神司「よっと。」
サグメに抱きつかれながらもゆっくりと地面に着地する。
降りるとそこには息子の苅亜と娘の零愛そして姉ちゃんが待っていた。
零愛「お父さん…」
神司「はははっ、聞こえてたよ、ありがとな…零あぁぁあ!!?」
急に頬を殴られた。何が起きたか判らずに体を起こすとそこには姉ちゃんの姿があった。家族の三人は唖然としていた。
神司「ね、姉ちゃん…?!なっ、何で?」
星花「この馬鹿弟が…!心配掛けるんじゃないよ!」
泣きながら怒る姉ちゃん。でも暖かい。
尻餅ついている俺に手を差し伸べる姉ちゃん。手を握ると優しく立たせてくれた。そして姉ちゃんはそのまま俺に抱きついた。
星花「この馬鹿野郎……お帰りなさい。」
神司「……!ごめん、ただいま…」
零愛「……苅亜。」
苅亜「うん?」
零愛「家族って、こういうものだよ。」
苅亜「…あぁ。」
そう、家族とは─
守る者と助け合い、守られる者はその者を助ける。人間関係に愛が有り、共に泣き合い、共に笑い合う。そのような者達を世は『家族』と呼ぶ。
◆
あの異変から夜が明けた。昨日に霊夢からは一週間後に宴会すると言われた。その一週間の間に体を休ませろとの事だ。
神司「それにしても、やっぱり
家はあの時、ザキたちによって破壊された。なのでこの夜だけ野宿で今日からは紅魔館に五日だけ泊まらせてもらうことになっている。
家が破壊されて無くしたことがあるのはこれで二回目。あの時は力もなかったからな…でも、今回は家族を守ろうとしたが、逆に体を乗っ取られて暴れてしまった。
神司「…何もかも、お前のせいだ!夢!」
あの異変からクロムが倒した筈なのに、俺の精神内で居座っている夢司を俺が通称、
夢『それは、すまない…』
神司「クロムよりも傲慢さがあるから二重人格かのような感じだな…」
夢『
神司「…マジ?」
夢『マジだ。』
なんだ、それならクロムのような人格を入れ替えで戦闘は出来ないのか。
「はぁ」とため息を吐いてから立ち上がると変な違和感に襲われた。
あれ?いつもよりも地面が近くないか?
下を見ると地面がいつもよりも近く見えた。そして違和感二つ目。
着ていた服とズボンが大きすぎてぶかぶかだったのだ。想定できるのは一つ。
神司「……俺の身体縮んだ?!」
そうでなければ、他に何がある。とりあえずお金を持って朝御飯を買いにいこう。帰ってくる頃には家族三人は起きているだろう。
◆人里◆
どこに行っても人里の店は開いていない。
ちなみに、ドラとシロは久しぶりに母親との夜を過ごしているため野宿している場には不在だ。
神司「それにしても開いて…った!」
やっと見つけた店が一つ開いていた。しかし、その店は服屋だった。
神司「この際、この姿に合う服一着でも買うか。」
思い付きで服を買うことにした。
店の中に入ると女性の定員さんが迎えてくれた。
定員「いらっしゃいませ。あれ?ボク一人?」
そっか、今の俺の姿は七歳ぐらいの男の子の姿だから定員さんの口調はああなのか。それなら俺もそれ相当の対応を。
神司「うん!」
まずは元気よく返事をしながら頷く。これぐらいの
神司「…ひぃ…!」
定員「うん?どうしたの?」
神司「ううん、何にもないよ…」
ヤバい、さっき脳内で姉ちゃんの「今も若いよ」という声が聞こえた…!全く、定員さんにいらない心配を掛けてしまった。
さて気を取り直して、定員さんにこの姿に合う服を聞いてみる。
神司「定員さん!僕に似合う服はどこ?」
定員「そうねえ、お姉さんに着いてきて?」
神司「わかった!」
大人しく定員さんに着いていく。たまに興味があるように、周りをキョロキョロと見渡す。
女物や男物、しかめ外の世界物なのもある。どうやら、今向かっているのは子供用の着物に向かっているようだ。俺は外の世界物が気になる。
すぐに定員さんを止める。
神司「ねえねえ、定員さん。」
定員「どうしました?」
神司「僕、外の世界物の服が見たいなぁ~……」
定員「…分かりました。」
近くにあった外の世界物の服の売り場まで戻ってきた。
定員「ここでございます。」
神司「ありがとっ!」
定員「では、ごゆっくり。」
俺を置いてここ場を去る定員さん。
さて、選びますか。
神司「……マジか。」
5分ぐらいこの身体に合うか探していたら、約八歳ぐらいの子が着るような服になった。
あとは自分の好きなカッターシャツを着て、あとはジャージを着たら…
神司「チビ神司の完成!」
鏡の前で自分姿を見てみる。
ははは…マジで小さくなったんだな。
神司「宴会までに身体戻らないかな…」
そうだ、明日にでも永遠亭に行って俺の身体を見てもらおう。永琳なら何か分かるかも。
それで、今着ている服をカウンターまで持っていって買うことにした。
まだ安い価格だったので良かったと思う。
さて、このまま家に帰ると、皆は起きている頃だろう。またあのような忘れられた時とは違う感じだろうなと考える。
そのまま考えながら歩いていると、いつの間にか家があった場所まで着いた。
あぁ~、何て言われるかな~……
見ると零愛と苅亜だけが起きていた。すると、こっちに気づいた二人は呆然と立ち尽くしている。
神司「え~っと…ただいま?」
零愛「……小さい…」
苅亜「お父さん……?」
だよな、こんな反応だよな。
俺は服の全体を見せるようにくるりと一回転した。
神司「おとーさんだよ!」
零愛「お母さん!お父さんが幼児化しちゃったよ!」
苅亜「ついでに言葉も!」
神司「ちょっ…!言葉は大丈夫だから…!」
これは大事になりそうなので我が子二人を止める、特に苅亜を。
そして、残りのサグメと星花も起きて、野宿していたところに俺は正座させられている。
神司(何で…!?)
サグメ「本当に小さくなったのね…」
星花「何でこうなったかわかる?」
神司「わかりません…」
マジで知らない。一体何がどうなってこう背が縮んだのか。
サグメ「とりあえず、今日は紅魔館で宿泊する日なんでしょ?兎に角行きましょう。」
星花「サグメ、まだこの子が神司と決まった訳じゃ…」
サグメ「でもそれは昔から知ってる家族の星花が知ってるでしょ?」
星花「うぐっ、確かに…そうだけど…」
神司(ナイス!サグメ!)
この女神様を俺は絶対に守ろうと改めて決意した。
このような会話が少し続いてから妖怪の山を降りることになった。家族五人で歩いて下山中、一瞬だけだが、邪気と殺気が人里で感じた。
神司「…!今のは…一体…!」
零愛「お父さんも感じたの。」
苅亜「なるほど、皆もか。」
星花「異変じゃなければ良いけど…」
サグメ「確かにね…」
そして、何もないまま、山の下まで来たのであとは紅魔館まで飛行して行った。あの殺気だけが謎だった。
暴食「神司様の小さくなった画像、貼らないのですか?」
神ノ「ん、ここで貼るよ。」
【挿絵表示】
暴食「本当に小さくなってますね…」
神ノ「次回は怠惰の話だよ、では短いけど今回はここまで。」
暴食「またここでお会いしましょう、それでは…」
神ノ「じゃあね。」