ!!!
エレナ「あんじゅ!!」
ゴォォォォオォォ!!!!
角間「これは統堂、まだマークを外せていない優木へパスを出したぁ!!パスミスかぁ!?」
令和MF「よし!いただき!」バッ!
あんじゅ「………!」ダッ!
ギュゥゥゥゥン……!
令和MF「そんな……!」
パシッ…!
あんじゅ「ナイスパス 」トッ
角間「ま、曲がったぁぁ!!これは絶妙なコントロール!!優木へパスが通ったぁ!!」
あんじゅ(……私が届くギリギリの距離)
角間「時間も残りわずか!攻めきれるかぁ!?」
あんじゅ「……もうノーコンなんて馬鹿にできないわね」タッタッタッ
「いかせない!!」
あんじゅ「……ごめんなさい」グッ…
フワァッ…!
「なにっ……!」ガクッ
あんじゅ「友達が待ってるの」ダッ!
角間「優木抜いたぁ!!」
先輩「あの子達……いつの間にこれだけ……!」
あんじゅ(さて、どうしようか……)タッタッタッ
あんじゅ(デコちゃんはマーク厳しいし……)チラッ
あんじゅ「……!」
ツバサ「ゼッ…!ゼッ…!」ハァ…ハァ…
ツバサ(ボールを頂戴…!!)
あんじゅ ……フフ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
オエェェェェ!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あんじゅ(最初はあんなに貧弱だったのにね)
あんじゅ「……信じるわよ」
ツバサ「……」グッ
あんじゅ「ツバサ!!!」ドキュッ!!
ツバサ「……ふぐっ!」パシッ!
角間「綺羅マークを外しボールを受け取ったぁ!!」
キーパー「止めろ!!」
令和DF陣「おお!!」ザッ!
角間「しかしすぐさまディフェンダーが立ちふさがる!!」
DF2「くっそ……!」
ツバサ(…4人…)
令和DF「そんなにヘロヘロで抜かせるわけないじゃない!」ザッ!
ツバサ「…っ…」ピタッ
三年生モブ「止まるな!!綺羅ちゃん!!」
UTX「いけぇぇぇ!!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
三年生モブ「本当に……頼むわよ……」グッ…!
先輩「はぁっ!」ガッ!
DF2「い………かせるかぁぁぁぁ!!!」
面倒「よっ!」ドキュッ!
エレナ「あんじゅ!!」ドッ!
あんじゅ「ツバサ!!」ドッ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
トッ…
ツバサ「…………」ゼェ……ゼェ……
ツバサ(………悪いけど……このボールは私だけのボールじゃないのよ)フー…
令和DF「はぁぁ!!」バッ!
ツバサ「……っ!」ギリッ…!
ツバサ「あああああああ!!!!」
ヒュッ! クルッ トッ
令和 DF「…っはぁ!?」ガクッ
角間「ぬ、抜いたぁぁ!!」
令和 DF「この子……どこにそんな力が…!!」
ツバサ「……1」
クルッ……ヒュッ!
バッ!グルンッ!
ツバサ「……2……3……」
角間「抜いていく抜いていく!!ゴールまであとわずかだぁ!!」
ツバサ「はぁ…!はぁ…!」タッタッタッ
令和ディフェンダー「くっ…!」ザッ
ツバサ「………4…!!」ヒュッ!!
クルッ……トッ
令和ディフェンダー「……っ…!!」
角間「綺羅抜き切ったぁぁ!!!残すはゴールキーパーのみ!」
爆「……すご…」
爆(ベンチから毎試合見てたけど、間近で見るとこれほど……)
令和キーパー「くそっ…!」バッ!
角間「令和キーパー、綺羅との距離を詰めます!」
令和キーパー「シュートコースは塞いだ!!打つところなんてどこにも……」
ツバサ「……エースの仕事は、ゴールを決めることじゃない」
令和 キーパー「!」
ツバサ「必ず得点につなぐこと」
ドッ!
令和キーパー「そんな…!」
角間「ここでパス!?綺羅が令和キーパーを引きつけていたことにより………」
爆「ーー………は?」トッ
角間「UTX爆、完全にフリーだぁぁ!!」
MF1「時間がありません!!シュートを!!」
先輩「頼んだよ!!」
爆(待って……待ってよ)
爆(は、え、な、なんで……こんなタイミング、で……)ドクッ…!
爆(あんたが決めるんじゃないの?完全にその流れだったじゃない……!)ドクドクドクドク
爆「はっ……!はっ…!」ドクドクドクドク
爆(心臓うるさい、自分の体じゃないみたいにふわふわする…)ドクドクドクドク
爆(入るの…!?こんな状態で……!!)
爆(綺羅ツバサは……ずっとこんなプレッシャーを……)ハァ…ハァ…!
彼女は本能的に悟った
入部当初からライバル視していた綺羅ツバサと自分は
根本的に違う人種なのだと
ツバサ「なに怖気付いてるのよ!!」
爆「…!?」クルッ
ツバサ「フリーなら決めれるって言ったの……あなたでしょ!!」ハァ…ハァ…
爆「……!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
爆「もうフリーならどこにだって打てるわよ!」
爆「FWでチームの得点王だからって油断してたら足元掬ってやるんだから!」
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ツバサ「足元掬ってみなさいよ!!」ハァ…ハァ…
令和 DF「戻れ!!」
角間「令和ディフェンダーが守備を固め始めています!UTX爆、決め切れるかぁ!?」
爆「……うるっさいわね」ザッ…!
あの時、貴方にあの言葉を言われた時から
貴方と対等な気がしなかった
『やろうともしてなかった奴に言われる筋合いはない』
私は…………
綺羅ツバサ(すごい人)に、ずっと勝ちたかった(認めてもらいたかった)
ドキュッ!!!
令和キーパー(…!厳しいコース…!!)バッ!
ゴォォォォオォォ!!!
ガァンッ!!
令和キーパー(ポスト!?)
チッ…!
シュルルルルルル!!!
角間「……は、はいったぁぁぁ!!!」
角間「ゴールポストに直撃するも気合いで押し込んだぁぁ!!!」
ツバサ「……入った……」ハァ…ハァ…
爆「……」ハァ…ハァ…
ピッピッピーーーーーーーー!!!
角間「ここで試合終了のホイッスル!!優勝は、UTX高校だぁぁ!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!!
先輩「やったぁぁぁ!!!」ガバッ!
爆「うわぁ…!」グラッ
先輩「最後よく決めたよー!!ナイスシュート!」
先輩2「他の一年生も最後の方どうしたの!?すっごかった!!」
DF2「ポストに当たったの入ってよかったなぁ!」
面倒「あれ外してたら延長だったからね〜、長引かなくてよかったよかった」ウンウン
爆「……ええ、よかった」
ツバサ「………」
三年生モブ「綺羅ちゃん!あなた最後すごかった!!」ワシャワシャ!
ツバサ「あ、ありがとうございます…?」ボサァ…!
三年生モブ「……こちらこそありがとう」ニコッ
あんじゅ「……」
エレナ「……」
あんじゅ「エレナ、私たち優勝しちゃったのね」
エレナ「そうみたいだなあんじゅ」
あんじゅ「……実感がわかないわね」
エレナ「私はあのミスのせいでとてもじゃないが素直に喜べない」
あんじゅ「……」
エレナ「来年は……」
ガバッ!
エレナあんじゅ「うぇあぁ!?」
先輩「小難しい話なんて抜きにして喜べ喜べ!」
面倒「うわ〜…」
エレナ「……っ!私は強くなるぞ!!今よりもっと!!」
あんじゅ「じゃあ私もー!」
先輩「あっはは!いいね〜、頑張れ!」
控え室に続く廊下
爆「……ふぅ」
ツバサ「決勝点おめでとう」
爆「……!綺羅ツバサ!」バッ!
ツバサ「あのシュート、狙ってたんでしょう?」
爆「……相手のキーパー、ボールに触ってた」
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令和キーパー(ポスト!?)
チッ…!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
爆「もう少し内だったら取られてたかもね」
ツバサ「……貴方に託して正解だったわ」
爆「あ、当たり前じゃない!」フンス!
爆(言え、言うのよ私!今しかないじゃない…!)
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爆(……綺羅ツバサが決めれないなら私が決める、そしたら言ってやるんだ)
爆(どうだ、私もすごいでしょ、って)
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爆「……ありがと」
ツバサ「へ?」
爆「…あ」
ツバサ「…………」
ツバサ「ふふ」クスッ
爆「………//////」カァァ…!
こうして、私たちの一年目は幕を閉じた