カルデアの問題児も異世界から来るそうですよ? 作:-b±√b²ー4ac/2a(改名した)
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空を飛んでいるような錯覚を感じるような浮遊感を覚えた時には、落ちていた。
「ええええええええええええええ!?」
咄嗟に〝オシリスの塵〟を使って、着地に成功する。
「信じられないわ!まさか問答無用で引き摺り込んだ挙句、空に放り出すなんて!」
「いや~びっくりしたね!まさか空からのスタートなんて」
「右に同じだ、クソッタレ。場合によっちゃゲームオーバーコースだぞコレ。石の中に
「・・・石の中に喚び出されたら動けないでしょう?」
「俺は問題ない」
「そう、身勝手ね・・・」
「大丈夫、三毛猫?」
「ニャー・・」
そこにいたのは、ヘッドフォンをつけた金髪の少年と、気の強そうなお嬢様風のツインテールの少女、寡黙そうなボブカットの少女+三毛猫そしてわたしがいた。
パスは通っているようだけど、サーヴァントの気配はなく、霊体化もしていないようだった。
(令呪をむだに使うのももったいないし、とりあえずこの人たちの話を聞こう。)
「俺は逆廻十六夜だ。確認しておくが、お前らの元にもあの手紙が来たのか?」
「ええ。あと、その〝お前〟って呼び方やめてくれないかしら。私は久遠飛鳥よ。」
でも、サーヴァントでもなさそうだし、手紙が来たって言ってたから、私と同じ人間なのか・・。
(それにしても、石の中でも大丈夫って、ここの人たちも魔術師なのかな?)
「じゃあ次、わたし!藤丸立香!趣味はアニメとゲーム。一応マスターやらせてもらってます!」
「マスター?まあ、あとでいいわ。よろしくね、立香さん。で、そっちの猫を抱えてるあなたは?」
「春日部耀。あとは大体一緒」
「そう。よろしく、春日部さん。で、凶暴で野蛮そうなあなたは?」
「高圧的なあいさつありがとう。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で野蛮で快楽主義と三拍子そろったダメ人間なので、用法と容量をわきまえて接してくれよ、お嬢様?」
「取扱説明書をくれたら考えてあげるわ。十六夜くん」
「マジかよ、今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」
(うわぁ、なんだか一癖も二癖もありそうな方ばかりですね・・。いえ、だからこそ!)
少女が観察する。いや、本人はそう思っている。
こんなマイペースな状況を打ち消し、十六夜くんが話を進める。
「で、呼び出されたはいいけど、なんで誰もいねえんだよ?」
「そうね」
うふふ、そろそろ・・。
「わたしの勘ではあの辺に隠れてる人が・・・」
「そんじゃ、そこでコソコソしてる奴に聞いてみるか」
わたしと十六夜くんの声が被り、全員の視線が一か所に集まる。
「あら、貴方達も気づいてたの?」
「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?」
「風上に立たれたら嫌でも気づく」
「え?わたしはただの経験と直感なんだけど・・」
「どんな経験なのよ・・」
久遠さんが呆れ半分、驚き半分のツッコミを入れる。
すると、青い髪に、赤いミニスカをと黒いガーターソックスで脚を魅せ、黒のベストで胸を扇情的に強調する格好のエロボデーをしたウサ耳少女が出てきた。
「や、やだなあ御四人様。そんなに怖い顔で見つめられたら、黒ウサギは死んでしまいますよ?ここは私に免じてこの場はなんとか抑えて・・」
「断る」
「イヤ」
「お断りするわ」
「う、ウサ耳だーーーーー!」
「取りつくシマもありませんネ!それに一人聞いてませんネ♪」
全員にジーっと観察され、縮こまる黒ウサギ。
空間が静寂に包まれる。
・・・グイッ!
「ん・・ふん・・・あっ」
わたしがウサ耳を弄ぶと、黒ウサギが膝から崩れ落ちる。その手のサーヴァントたちにたくさん会ってきたわたしには、この程度造作もない。
「ふっ、また、一匹の獣を落としてしまったか・・(前例、デンジャラスな獣)」
___________黒ウサギ復活中
「はっ!それでは説明させていただきますね・・・」
そうして、黒ウサギの説明が始まった。
「ようこそ皆さま〝箱庭〟の世界へ!我々は皆さまに〝ギフトゲーム〟への参加資格をプレゼントさせていただきたく思いまして、この世界へ招待しました!」
長かったので、簡単に整理するとこうだ。
・〝ギフトゲーム〟とは、〝恩恵〟とも呼ばれる〝ギフト〟や金品、人など、様々なチップを賭けるゲーム。
・その〝ギフト〟による犯罪行為は、一切禁止で、それらの行為は悉く処罰される。
・主催者は自己責任で、失いたくないものは、ゲームへ不参加でもいい。
「と、言う感じですね!質問とかございますか?」
「おい、黒ウサギ。一つ質問していいか?」
「はい!ルールですか?ゲームについてですか?」
「そんなことは心底どうでもいい。俺が聞きたいのは、手紙に書いてあったことだ」
十六夜くんは、黒ウサギから視線を外し、久遠さん、春日部さん、わたしを見まわして、天幕で覆われた都市に目を向ける。
「この世界は、面白いか?」
黒ウサギは、笑顔で答える。
「YES!〝ギフトゲーム〟は、人を超えた者だけが参加できる神魔の遊戯。外界よりも格段に面白いと、この黒ウサギが保証いたします♪」
ここから、私たちの〝箱庭〟生活が始まった。
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