平成の悪魔   作:411ayumi

4 / 5
第三話 始まりが近づいて

 

―――夕暮れ時の路地裏を走り抜け、南澤は“敵”に辿り着いた。

 

「・・・」

 

その怪物は、これまでの怪物とは違う、何かを感じた――雰囲気なのか、それとも感覚がそうさせているのだろうか。

 

まるで寄生虫が目から飛び出たかの様な悍ましい顔、そして、鬼を思わせる様な体。

 

これまで倒してきた怪物とは変わらないが、この怪物は“何か”が違った。

 

「なんだ・・・コイツは」

 

それに、“明確な意思”まで感じさせたのだ。

 

「・・・南澤、真」

 

「!!」

 

突然怪物は南澤の方を振り向き、声を出した。

 

「・・・貴様、何者だ?」

 

「“我が主”の命により、貴様の力を奪わせてもらう」

 

そうして怪物は刹那の速度で――南澤に襲いかかってくる。

 

「グッ!」

 

怪物の拳を右のスウェーで避け、自分も拳を握り、怪物に向ける。

 

 

「フンっ!!」

 

 

「・・・!」

 

怪物・・・否、“アナザー電王”を、素手の拳で南澤は押し退けてみせた。

 

「まさか、もうそこまで“クォーツァー”の力を・・・!」

 

「・・・訳の分からんことを」

 

南澤はジクウドライバーを取り出し、腰に取りつける、そしてポケットから取り出したウォッチは、“金に青のウォッチ”だった。そして上部のボタンを押した。

 

『ザモナス!』

 

そしてそれをジクウドライバーの右側に取り付ける。

 

背後に現れるのは、“金の尖った縁をした、赤と青の時計”だ。

 

「変身・・・アマゾン!!」

 

『ライダータイム!』

 

『仮〜面ラ〜イダーザモナス〜!』

 

瞬間、赤い炎が爆発する。周りにあるゴミなどを吹き飛ばし、広がっていく。

 

「グオッ!?」

 

アナザー電王は壁際にまで吹き飛ばされる。

 

赤い炎が晴れると、そこにいたのは、赤と青の体色をした、獣の様な戦士だった。革のベルトはまるで何かを封印するかのように、胸の両側から出ていた。

 

「・・・」

 

“仮面ライダーザモナス”は、アナザー電王へ視線を向ける。これから狩る相手を、正確に確認しているのだ。

 

「貴様を、潰す!」

 

「ムオオオ!!」

 

走る――獣のような動きで縦横無尽に動き回り、蹴りやパンチでアナザー電王を追い詰める。

 

「グアッ・・・!」

 

「おのれ!」

 

アナザー電王も負けじと、剣を取り出し、動きを止めたザモナスに切りつけようと襲いかかる。

 

「フン! オオッ!」

 

アナザー電王の一閃をその場で回避していく。無駄のない動きで、攻撃してもいないのに、逆に壁際に追い詰めていく。

 

 

「ぐ・・・ウワァァァ!」

 

 

「効かん!」

 

――ガシッ!

 

ザモナスは、アナザー電王の剣をそのまま手で掴み上げる。

 

「ぐっ・・・は、離せ!」

 

「・・・終わりだ」

 

ジクウドライバーの上部ボタンと、ウォッチの上部をボタンを押し、ジクウドライバーを回す

 

『ザモナス! タイムブレーク!』

 

「ハッ!」

 

ザモナスは、そのまま剣を離してジャンプをし、空中で両足を揃え、そのまま・・・

 

「ゼアッ!!」

 

ドロップキックをアナザー電王の胸元にぶち当てた。

 

「グァァァァァ!!!」

 

刹那、爆発が起き、アナザー電王は跡形もなく吹き飛ばされた・・・かと思われた。

 

「・・・終わり・・・!?」

 

爆発したそこから現れたのは・・・“黒い服を着た男”であった。

 

「お、おのれ・・・」

 

「これ程にまで・・・“創世の王”に近づいているというのか!?」

 

その男は、立ち上がろうと動き出すが、南澤はすかさず男の胸倉を掴む。

 

「貴様・・・何者だ?」

 

「・・・」

 

「言え!」

 

南澤は、声を荒らげた。力を込め、男をそのまま浮かばせる。

 

「グッ・・・」

 

「言わなければ、殺す」

 

 

男は、口を開く――

 

 

「・・・“我が主”は、お前に会いたがっている」

 

「聖杯戦争、その始まりの日」

 

 

「終焉が、かつて“逢魔の王”が、“創世の王”に滅ばされた、その日に」

 

 

 

 

 

 

「全てが、始まるのだと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。