邪神たちの生きる世界   作:紅鎌 神邪

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お久しぶりです。もう二、三ヶ月休んでたんだね。
まぁ、色々あったからね…。
あっ、Twitter始めたんでよろしくお願いします。


第134話 準々決勝戦 第三回戦(前編)

ゆっくりと目を覚ます。見えたのは、真っ白い壁だ。

もううんざりだ、壁は。

……だけど、突破出来たんだよな、あの壁には。成長したもんだな、俺も。

 

? 「……あっ、気がついた?名前わかる?」

 

女の声だ。その言い方的に医者か?俺に話しかけているのか。

名前…わかるぞ。俺は──

 

光矢「八剣 光矢…だよな?」

 

女医「合ってるわ。自分で起きれる?」

 

光矢「多分…痛ッ!」

 

利き手の左手を使って立とうとすると腕に電気が走って立てない。

 

女医「やっぱり痛いか。」

 

光矢「何が起きたんだ…?」

 

女医がカルテを持ってきて、俺に見せてきた。

そこには、『八剣 光矢』と書いていた。

 

女医「わかる?ここの割れ目。そこにヒビがあって今にも折れそうなの。」

 

光矢「つまり、骨折寸前ってことか?」

 

女医「正解。」

 

なるほど、少し暴れ過ぎたって訳か。

自己解釈したあとに、吸血鬼(レミリアお嬢様)メイド(咲ちゃん)が入ってきた。

咲ちゃんだけは泣いて入ってきた。

 

咲夜「光矢…!」

 

光矢「あー、大丈夫──ッ!」

 

咲ちゃんが俺にギューっと抱きついてきた。

え?え?え?何この状況……?

 

咲夜「良かった…ホンットに良かった…!」

 

泣きながら俺に抱きつく咲ちゃん。

ってか─

 

光矢「痛い痛い痛い!左腕っ、左腕の骨、ヒビ入ってんの!」

 

咲夜「え?ご、ごめんなさい…」

 

レミィ「永琳、光矢の腕は治らないの?」

 

あっ、永琳先生だったのか。髪を結んでいなかったから分からなかった。

 

永琳「治りはするわ。でも三週間は安静にしないといけないわね。」

 

レミィ「光矢、貴方はその三週間は休暇を取りなさい。」

 

光矢「え?しかし、私は執事長なのですが…」

 

レミィ「大丈夫よ、その間は亜無に働いてもらうから。」

 

とばっちりだな。御愁傷様、亜無…しかし俺の代わりの紅茶になるとどうなる。あいつは苦手だぞ、特にティーを淹れるのは。

まぁ、だからと言って執事仕事ができる訳でもないか。ここは大人しくお嬢様の命令に従う。

 

光矢「はい、わかりました。」

 

レミィ「宜しい。」

 

それにしても、三週間の休暇か~。急に言われても何すれば良いのかわかんねぇし、フラン様と黒フラ様と飯事でもするか。

 

レミィ「暴れなければ良いわよね?」

 

上を指差しながら永琳に話すお嬢様。

ん?どういうこと?

 

永琳「……あぁ、良いわよ。」

 

レミィ「それじゃあ、行くわよ二人とも。」

 

光矢「どこへ行くのですか?」

 

レミィ「どこって…決まってるじゃない──第三回戦の会場、二回目の主従戦よ。」

 

 

 

 

嫉妬「さぁ!第三回戦を始めて行きましょう!」

 

一、二回戦同様に歓声があがる。

三回戦…準々決勝。俺の出番だ。更には、相手がシロと言うじゃないか。『場を味方にする戦法』…警戒しつつ動かないと──っていうか……

 

神司「さっき見逃したけどさー……何で天叢雲剣を使用できてんの?シロ!」

 

そう、姉ちゃん戦でさらっと使用していた天叢雲剣。その前から命儚戦の時に使っていた。

 

シロ「えへへ~、認められちゃった♪」

 

神司「『認められた』って…俺全然使ってないのだが?」

 

シロ「使わなかったマスターが悪い!」

 

神司「そうだけどもね。」

 

反論不可能。シロの言う通り、使わなかったんだ。あの時、命儚戦では使う使わない以前に苅亜や零愛たちを守るという意識が働いてしまっていて頭が回っていなかった。

でも返さない理由にはならない。

 

神司「んじゃ…俺が勝ったら返してもらうぞ。」

 

シロ「勝ったら、ね。」

 

俺が戦闘体勢をとるとシロも俺に続いて戦闘体勢をとる。それを見た強欲が開始の合図を出す。

 

強欲「それでは両者、用意…始め!」

 

神司「シロの剣術、見せてもらうぞ!邪刀『鬼神斬』!」

 

邪楼剣を桜色に光らせてシロに斬撃を放つ。シロは天叢雲剣の能力を使用して斬撃を破った。

なかなかやるな。しかしまだまだ未熟だ。

 

神司「邪炎『ソウルフレア』!」

 

次は邪楼剣に邪炎を附与してシロに邪炎を放ちながら斬る。するとシロはニヤリと微笑むと、

 

シロ「相性バッチリだね!水槍『アクア・グングニル』!」

 

水を槍のような形ににして邪炎を相殺させた。

やっぱ、一筋縄にはいかないか…

だが、勝てない相手ではない。

 

神司「はぁ!」

 

相殺された直後にシロに向かって斬りつけた。

シロが剣を扱うのを見るのは初めてだ。

 

シロ「ハアァ!」

 

神司「……剣の使い方に馴れてないだろ?」

 

シロ「そんなことないし!」

 

いや、明らかに剣に体が持ってかれている。ならばサッサッと終わらすか?

『吸血鬼化』を唱えて背中から羽根を生やして犬歯を伸ばす。そしてシロに襲いかかる。

 

神司「『吸血鬼化(トランスヴァンパイア)』。壊してやるよ…精神をなぁ?」

 

シロ「ッッ!水風『ウォータウィンドスピア』!」

 

神司「全然遅い。」

 

天叢雲剣の風を応用して水の槍の火力を上げた。がしかし、吸血鬼の俺には止まって見える。簡単に避けてシロの腹を蹴りあげてから邪楼剣の峰で叩き落とす。

 

嫉妬「とても速い!吸血鬼化神司には追い付けないのだろうか!?」

 

強欲「圧倒的な実践の差だな。」

 

神司「実践の差?確かにあるかもな。でも、馴れない戦闘は避けた方がいい。そうだろ…?シロフォン・マレット。」

 

 

 

 

シロ「……」

 

確かにそうだ。そうやって改めて考えれば、今まで勝てた戦闘の中で唯一の共通点が一つある。それが『感情の高ぶり』だ。

負けたくない一心、怒り…その感情を全て闇や狂気に変えてきた。

準々決勝戦(今回)もそれで勝てばいいんだ。

()を壊す…?強者振舞いしないでよ、マスター……ッ!!

 

シロ「……そうだね…それじゃあ、壊し合おうか!マスター!」

 

 

 

 

笑顔だ。いや、狂気染みているの間違いだ。

 

神司『夢!何かできるか!?』

 

夢『……はっ、我は御主の友か何かか?』

 

神司『違うのか…?』

 

夢『笑わせるな、人間ごときが。そのまま従者に殺められろ。』

 

そう言ってから夢は一切喋らなくなった。

チッ、誰を依り代に封印されていると思ってんだよ。しょうがない。今まで通りで戦うとするか。しかし、ありゃ何なんだ?

シロの体の周りから紫色のオーラがうようよと動いている。

 

シロ「マスター!私はマスターを殺す気で行くよ。だから…壊れないでね?」

 

神司「それは此方のセリフだ──よッ!」

 

嫉妬「おおっと!先に仕掛けたのは神司だ!しかしシロの謎の紫オーラが襲いかかるゥー!」

 

神司(鉤爪…?でも避けれないことはない。)刃符『円刃陣』。」

 

自身の周りに刃を展開してシロの紫色のオーラに触れられないようにした。一応これで少しは攻撃から守れると思う。

シロに突進しながら紫色のオーラを対処する。

 

神司「シロー!俺だけを殺せよ!?」

 

シロ「周りなんてどうでもいい。マスターさえ殺せれば──」

 

神司「なら一回休みになってもらうしかないな。」

 

オーラの中にいる本体(シロ)の方へ直接、突きで攻撃を仕掛ける。

しかし、シロはオーラを厚くして刃が通らない

 

神司「チッ…」

 

シロ「ははっ♪絶対通さないよ!」

 

神司「あっそ……」

 

一度地に着いてから納刀してから次のスペカの用意をする。まさか──

 

神司「まさか…シロに使うことになるとはな……」

 

殺気がガチのシロだ。だから目を覚まさせる。夢に覚めてもらう。

 

神司「第壱人格『魔神斬り』……ッ!」

 

一気に抜刀して邪楼剣に纏わせていた邪気をシロを守るオーラにぶつける。

バチチッと音を立ててオーラに亀裂が入る。それを機に神剣『千本刃』を放つ。

 

シロ「ッ!?負けない…!!」

 

神司「第肆人格『夜神銀河』……ッッ!!」

 

吸血鬼化した状態で神速の納刀からの抜刀をし、オーラを破りつつシロの左腕を斬り落とす。

シロの断末魔と共に紫色のオーラが割れたガラスのように弾けて砕ける。

シロは死にたくなる程の痛みが込み上げていて思わず天叢雲剣を落とす。それを俺が拾い上げる。

 

神司「それじゃ、返してもらうぞ。」

 

シロ「返し…てよ…ッ!」

 

声が震えながら俺に返せと乞う。相当痛いだろうな。でもシロを含めたマレット兄妹は俺と違って不死で自動再生を持っている。

 

神司「返すかよ。シロは不死だからそれを利用してこれを奪いに来いよ。」

 

シロ「!絶対にッ!奪ってみせる…ッ!!」

 

さて、家族喧嘩(殺し合い)を始めようか──。




次回は一週間後に後編だ!
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