PhoeniX-DxD   作:挫梛道

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【エクスカリバー編】、入りまーす。


教会よりの使者

 

「ふざけるな!!」

「「「「「「イッセー!」

         君?」」

         さん!」

         先輩!?」」

 

◆◆◆

やあ、ライザー・フェニックスだ。

あの超・強化合宿から約1ヶ月後、久し振りに地上へ出向ける余裕が出来たので、学園の放課後の時間に合わせ、リアス達の居るオカ研部室に顔を見せたのだが、丁度この日は、余所から客人が来る事になっていた様だ。

やっぱ、アポ無しは芳しく無いな。

結局は その客人…天界所属のエクソシストとの対話に、一緒に立ち会わせて貰った訳だが、その お話しの内容が、色々な意味で酷過ぎた。

要約すれば、『堕天使組織【神の子を見張る者(グリゴリ)】の幹部コカビエルが、天界直属の教会に保管していた聖剣(エクスカリバー)の半数を強奪して駒王町に潜伏中。聖剣は天界(じぶんたち)で奪還するから悪魔(おまえら)は手を出すな』…らしい。

いやいやいやいや、何なの?

その偉っそうな上から態度。

それにコカビエルってーと、聖書にも名を記している、超大物だぜ?

それを高々テメー等、人間の小娘2人で どうにか出来る筈が無いじゃんよ?

当然リアスも、

「そんな、『傍観してたら駒王町が滅びてしまいました』…みたいな要求は受け入れられないわ。

情報提供には、感謝します。

しかし、正直言って、貴女達2人に安心して任せられる案件じゃないわ。

堕天の使幹部が関与しているなら、此方も冥界に報告して、大王様なり魔王様なりの指示に従う事になるでしょう。」

…と、この受け応え。

ま、当然だよな。

相手はメジャーな堕天使幹部。

下級の はぐれ悪魔とは、訳が違うんだ。

あっちのエクソシストは勿論の事、一介の貴族令嬢と その下僕達だけで どうにか出来るレベルな問題じゃない。

変な意地や、正体不明意味不明な自信や使命感で自分達だけで片付けようとせず、上に報連相するのは偉ぃ…いや、領地管理者からすれば、当然な話か?

 

≫≫≫

「ふん!勝手にしろ!但し、此方の邪魔は、絶対にするなよ!」

最終的に この対談は、エクソシストが逆ギレしての台詞で終わり。

はい、お帰りは彼方~♪…で済んだと思えば、同席していたアルジェント君に話し掛け、『魔女が何とか』『断罪が かんとか』と因縁を憑けてきて、終いにゃ聖剣(エクスカリバー)(笑)の切っ先を突き突けてきた。

これに兵藤君がキレて、冒頭の やり取りに至った訳だ。

まあ、兵藤君からしたら恋人(…の1人)が殺られそうになった訳だから、そりゃキレるよな。

全く…要らん真似しないで さっさと帰れば良いのに…

俺は早く、リアスとイチャつきたいんだよ。

 

「落ち着け、兵藤君。」

「し、しかし、ライザー様!」

「気持ちは、解る。」

「……………っ!」

そして そんな気持ちを隠し、怒り狂う兵藤君を宥める俺。

そりゃ、気持ちは理解出来る。

俺だって、大事な存在を傷付けられたなら、絶対にキレる自信は有る。

…でもな、兵藤君?

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!

 

「……………!!ぶ、部長…?!」

ほら、大事な下僕をディスられ、もしかしたらキミ以上にキレているかも知れないキミの主が、必死に己を抑えているんだよ?

 

「貴女、私の可愛い下僕を貶め刃を向けた その行為…

それは、グレモリーに対する宣戦布告と受け取って構わないわよね?

いえ、仮に その心算が無くとも、万死に値するわ!

とりあえず、消し飛びなさい!!」

 

ボゥッ!

 

「「??!」」

…前言撤回。

掌の上に極大の滅びの魔弾力を作り、今 正に殺ろうとしてるリーアたん。

ん。魔力量と云い そのコントロールと云い、合宿の成果が出てる…って、言ってる場合じゃないな。

 

「リアス!お前も落ち着け!」

「どいてライザー!そいつ等 滅ぼせない!」

「今この場で殺ったら、それこそ火種だぞ。

ソレニ、ヨワイモノイヂメ、ヨクナイ。」

「う…」

兎に角、リアスを落ち着かせる俺。

 

「お前!ちょっと待て!」

「ヨワイモノイヂメって、何よ?!」

「…………………………。」

しかし、リアスが鎮まったと思えば、元凶であるエクソシスト2人が、今度は俺に噛み付いてきた。

 

「…その儘な意味だが?」

「「はあ??!」」

はぁ…俺は外様だから、彼方さんに絡む心算は無かったのだが…

最初のリアスとの会話からして、どうやら この2人は脳筋な色合いが濃く、まともな話し合いは不可な人種の様だ。

こうなったら仕方無い。

敢えて火にガソリン投入して、大炎上させてやるよ。

…後は、知らん。

 

「俺を含む今の此方のメンバー、非戦闘要員のヴラディ君とアルジェント君を除けば、全員 君達よりも遥かに強いぞ?

仮に戦闘になれば、一方的な蹂躙劇で終わってしまうだろう。

己と相手の力量差を見極める眼は、持っておくべきだ。」

「何ぃ!?」

「何ですって!?」

かなり(おこ)な処 悪いが、本当の話だ。

戦闘要員の中で一番 貧弱、貧弱ぅ!…であろう兵藤君ですら、今なら2人を同時に相手取ったとしても、余程な舐めプしない限りは、普通に圧倒出来るだろう。

ライザー塾、舐めんなよ。

 

「ついでだから言わせて貰うが…

敵対勢力の者に言われたくないだろうが、君達は外交として此の地に来訪したのなら、もう少し礼ってヤツを弁えるべきだ。

天界…教会の上位の人達は、戦いだけで、そういうのを学ばせてないのかな?

敵地(アウェイ)の中、自分達を優位に見せようと強がり意気りたい気持ちは解るが、それでも最低限の礼儀を以て、接するべきだ。

それと君達は最初、悪魔(おれたち)に手は出さないと、神に誓っていたと言っていたが、その割には考え無し、簡単にアルジェント君に刃を向ける辺り、君達の信仰心とやらも、大した事は無さそうだな。」

「「な…何ですって!?」

     だと?!」

「そもそも あの様な行動に出たら、その後、只じゃ済まない事すら、理解出来てないのかい?

もしも この場に俺という()()()()()が居なかったら、間違い無く君達は今頃、リアスと兵藤君によって、この世から細胞の欠片も残さず消えていたぞ?」

「う、五月蝿い!

だったら、そのチカラとやら、見せて貰おうか!表に出ろ!」

「偉そうに!このエクスカリバーで、滅してあげるわ!アァーメンッ!」

「いや…だから君達、俺達に手を出さないと誓ったんじゃなかったの?」

ん。あの程度の煽りで、直ぐにバトルに持ってく辺り、マジに脳筋過ぎるぞ。

…それから『アーメン』は、頭が痛くなるから止めろ下さい。

 

≫≫≫

「…ふん。上手く逃げたな。」

「あ゙?! 何を言ってやがる!

お前等 本気で、ライザー様に勝てると思っているのかよ?

俺達でも、オーバーキルだよ!」

「あ゙っあァん!!?」

さて、リクエスト通りに校舎の外に出て、いざ戦闘開始!…な時に、兵藤君と木場君が、『自分達に戦らせて下さい』と言ってきた。

兵藤君は、解る。

アルジェント君を斬ろうとした、あの蒼髪の女…ゼノビアクァルタに対して、完全にブチキレ、敵意を剥き出しだ。

そして木場君。

彼も…あの2人がオカ研部室に やって来た時から そうだったが、何時ものイケメンフェイスは何処へやら。

やはり敵意…いや、憎悪を露にした輩の様な顔付きだ。

以前、彼は転生する前は、天界の教会施設に居たとリアスから聞いた事が有ったが、それが関係しているのか?

実は兵藤君とは幼馴染みらしい、シドーイリナと対峙する事になった。

 

「どうやら あの2人の得物はエクスカリバー?…らしいから、掠るだけで致命傷だぞ。

木場君はスピードを活かして躱し続け、隙を突いた一撃をくれてやれ。

それから、少し冷静になれ。

怒りを発破にするのは構わないが、逝き過ぎた負の感情は、動きを鈍らせるぞ。

そして兵藤君は、直ぐに禁手化(バランス・ブレイク)だ。

生身の悪魔の肉体なら兎も角、あの鎧はドラゴンの鱗その物だから、悪魔と聖剣との相性は、関係無くなる。

ましてや赤龍帝の鎧だ。

あんなナマクラ、文字通り、刃が断たないさ。

恐らく君の相手は、見るからにパワータイプな大振りの一撃を繰り出してくるだろうから、それを敢えて自ら飛び込んで受け止め、カウンター喰らわせてやれ!」

「「はい!」」

とりあえずは2人にアドバイスして、見せ場を譲る事に。

ゼノビアクァルタの「逃げた」とは、そういう意味なのだが、本当に敵の強さを読めなさ過ぎる。

尤も だからこそ、あのコカビエル相手に自信満々で この町へ やって来たのだろうが…。

 

「さあ! 何処からでも掛かって来い!

それとも、怖じ気付いたか?」

大剣型の聖剣を構え、兵藤君を挑発するゼノビアクァルタ。

はぁ…偶に居るよね?

大層な得物(おもちゃ)与えられて、調子乗ってるヤツ。

悪いが俺の見立てじゃ、お前は最初の攻撃を仕掛けた直後、もう1人…シドーイリナも、3分程度で決着するだろう。

 

「ふん!この破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)の錆にしてくれるわ!」

「悪魔なんて、瞬殺なんだから!」

それにしても、()()()()()()()ねぇ…

あんなナマクラな玩具…の元となったらしい剣…をマジに本物の聖剣と思い込んでいるなんて、そう言われて渡された当人もだが、そう信じて疑っていない天界の連中、本当に脳味噌が おめでた過ぎるぜ…

 




 
次回、エクスカリバー編〆の予定?
 
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