では本編ヘどうぞ。
第86話 消失者
咲夜「神司さん、そこの窓もお願いします。」
神司「はい…!」
俺は現在、紅魔館でバイトをしている。
シード「おい、新人
神司「はい…ってお前は新人
光矢「メイドが汚い言葉を使わない!」
神司「痛っ!っー…」
能力を使って俺のお尻を叩く光矢。
なぜこんなことになっているかというと、それは約三十分前…、
レミィ「来たわね、神司。」
昨日レミリアに誘われて急遽紅魔館でバイトすることになった。
神司「何のバイトすればいいんだ?」
レミィ「貴方には今日一日、紅魔館のメイドになってもらうわ。」
なるほど、そう来たか…。俺の見た目が男の娘だからそんなバイトを。
とあって俺はバイトで男の娘メイドとして働いている。
神司「痛たた…」
まだ光矢に叩かれたお尻がヒリヒリする。能力を使うことないじゃん…。
そう思っていると冷たい何かが頬に当たった。
神司「ひゃあっ!って、神ノかよ…」
シード「ホラよ。」
シードというのは神ノ邪神が人里などで使っている偽名だ。シード、野神 シードだ。
神司「あ、ありがとう。」
神ノが持ってきた泡立っている黒いジュースを飲んだ。
飲むと口の中が変な感じになるがどうにか飲み干した。
神司「うぇえ、ナニこれ?」
神ノ「飲める?」
神司「飲めないよ!」
神ノ「それじゃ~、俺が飲んでんので。」
すると、神ノは筒状の変なのを取り出した。文字で伊右衛門と書いてあった。
神司「なに、それ?」
神ノ「伊右衛門茶だけど?」
神司「その筒状なのは?」
神ノ「あぁ!これは外の世界で空き缶と言ってね。そうだ、神司くんこの空き缶の開け方分かる?」
神司「開け方?」
正直分からない。
開け方に苦戦していると神ノが空き缶を取り上げて簡単に開けた。
神ノ「幻想郷の住人はこの開け方知らないだろうな。もしかしたらお前の弟子は使えるかも。」
神司「紫が!?」
神ノ「多分な。さて、そろそろ休憩終わりにしてバイトを再開しますか。」
神司「んっ…りょーかい。」
すぐにお茶を飲み干して咲夜さんの方に向かった。
~男の娘邪神移動中~
コンコンコン、
咲夜「はーい。」
現在は夜の七時である。この紅魔館は咲夜さんが能力広げているらしいのでここに来るまで時間が掛かりすぎた。
神司「神司とシードです。休憩が終わりましたので仕事に戻りました。」
咲夜「分かりました。すぐに用意しますので少しドアの前で待っててください。」
神司「分かりました。」
咲夜さんを少し待っていると、フランとブラックが歩いて来た。
フラン「あー!神司だ!」
黒フラ「神司御兄様!」
神司「わぁ?!」
フランと黒フラが俺に飛んでハグをしに来た。どちらか一人なら耐えれるが二人は無理で倒れてしまった。
神司「フラン!?ブラック!?」
フラン「えへへ、見つけたから飛んで来ちゃった♪」
黒フラ「私も~♪」
神司「フランは兎も角、ブラックの性格は甘えん坊だっけ?」
黒フラ「もう!神司御兄様もみんなのように黒フラって呼んでよ!」
頬っぺたを膨らませて怒っていた。
神ノ「ん?浮気か、ロリコン。」
神司「誰が浮気なんてするか!あと、ロリコンじゃねーし。」
神ノ「はははっ、モテるねぇ。」
神司「神ノォ~」
◆
咲夜「お待たせしました⋯…妹様、黒フラ様、あのメイドと執事は何をしているのですか?」
咲夜が見るその先には、ケンカをしている神司と神ノの姿だった。発端はもちろん、神ノからのイタズラからだ。
咲夜「はぁ…幻世『ザ・ワールド』。」
咲夜は時を止めて神司と神ノの周りにナイフを何本も飛ばした。
咲夜「そして時は動き出す。」
その言葉通り止められていた時は動き出した。
神司「──ッ!」
神ノ「これは!」
俺と神ノは諸にナイフの雨を食らった。
◆
~夜中9時~
俺と咲夜さんはキッチンで紅魔館全員の夜ご飯を作っていた。
神司「痛て…」
咲夜「神司さんたちが悪いのですよ。少し待っている間にシードさんと喧嘩をしているから。」
神司「すみませんでした。」
本当に反省している。俺は少し煽られたらすぐに手を出す性格なのだからその性格を直さなければいけないよなぁ。
神司「そういや、食べる時間遅くないですか?」
咲夜さんは一度ため息を付くと、
咲夜「貴方と執事が喧嘩をしているからですよ?」
すぐに作るのを止めて45度頭を下げて反省の気持ちを込めて謝った。
神司「本当にすみませんでした!!」
こうして夜中にみんなで食べたのは…、
神ノ「……カレーだ。」
そう、レミリアとフラン、黒フラの三人以外は中辛のカレーだ。ちなみにその三人は甘口である。
◆
現在夜の11時。カレーを食べたあと、レミリアから今回の給料を貰ったあとに神ノと一緒に家へ帰った。
神ノ「レミリアに誘われてバイトしたけど思ったより楽しかったな!」
神司「ほぼお前と喧嘩だったけどな。」
神ノ「はははっ、そんじゃ、俺はここで別れるから気をつけてな。」
神司「あぁ、じゃあな……え?」
急に地面が無くなり下へ落ちていく感覚になった。
俺はまだ近くにいるだろう神ノの名前を叫んだ。
神司「神ノ!!」
叫んだが神ノには聞こえておらず。
すると、目の前が真っ暗になっていくのが分かった。そして、気が遠くなっていくのも──
神ノ「………」
おかしい。今まであった神司の気が感じられなくなった。
俺は元来た道を戻って稀神家に向かった。
~邪神移動中~
神ノ「神司!神司は居るか!!?」
ドンドンとドアを叩く。しかし家から出てきたのは神司ではなくサグメだった。
サグメ「神ノさん?どうしたのですか?」
神ノ「サグメか、唐突でごめんだけど神司は帰って居る?!」
サグメ「まだだけど…どうしたの?」
神ノ「…いや何もないよ。ただ神司は何日か帰って来ないと思う。それだけだよ。それじゃあ。」
家から離れようするとサグメが呼び止めた。
サグメ「あの、神ノさん…神司に何かあったの…?」
神ノ邪神は振り向いて、
神ノ「…もし、今神司のことを心配してるのなら心配しなくていい。俺が責任持って神司をこの家に連れ戻す。」
やっぱりか…神司、俺が行くまでどっかで死んでんじゃねーぞ…!
神ノ邪神は神司を探すために家に戻って作業をし始めた。
神ノ「お前ら!」
暴食「どうしたの!?神ノ様。」
神ノ「神司が蒸発した。」
暴食「何で!?」
神ノ「分からない、だから今は俺たちが調べ尽くす。博麗の巫女とか神司の弟子なんてに解決させるもんか。」
暴食「エルとミカには自分から伝えておきますので神ノ様は神司くんを早く探してあげて下さい!」
神ノ「勿論だ。それじゃあ急ぐぞ。」
暴食「はい!」