邪神たちの生きる世界   作:紅鎌 神邪

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第135話 準々決勝戦 第三回戦(後編)

シロ「水槍『アクア・ザ・グングニル』ッ!」

 

神司「神剣『千本刃』!」

 

水の槍と刃が相殺しまくる。こんなのは無意味、だと承知の上である。

シロは焦っている。左腕の再生が追い付いていない。

今の内だと感じたので、邪楼剣でシロに斬り付けたが、シロは風を自身の周りに展開していた。

 

シロ「風符『ハリケーン』。その刃は通さないよ。」

 

神司「はっ、目には目を。風には風をッ!風神『魔眼風舞刃(まがんふうまじん)』!」

 

ここで初めて邪楼剣の能力を発動させる。能力は、『重さを自由自在に変える程度の能力』。

その能力を使用して邪楼剣と天叢雲剣の重さを軽くした。そして両刃に風を纏わせてシロの風バリアに猛攻撃を繰り出す。

 

神司「ハアァァア──ッ!!」

 

嫉妬「神司の連打!連打!連打!!が止まらないィ──!!」

 

強欲「さて、どこで終わるかな…?」

 

──風には流れ(・・)がある。

例え上下左右に動く風で不規則な動きだったとしても、必ずしも何処かには絶対に共通の流れがある。

連打しながらでも流れの道を見つけてやる。

 

シロ(ヤバイ、少しでも気を緩めたら必ずマスターに斬り刻まれる。何とかして脱け出さないと──)

 

神司「─見つけた。」

 

シロ「え…─ッ!」

 

流れをしっかり見つけたので次のスペカを準備する。

 

神司「風符『神風刃』!」

 

風の壁の流れに天叢雲剣の風を放つ。すると風の壁は止まって消えた。

 

シロ「嘘!?」

 

神司「余所見と油断!」

 

シロ「う゛ぅ゛っ!!」

 

やっと再生した左腕ごと斬る。再びシロの断末魔が聞こえる。それに紛れてサグメが俺を止める声が聞こえた。しかし止まる気はない。シロが気絶、又は降参をするのを待っている。

一度、四肢切断させて降参に仕向けるのも有りだが、流石に子供の前では教育に良くない。

俺は一切負ける気持ちはないからここまでしているのだ。

 

シロ「うぅ……っ…痛いよ…助けて、お兄ちゃん……」

 

神司「兄に助けを乞うか。良いぜ、呼んでやるよ。魔術『雷獣召喚』ッ。」

 

シロ「ッ!?」

 

紅い魔方陣が地面に展開されてそこからドラが召喚された。ちらりとシロは実況席を見る。召喚スペルはルールにはない。

 

嫉妬「おおっとぉ!?これは…アリなのでしょうか…?」

 

強欲「アリだな。無しとはルールに書いてネェからな。自由にやれってこったァ~……」

 

神司「っし、許可は得たぜ…」

 

ドラ「なぜこのような真似を…」

 

神司「なぜかな?主従で一人ずつ闘ってみたけど戦闘に馴れていない…のかなあ?闘い方がなってない。だからこの際、兄妹なら強い(・・・・・・)のか試したくてな。邪符『神降禁術』~、見せてみろよ…!兄妹の絆をよぉ!!」

 

ここで俺はクロムを神降しを行い、俺の精神内に無理矢理降ろした。そしてクロムに夢の封印を解いた。

そうすることによって俺はガキの身長から元の身長に戻った。

 

夢『ハ…?』

 

クロム『そうしねぇと相棒の本気が出せねぇからな。』

 

夢『だからと言って我の封印を解いて良いのか?』

 

クロム『──安心しろよ。俺が食い止めるから勝手に暴れさせたりはさせない。邪神に誓ってだ。』

 

神司「ありがとう、クロム…」

 

クロム『思いっきり遊んでやれ。』

 

神司「……あぁ。」

 

嫉妬「神司の体が漆黒に光ったかと思うとその瞬間になんとなんと!青年の姿に──いや!?元の姿に戻ったのかァーー!!?」

 

強欲「従者相手にそこまで本気になるか……??」

 

マモンよ…らしくないな。その(強欲)でいるのであれば家族愛という欲に溺れる筈なんだがな。

 

神司「ドラ、シロ…俺を殺せ。」

 

ドラシロ「「ッ!?」」

 

嫉妬「それはルール違反です。」

 

神司「大丈夫だよ。死なないから。」

 

ドラ「それは余裕だからですか?」

 

シロ「舐めてるの?」

 

神司「負かせばいいんだよ、俺をな。掛からないのか?なら俺から掛かるぜ。神剣『千本刃』。」

 

ドラシロ「「……!」」

 

ドラは左にシロは右に避けた。千本を避けるのは簡単だろう。まずはこれでドラのために準備体操だ。

避け続けていたドラが急にスピードアップして俺に斬りかかってきた。流石は雷獣だ。速い─!

咄嗟に邪桜剣で防ぐ。

 

ドラ「……!」

 

ドラが力負けして距離をとった。そりゃあそうだろう。あの時(前回)は夢の封印のせいで力が半分以上も出せなかった。今なら100%の力が出せる。つまり本気(ガチ)だ。

 

神司「どうした?まだ全然余裕だぞ。」

 

シロ「五月蠅い!」

 

シロが何本もの水槍『アクア・グングニル』を放っていた。本当、全然戦闘に馴れていない。疎らに射つならしっかり狙って射て。

 

神司「刃符『円刃陣』。」

 

自身の周りに刃の結界を張る。このぐらいの()なら全然防げる。

バシャバシャと音を立てて落ちる水の槍。余りにも弱い。

すぐに結界を解くと、シロに向かって桜符『風舞桜』を放ち上に斬り飛ばした。

 

シロ「うぐっ…!」

 

ドラ「くそっ…!雷迅『建御雷』…!!」

 

シロ「()ー…!暴風『テンペスト・the・crazy』!!」

 

シロが立ち上がるとすぐに今度は二人合わせて攻撃を仕掛けてきた。ドラは身体全体に青と黄色の雷を纏いながら俺を斬りに掛かり、シロは風で作った龍を俺目がけて打ち、そして俺は風に取り込まれた。

風の龍に呑み込まれる前に無界『音無結界』を自身に張って防ぐ。さらに結界の中で目を瞑って予知を確認する。

そこにはシロのスペカが終わった瞬間に来るドラのスペカが見えた。

成る程、それなら結界(これ)は解かなくて良いという訳か。

そう考察しているとシロのスペカの効果が切れた。

 

神司「さて…ッ!?」

 

ドラが来るまでは予知できた。が、結界を斬る(・・・・・)ところまでは見れていない。

咄嗟の判断で再び邪桜剣で防ぐが、急なことで力負けしてしまった。

 

ドラ「まだまだァー!!」

 

神司「ッ──!!」

 

油断大敵だったのは俺自身だった!

このまま圧されると態勢が崩れる。あんなに余裕をかましていたのに我が従者兄妹に負けるのは流石にカッコ悪い。だからこそ、負けられない…!

 

神司「スキマ展開!」

 

ドラ「うおっ…!」

 

俺の背中にスキマを開いたことによって回避した。一難が去った。

 

ドラ「『雷速』ッ!」

 

神司「なあ!?」

 

ドラの声が聞こえた瞬間に足に雷を付与して斬りかかってきた。

ギリギリを避けたと思ったが横腹を擦った。

どういう訳だ…!まさかあの瞬間に入ったという訳か!?

 

神司「ドラが来るのは予想外なんだよ!戻る(・・)ぞ!」

 

ドラ「追い付きますよ!」

 

またスキマを開いて部舞台に戻ってきた。

そこにはシロが風を纏わせた水槍を何百本を展開して空中に浮かんで待っていた。

 

シロ「両符『アクアスピア・風』。待ってた、よっ!」

 

まさかの一気に全部放った。近くに長男(ドラ)が居る──いない。

いつの間にかシロの下に移動していた。

 

神司「マジですか……はぁ──こんなの(・・・・)攻撃系スペカはいらないな。『悪魔化(トランス・デーモン)』……終らせる。」

 

予知能力をフル可動させて水槍を全て避けた。俺のスピードは今のだと幻想郷一だ。

動け、動け、動け。今からは絶対に止まることを許さない。

とりあえず、シロのスペカは終了した。このスピード、ドラとどちらが速いのか。なんてことは今は関係ない。

ドラの眼が追い付いても無駄だ。

 

ドラ「雷獣『迅雷獣牙』ッ!!」

 

獣人の本性の獣の力に雷の素早さをプラスにして素早さを大幅に上げながら雷炎で斬りにきた。

 

神司「チッ、しつこいなぁ!神撃『一撃一閃』!」

 

邪桜剣の刃に邪気を纏わせて防ぎながらも距離をとる。空中に浮かびマレット兄妹を見下ろす。

そして左手を前に出す。

 

神司「避けれるモンなら避けてみろ!風神剣『千本風刃』!」

 

周りに風が付与された999本の刃を展開した。

『避けられる』、判っている。だから、もう一つ、スペルカードを宣言する。

 

神司「邪脚『ブラッドストーム』…!」

 

ドラシロ「「ッッ!!?」」

 

右足で空を蹴り暴風を起こす。それに引かれていくドラとシロ。さらに、風に付与された999本の刃。不可能弾幕とはこのこと。

ドラは必死に逃げようとするが、シロは一切動かない。疲れているのか息が荒いのが判った。

この勝負は俺とシロの勝負だ。つまりはシロ負ければ俺の勝ちだ。

しかし、また(・・)俺は甘かった。

 

シロ「うう…!ああぁぁあ!!!

 

急に咆哮を上げて部舞台に大きなクレーターをつくる。

シロの奴、またキラティナイドの血の暴走か…!

 

神司「ドラ、今までに一番強いスペカ、使えるか…?」

 

ドラ「任せて下さい…!妹のためなら、やります!」

 

神司「よく言ったッ!第伍人格『鬼神邪楼斬』!!」

 

ドラ「雷神『健雷命(タケミカヅチノミコト)』!」

 

俺は縦横斜めに米字斬りをし、ドラは雷に乗ってシロを斬り落とした。

シロは感電しながらも闇を纏い感電を無くした。

 

神司「任せろ…!」

 

油断も束の間、シロが安心した瞬間に峰打ちで斬り、意識を落とした。

 

神司「次は訓練が必要だな。」

 

嫉妬「決まったァ!!思わず私や強欲も見とれてしまう程の死闘でありました!─っことで、勝者は神司ィ!!」

 

これでやっと、俺の準々決勝は終わった。




神ノ「はい、後書きです。」

暴食「いや久しぶりですね、ここも。」

神ノ「あと一ヶ月休んでたらキャラ設定忘れてたかもな…」

暴食「それは禁忌ですから止めて下さい。」

神ノ「はい…では、楽しみにしていた読者様方、何ヶ月も長期休みしてしまい、誠に申し訳ございません。前編でも言いましたTwitterで色々と報告していますので待って下さった読者様方、本当にすみませんでした。次回も不定期なのは本当にすみません。」

暴食「長々と話すのも飽きると思うので今回はここまでです。」

神ノ「それではまたこの場でお会いしましょう。」

暴食「─って!?次回は神ノ様の準々決勝ですよ!?」

神ノ「……ガチやん…」
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