邪神たちの生きる世界   作:紅鎌 神邪

118 / 153
第116話 邪神王

煽るのは大の得意だ。今までにも何度も仲間や敵を煽ってきた。それで怒り俺に敵意を向ける相手を見るのが好きで俺も調子を乗っていた。しかし、相手は俺に敵意を向けているというので俺を殺そうとして来る。そんな中、唯一殺意を出さなかったのが、稀神家の皆なんだ。その中でも俺を認めてしっかりと仲間だと言ってくれるのが俺の相棒でもある神司だ。今までのアイツは俺が居ないと強敵に勝てやしない。今回の命儚の吸血攻撃もそうだ。俺が憑依しないと抜け出せなかっただろう。だから、今回もアイツの手助けをするんだ。

 

クロム「で?『跪け』だってか?絶対に断らせていただくね!俺も邪神王なんだ、一応”神„なんだよ。狂闘士(バーサーカー)のクロムヴェージュ・キラティナイドを嘗めんなァ!!」

 

オラオラ攻めで夢司人命神を追い込もうとするが、奴も神だ。簡単に避けていく。しかも華麗に。

 

夢司「そんなものなのか?お前の実力は。」

 

クロム「まだ体術もしてねぇし、能力も使ってねぇんだよ。まだまだこんなところで本気なんて出す訳ないからよ。」

 

嘘だ。しかし嘘でもない。少しずつだが本気を出していく。まだ、コイツの能力も強さも未知数だからな。

 

夢司「ハハハ…!だろうな!貴様のような強者が我なんかの実力などに負けることはないだろうからな!」

 

そう言ってから夢司人命神は俺との死闘に形勢逆転した。

 

夢司「闇刃『シャドー・クリムゾン』。」

 

クロム「ッ!」

 

俺の影から棘のようなのが飛び出してきてきた。咄嗟に避けたが、右手を貫かれた。

 

夢司「邪神の血も赤なのか。やはり人間味があるのだなァ!邪神王!」

 

クロム「るぅーッせぇ…!」

 

ムカつく野郎だ。簡単に避けて攻撃は的確に攻撃してくる。しかもアイツの方が人間味があるような気がする。慢心って奴だろうか、そんな気がする。

影が消える。

アイツの能力は昔に闘った、夜行のような能力だ。だが、夜行の能力とは少し違う気もする。何とか攻撃を一発でも当てなければ。

 

夢司「もう虫の息か?なら、神司の精神体を、破壊しようかな…♪」

 

クロム「止まれ、ゴミカスがァ!!」

 

夢司人命神の体がピタッと止まる。神司(コイツ)の精神内で邪気を放つのは何年ぶりだろうか。神司の精神体には傷が付かないように気をつけなければな。

 

夢司「今、何て言った…?邪神王……」

 

クロム「『止まれ、ゴミカスがァ』って言ったんだよ。なんだ?クズとでも言ってほしかったか?夢司人命神さんよぉ。」

 

夢司「この、愚か者がァ…!!」

 

クロム「夢司人命神ってのは長いな。そうだな、ユメジ……神命 夢司(しんみょう ゆめじ)ってのはどうだ?」

 

夢司「黙れ黙れ黙れー!」

 

クロム「おお!」

 

夢司の殺気と神気が高まる。コイツの力がどんなものか楽しみになってきてしまった。

 

クロム「クハハハッ、俺と似てるところあるかと思えば全然違うなァ。キレやすいところは辞めた方が良いぜ、神ならな。」

 

夢司「神の権限で邪神王、貴様を潰す。」

 

クロム「煽り耐性MAXなんだ、それぐらいの威圧じゃ俺を倒すことはできねぇよ。」

 

夢司「──黙れ。」

 

クロム「っ!?」

 

今までに見たことの無い速さで俺の顔にアッパーを喰らわせる夢司。俺は防ぎきれなくて、上に高く飛ぶ。

 

夢司「闇一閃『ハザードストライク』。」

 

クロム「『BLE=AK』…!」

 

地面にある俺の影が飛んでる俺に向けて一直線に伸びてくる。どうにかBLE=AKで破壊して防ぐが夢司がが俺の影に隠れていて気づかずに腹に拳がクリーンヒットする。

 

クロム「あっ、がぁっ…!!」

 

夢司「という訳だ。この世界から出ていくんだな!」

 

肘で打たれ急落下て地面に打ち付けられる。もう一回立って夢司と闘おうとして顔を上に上げると、目の前に神司の入った水色の薄い核があった。

 

そっ、か…俺一人じゃ夢司には勝てないのか。神司がいつも居たから本気で戦闘を楽しめていたのか。

急に涙が流れてきた。

俺って、泣くんだな……

 

夢司「おい、どうした邪神王。もう闘わないのか?そのような威勢は消え失せたのか?」

 

クロム「もう殺してくれ……。」

 

夢司「ん?何か言ったか?」

 

クロム「俺を殺してくれ、夢司人命神。」

 

夢司「それを神に向かって言う態度か?」

 

クロム「……このような馬鹿な私を殺して下さい!夢司人命神様!」

 

夢司「よかろう。しかし惨めだなァ。邪神王ごときが我に逆らうからな。」

 

惨めなのは正解だ。相棒一人も守れない俺なんて神に罰せられればいいのだ。神司、ごめん。こんな駄目な俺に今まで付き合ってくれてありがとう。

夢司人命神様の手刀で斬首になった筈だった。

 

夢司「貴様も我に歯向かうのか。」

 

?「黙れ。俺の相棒を殺そうとする奴は神であろうと俺の敵だ。」

 

ゆっくりと俺のことを相棒と呼ぶ人の方を向くとそこにはいつもの相棒が邪楼剣で夢司の腕を斬っていた。

 

クロム「神司…」

 

夢司「しかしこれは邪神王が我に頼んだことだ。」

 

神司「クロムがそんなこと言う訳がない。確かに精神はボロボロになっていた、だがこれは邪神王の精神体(・・・)だからさ。本体に居るときのクロムの精神体は本当に煽り耐性MAXだ。だが今は違う。今だけは違うのさ。」

 

夢司「……何が言いたい。」

 

神司「ここは俺の精神内…ならできるよな。クロムの本気を全力で倍増させることぐらいな。」

 

神司がそう宣言すると俺に今までに無い力が溢れてきた。

今なら…コイツを殺れる。

 

クロム「ありがとう、神司。もう大丈夫だ。」

 

神司「勝てよ、そんで俺を救い出してくれ。」

 

クロム「あぁ任せろ。サグメちゃんたちと一緒にお前の身体を救ってやる。」

 

俺がそう言うと、安心したのか神司は光と共に消えた。

 

クロム「さぁ~って、お前の本気を見せてみろよ…!」

 

夢司「ふざけるな!ナメるなァ!くそ雑魚邪神が!本物の神の前にひれ伏せ!!」

 

クロム「だ~か~ら……黙れ?」

 

夢司「なぁ…!?あばぁ……!!!?」

 

首を左右に鳴らし、普通に駆けては夢司の顔をぶん殴りブッ飛ばした。

 

クロム「全て返してやるよ、俺の痛みをな。」




暴食「どっ、どうなっちゃうんですか!」

神ノ「アイツのことだ。しっかり任務をこなしてくるさ。だけど…」

暴食「だけど?」

神ノ「クロムがアイツを殺さないか、というところが難題だ。」

暴食「え、殺さないのですか?」

神ノ「殺さないで欲しい。というのが本望だ。利用価値有るからな。」

暴食(ほんと、たまに何を考えているか全然分からない。)

神ノ「そんで、次回は稀神家 VS 吸血鬼神司だから。」

暴食「ええぇぇ!?」

神ノ「…んじゃ、閉めんぞ。」

暴食「嘘でしょ…で、では今回はここまで!またこの場でお会いしましょう♪」

神ノ「それじゃあな。」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。