邪神たちの生きる世界   作:紅鎌 神邪

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※フォントを変えました。実況と解説のフォントは今回からこれで行きます。


第125話 第二回戦・第三回戦

嫉妬「さて!第二回戦を開催させていただきます!」

 

客席から歓声がとても大きくなる。

なんて言ったって今日の二人は──。

 

強欲「第二回戦目は邪神対決だ!まずは一人目!」

 

嫉妬「悪魔界、天界で知らない者はいないだろう!大悪魔邪神王の息子にして元人間を依り代に使用している邪神王!クロムヴェージュ・キラティナイドォォ!!」

 

クロム「フハハッ!崇めよ、讃えろ愚民!我がキラティナイド家の長男のクロムだ!」

 

嫉妬「フィールド直してくれてありがとねー!」

 

クロム「おう!」

 

そう、前回の試合中に亜無がフィールドを隕石で粉々にしてしまった為、クロムが一から直してくれたのだ。

観戦している観客に手を振るクロム。すると女性の人たちがキャーと歓声を上げる。

クロムってあんなファンサービスをする奴だっけ。

 

夢『多分だが、この日が楽しみ過ぎて変なテンションになっているのだろう。』

 

神司「でしょうね。」

 

嫉妬「さて、この邪神王を相手するのは、怠惰という堕天使に二度も仲間を殺される哀しき熱の邪神(heat girl)。しかし!その涙は熱によりすぐに乾く。亡き安倍晴明の式神!タルウィ!!」

 

タル「嫌な説明…後で蒸発させましょーか?」

 

嫉妬「い、いえ…御断りします…」

 

怠惰「頑張れよ~!タルウィ!」

 

タル「なっ…!?あんたなんかに応援されたくないわよ!」

 

ツンデレが出まくってるぞ、タルウィ。

ツッコミどころ満載な邪神対決になりそうでまだ試合は始まってないのに心配になってきた。しかし、どちらも邪神と呼ばれるほどの上位クラス。派手な試合になりそうだ。

 

強欲「それじゃあ始めるぜ~、第二回戦、レディー……ファイト!」

 

始まった瞬間、クロムは破壊の力、タルウィは熱の力でお互いの拳がぶつかり、会場全体に衝撃がくる。

 

神司「─ッ!!」

 

衝撃に耐える者は耐えて、耐えきれない者は飛ばされていく。中には気絶する人も出てきた。

 

神司「皆!大丈夫か?!」

 

星花「ギリ、ギリね……」

 

サグメ「私も…!」

 

苅亜「零愛、大丈夫か…?」

 

零愛「ちょっと…気持ち悪いよ…」

 

苅亜「父さん!零愛吐くかも!」

 

神司「わかった!」

 

ドラ「えげつなー…」

 

シロ「まだ耐えれるけど、こんなの()に馴れてないと死んじゃうよ。」

 

シロの言う通りだ。この試合は下手すりゃ死人が出る。

数分拳をぶつけていた二人は一度下がって呼吸を取る。

 

クロム「ハッ!久しぶりだ!こんなにも熱い(・・)闘いが出来るのは!」

 

タル「熱いでしょ?だって熱の邪神(タルウィ)だもん。」

 

クロム「面白くねえ!」

 

タル「同感よ!」

 

タルウィは『熱球』を、クロムは邪炎『ソウルフレア』を放つがどちらも相殺。ただし、それで攻撃が一時中断はされない。〝相殺して煙幕を出させる〟。それこそ二人の目的だ。

煙幕の中に二人は走ると、クロムがタルウィの腹を殴り、煙幕の外に吹っ飛ばした。

 

嫉妬「タルウィが膝を付いてダウンしました!」

 

強欲「やっとダウンか。あの戦闘で何人の被害が出たか分かったか?」

 

嫉妬「はい、私の部下(命儚)の報告によると…5300人中、1567人が気絶した状態らしいです…!」

 

強欲「マジか…約三割の人が気絶か…」

 

恐ろしい邪神たちだ。こんなにも被害が大きい闘いができるなんて…

 

タル「やっぱり強いや、王様は。」

 

クロム「もう終わりじゃねーよなァ、タルウィさん。」

 

タル「ハハハ…嘗められてるねぇ…うぐっ!」

 

クロム「おっと、動くなよ?お前の身体の細胞を破壊したんだからな。」

 

あの殴った時に破壊したのか。器用な奴め。

 

夢『最初からあの戦法だったと我は考えるがなぁ。』

 

神司「論破しないでくれませんか?夢司人命神様?」

 

まあ、論破されるのもしょうがないだろう。

試合に戻ると、タルウィは溶けてきていた。

あっ、あの技は……

 

嫉妬「タルウィの身体が溶けてきていますがどういう状況なんです?」

 

強欲「あれはタルウィの特性だ。タルウィ自身は液状化できるからな。」

 

クロム「なるほど、それで破壊された細胞を治すと。」

 

タル「それはどうかな…!猫舌『赤い口』。」

 

亜無「そこで使うか。」

 

タルウィはフィールド上に溶けて熱されたフライパンの如くアツアツにした。

熱すぎて跳び跳ねるクロム。ここでタルウィは上半身だけつくると次の弾幕と繋げる。

 

タル「熱球懐『破裂熱』!」

 

両手に熱球を出すとそれらを潰して弾幕を放つ。

クロムは焦りなからも空中に飛んで、自由自在に飛び回り回避した。

上手いこと避けるクロムに対し、ちょっと短気なタルウィは一回も当たらないので苛立ち始めていた。

 

嫉妬「さあ!何でも有りになってきましたこの試合!どちらの邪神が勝者になるのか?!」

 

クロム「何でも有りだろうがしっかりした弾幕ごっこで行かせてもらうゼ!邪砲『プリズムブラスト』

ォ!」

 

フィールドに向けて手を伸ばすと、そこから一直線の弾幕を放った。

フィールドごと飲み込んだタルウィは避ける暇もなく受けて元の姿に戻ってしまった。

 

タル「痛すぎ…流石は王様だね…」

 

クロム「そろそろリタイアしないのか?」

 

タル「するも何も、私のことを好いている人が応援してくれているからね。降参するつもりはないよ。」

 

クロム「そうか、なら早めにダウンをしてもらうか!『兆本刃』!」

 

タル「熱液『フロムスレイヤー』!」

 

数兆本もの刃が飛ばされる中、一人で二本の腕を動かして刃を溶かし続ける。しかし、数兆本の刃を一人で処理するのは至難の技だ。

 

嫉妬「エグい数の刃がタルウィを襲い掛かる!その数を一本一本処理し続けるタルウィ!あー!体に何本か貫通したァ!」

 

強欲「自身の身体を液状にしているから体に刺さることはないだろうが──」

 

怠惰「──痛いだろうな…」

 

タルウィが死闘を怠惰は観戦するしかない。本当はクロムを殴りに行きたいのを我慢している。愛してるタルウィが痛い目にあう姿が怠惰も苦痛なのだ。

体は貫通しても服は違う。服はいつも彼女が選んで着ている。決して彼女の熱で作っているわけではない。

やっと、刃の雨が終わったと落ち着くと 、邪神王は再び『兆本刃』というスペルカードを宣言する。タルウィは絶望した。

クロムが刃を降り続けて20分後、タルウィの服はボロボロになり、袖は既に無くなっていた。

 

タル「はぁ……はぁ…」

 

クロム「トドメだ。邪砲『プリズムブラスト』…!楽になりなァ!!」

 

タル「ッ……!!だが、断る!『熱球』!」

 

熱球と相殺する考えだったのだろうが、タルウィの魔力はもう無いに等しいのか、相殺ができず一直線の弾幕を喰らい気絶してしまった。

 

嫉妬「勝負あり!第二回戦の勝者はクロムヴェージュ・キラティナイド!」

 

クロム「お疲れさん。」

 

怠惰「タルウィ!」

 

試合が終わった瞬間、怠惰は気絶したタルウィの元に駆けていった。

ゆさゆさと揺らしてどうにか起こそうとしていた。

 

怠惰「タルウィ!タルウィ!!」

 

タル「……もう、ゆっくり休ませてよ…」

 

怠惰「タルウィ!…うわっぷっ。」

 

怠惰がタルウィに抱きつこうとしたがタルウィはサッと避けた。

 

タル「たくっ、何してんだか。ほら、立ちなよ。」

 

怠惰「あー、はい─っ!」

 

タルウィが怠惰に手を差し伸べると、タルウィが腕を引っ張り、接吻をした。

 

怠惰「……え?」

 

タル「相変わらず鈍感堕天使…」

 

怠惰「うん?!」

 

タル「な~んにもないっ!」

 

怠惰「鈍感堕天使にも教えてくれよ~。」

 

タル「聞こえてんじゃん!」

 

あの野郎、勝ったのはクロムなのに一番幸せな感じになりやがって。でも次は怠惰、お前なんだぞ。

 

嫉妬「さぁ!このまま第三回戦行きましょーう!」

 

神司は怠惰が優勢になると思っていた。だが、神司の予想は遥かに越えていた。

 

強欲「続いて第三回戦!今度は七つの大罪バトルだ!」

 

嫉妬「出来たばっかりの彼女とイチャイチャするため?!否!!主の姉を生き返らせるため?!否!!ならばなぜ怠惰になる!?怠けて適当に生きる死神の堕天使!怠惰 ベルフェゴールッ!!」

 

怠惰「なかなか面白い説明だな。タルウィの仇か…興味ねぇな!」

 

暴食「さっきイチャ付いてたのに?」

 

嫉妬「さぁ!上空から邪気を纏って現れたのは、後書き班レギュラーにして蝿の王!自称か神ノ邪神の独断かは分からないが、神ノ邪神の相棒とされる極度なコミュ症悪魔!暴食 ベルゼブブ!」

 

暴食「まぁ、間違ってないから良いけど。」

 

怠惰「イチャ付きは別に良いじゃねーかよ。だがな!好きな人が敗けたからって仇を取る理由にはならねーんだよ!」

 

暴食「嗚呼、そうかい!強欲くん、もう始めちゃって良いよ!」

 

怠惰「いや、早く始めろ!」

 

強欲「わーったよ、レディー……ファイトッ!」

 

始まってから暴食は蝿の大群を飛ばして、怠惰は魔術書鎌(グリモワール・サイス)を扱って接近戦に持ち込む。

 

暴食「蝿たち、剣になれ。魔剣『蝿の魔王(インセクト・ディオヴォロス)』。」

 

怠惰の魔術書鎌を受け止めると魔剣を操って押し返した。

 

嫉妬「怠惰の鎌を押し返した、嘘─ッ!!」

 

暴食「黙れ、嫉妬。」

 

暴食はまさかの実況席にいる嫉妬に向けて魔剣を放った。

まさかの事態に実況席だけでなく観客席もざわつき始める。

 

神司「暴食!嫉妬は実況なんだ!だから現状報告してるんだよ!」

 

暴食「…ふ~ん、まぁ、でも。こんな不意討ちを避けるなんて、落ちてないね!嫉妬♪」

 

嫉妬「うるさい!でもありがと!」

 

まさか、あのコミュ症の暴食が大胆なことをするとは。

嫉妬の後ろの壁に刺さった魔剣を抜くと、自分の右に付けた。

 

怠惰「一つショーをしているのか?」

 

暴食「大丈夫…落ち着いて……よし、試合を楽しもう!ベルフェゴール!」

 

怠惰「質問に答えろよ!」

 

大振りで暴食に斬り付けようとすると、避けずに刃を掴んだ。

 

暴食「覚えてないの?僕の能力は、『腐食させる程度の能力』。そんな刃なんて痛いだけさ。」

 

痛いのかよ!

ツッコミたいところだが、試合に集中しているのでツッコめない。遂には、魔術書鎌の刃が腐食して折れてしまった。

やりやがった…!刃を腐食させるなんて恐ろしい能力を……

腐食は進んで魔術書鎌全体を腐食していた。なので怠惰は思わず手離してしまった。

 

怠惰(マズイな…俺のスペルカードはほぼ鎌を使うスペルばっかりだから不良だなぁ。)

 

怠惰が暴食の攻撃に避け続けている姿を観ていると、さとりがこっちに向かって歩いてきた。

 

さとり「怠惰さん負けそうですね。」

 

神司「敗けねぇよ。アイツは…怠惰、だから…なぁ…」

 

怠惰だから勝ってくれる感じがしない。勝ち負け関係なしで闘ってそうだ。

 

怠惰「斬伸『大魔法書~異次元大鎌~』!」

 

暴食「意味ないよ……痛っ…!」

 

暴食の周りから何枚もの鎌の刃が飛んできて攻撃する。暴食は避けたり掴んで腐食させて回避するが、一枚の刃が暴食の足を斬り付ける。

 

怠惰「『刈り憂怒』!」

 

これをチャンスと気に直ぐ様、魔術書(グリモワール)を開いて魔術書鎌を取り出して暴食に斬撃を喰らわそうとするが、蝿たちが壁となり斬撃の勢いを弱くさせて暴食には致命傷と言える傷は当てれなかった。

 

暴食「怠惰、蝿さんたちを舐めないでもらいたいね。」

 

一度、技を変えてしまったので飛んでくる鎌の刃が止まってしまった。

 

暴食「で、どうするの?もう終わり?」

 

怠惰「………手の内がねぇよ。今回は相手との相性が悪かった。降参する。」

 

唐突な怠惰の降参宣言で観客席の人たちがざわつき始める。

 

嫉妬「えー、試合を観戦している皆様、落ち着いてください。怠惰 ベルフェゴールが降参するということで第三回戦の勝者は暴食 ベルゼブブです!」

 

流石に怠惰が降参すると考えていた人は何人か居ただろう。それにしてもそんな簡単に降参するものだろうか。




神ノ「二人とも、準決勝出場おめでとう!」

暴食「ありがとうございます♪」

クロム「怠惰がまさかの降参とはな、えげつない。」

神ノ「いや、あんたは圧倒的に勝ちだったろ。」

クロム「ハハハ、怠タルカップル潰したり!」

暴食「リア充撲滅!やりましたね!」

クロム「だな!」

暴クロ「「ハッハッハ!!」」

神ノ「はぁ、『暴食』という意欲はどこ行ったのだか。」

暴食「? 何でも知りたい意欲なら、蝿さんたちの使用力を調べて今回に活用しませんでした?」

神ノ「あー、確かに今回の試合には蝿ばっかり頼ってたかな。」

暴食「でしょ?」

クロム「えーっと?次回は光矢 VS エルだっけな。」

神ノ「そっ、また激しい闘いになりそうだ…」

クロム「んじゃとりま閉めるゼ~」

神ノ「そうだな、では今回はここまで。」

暴食「また次回もここでお会いしましょう!それでは──」

クロム「またな。」
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