少年「初めまして…お父さん…!」
神司「ッ!誰だよ貴様ァ!!」
防がれたので一度後ろに退く。
おかしい、どう見てもこの少年は十歳ぐらいだ。確かに零愛も十歳ぐらいだ。
眼鏡をかけ黒髪の少年。しかし不思議なのはこの少年の背中に生えている純白の翼。こいつのお父さん呼びが合っているなら零愛の羽根は俺譲り、コイツの羽根がサグメ譲りと言う可能性がある。
少年「この際だな、俺の名前は
全員がこの言葉に反応した。アイツ、何て言った?
稀神…だと?
神司「ふざけんな…お前が俺の、息子…?」
苅亜「ははっ、流石俺の能力だ。俺が生まれたことさえ忘れてるぜ。」
神司「ウルセェナァ、俺の息子かは知らんけどな…俺が居た記憶を家族や友人から消し去った恨みはここで晴らせてもらうぞ…!!」
俺は苅亜に斬りかかった。すると苅亜はニヤリと笑って俺の腹を思い切り殴る。
神司「ガハッ……!」
苅亜「俺と同じ思い出を見させただけだが?」
苅亜が連続で俺を殴りまくる。
苅亜「俺は永遠亭の兎にも忘れられるし、永琳先生にも忘れられた!挙げ句の果てには実の親からも忘れられた!!」
神司「ぐっ…!ッ…!」
苅亜「俺は…忘れられたから悪魔の夫婦に拾われた。そして分かったんだ、憎むべきなのは実の親だとな…いや、今まで俺の代わりに全ての愛を受けた零愛!奴を殺して俺が独りっ子だったという記憶に上書きすればいいことだからな!」
神司「そのためだけに零愛を殺すのかよ!?」
苅亜「だけとはなんだ!復讐なんだよ…!だから殺すんだよ!!ダークネス!早く任務こなして帰ってこい!」
ダーク「御意。」
クロム『不味い、苅亜って奴零愛とアドラを連れていく気だ!』
神司「行かせるかよ!邪刀『鬼神斬』!」
苅亜に赤い斬撃を飛ばすがダークネスの触手に防がれてダークネスの手によって気絶させられた零愛とアドラが連れていかれた。
苅亜が何か三人投げたと思えば、
神司「ッ…!光矢…!」
レミィ「フラン、黒フラ!」
苅亜が投げたのはフランと黒フラを連れて逃げた筈の光矢とフランと黒フラだった。
◆
現在夜7時。苅亜たちと死闘を行った時間は夕方5時。
苅亜たちにはまんまと逃げられた。しかもこんなに死闘をしたため、怪我をしまくった。なので、怪我の治療ついでに紅魔館で作戦会議をしていた。
神司「クソッ!!」
俺はテーブルに思い切り台パンした。
刻一刻も早く敵のアジトを見つけて壊さないと零愛が苅亜に殺される。
亜無「……光矢は…?」
亜無の問いにレミリアが答える。
レミィ「クロムとパチェに頼んで怪我を治してもらってるわ。」
亜無「俺、手伝ってくる。」
レミィ「ええ、フランと黒フラが目覚めた時に抱いてあげてね。」
亜無「うん。」
そう言って亜無は治療している場所、魔法大図書館に向かった。
俺の隣には愛人のサグメがいる。それも泣き崩れている。姉ちゃんはと言うと、「私のせいだ」と繰り返し呟いて鬱になっている。
ドラも鬱になっている。愛刀の雷炎がザキにより折られたので、主人から貰った大切な刀を意図も簡単に折られて心も折れたのだ。
シロはその様な兄を見て相手を恨んでいた。
レミリアはと言うと、愛する妹を守れなかった悔しさに涙を流していた。霊夢は霊力が強力なお札の用意、魔理沙は八卦炉の改良をしていた。強欲は紅葉姫の手入れ、怠惰は魔術書を読み込んでいた。つまり異変解決組の二人と七つの大罪の二人はまだ諦めていないということである。
?「何だ、久しぶりに親友に会おうかと思ったのに、何してんだよ。」
全員「……!」
謎のフードを被った青年が紅魔館のドアの前に立っていた。
レミィ「美鈴!美鈴は!?」
青年「美鈴?あぁ、門番のことか?寝ていたぞ。」
咲夜「美鈴の奴…!」
青年「まぁ、門番にはごめんだけど、俺が眠らした。」
それなら余計に戦闘体勢に入る。
俺はサグメに亜無たちに気をつけろと伝えに行ってもらった。
神司「今日は新しい奴が多いな…!」
青年「 ? 判らんけど俺はお前らの味方だぞ?」
神司「証拠は何処にあるんだよ…?」
青年「”しょーこ„なんていらないだろ。まさか、俺の声も忘れたのか?神司。」
俺は羽根を生やして青年に向かって天叢雲剣で斬りかかった。
クロム「待て神司!」
俺はクロム呼び止められたので手を止めた。
青年の方は槍を俺の腹部ギリギリまでのところに達していた。
神司「何だよクロム!」
クロム「こいつは俺が呼んだお前の
青年「そうだよ、俺はお前が少年の時の友人であり親友の──」
星花「オーちゃんじゃない!」
オー「俺が紹介するっての、星花姉さん。さて改めて…俺はオーディン。思い出したか?
神司「ああ…オー…!」
俺は手の力が抜けて天叢雲剣を落として、オーディンに抱きついた。しかも大泣きしながら。
神司「あ”あ”ぁ”あ…”あ”あ”ぁ!!」
オー「疲れたろ、神司……さて皆!敵のアジトは俺が既に見つけた。二日後アジトに向かうぞ。」
レミィ「それなら…!明日……ッ!」
オー「明日?それなら俺は今行けと言っている。傷の完治が先だ。」
続けてオーディンは人差し指を天井に向けた。
オー「そしてもう一つ。
クロム「だからその二日後にアジトを攻める、というわけだな。」
オー「そう言うことだ。今日はもう夜は遅い、明日は自主連で極めるように。もし特訓していなかったら……今回と同じ結果になるぞ。」
オーディンが皆に圧を掛ける。
一番近くにいる俺が恐怖を感じながら体がペッちゃんこになるところだった。
泣く意味が違くなる。
そうして、俺らは紅魔館の部屋を借りて、今日は寝た。疲れていたのだろう、すぐに夢に誘われて眠ってしまった。
オーディンの能力は次回かその次回に分かります。
次回は紅魔館での特訓ですね、つまり戦闘回。(いつも戦闘回じゃねーか。)