四季の刃   作:草ナギ

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妹がとても乙女です。
そういう描写が苦手な方はバックした方が良いです。はい。


捌ノ型 将来(妹視点)

 歌事件?が落ち着いてまた半年が経ちました。

 あれから禰豆子ちゃんと一緒にお裁縫を習ったり、料理の作り方をならったり……前にも言ったけれど家事全般を一緒にこなしている。

 記憶を失う前にやったことがなかったのか、とても新鮮で楽しい。

 特に料理は最初包丁を歩かうのは怖かったけど、今では大分慣れて扱えるようになったよ。

 たまに知らないハズの料理の作り方を思い出して、葵枝さんにもらった日記帳の後ろから書いて残してる感じ。

 時々材料がそろう時があるから、葵枝さんに頼んで作らせてもらってる。結構好評なんだよ。

 それから炭を炭十郎さん達と売りに行くのも楽しいな。

 そういえば、炭売りから離れて、頼まれ事とかもされる様になったんだ。

 私は主に小さい子達にうっすらと覚えてる昔話や、歌を歌って聞かせてあげてる。

 歌と言えば、町には動物達も近寄れないみたい。安心したけど、鳥さんとかは近寄ってくるかな。春になる頃は小鳥さん(特に鶯さん)が良く来るよ。

 なので町の人から【春告小町】(はるつげこまち)とか、【歌詠小町】(うたよみこまち)って呼ばれるようになったの。

 正直に言うとちょっと恥ずかしい……。

 その名前を呼ばれてる所を……その、炭治郎くんに見られた時はもっと恥ずかしかったけど!

 笑顔で似合ってるよ!って言われた時は顔でお湯が沸けそうになったもの……。

 そんな所を見られていたのか分からないけど、ぐずっていた小さい子を背負って井戸の周りを何周かしていたら長屋の奥で住んでいるおば様が私に

 

 「そういえば、調ちゃんは将来、炭治郎の所にお嫁に行く予定なのかい?」

 

 …………。

 ん?え……はい!?

 

 「な、何を言ってるんですか!そんな訳がないです!家族ですよ、家族!!」

 

 本当に何を言い出すのかと思えば!!

 

 「だって、葵枝さんに色々教えてもらってるんだろう?それって花嫁しゅ」

 

 「あわわわわわわわ!」

 

 恐らく顔から湯気でも出てるんじゃないかってくらい顔が熱い。直ぐに正気?に戻って、背負っている子が起きないか心配になって様子を窺う。大丈夫の様だ。

 ……もう!もう!このおば様はなんて事を言い出すのか!

 

 「私は……その、そういうつもりで竈門家の方達と家族になった訳ではありませんので……」

 

 私がそう言い出すと、おば様はきょとんとした顔をして

 

 「ああ!ごめんよ、あたしもそういうつもりで言った訳じゃなくてね」

  ? 一体何でしょう?

 

 「ただ、調ちゃんみたいな子だったら、炭十郎さんのところは安泰だろうなって思ってね。調ちゃんはどうだい?早い内に決めておくと良いよ。何より、炭治郎は将来絶対に良い男になるさぁ」

 

 今の内に捕まえといた方がいいって!なんて言ってくる。

 つ、捕まえるって……。

 

 「そういう大事な事は炭治郎くん自身が決める事だと思いますし、私からは……とても」

 

 いくら私が想っていても、炭治郎くんの重荷になりたくない。

 前にちえちゃんという子から教えてもらったけど、”初恋とは実らない”らしい。いや、実らないというか、”実りづらい”との事。

 私が炭治郎くんの事をそういう目で見てしまっているのが、なんだかいけない事をしている様に感じてしまってる。

 ちょっとだけ切なくなって顔を伏せてしまっていると

 

 「……まったく、この子は」

 

 ため息が聞こえてくる。こんな伏せた状態では、情けない姿にしか見えない。

 咄嗟に謝ろうと思って、顔を上げると、おば様は私の頭を撫でてくれていた。

 

 「そんな顔をして……あたしが悪かったよ。でもね、あたし的には大丈夫だと思うよ?」

 

 「……え?」

 

 おば様の言った事を聞き返そうとすると

 

 「………しらべー!」

 

 と、遠くの方から炭治郎くんが走って来た。

 

 「炭治郎……く、ん」

 

 「おや、来たねぇ……ほらほら、その背の子をお貸し?」

 

 おば様は私の背にいた眠っている子を、抱き上げて今度はおば様が背負う。

 しばらくして炭治郎くんが私の所まで寄ってくると

 

 「調、どうかしたのか?」

 

 「え?」

 

 「此処に来る途中に、調の居る場所から寂しい匂いがしたんだ。どうしたんだ?何かあった?」

 

 そんな事を炭治郎くんに言われると、ちょっとどころかすっごく切ない気持ちになる。

 大好きな子に心配かけちゃいけないのに、涙が出そうになった。

 炭治郎くんは優しいから……なんて思うと、最近は自分は逃げているんじゃないかって思う事が増えた。

 ……私って結構どうしようもない。だって、今

 

 「ん、調から寂しい匂いがする。苦しいような、辛いような……そんな匂いがするんだ」

 

 「…………」

 

 「調、何がそんなに寂しいのか、苦しいのか分からないけど、前から言ってるだろ?……一緒に居るよって」

 

 炭治郎くんにそう言ってもらうのを、待ってしまってるんだもの。

 そんな私はどうしようもなくて、ズルいなって思う。

 そんな私達を見ていたおば様は小さくため息をついて

 

 「……まったく、調ちゃんも調ちゃんだけど、炭治郎もだよ。自分の気持ちに気付いていないのかねぇ?まぁ、調ちゃんの場合は恋は盲目ってね。全然気付いてやいないし。全く、心配になる二人だよ」

 

 なんて呟いてたなんて思わなかった。

 




さて、この二人の将来はどうなるでしょうね?
見守ってやって下され。
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