邪神たちの生きる世界   作:紅鎌 神邪

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※今回の後書きは無しです。楽しみにしていた読者の皆様、すみませんでした。


第128話 第六回戦

強欲「第六戦はこのバトル!」

 

嫉妬「邪神王の器にし、二児の父親!アイツに相応しい性格はそう、『鈍感』!また相応しい名は、『刃の化身』!姉を殺され幻想郷の異変を止めし、謎に体が縮んでしまった幼き邪神世界の主人公!稀神 神司ィィ!!」

 

何か変なこと言われたが聞き間違いだろう。

 

魔理沙「頑張れ、幼き鈍感男!」

 

神司「うっさい!」

 

聞き間違いではなかった。

 

嫉妬「続いては、又もやキラティナイドと獣人の血すじで兄貴の方!雷と炎の使い手で付けられた名は、『雷炎神獣』!相手(神司)の従者、ドラ・マレットォ!」

 

 

強欲「まさかの予選で主とぶつかるとはな、誰が予想したか。」

 

神司「やっとだな、ドラ。」

 

ドラ「えぇ、っていうか、初めてじやないですか?神司様と俺が戦うなんて。」

 

神司「そういえばそうだな…」

 

ドラとシロを()ってから一度を刀を交えたことがなかったな。

なら、本気で戦おうか。

 

神司「そうだ、縛りしないか?」

 

ドラ「縛り?」

 

神司「そう縛り。刀技だけの縛りをしない?」

 

ドラ「なるほど…それじゃあ判りました。ならその縛りで構いませんよ。」

 

神司「よしっ!OKだ、嫉妬待たせたな、始めて良いぜ!」

 

嫉妬 「はーい、では刀技縛りの第六戦を始めさせてもらいます。」

 

強欲「そんじゃあ武士道という訳で……いざ尋常に、勝負を開始する!」

 

神司「邪刀『鬼神斬』ッ!」

 

ドラ「ッ!」

 

刀技…つまり、剣術や斬撃も有りだ。

桜色の斬撃を放ち、ドラは足に雷を付けて回避する。続けてドラは雷炎に雷の付与を付けて斬り付けてきた。俺も邪気を邪桜剣に纏わせて防ぐ。

雷の付与と邪気が勢いよくぶつかり黒色と黄色の気が弾ける。それから一度引く。なかなかな剣術だが、まだ追いつける。

 

ドラ「追いつきますか…!」

 

神司「馴れてきてるからな、光の能力者でな。」

 

ドラ「そーですか…!」

 

雷炎を動かす毎に爆発が起きて俺に斬り掛かる。

 

ドラ「爆雷『雷迅爆発(エクスプロージョン×サンダーボルト)』!」

 

神司「うわぁ!何ソレ!?」

 

大きな爆発音に驚き、反応速度が鈍り、被弾してしまった。

避けれた筈の攻撃を受けて倒れる。しかし、額に傷を負ってしまったがまだ浅い。動ける。

 

嫉妬「何とか立ち上がる神司!さらに反撃を開始した~!」

 

強欲「しかし、あのドラの技には驚いたな。」

 

嫉妬「ねー、あんなになるかな?爆発音。」

 

強欲「本当に刀なのか疑問だな。」

 

嫉妬「直したのあんたなんでしょ…?」

 

苦笑いで対応する嫉妬。でも今は実況とかの声は関係ない。

しっかし、こうしてドラと刀を交えるのは楽しいな。

 

神司「桜符『風舞桜』…!」

 

リズムよくステップを踏んでいき、大きく邪桜剣を振ると、大きな桃色の風を引き起こした。するとドラは何を考えたのか風の中に向かって走り出した。

 

ドラ「雷迅『建御雷』」

 

入ったと思ったら、すぐに風の中から飛び出してきた。しかも、雷の様な動きで攻撃を仕掛けてきた。

 

神司「ッ!」

 

邪桜剣の身幅を使って攻撃を止める。

 

神司「うぐぐ…!」

 

ずっと受けの時間が続く。このままでは埒が明かない。ならば、近距離攻撃で行くとしよう。

 

神司「邪剣『ソウルフレア』!」

 

ドラ「ヤバッ─!」

 

邪桜剣に邪気を纏わせてから近距離で放つ。ドラは避けれずにフィールドギリギリまで飛ばされて止まる。

まだ耐えれるか。流石は俺の従者だ。でもまだ俺は素早さ強化をしていない。

 

神司「『悪魔化(トランスデーモン)』!」

 

背中から悪魔の様な羽根を生やせて後ろの服を破く。ちび神司だがらか羽根もそのサイズになってしまった。

 

神司「ちょっと小さいかなー…でも、素早さ強化はしてるだろ…!」

 

一度駆け出すと、一瞬でドラの前まで走れた。

 

ドラ「ッ!」

 

神司「受けてみな!この速さを!神撃『一撃一閃』ッ!」

 

後ろは場外、受けても翔ばされて場外。どっちにしても場外になる選択ドラがとった行動は──

 

ドラ「よっ!」

 

神司「なっ!?」

 

下や左右に避けるのではなくまさかの上に跳んで避けたのだ。

気づくとドラが俺の後ろに立って形勢が逆転してしまっていた。

ドラの爪先には、雷が飛び散っていた。

なるほどな…それ()で高く跳んで避けた訳か…!

 

ドラ「『雷陣炎武』!」

 

神司「ッ!」

 

雷炎に雷を炎を纏わせて一気に詰めて首に雷炎を当ててきた

ドラ「チェックメイトです…!」

 

 

嫉妬「あ~っと!首に雷炎を当て、絶体絶命の大ピンチの神司!」

 

強欲「さぁ……どうここから切り抜けるんだ!?」

 

神司「………さて、それはどうかな?!」

 

俺が絶体絶命の大ピンチ…?ハッタリだ。あと二、三歩でフィールド外だ。しかし、俺は(悪魔)の姿よりも強力な生物になれる。

 

ドラ「ハッタリ、ですよね?このままの状態で逃げることは不可能です。」

 

神司「そうか?」

 

俺は上に両手を挙げてからスペルカード宣言をした。

 

神司「『吸血鬼化(トランスヴァンパイア)』。」

 

軽くジャンプすると簡単に10mの高さに跳べた。

さて何故、『悪魔化』よりも『吸血鬼化』の方が優れていると俺が判断するのか。

確かに吸血鬼は日光や流水、銀のナイフに弱い。だが、その代わり悪魔より吸血鬼の方がスピード遥かに速い。さらに動体視力、攻撃力増加、部分再生、蝙蝠変化…等々と得することが多い。

幸い、このコロシアムには屋根がある。窓とかもあって光が差しているが直射日光はないので大丈夫だ。

 

嫉妬「何が…起きたんですか…!?」

 

強欲「わからない…でも『吸血鬼化(トランスヴァンパイア)』……吸血鬼になったのか…?」

 

神司「鋭いね、強欲。ほぉは(ほら)ひぃははふへほ(牙あるでしょ)?」

 

吸血するためにある犬歯を見せつける。

 

ドラ「まさかですね…面白い!ならば雷と吸血鬼、どちらが速いか決めますか!最後のスペルカードで!」

 

神司「…!いいな?避けるのは無しだぞ?」

 

ドラ「当たり前です。それじゃあ──」

 

ドラが今まで見たことのないフォームをとる。

炎と雷がうねっている雷炎を前に出して、鞘を地面に向けながら左手で持っている。足は右を後ろに、左は前にしゃがんでいる。

何なんだ、あの構えは…!

 

ドラ「まだですか?神司様…?」

 

神司「ッ!」

 

考えることは無い。俺はドラを倒すのだ。

あれがドラの本気なら、俺もそれ相当の技を繰り出す。

 

神司「──良いぜ…」

 

神・ド「「………!!」」

 

神司「第肆人格『夜神銀河』!」

 

ドラ「雷迅炎獣『永炎雷華』!」

 

一回一回雷で移動しては炎が発つ動きでドラは斬りつけてきた。

俺は邪桜剣を一度鞘に片付けてから斬りつけた。

それで二人は同時に斬りつけた。

 

神司「……ッ!!」

 

ドラ「……何、で…?」

 

ドラが倒れて神司は斬られて血を横腹から垂らしながら膝を付く。しかし、神司の勝ちだ。

 

嫉妬「勝負有り!第六戦目の勝者は神司の勝ちです!」

 

星花「……まだ言わないでおこう…」

 

弟の勝った姿を静かに眺める星花だった。


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