邪神たちの生きる世界   作:紅鎌 神邪

139 / 153
第136話 準々決勝戦 第四回戦(前編)

嫉妬「さぁさ、準々決勝最終ラウンド!飾るのは、弟子の娘に容赦無し!邪神の王に統べる者、神ノ邪神は仮の名か!?アベル・サタナキア!」

 

神ノ「ハッハ、ラップみてぇだな。」

 

晃雅宗を肩に掛けて笑う神ノ。余裕そうだな。

 

レミ「余裕そうだな、神ノ邪神。」

 

神ノ「レミリア…!」

 

まさかレミリアお嬢様が神ノに話し掛けるとは。

 

レミ「その余裕な姿もここまでだ。黒フラ、勝ちなさい。」

 

黒フラ「はーい♪」

 

華麗に跳び部舞台に舞い降りる。思わず見蕩れてしまいそうだ。

 

黒フラ「次の挑戦者はだ~れだ?」

 

神ノ「おれ~♪」

 

皆が黙る。今まで神ノと黒フラを応援やコールしていた観客たちが神ノの反応により、黙ってしまった。

 

嫉妬「さ、さぁて、役者は揃った!それじゃあ始めてもらうよ!」

 

強欲「さてっと、両者用意──始めッ!」

 

両者開始された瞬間に空に飛んで空中戦になった。

 

神ノ「予選で大体判ったぞ。クーちゃん。模倣だろ、あんたの能力。」

 

黒フラ「気軽にクーちゃん呼ばわりしないで。判ったのは分かったけど、零愛ちゃんにしたこと、まだ怒ってるんだから!」

 

神ノ「おけおけ。そんなに倒したいのなら、俺のスペカを模倣してみろ。第一人格『邪神斬り』…!」

 

勢いよく黒フラに斬り掛かるが、黒フラは咄嗟に邪桜剣を模倣して第一人格も模倣した。金属音が鳴り続き、空中戦をする。

模倣するのは良いんだが、よくクーちゃんが、神ノ(それ)に追い付けるのが凄い。

 

神ノ「ハッハァ!追い付けるのか!?体が反応してるのか?それとも動かしているのか?」

 

黒フラ(勝たなきゃ零愛に申し訳ない……!)

 

神ノ(キリがない…しかし、どこまで模倣できているのか…そこが疑問だな。なら変えてやるか。)第六人格『無に現なし』……デスピアスサイスか…斬首!」

 

嫉妬「何か、神n…アベルは楽しんでいる様に見えますが解説からはどう見えますか?」

 

強欲「うーむ…いや、楽しんでいるわ。こりゃ実況も解説もいらないわ。」

 

観客(((言っちゃったよ!この解説!!)))

 

とうとう言っちゃったよ、この強欲の悪魔は。解説が一番言っちゃダメだろ。

と、言いつつも強欲は淡々と解説していた。何々だよ、全く。

斬首されかける黒フラは、急降下して下から光矢のスペル、『ライトニングスパーク』を放つ。

 

神ノ「第二人格『鋼の鎧硬め』。効かねぇよ。」

 

黒フラ「はぁ…ウザい、ハッキリ言ってウザいよ。」

 

神ノレミ「「!!?」」

 

え?クーちゃんが罵倒…?反抗期に入ったのか?いや違うだろう。零愛を傷つけた怒り現れだ。

反省していないようにヘラヘラと笑う神ノのことが相等、嫌悪感を抱いたのだろう。

確かに神ノの煽りに対応すればより煽られ怒りが増す。だけど、一番信頼しやすくて家族思いなやつだ。

 

神ノ「あはは…ウザい、か…──今更か?」

 

黒フラ「開き直るつもり?」

 

神ノ「そうだな。開き直らせてもらおう。さぁ~て…(俺の煽りに)()えれるかな!」

 

鎌を振り回して腕を切断しようとするが、黒フラは回避。怒っている割には冷静に回避している。

あの無邪気なクーちゃんがここまで本気なのは初めて見た。

 

神ノ「ほらほらッ、ほらほらァ!」

 

黒フラ「ッ…!第二人格『鋼の鎧硬め』!」

 

神ノ「模倣ってよりも疑似能力じゃないのか?その能力はよォ?!」

 

黒フラ「……!」

 

その質問はなかなか酷い。

程度の能力は個人のオリジナルだ。だからこそできる可能性がある。模倣能力だってそうだ。誰が能力や技のみをコピーするだけ(・・)の能力と言った。

決めたのはブラックドール・スカーレット、本人だ。

 

黒フラ「……そうだよ…!模倣が能力だって言うなら、とことん真似してやる…!!」

 

そう言うと黒フラは姿を変えて漆黒の竜の姿になった。

──どういう原理…?

 

神ノ「へぇ、模倣を越えたか。」

 

黒フラ「模倣というのは真似をするということ。でも…真似するだけじゃ限界があるならば、真似の対象がこうするのではないか(・・・・・・・・・・)と考えれば、模倣(真似)を越えることができる…!」

 

嫉妬「まさかのここで…!能力が覚醒した黒フラァ!」

 

強欲「理解不能な人たちに説明をするとだな。程度の能力とは未だに明らかになっていない能力、はっきりしていない。そのため、能力には『覚醒』というモノがある。その例の一つが、ブラックドール・スカーレットだ。」

 

程度の能力の『覚醒』……!!!

確かに程度というのはハッキリとしていない時に使われる。なら、その程度を越えることが可能だ。

俺も出来るのだろうか。いや、しなければならないんだ。

 

黒フラ「……」

 

神ノ「まっ、別に竜なんてテンプレ的なことにならなくてもいいけどな。」

 

黒フラ「…それもそうだね。」

 

クーちゃんは、竜の姿から元の姿に戻ったが、羽根がフランの様ではなく、レミリアの様に変わっていた。

それも覚醒の一つなのか。

 

黒フラ「神ノも覚醒してるでしょ。」

 

神ノ「まぁね。でも疲れるからしたくないのよね。」

 

黒フラ「──それじゃあ、降参()けて…!!」

 

神ノ「勝率は自分自身で作るモンだ、ぜ…!」

 

お互いの拳がぶつかり合う衝撃が強い。

破壊の妹の狂気の塊と邪神を従わす程の悪魔が死闘しているんだ。そりゃあ、衝撃が強いのは当たり前だ。しかし、妙だ。神ノがめんどくさがり屋なのは承知しているが、戦闘好き、面白い物好きの神ノがここで疲れると言うのは本当に妙だ。考えられる可能性は……何かを待っている─。

 

神ノ「ハハァ!中々力強くなってるじゃん!」

 

黒フラ「本気だよッ…!付与『雷神』!」

 

神ノ「ッ!?」

 

殴り合っていたクーちゃんの拳が急加速する。神ノは、それを防げずに連打に襲われた。

あの神ノが押し負け…?んな訳ない。今までにそんなことは有り得ない。

 

嫉妬「なんと!黒フラの拳が雷降のように連打が止まらないィィ!!」

 

強欲「圧倒的連打の嵐。さて、神ノ邪神はどうする…?!」

 

神ノ「ッ──、はぁ、緩い。」

 

黒フラ「!? ううっ…!」

 

連打に負けていた神ノが黒フラの顎にひじ打ちを喰らわせた。

思わず、ガッツポーズをとる悪魔が何体か見えた。

ニヤリと笑う神ノは、黒フラの腹に連打を入れ始めた。

 

嫉妬「今度は逆に神ノが殴打!」

 

強欲「楽しんでやがる…!戦闘を…!!」

 

止まらない殴打、苦しむクーちゃん。そして、楽しむ神ノ。

悪魔だ。神ノ邪神は…─!

 

神ノ「──オラオラオラオラ…!オラァ!」

 

黒フラ「……!!」

 

吹き飛ばされるクーちゃん。神ノは呼吸をゆっくりと整えている。

クーちゃんは直ぐに立ち上がるが、ふらふらしている。軽い脳震盪で膝を着いてしまうが頑張って立とうとしている。

 

神ノ「もう止めろ。ブラックドール。幾ら吸血鬼だからと言って、死にはするんだ。」

 

黒フラ「ヤ、ダッ…ネ!模倣『オールフルジェネレーション』…!!」

 

クーちゃんが展開したのは、水と風の槍、炎と雷の竜と999本の刃、大勢の光の矢だった。

 

神ノ「おおっ…強化模倣のオンパレードだな……」

 

綺麗でカッコいい弾幕だ。スペルカードルールでは満点の弾幕なんだが、神ノはサッサッと避けていく。

 

神ノ「さてっと……ブラックドール!俺を殺したいんだろ?!」

 

黒フラ「…!もっと言うなら、壊したい…!!」

 

神ノ「そうか~。でもこんな状態じゃ、本気出せないよね?」

 

黒フラ「ッ……!」

 

神ノ「チャンスをやる。もう一度完璧な状態で俺を(こわ)してみろ。ただし、覚醒した俺をな。」

 

黒フラ「ッ!?ッ…!!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。