この素晴らしい世界に爆裂を!! ~バニルのターン!! 作:ケンイチロウ
更新ペースは余り速くないと思いますがこれからもよろしくお願いします。
「………ふむ、やはり町の外に出たところで目新しい物は無いか……。久しぶりにあの気苦労老害の所にでも行こうかと思ったがこの時代の吾輩がどうなっているか解らん故余り魔王軍には近づかない方がよいか…。」
何故か騒がしくなってしまったポンコツ魔法使いの卵達を学内にいた紐が切れる音のような名前の男に押しつけて吾輩は散歩に興じていた。
ここの連中とは余り好き好んで関わりたくは無いが先程から吾輩を見る目が心地良いので良しとしよう。
「先生が初日からおさぼりとは生徒に示しがつかないのでは無いですか?」
「おやおや、これは先程吾輩に喧嘩を売った物のあっさり片手で捕まれて身動きが取れずそのまま近くにいた教師に見られて追い出された問題児殿ではないか。こんな所で会うとは奇遇だな特別に吾輩特性のこのかっちょいいバニル様仮面をプレゼントしてやろう。良かったなブラックはレアカラーであるぞ。」
「流れるように喧嘩をふっかけて来ますねこの人は…生憎ですが紅魔族随一の頭脳を持つ私には同じ手は通用しませんよ。後この仮面は素直に貰っておきますね。」
吾輩を嫌そうな目で見たかと思うと貰った仮面を嬉しそうに眺めている。……ふむこの小娘は後2年も経てばどこぞのこっすい手を使うことに掛けてはアクセル一の小僧と共に良い吾輩のご飯になる故余り干渉したくないのだが。
もし吾輩が真面目に教育して頭のおかしい爆裂娘から世界一のアークウィザードにでもなってしまったら面白くない。何をしても孤独の未来が確定している胸部に全てを持って行かれた哀れな娘と違って始末に困る。
とくにこの年頃の娘は些細な事が後の未来に大きく影響する。少々つまらんが吾輩は早急に帰るすべを探すのが賢明か。
……が、そうは旨く運ばないのが世の断りらしい。
「……それで先生は一体何者なんですか?ゆんゆんも言ってましたけど私から見ても先生はかなり上級の悪魔だと思うのですよ。そんな大物が何でこんな所で教師なんてしてるんですか?」
「何度聞かれようと今の吾輩は汝らを教え導くしがない新任教師、それ以上でもそれ以下でも無い。」
「でしたら紅魔族らしく魔法の一つでも教えて下さいよ。」
「ならば特別にとっておきの魔法を教えてやろう。バニル式殺人光線といってな当たると人間は死ぬ。」
「……あの因みにそれ人間が撃つとどうなるんですか?」
「勿論死ぬ。相手諸共木っ端微塵とは最高の一発芸とは思わんか?」
「嫌ですよそんなの!!と言うかさらりと自分が人間じゃ無いって認めてますよね!?」
うむ、やはり此奴らといるのは悪くない。未来の事なぞに囚われて自らの欲望を抑えるとは悪魔失格だ。
折角どこぞのろくでなし店主が事故とはいえくれた機会だ。いっその事作り替えてしまおうではないか、吾輩好みの里に。
普段以上に陽気に笑いながら吾輩は小さな魔法使いと里を巡った……。