夢を見た。
まだ小学生ぐらいの背丈の男の子と2人の女の子が夕暮れの道で何かを話している。
「ねぇ、――――ちゃん、――――――くん」
2人の後ろを歩いていた女の子に、――と呼ばれた女の子と―――と呼ばれた男の子が同時に振り向く。
「んー?」
「どうしたの?――ちゃん?」
キョトンとした顔の2人に、――と呼ばれた女の子は、えっとね、と言い言葉を繋げる。
「ふたりは、ずっと、わたしの――――でいてくれる?」
「うん!ずっと――――だよ!」
―――くんそうでしょ?と――が――の片方の手を握りながら言う。
「そうだね。おたがいにおじいちゃんとおばあちゃんになっても、ずっとさ。ぜったいに、ぜったい!」
――も――の空いてる手を握り、そう力強くそう言った。
「うん・・・ありがとうふたりとも」
ふにゃりと笑い、2人の手を握り返す。
そうして、夕方の町を手を繋ぎながら歩く。
その後ろ姿を見ていると急に視界がグラグラと揺れだし、次の瞬間、真っ暗になった。
「あだっ!?」
体に痛みが走るのと同時に目を覚ます。
なんだなんだ!?と驚いて周りを見渡せば、どうもベットから盛大に落ちたようだ。
(・・・何か見てたような気がするけど・・・まぁいいや、とりあえずシャワーでも浴びるか)
と一緒に落ちた布団を戻しながらそう思案し、シャワーの準備をする。
・
・
・
・
・
・
・
「はぁー、さっぱりしたー」
ブオーンとドライヤーで濡れた髪を乾かしながら、朝ごはんなに食べようかな?と思案していると、ふと鏡を見ると自分の体が目に入る。
髪は黒い色で身長は大体中学生の平均より少し上の方、そして何より目を引くの母譲りの、赤い目。
それと目が合うと、サッと逸らし、ドライヤーを片付ける。
「・・ ・・・よし、乾いた」
朝ごはんはコーンフレークに決めると、台所に向かう。
・
・
・
・
・
・
・
「ガスの元栓ヨシ、窓も全部ヨシっと・・・それじゃ、行ってきます」
人の居ない玄関で形ばかりの行ってきますをし、家を出て鍵をかける。
季節は秋、吹き抜ける風は少し冷たく、辺りには枯葉が落ちている。
「っ・・・、寒っ」
少しばかり古くなってきたマフラーを口元まで寄せながらそう呟いていると、後ろから、おーい、と声をかけられる。
足を止めて振り返る。
「おはよう、
「おはよ、
タッタッタと隣の家からこちらに駆け寄る制服に身を包んだ女の子。
名前は
そして、挨拶をすればお互いに今日のある事について話し出す。
「今日は・・・ついにあの日だね」
「あぁ・・・ついに、だな」
「「ツヴァイウイングの抽選会!」」
ニッと互いに笑い、歩き出す。
――――――ツヴァイウイングとは、今絶賛話題の女性ボーカルユニットで、聞いた話によれば、年は自分たちとはそんなに変わらないトカ。
「今日の夕方からだっけか、当たるかな?」
「私の場合、
「そういや、そうだったな」
「これを機会にファンになってくれるといいんだけどね」
「だなー」
なんて会話しながら歩いていると、とある家の前に1人の女の子が眠たそうな顔をしながら待っていた。
こちらに気がつくとパァと眠気がふっ飛んだのかブンブンと腕を上げる。
名前は
「2人とも、おはよー!」
「おはよう響」
「さっきまで眠たそうなのに、相変わらず未来に会うと元気になるなよ響は?」
「だってさ、未来は私たちの陽だまりだよ?」
「成る程、それなら納得」
「それで納得するんだ・・・」
少しばかり困惑してる未来をスルーし、学校に向けて歩き出す。
・
・
・
・
・
・
・
「それじゃ未来、また後で」
「うん、また後でね」
未来とはクラスは違うため一旦別れ、俺たちは教室に入る。
おはよーさんと声をかければクラスメイト達が、おはよーと口々に返す。
「よっと・・・」
「あっ、・・・今日の授業は英語があったの!?」
隣の席に座った響がやっちゃった、と言った感じな声を出す。
「もしかして忘れたか?」
「そんなところ。はぁー、私ってば呪われてるかも・・・」
「そんな呪われてる響くんには、慈悲として英語の時に教科書を見せてあげよう」
「ありがたやー、ありがたやー」
崇めよー、なんて会話をしていると後ろからクラスメイトに声をかけられる。
ちょいちょいっと、教室の後ろの方に移動する。
「よー、
「そうだが?ふっ、羨しかろう!」
といえば、それに釣られたそいつとは別のクラスメイト達が乱入してくる。
「なにぃ!?そいつはめちゃ許せんよなー!?」
「女子と一緒に登校・・・両手に花とかギルティ案件だぁごらぁ!?」
「ヒャアッハー!天誅ー!」
「ふははは、どっからでもこぉーい!」
なんて馬鹿な会話をしていると、キーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴り、先生が入ってくる。
「皆さん、おはようございます、それじゃHRを始めますよ」
・
・
・
・
・
・
・
・
・
キーンコーンカーンコーン
「や、やっと終わったよー・・・」
「お疲れさん、響」
ぐでーと机に突っ伏し、頭から煙を出す響。
ほれほれ、帰りの支度しろー?と促していると、
「響ー、誠くん」
ガラリと扉が開けられ、未来が教室に入ってきた。
「よっ、未来」
「響は・・・煙だしてるね。どうしたの?」
「抜き打ちの小テストがダメだったみたい」
「そうだったんだ。・・・お疲れ様、響。ほら、一緒に帰ろ?」
「待ってて直ぐに支度するよ!」
「復活はえーな、オイ・・・」
・
・
・
・
・
・
・
・
・
「「それじゃ、また明日な(ね)響」」
「うん、またねー、未来、せーくん」
響と別れた後の夕方の道を歩く。
さて、問題はここからだ。
「当たるといいな」
「だね。・・・あっ、そろそろ着くよ」
「んっ、それじゃ、お互いに当たる事を祈るか」
「うん。また後で」
「おう、また後で」
ガチャリと家の鍵を開け、靴を脱ぎ、自室に駆け出す。
そして、自室に入りパソコンを起動。
ドキドキと心臓が煩く鳴る。
届いたメールを確認する。
「・・・!!」
ピリリリと、携帯が鳴る。
携帯には小日向未来と表示される。
「・・・未来」
「・・・誠くん」
「あぁ・・・」
それだけでお互いに察し、すぅ、と同時に息を吸い
「「当選おめでとー!」」
声高らかに、お互いの当選を喜んだ。
まだまだ拙い文ですが、感想やアドバイスなどお待ちしております。
主人公の簡単なプロフィール。
名前 黒然 誠(くろしか せい)
性別 男
趣味 音楽鑑賞(主にツヴァイウイング)とピアノ(下手の横好きレベル)
特技 剣道(小学生まで習ってた)