平成の悪魔   作:411ayumi

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プロローグ

嫌だと思った。

 

時代が、世界が、デコボコに感じた。

 

今の世界は、只々苛立たしかった。

 

昭和なら、必ずそこに救いがあったんだ。きっと、でも今の時代には無い。なら

 

 

俺が、変えてやる。平成を、作り直すんだ。

 

        ――――

 

 

 

冬木町の、とあるマンション、玄関の扉から出てきたのは、茶色に金が混じったかのような色をしたアシメの髪型の男だった。

 

「……」

 

革のジャケットを着こなし、その威圧感は尋常なものでは無かった。

 

彼の手には、“時計の様なモノ“があった。黒色の縁に、全体的には金色なソレは、何故だが不思議と惹き込まれそうな魅力があった。

 

彼の名は、“南澤 真”。ごく普通の、ごく当たり前のような、高校生であった。

 

親は既に他界しており、身寄りも無かったが故、彼は施設を転々としていた。

 

誰にも優しく、そして強かった反面、彼は寡黙な人間だった。

 

それが災いとなり、彼は施設で、一部の人間から酷い虐めを受けた。

 

耐えに耐え、今まで必死に生きてきたのだ。

 

その所為でだろうか、彼は今の時代、平成を異様に嫌っている。いつからかは分からない。いつの間にか、そう考えていたからだ。

 

昭和は良かった。だから今が嫌いだ。そんなのでは無い。純粋に彼は、昭和なら、まだここまで酷くない。と感じたのだろう。

 

昔はヒーローがいて、みんなを守ってくれた。でも、平成はそうじゃない。どこも平和じゃない。そんな思いもある。

 

学校は休みだった。今から彼は、ある場所へと向かう。

 

歩いて20分。マンションを降りて、町を少し歩けば、そこに辿り着いた。

 

「……」

 

 

そこは、単なる路地裏……“だった場所だ。”

 

 

グルルルぅぅ……

 

 

生理的な嫌悪感を示す唸り声、まるで蜘蛛を思わせるソレの名は、“アラクネアワーム ルボア”。

 

青色と赤色が混じり合った歪な蜘蛛の怪物。人智から外れた、理解の及ばぬ存在、ワームであった。

 

「……」

 

彼はその存在を知っていた。嫌、寧ろ元々知っていたのだろう。

 

怪物を見据え、彼は、“ソレ”を取り出した。

 

白色の、機械時計のようなソレ。ベルトだ。

 

ベルトを腰に持っていった瞬間、それは腰に巻き付いた。

 

新は、手に持っている金の時計……“ライドウオッチ”のボタンを押した。

 

『バールクス!』

 

そしてウオッチを、ベルトの右側に装填、新の後ろ側には、巨大な時計が出来る。

 

手を内側に向け、一度空へ手を伸ばし、また下に持ってくる、そして……

 

「変、身……!!」

 

『RIDER TIME!』

 

『仮面〜ライダ〜バールークス!』

 

「……」

 

 

 

―――世紀の王、平成の悪魔、ここに再臨。

 

 

 

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