――――鏡の呼吸 弐ノ型 反射鏡
――――水の呼吸 壱ノ型 水面斬り
とある山の中、私と義勇は視界に入る位の距離で同時に二人の鬼の頸を切っていた。
「ふう、そんなに強い訳ではなかったけど、中々にすばっしこかったね」
切った後に義勇の傍まで近寄り、声をかける。すると義勇は
「ああ、だがこんなヤツ等に後れを取る訳にはいかない。もっと精進しなければ」
近くに寄っていたので、声は小さかったけど、ハッキリと言葉にしていたからちゃんと何を言ったか分かった。
もう、そういう所直そうね。
「向上心があるのは良いけど、どうせ”早く錆兎の域まで到達しなければ~”とか思ってるんでしょう?頑張れ少年!応援しているぞぃ!あの朝日に向かって走るんだ!」
「分かった!」
「いや!本当に走らなくても良いから!冗談だから!話聞いてる!?もう!義勇ぅー!!」
調、お姉ちゃんはなんだかんだと大変だけど、楽しく過ごしておりますぞ!早く再会して友達や相棒の話を聞いてもらいたい。
勿論、調がどんな生活をしていたかも聞きたいな。
お姉ちゃんは、調が幸せな生活をしている事を祈ってます。
まさかその時には調が好きになった男の子と結納する事になっていたなんて知る由もなかったのでしたマル。
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任務でまた合同になり、もう一人来ると聞いたので待っていたら、不良に会いましたマル。
「おいィ、もう一回言ってみろォ!このクソ女ァ!!」
「え?良いけど?白髪頭の低脳に構ってる暇はない。そう言った」
「……死にたい様だなァ?」
だって、義勇の言い方も悪かったけど、こやつ、義勇に”好き者が好きそうな顔してんじゃなねーか。鬼殺隊辞めてそっちで働けばいいんじゃなーのォ?”とか言ったんだよ?流石に許すまじ。
「もう一回言えって言ったのは君じゃないか。だから、怒る所じゃないでしょ?なんで怒ってるのさ」
「楓、お前怒ってるのか?」
義勇が驚いたって顔をしている。まぁ、そうか。私、滅多に怒れないタイプなんだよね。さっきカチンッっとしたけど、今はもう怒っていない。
「いんや、もう怒ってないよ。あ、でも義勇には、こっちの少年ね。こっちの子には謝って」
「なんで謝んねぇといけねェんだよ!?俺に言ってきたのはむしろこいつの方だろうがァ!!」
「義勇はただ単に君を心配しただけだよ。事実、君を”弱い”だなんて一言も言っていないんだから」
そう、このえーっと不死川実弥って子と合同になったんだけど、なんだかピリピリした子だなぁ。って思っていたら、義勇が最初に言った一言でピリピリはなくなったけど、怒りだした。
ちなみに義勇はこう言いました。
「なんだったら後ろで見物しているか?」
そう言ったのである。まぁ、確かにこう聞いていると”弱そうだから後ろで見物でもしていろ”みたいな感じに聞こえるだろうけど、実は全然違うのである。
だって、この不死川、包帯だらけなのだ。
だから、義勇はこう言いたかったのである。
「『その包帯を見るに、傷に障るから今は安静にした方が良い。もし、俺達に何かあった時は傷に障らない程度に助けてくれ』なんだったら、後ろで見物していてるか?」っと。
そう説明すると不死川はハァ?っと、口を開けて私と義勇を見比べている。
見比べが終り、私に目線を合わせて言った。
「……お前、ただ庇っているだけだったりしてないかァ?」
「それだけだったら私は義勇とは相棒になったりしないよ。事実を言っただけ」
「…………」
「…………」
義勇と不死川は見つめ合っている。
そうして、しばらくすると先に目を逸らしたのは不死川だった。
「テメェ、もっとちゃんと喋りやがれェ!それから、余計な世話だァ!俺は戦える!!」
「そうか……」
「ちっ!…………ったな」
「………?何か言ったか?」
「……なんでもねぇよ!さっさと終わらせるぞォ!!」
不死川はそう言って鬼が居るという森の中へ入っていった。
最初の一言はどうかと思う…けれど、聞こえにくかったけど、ちゃんと義勇に謝ってくれたし。
案外良いヤツ……なのかな?素直になりきれないだけで。口悪いけど。
不死川実弥さんの登場です。
原作でどこが初対面なのか分からないので妄想でカバーです。
お、おしゅるし下さい(噛んだ)
私の中で不死川さんは素直になれない常識人ヤンキーってイメージです。
勝手なイメージですまぬ……!すまぬ……!!