ベストプレイス   作:自由人❀

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ちょっと区切りすぎましたかね…?次からもっと詰めても良さそうでした。
それではどぞ。


趣味の話 その4

日曜日。Sunday。この日も世間は基本休みである。暦通りであれば休みであり、サービス業の方々は頑張って働いて、ひと息ついてる頃合いであろう日曜日の14時。俺はまたもやいつものセブンで彼女のことを待っていた

「お待たせー!比企谷くんー!」

「おう」

ここ最近毎日のように若宮に会っている。俺らしくない。俺といえばぼっちで1人でいるのが当たり前なのに、最近は若宮とつるむのが当たり前になりつつある。さらに同じ趣味を持とうとしている。

「?」

「?あぁわりぃ、ちょっと考えごとしてた。行くか」

今日は2人ともバスと電車である。ルートとしては若宮の通学ルートと同じで、稲毛海岸駅から学校の方行くか否かだけの違い。ちょうどバスの中俺ら以外に乗客がいない。まさに今聞けと言わんばかりのタイミング。前から聞きたかったこととさっき疑問になったものを彼女に聞いてみた。

「なぁ若宮」

「うん?」

「前から聞きたかったんだけど、何故あの時俺と話したかったんだ?」

「え?あぁ、やっぱり気になるよね…」

「あ、いやざっくりでいいざっくりで」

 

 

 

 

 

 

やっぱり彼にとっては違和感な日々だったのかな?彼は1人でいることが多く、時々戸塚くんと話していたり、奉仕部の由比ヶ浜さんや雪ノ下さんといるぐらいだからこうしてほぼ毎日のように女子の私といるのはなかなか違和感だよね。

「そのなんだ。若宮ってどちらかというと友達とつるんで、楽しく遊んでるリア充なイメージがあってな。ぼっちの俺とつるむような人には思えない。」

あ、なるほどね。私はどちらかと言うとリア充してそうで、ぼっちの俺につるむのが違和感を感じたって事ね。実は私…

「…私実は比企谷くんと似たような感じだよ?」

「え?」

「よく遊ぶ、まぁお喋りする人も指折り程度しかいないし、その子たちは違うクラスだし、私も基本一人でいること多いよ?」

「そもそも私はたくさん友達作りたいとは1回も思ったことなくて、作るなら狭くて深い友情がいいなと思ってるんだ。なんて言うのかな、広くて浅い付き合いたどなんかペラペラしてて嫌いなんだ。いつ破綻するか分からないし。だったら少なくてもいいから、その分たくさん仲良くなって、ちょっとしたことで壊れないような絆がいいなって思ってる。」

 

 

 

 

 

 

え?若宮が1人でいることが多かったか?いやたしかに1人でいることが多かったわ。中休みのときは彼女はスマホを見てるか、寝てるふりしていた。

その友達らしき人たちがたまに来るって具合だったな。え、でもリア充にしか見えないし、髪型の雰囲気は折本みたいな感じだし、可愛い部類に入ると思うんだが…

「か、可愛いって…」

「え、あ!声に出てたか?」

「うん…」

「すまん…」

「ううん。それで何故あの時話しかけたかというと、よく1人でいることが多い比企谷くんに少し興味あったんだ。でも教室だと目立っちゃうし」

「あの時自販機の帰りであそこでご飯食べてたのが比企谷くんであの時に話しかけたんだ。周りに誰もいないしってね」

「…」

「もしかして嫌だった?」

「いや、嫌ではない」

むしろ彼女もよく1人でいることに共感持てるし、そのおかげかほぼ毎日のように会うとはいえ距離感が適切だから助かっている。拠り所になりつつある。

教室ではあいさつ程度で、周りがあまりいないときに会話をするといった具合で踏み込みすぎない程度の距離が俺としてはありがたい。まぁそのなんだ。いつしか若宮といるのは嫌ではなくなった俺がいる。

 

 

 

 

 

 

「宮子さんこんにちはー!」

「あらいらっしゃい…?彼氏さんがここに来たということは?」

「な…!だから彼氏じゃないってばー!」

「あはは、比企谷くんねいらっしゃい!」

「うっす」

「決心がついた、ということでいいんだよね?」

「えぇ、いろいろ買うもの決めようと思いまして」

「「任せて!」」

詳しい人が2人もいるとありがたい。スパスパ決まっていく。まず身長、座高、体重、手足の長さなどの基本的な身体の計測。次に用途に見合ったものを探していく。そこから先ほど計測した身体のデータを基づいて、サイズなどを決めていく。この時間はわずか1時間半足らず。愛車は君に決めた!

買うものが決まり、名古木さんに挨拶して店を出た。

「今日はありがとうございました」

「ううん。いろいろ決めれてこっちも楽しかったわ。納車は今から1ヶ月後ぐらいかしら、こちらからまた電話します。」

「わかりました。今日は本当に助かりました。」

「こちらこそお買い上げありがとうございました!」

 

 

 

 

 

 

「いやー楽しかったね!」

「そりゃよかった」

「納車楽しみだね!」

「あぁ」

「納車日さ、良かったら一緒に走りに行かない?」

「そうだな。いろいろ分からないだろうしレクチャー頼むわ」

「うん!任せて!」

こうした満面の笑みを見せてくるあたり、やっぱり女の子なんだなと思った。

しかし同じ趣味を始めようとするあたり相当この子に毒されてるよね俺…まぁ何買ったかはお楽しみに。




自転車回は一旦終わりです。この先は原作に沿った話か、日常的な絡みを書こうかちょっと考えます。それではまた。

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