あの戦闘の後、馬車を修理したり、パンを作ったり、馬の治療をしたりして一週間たった。特に馬車の修理が大変で車輪の補強等で手間がかかってしまったのである。
この日の朝はSVT38の調子が良く、豪快に馬車を走らせていた。
「いよーし、いけいけー!」
「あ、余りお馬さんを叩かないで下さいねSVTお姉ちゃん」
その道中に五体位の編成をした鉄血兵がいたが、ミハイロが難なくアウトレンジで潰していた。時速40㎞位で走って三時間位たった時、上空から「パタパタパタ」と言うヘリコプターの音が聞こえてきた。
「…ねえミハイロ、なんかこっち来てねえか…?」
そうSVT38が思った様にこちらに近付いた後、ロープを降ろして中から人が五人出てきたのだ。
《その馬車に乗っている者は止まりなさい!》
とマイクで言ってきたのだ。
「どうするの?」
「一様、一回止まって確認しよう。鉄血兵では無いだろうし、運が良かったら『グリフィン』の戦術人形かもしれないしね。」
SVT38は馬車を警戒しながら止め、PPSH41は馬車の中に隠れ、銃を持っている。
しかし、ヘリコプターから降りてき、404小隊のUMP45が話し掛けてきた。
「貴方達何でこんな所にいるの?」
とミハイロ達に困惑した口調で言った。
「どうゆう事ですか?」
「ここは国が指定した一般者立ち入り禁止区域よ。しかも何でこんな所に男がいるの?」
それを聞いてミハイロは「ん?」と思った。確かに戦術人形が台頭してから人間が戦場に出る事は少なくなったが、それでも戦術人形の数が足りない地域は軍隊として出撃している。UMP45の言い方だとこの場所に男がいるのはおかしいと言うような言い方だと思った。
(まあ、後で聞けば良いだろう。)
とミハイロは思った。
「ね、ねえお姉ちゃん、この人達指揮官に連れてったら?男の人もいるんだし。」
「そ、そうね、これは指揮官に報告しないといけないわね!」
(なんかぎこちないなぁ…)
「とりあえず、そこの男の人は私達の乗っているヘリに乗って、後の二人は私と9でその馬車で移動させて貰うわよ。」
そして隣にいたHK416がミハイロに近付きお辞儀をした。
「さあ、こちらにどうぞ。」
何故か丁寧な仕草をするHK416に戸惑いながらミハイロがヘリの中に入った後、南西の方向へ飛んでいった。
「じゃあSVT38さん、運転よろしくねー」
「SVTで良いわよ…って、何であんた達まで乗るのよ!」
「貴方達がここに来たからですよ。私もあっちいきたかったな…」ボソッ
「あのー、UMP45さん、バッチリ聞こえてますよ」
「チッ、とりあえずヘリが飛んでった方向に走ればいいんだな?」
「そうです。」
SVT38が愚痴を言いながら途中PPSH41が宥めながら馬車を走らせる。
「そういえば二人とも何でこんな所にいたの?」
少し気まずい状況だったのかUMP9が話題を繰り出した。
「…私達、本当はウラル山脈の西部の小さな工場にいたの。」
SVT38の隣りにいたPPSH41がポツリポツリと話し出す。
「でも第三次世界大戦が起こって鉄血製の人形が私達に攻撃する様になってからモスクワに向かったのだけど、もう鉄血兵の手に落ちていたから西へ行こうってなってここまで来たの」
PPSH41の脳裏にSVT38やミハイロの他、沢山の人形の影が映る。
「…またみんなに会いたいなぁ」
PPSH41が黄昏ている。
「…何かごめんね」
過去を思い出しているPPSH41にUMP9が謝った辺りで地平線上に人工建造物が見えてきた。
「あれが私達の拠点としている都市ケーニヒスベルクよ。」
そうUMP45が言う。この都市が最大の都市であり、最後の砦であるという事も…
現在はケーニヒスベルクはカリーニングラードになっているけど、話の進め方が難しいと思ったので、勝手にドイツの都市に変えてしまいました。大目に見てくれると幸いです。